神奈川県水産技術センター メルマガ170

掲載日:2014年2月13日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.170 2006-11-17

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.170 2006-11-17
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□研究員コラム
○毎日、アユと格闘中? (内水面試験場 水津 敏博)
○魚の鑑定依頼 (資源環境部 岡部 久)
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○毎日、アユと格闘中? 
                                (内水面試験場 水津 敏博)

 アユは重要な淡水魚です。神奈川県の内水面漁獲量の半分はアユが占めています。この、大切なアユについて内水面試験場では以前から精力的に取組んでいます。平成18年度の内水面試験場の研究課題は12課題ですが、このうちアユに関する研究は次の6課題です。

・アユ資源対策研究

・アユ遡上量等調査

・アユ種苗生産親魚育成・発眼卵供給事業

・アユ資源増大対策事業

・魚病対策技術・ワクチン推進研究

・カワウ食害防止総合対策

 課題名では何のことか分かりませんので、毎月のアユに関する主な仕事をあげてみます

4月:相模川で遡上する稚アユの尾数調査

5月:解禁前のためし釣り調査

6月:アユ冷水病ワクチンの試験

7月:採卵用の親アユの飼育

8月:採卵用の親アユの選別

9月:種苗生産用のアユの採卵

10月:相模川で産卵するアユの調査

11月:相模川での稚アユの調査

12月:相模川河口域での稚アユの調査

1月:試験場での稚アユの飼育

2月:アユを食害するカワウの調査

3月:海に下った稚アユの調査

という訳で、毎日何かしらアユに関する調査などを行っています。そして、アユは1年中試験場で飼育していますし、アユの漁期は川で調査を行っているし、といった具合です。内水面試験場の研究員は6人ですが、この6人は何らかのアユの研究に従事しています。研究員は、どうしたら良いアユが作れるのだろうか、どうしたらアユがたくさん釣れるようになるのだろうか、等々、考えたり、悩んだりしております。解禁後のアユの状況が良い時は喜んで、悪い時はがっかりしています。

もちろん、ワガサギなどアユ以外の淡水魚の研究も行っておりますが、アユとの格闘は私たちの生き甲斐でもあります。

今後とも良いアユを作り育てるため、研究員一同がんばって参りますので、皆様方の、ご指導、ご協力のほどお願い申し上げます。


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○魚の鑑定依頼
                                         (資源環境部 岡部 久)
 

 私は大学で魚類学研究室というところに所属していたことから、様々な魚の鑑定依頼を受けることがあります。特に海にすむ魚の子供、仔魚や稚魚を扱っていたことから、シラス干しを見ると混ざり物がないかと、ついついほじくってしまうということを以前ご紹介したことがあると思います。今回は、最近あった依頼を2例、ご紹介しましょう。

(1) スズキ

同僚のイワシ資源担当が、カタクチイワシのシラスに混獲された仔魚を見てくれという依頼がありました。全長4mm程、検鏡するとこれまで私自身が観察したことのない色素パターンと形態的特長をもち、尾鰭を支える骨の形成が進んでいる段階の仔魚でした。シラスの中に結構な割合で混ざっていましたので、正体を明らかにしたいというわけです。

まず、状況証拠として春先の相模湾沿岸のシラス船曳網調査に混獲されていること、このころ産卵期を迎える沿岸魚であること、そして成魚に比べて単純で魚種間の差異が少ない形態的特長をヒントに絞り込んでいきます。思いついた魚のいくつかについて絵合わせ(図鑑の絵と見比べること)を行ったところ、プロポーションや色素パターンはスズキの仔魚によく似ています。きちんと査定するには筋肉節数などの計数形質を照合する必要がありますが、状況証拠も合わせて判断した「スズキだと思う」という一言で納得してもらいました。

(2) クマサカフグ

7月の某日、長井港でたもすくい船が三宅島周辺で漁獲したゴマサバの測定をしていましたところ、「このフグは食えるか?」と聞かれました。それは全長60cm程の大きなフグで、サバフグの仲間のように金属的な光沢と痘痕のような黒点が特徴的なヤツでした。見たことがなかったので、「喰わないほうがいいですよ」というと、「調べてけろ」とのこと、早速持ち帰って査定した結果、クマサカフグという魚であることが分かりました。

毒性については「不明」と書かれており、後日報告したときには「喰わないでよかったな」といわれました。このフグは直ぐに冷凍し、横須賀市人文・自然博物館に寄贈しました。

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