神奈川県水産技術センター メルマガ189

掲載日:2014年2月4日

-- Fish-mag >゜)))< ------------------------
/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.189 2007-3-30
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
□研究員コラム

○ワカサギの話(2)― 県内で採卵が始まりました ―  (内水面試験場 利波 之徳)

○神奈川メダカサミットの開催  (内水面試験場 勝呂 尚之)

----------------------------------------------------------------

○ワカサギの話(2)― 県内で採卵が始まりました ―

 前回ご紹介したように、従来、ワカサギは、他県産の卵を購入してふ化放流することが一般的でした。しかし、近年では効率的な採卵方法が開発され、芦之湖と津久井湖では、それぞれの湖で育ったワカサギ親魚(自湖産親魚)からの採卵が行われています。今年も、3月上旬から採卵が始まりましたので、津久井湖での取り組みを紹介します。

 津久井湖は、城山ダムによってできたダム湖です。これまで、他県産のワカサギ卵を購入してふ化放流が続けられていましたが、平成16年から自湖産親魚からの採卵とふ化放流を始めました。

 ワカサギは、川などの流れのある浅い砂礫の場所を産卵場としているため、産卵期になると適当な産卵場所を求めて、川を遡上し始めます。

 津久井湖では、産卵のため道志川を上って来る親魚を籠状の特製の漁具で採捕しています。この漁具は川の縁に設置し、川を上ってくるワカサギの進路を遮って袋小路に入ったような状態にするもので、ワカサギが漁具の中で先に進めずに戸惑っているところを採捕してしまいます。

 川の下流側は開いたままですから、ワカサギが逃げようと思えば直ぐ逃げられるのですが、成熟して遡上するワカサギは逃げようとせず、上流を目指して泳ぎ続け、先に進めず戸惑っているばかりです。とは言え、一度に採捕できる数十尾単位のため、日暮れ前から夜にかけて、3-4箇所でこれを繰り返して集めます。今年の親魚は、体重20g超が混じるくらい大きくて、例年になく順調に採卵できているとのことです。

 津久井湖には漁業権がなく種苗放流の主体となる漁業協同組合がないため、こうした取り組みは、津久井湖遊船協会(ボート屋さんの団体)が主体となって行っていますが、これに地元観光協会や釣り人有志が協力しています。

 地元の多くの方が連携して湖を豊かにする努力を続けているということは、すばらしいことですね。今後のますますの発展に期待しています。

-----------------------------------------------------------------

○神奈川メダカサミットの開催

 メダカの学校は川の中・・・・・・あのメダカ(写真 1)も今や全国的に減少し、この神奈川でも絶滅の危機に瀕しています。その県下最大の生息地は、小田原市の農業用水路にあります(写真 2)。各地の用水路がコンクリートでガチガチに改修される中で、この地域ではたまたま整備が遅れ、昔ながらの素掘りの水路が残りました。

 メダカ、ナマズ、マルタニシ、カワニナ、イモリ、デンジソウなど、今ではなかなか見れない貴重な水田の動植物が生息しています。また、水路沿いに桜が多いことでも有名で、春の桜・水田・富士山の組み合わせは、県下ナンバーワンの呼び声も高い景勝地です。

 現在、その生息地に道路が計画され、メダカをはじめとする生態系保全の対策が検討されています。県が中心となって、市・市民団体・専門家を集めて、協議会を立ち上げ、道路の影響を最小限にするための工法、代価ビオトープや多自然型水路の造成などを検討中です。このような状況の中で、これまでは、藤沢で開催されてきた神奈川メダカサミットですが、「今年はいろいろと話題が盛りだくさんな小田原で・・・・」と小田原開催の運びになったわけです。

 そもそもメダカサミットは、今からさかのぼること8年前、1999年に藤沢のメダカの学校を作る会・江ノ島水族館・当試験場が意気投合し、各地のメダカの保護団体に声をかけて第1回が藤沢で開催されました。その後、第3回は全国メダカ・シンポジウムも同時開催され、大いに盛り上がりました。

 4月1日に開催される今回のサミットは、通算で5回目になりますが、小田原の市民団体を中心に実行委員会が立ち上げられ、各地の団体や小田原市、当試験場等が共催団体に加わっています。そのメニューは、午前中はメダカ生息地の見学会、午後は小田原アリーナでサミットが開催されます。午後は、対談「コウノトリの里・豊岡から何を学ぶか」の後、3つの分科会、(1)メダカが身近にいる暮らし(2)メダカの生息地を知ること・守ること(3)新しい農業・これからの田んぼ、に分かれて話し合いを行います。詳しくは当場ホームページを御覧下さい。

-----------------------------------------------------------------

[編集後記]

 来週は桜咲く4月、新一年生、新学期など街中に(新)が溢れます。水産技術センターでも新年度の研究計画に沿って仕事を進めることになります。

-------------------------------------------------------------------

■水総研メールマガジン(毎週金曜日発行)
■配信の変更、解除は、こちらから↓
http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/mailmag/

発行:神奈川県水産技術センター 広報部会
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311
ご意見・お問い合わせ:fish.415@pref.kanagawa.jp

-----------------------------------------------------------------

メルマガTOPへ

神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター です。