神奈川県水産技術センター メルマガ199

掲載日:2014年2月4日

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.199 2007-06-08
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□研究員コラム

○ 漁業者グループの紹介(その2)(相模湾試験場 中川 研)

○ 人工衛星画像閲覧システムのバージョンアップ (資源環境部 樋田史郎)

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○今回は、岩漁業協同組合の青年漁業者グループの取り組みについて紹介させていただきます。

 真鶴町には、真鶴町漁業協同組合及び岩漁業協同組合の2漁協があります。岩漁協は、真鶴半島の東側に位置し、岩漁港を拠点として定置網漁業(組合自営)、一本釣り漁業、刺網漁業、裸潜り漁業などを営む漁業者で構成されています。

 岩の地先には、磯根があり、カジメ等の海藻が繁茂した海の森が広がっており、サザエやアワビの漁場として漁業者が大切に管理しています。

 岩漁協には、裸潜り漁の漁業者のグループの海士会や青年漁業者のグループである青年部等の漁業者グループが存在し、アワビやサザエ等の種苗の放流や中間育成の他、ヒオウギガイ養殖にも取り組んでいます。これらのグループの一員でもある青年漁業者がアワビの陸上養殖試験に取り組みはじめました。

 アワビの養殖は、海上で行うか陸上の場合でも海水を取水して、かけ流しで行うものが多く、今回当グループが取り組む循環式(同じ海水を循環ろ過して使用する)で養殖を行っているところは、ほとんどありません。

 そこで、アワビ種苗の生産や研究を行っている当センターの栽培技術部に視察研修を実施しました。その中で、やはり飼育水の水質が何よりも重要であることを学び、また、シェルターを配置することでアワビを落ち着かせることも教わりました。

 そして、今年中に大きくなったアワビの一部を市場等へ出荷してみることになっています。どのような評価になるのか楽しみです。もしかすると数年後には、岩産の養殖アワビが店頭で並ぶかもしれません。そのときは、是非、買ってアワビステーキにして食べてくださいね。(私は食べたことがありません。アワビは高級品ですものね。)

 また、新たな試験も開始しています。アワビの飼育水の水質を保つために何か良い方法はないか模索していたところ、メンバーの1人がテレビの情報番組で中国の河川水質を改善するため、納豆菌群をコンクリートに封入したブロックを見て、これが使えないかと考えました。

 早速、会社を調べ、問い合わせたところ、貝類にどのような影響があるかは、調べていないのでわからないとの回答があり、その業者の協力でブロックの提供を受け、60cm水槽で比較実験を行うこととなりました。現在、その実験の真っ最中です。

 今回は、岩漁業協同組合の青年漁業者のアワビ陸上養殖の取り組みについて、簡単に紹介させていただきました。我々普及指導員は、今回の若い漁業者達のように、自ら積極的に新たな挑戦をしている漁業者を陰から応援、サポートしています。

 また、このような漁業者グループの活動について、もっと皆様に知ってもらい、神奈川県の漁業についてもっと深く理解していただけたらと思っています。

「アワビの陸上養殖試験」と「納豆菌群封入ブロックの影響試験」の写真はこちらから

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○ 人工衛星画像閲覧システムのバージョンアップ

 ホームページの海況コンテンツをご利用くださりありがとうございます。海況図は非常に多くの皆様にご利用いただいておりますが、人工衛星画像は当所の中では人気コンテンツであるものの海況図と比べると利用状況はだいぶ低いです。これの一因に、閲覧の不便さがあるものと認識しています。このたびこの不便さを解消しましたので、その舞台裏を紹介します。

 海況のコンテンツは、漁業者をはじめ県民の皆様に使っていただくことを考慮していますが、日常の海況調査の業務で担当者自身が使えることを裏側のコンセプトとして重視しています。例えば、一都三県漁海況速報をサムネールで表示したり、同じ日付の他種の図を境目なく閲覧したり、これらはみんな海況調査の必要から発生したページ設計です。
そんななか、もどかしかったのがNOAA人工衛星画像のページでした。伊豆諸島と黒潮域の図については、1日合成画像を縮小した画像を一都三県漁海況速報と同様の画像データベースとしてまとめましたが、海況調査で使うには、1.1kmの衛星が捉える解像度をフルに活かした詳細の1パス画像がどうしても必要です。
衛星画像を作るおおもとの受信解析システムが担当者の席のそばにあり、そこでは水温の色分けなど他ではできない高度な作業ができるのですが、他のデータと並べたりといった作業はできません。受信解析システムが逐次出力する画像をパソコンで閲覧して作業をしていますが、衛星画像は雲の影響で利用価値が大きく変化するため、どの日時の画像が使いものになるか見本を一覧したいものの、海域・日時がバラバラの図を定型的に眺め難く不便でした。もちろん、従来のホームページで公開していたNOAA人工衛星画像のページがその役割を果たす筈だったのですが。

 ホームページのデータを処理しているサーバーが老朽化したため、段階的に新しいサーバーへの引っ越し作業を行なってきました。ホームページ担当が管理している部分については「ちょっとコピーするだけ」ですが、問題は海況調査が管理している海況関係の自動処理システムの引っ越しでした。通常の海況データや海況図は、いろいろとシステムが複雑なのですが、担当者用マニュアルをみながら順調に引っ越しを完了しました。さて、一番の難物はNOAA人工衛星画像のページの処理システムで、中身をほとんど全部作りなおしました。

 1日に保存される衛星画像の合計サイズは、十数MBです。しかし、衛星が飛来する毎に再処理される合成画像の出力を入れると、1日の転送量は50MB近いサイズになります。現在のインターネットの通信インフラでは取るに足らないサイズですが、衛星画像の提供を開始した頃のインフラでは1日に転送可能な帯域の2割近くを占有してしまい、衛星を受信した直後の転送ピーク時にはメールほか所内職員のインターネット利用ができなくなってしまいます。
そこで、合成画像は、逐次更新ではなく世界標準時の1日経過後に1日分を更新する等の処理で限られた通信帯域をやりくりしていました。また、ホームページの実際の公開場所である平塚にある農林水産情報センターのサーバーの容量が限られ、1週間分の画像しか公開場所に置けなかったため、古い画像を消す等の処理を遠隔操作で行なっていました。しかし、世界標準時と日本時間の境目の処理で失敗する不調が多く発生するようになり、「未受信または受信なし」のアイコンが目立つようになりました。さらには、サーバーの引っ越し作業中の他のコンテンツの転送処理が干渉し、4月に画像の更新が止ってしまい、最早一刻の猶予もなくなりました。

 新しいシステムでは、パス画像に時刻の情報を持たせて、日付時刻に基づいて処理するようにしました。これに伴って、日本時間を基準として見本画像を並べられるようになりました。そして何より安定して動くようになり、海況担当者自らが1日に何度も(所内サーバーの同一コンテンツを)閲覧して海況調査の事業に役立てています。皆様のご利用・ご活用をお待ちしております。

新しいシステムによる衛星画像のページ

本記事の説明ページ

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