神奈川県水産技術センター メルマガ221

掲載日:2014年2月3日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.221 2007-11-09

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.221 2007-11-09
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□研究員コラム

○続・タコ  (栽培技術部  照井 方舟)

○あなご学うんちく(6)  (資源環境部  清水 詢道)

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○続・タコ  

 6月に「憎っくきタコめっ!」(メルマガ201号2007-06-22発行)のお話を紹介いたしましたが、

 先日、漁協から許可をいただき、タコ退治を行いました。ダイバーを動員して、いざタコ退治となると、あら不思議。いつもは、たくさん見かけるタコが見当たらない。どこへ隠れてしまったんだか、1人1-2匹しか獲れなかった事がありました。

 そして別の日、別の場所で、アワビの調査中、タコに遭遇しました。(この時も「タコに遭遇したら退治してよい。」との漁協のお許しを得ていました。)ここで逢うたが7年目、親の仇、もとい我が子、否、アワビの仇とばかり、格闘の末タコを捕まえました。と、その時です。岩陰からウツボが飛び出してきて、襲い掛かってきました。「うわっ!」敵に助太刀かと飛び退きます。

 しかし、まだウツボは追い掛けてきます。たまらずタコを手から放し、逃げましたら、ウツボはタコにガブリ。そう、タコはウツボの大好物。タコに助太刀したのではなく、私からタコを横取りしに来たのでした。ウツボはタコを岩陰に引きずり込みます。虫の息のタコはそれでも岩に張り付いて抵抗します。

 写真リンク(気が動てんしていて、いい写真が取れませんでした。岩陰にウツボが居ます。)

 我に返った私もタコを取り返しにかかります(後で考えれば、別にウツボにあげても良かったのですが、狩猟本能ってやつですか…)。ウツボもタコの足を2本喰いちぎった所で出てこなくなりました。私はタコを掴むと一目散に船に上げました。タコを持ったまま調査を続けたら又ウツボに襲われそうで怖かったので…。

 海に潜り始めてまだ2年の私は、怖いことがいっぱい。でも楽しいこともいっぱいです。たくさん潜っている方には当たり前の事でも、まだまだ私には感動がいっぱいです。これからも楽しく安全に、潜水調査を続けていきたいと思っています。

 最後に一言。前回も書きましたが、本県の大部分の沿岸海域では、タコは共同漁業権で守られています。漁業者でない人は獲ることができません。念のため。  

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○あなご学うんちく(6)

 さて、マアナゴの仔魚が謎の産卵場から黒潮系の水に運ばれて沿岸にたどりつきました。ウナギの仲間の仔魚は親とは全く違う姿(葉形仔魚と呼ばれています)をしています。体はほとんどゼラチン質で構成されていて、体の表面積が広く、脳神経系・循環系などの酸素消費を必要とする器官は未発達、省エネルギ-タイプです。海流に輸送されやすい体型、機能だと考えられます。

 輸送されている間の餌は、長い間不明でしたが、九州大学の望岡さんが、他のプランクトンのfecal pellet(平たく言えばウンチ!)とか、尾虫類と呼ばれるプランクトンが脱ぎ捨てたhouseが主なものであることを明らかにしました。変態してマアナゴになると、活発・貪欲・獰猛に餌をたべるのですが、仔魚の時代にはなんともつつましいお食事なのです。

 葉形仔魚の形は種類によって特徴があるので、わりと容易に見分けることができますが、マアナゴは同じ属のクロアナゴとほとんど同じ形をしています。違いは、体の側面に頭の後ろから尻尾まで、規則的に黒い斑点があるかどうか、あればマアナゴ、なければクロアナゴと考えられていました。ちょっと古めの図鑑には多分そう書いてあるのですが、これが最近そうでもなさそう、ということになってきました。

 中央水産研究所の黒木さんの葉形仔魚の遺伝学的研究によれば、黒い斑点がなくてもマアナゴと判定される場合が多いという結果になりました。これまでに採集されたマアナゴの葉形仔魚は、最も小さいのは、駿河湾で望岡さんが採集した全長16mmのもので、次に小さいのは相模湾で採集された全長62mm、その間のサイズは採集されていませんでした。

 これは黒い斑点の有無で判断されていたのですが、実はこの中間サイズで斑点がないためにマアナゴであるとは判断されなかった葉形仔魚がいるのです。この中にマアナゴがいたとすると(というより確実にいたと考えられますが)、葉形仔魚が採集された海域とその時の大きさについてのデ-タの蓄積が格段に増えることになります。そうすると、謎の産卵場への道が開けてくるはずです。

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□ お知らせ

○ 参加者募集!

 

アマモの苗床作り種まきイベント 平成19年11月17日(土曜日)

 アマモ場再生活動に参加したことのある方もない方も、お気軽にご参加ください。今回は、来年の5月頃に東京湾に植え付けるアマモの苗を作るために、城ヶ島の水産技術センターにおいて苗床作りと種まきを行います。

 詳しくは、水産技術センターHPで「アマモ場再生への取り組み」から「今後のイベントスケジュール!」をご覧ください。

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