神奈川県水産技術センター メルマガ238

掲載日:2014年1月30日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.238 2008-03-21

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.238 2008-03-21
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□研究員コラム

○漁業者と共同で行った試験について  (内水面試験場長  水津 敏博)

○漁業者グループの紹介(その3)  (相模湾試験場  中川 研)

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○漁業者と共同で行った試験について

 3月は、卒業式や会社の決算など忙しく過ぎてしまいますが、皆様はいかがでしょうか。

 試験場も同様で、研究員は一年間の成果報告書の作成、各種会議への出席、関係者との打ち合わせなど、この月を乗り切るために頑張っています。

 今年の仕事で新しいアユの調査を行いました。2月から3月にかけてこの結果を漁業者の方々などに報告しています。この調査は人工産アユ種苗が天然に比べて弱いのではないかとの漁業者からの疑問に応えるため、標識放流試験などを漁業者と一緒に行いました。

 標識を付け放流した人工産アユは、再捕結果もあり放流効果の確認ができたのでほっとしているところです。この調査や報告会を通じて感じたことは、漁業者の関心が非常に高かったことです。

 これは、試験の計画作りから標識付け、現地での再捕(釣り)など漁業者と一緒になって行ったためであると思っています。

 報告会では漁業者が自分の意見を述べたり、次の試験の方法を提案したりと盛り上がりました。今後は、出された意見などを参考にして次年度の計画を作り、漁業者と一緒になって仕事をしていきたいと考えています。

 試験場の仕事は、現場のニーズを把握しそれに応えることが大切ですが、現場の方々と一緒になって取組むことは研究員の刺激にもなり、試験研究を進めていく上で効果的な方法であると思いました。

 現在までの試験場のデータによると、本年の天然アユは良い状況にあります。人工アユも天然アユも沢山釣れることを期待しています。 

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○漁業者グループの紹介(その3)

 今回は、小田原市漁業協同組合青年部の取り組みについて紹介させていただきます。

 小田原市漁業協同組合青年部は、平成5年に小田原市漁協の設立で創部されました。青年部の構成員は、現在、20名で定置網や刺網を営む漁業者の他、遊漁船の船頭もおり、同じ漁業でも操業形態の異なる人たちで構成されています。

 青年部では、後継者を育てるという観点から小田原の伝統漁でもある「スミヤキ漁」を若い漁業者に教える「一本釣り漁業研修」等も行なわれ、先輩から後輩へ技術を伝える役目も果たしてきました。また、魚価を向上させる取組として「鮮度保持」の試験も実施し、活け締めによる鮮度保持の効果を身を持って体験し、その活動の集大成として「活け締めマニュアル」を作成しております。

 現在は、森と海との繋がりを意識し、山林の荒廃で問題となっている間伐材を用いて、魚礁を作成・設置する試験を実施しています。初年度は、アオリイカの産卵礁も兼ねた魚礁を作成し、山林保全とあわせ資源も増殖もさせる目的で実施しましたが、残念ながらアオリイカの産卵は行なわれませんでした。

 しかし、相模湾試験場の研究員の協力で実施した潜水調査では、幼稚仔魚の群れが多く確認され、間伐材の魚礁が稚魚等の育成場になっていることがわかりました。

 そこで、2年目は、設置期間を2年として、魚礁を作成し、設置しました。魚礁としての効果は、潜水調査や釣獲調査の結果では、カンパチ、カワハギやコショウダイ等の幼魚の群れが確認され、有用魚種の育成場としての効果が確認されています。また、アオリイカやカワハギ等が多く釣獲され、魚礁(漁場)としての効果も確認されています。

 話は、飛びますが、魚礁に用いた間伐材は、小田原市の江之浦生産森林組合所有の山林で間伐作業の研修、体験を行い、わけていただいた間伐材を使用しています。製材ではなく、間伐した木そのものを用いて、漁業者でも簡単に作成できる立木型の魚礁としております。

 間伐体験もそうですが、魚礁の作成時、設置時や撤去時及び調査時も部員が集まり、皆で作業することにより親睦も深まっていく効果もあります。魚礁作成などでは、縄の結び方などの技術の伝承にも役立っております。

 青年部としての活動は、他に先進地視察や研修会の開催などを実施し、今後の漁業のにない手としての研鑽も深めています。

 今回は、小田原市漁業協同組合青年部の取り組みについて、簡単に紹介させていただきました。我々普及指導員は、今回の青年部活動のようなグループ活動に対しても応援、サポートをさせていただいています。また、このような漁業者グループの活動について、もっと皆様に知ってもらい、神奈川県の漁業についてもっと深く理解していただけたらと思っています。

写真はこちらから  

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