神奈川県水産技術センター メルマガ253

掲載日:2014年1月30日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.253 2008-07-04

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.253 2008-07-04
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□研究員コラム

○テッサに化ける「ウマヅラハギ」 (栽培技術部  沼田 武)

○相模川河口のカニ (内水面試験場  勝呂 尚之)

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○テッサに化ける「ウマヅラハギ」

 相模の海には多種多様な魚介類が生息し、これら海の恵みによって多彩な漁業が営まれているとともに、多くの人たちが四季を通じて遊漁を楽しんでいる。

 昨年の秋より葉山から長井にかけての沖合いでは、姿を消して久しかったウマヅラハギが、カワハギ釣りの外道として顔を出すようになり、マダイ釣りなどは、潮が良いときにはこれによる餌取りが激しくて難儀している。

 この魚は、カワハギの仲間であるため定着性が強く、資源量も安定しているものと思われがちであるが、実態は群れを成して回遊し、時として大発生する資源変動の激しい魚種であるそうだ。昭和40-60年代には、東シナ海や九州から北海道にいたる全国各地で大繁殖し、底引き網や定置網で大量に漁獲されたが、その後は激減している。

 それまでは希少魚であった相模湾においても、昭和45年から20年余りの間、相模川以西から伊豆半島にかけての大型定置網には、ウマヅラハギが溢れんばかりに入網していたが、関東では馴染みの薄い魚であり水揚げしても捌けないため、売り物にならない厄介者として大半は沖で捨てていたようである。

 最近の漁況では、平成18年、19年の年明けから春先にかけて多少の漁獲が見られており、そのうち、以前のような豊漁になるのかもしれない。

 関西ではフグの代用品として刺身や煮付け、鍋物の具材などに重宝されており、春から夏の産卵期を除けば一晩寝かせた薄造りは確かに旨い。関東においても積極的に普及すれば、その評価は一変するのではないか。

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○相模川河口のカニ

 川のカニと言えば、山間のサワガニやはさみに毛のあるモクズガニをイメージするでしょうか。しかし、今日は、川と海の境目、河口付近をのぞいて見ましょう。あっちこっちでガサゴソしていますよ。水中ではなく陸上…岸辺のやぶや林の中です。アカテガニ、ベンケイガニ、ハマガニ、アシハラガニなど、よく調べると5-6種類は見つかります。

 相模川では、もっとも普通に見かける種類はクロベンケイガニです(写真1)。地味な色合いですが、はさみの部分などはきれいな紫色をしています。河口付近のやぶをかき混ぜるとゾロゾロとその姿を現します。付近をよく観察すると大小さまざまな巣穴が掘られており、脅かすとあわてて穴の中へと退散します。

 真っ赤なはさみを持つアカテガニも有名です。河口のカニの中では、大きくなる種類で、甲幅で3.5cmを超えます。ペットショップでもよく販売されていますが、すばしっこくてなかなか捕獲がたいへんです。しかも、はさみの力が強いので要注意。私も捕獲した時に、手をはさまれました。あまりに痛かったので、力まかせに振り払ったら、カニは遠くへ飛んで行き、はさみだけしっかりと手をはさんだまま残っていました。

 前出の2種とは異なりゆっくりと移動しているカニに出会うことがあります。ハマガニという種類で、数はそれほどいませんが、甲幅3.5cmを越えて大型なので目立ちます(写真2)。捕獲してもあまりジタバタしないので、簡単に捕まえられます。

 これらの河口域のカニ類は、都市化の進んだ河川では姿を消しつつありました。ところが、最近、多摩川や鶴見川などでは、川や周辺の海の環境が改善され、これらのカニ達が戻ってきています。近所の子供たちにも早くその存在に気づいて欲しいですね。 

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