神奈川県水産技術センター メルマガ294

掲載日:2014年1月23日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.294 2009-05-08

-- Fish-mag >゜)))< ------------------------
/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.294 2009-05-08
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
□研究員コラム

○「ワカサギに学ぶ会」とは?      (内水面試験場 櫻井 繁)

○ヤツシロガイの話し          (企画経営部 臼井一茂)

----------------------------------------------------------------

○「ワカサギに学ぶ会」とは?

  ワカサギに学ぶ会とは、以前は北海道の網走のワカサギ漁業者が主体となって、「網走のワカサギに学ぶ会」として平成6年に発足しました。その後、ワカサギが生息している各県が参加するようになり、平成12年に「ワカサギに学ぶ会」として、全国的な組織になりました。

 この会は、ワカサギ研究に関する情報交換の場として、各県の漁業関係者、ワカサギ研究者などが参加し、生態・資源・増殖方法など多方面にわたる議題について論議が交わされてきました。

 最初の6年間は、北海道網走で開催され、12年度は長野県諏訪、13年度は茨城県霞ヶ浦で一般市民が参加する「ワカサギサミット」として、大々的に開催されました。14年度は北海道札幌、15年度は青森県三沢、16年度は秋田県八郎潟、17年度は福島県裏磐梯、18年度は神奈川県が担当県になり、箱根町の芦ノ湖畔で開催されました。

 ただ、残念なことに19年度からこの開催が中断しましたが、芦ノ湖のワカサギは宮内庁に献上されており、19年には第27回全国豊かな海づくり大会において、芦之湖漁協の取り組んでいる「ワカサギの資源管理と自然採卵法によるふ化放流について」功績が認められ、農林水産大臣賞を受賞しました。そして、今年の3月にはワカサギが箱根町の魚に指定されました。このため、各県の漁業者から再開させて欲しいという要望があり、今年度から再開させる予定です。なお、今後とも、このような情報交換の場は必要と思いますので、是非とも続けて行きたいものです。

 (写真)

----------------------------------------------------------------

○ヤツシロガイの話し

  球形に近い貝殻で、比較的薄い殻には螺旋状の深い溝があり、細かい段だら模様が入った白地に茶色の大島紬、そう、ヤツシロガイです。相模湾や東京湾では、刺し網や底びき網などで混獲される、一般には殆ど流通しない大型の巻き貝で、冬には透明で帯状の卵を産みます。沿岸から水深200m程までの砂泥底に生息し、ナマコやヒトデなどを食べている肉食性の巻き貝で、殻の形は巻き貝ですが、サザエなどのようには螺塔が伸びず、殻がアンモナイトのように横巻きが重なっている少しメタボな感じの貝殻です。大きいものだと殻長が20cm程にもなり、殻の表面はエナメル質の艶やかな光沢が覆い、茶色と白色のまるでヤマドリの羽状の模様のとても美しい貝で、別名でもヤマドリガイと呼ばれます。当所のある城ヶ島でも、このヤツシロガイは売られていますが、その殆どはおみやげ屋さんの、色とりどりの置物などの貝殻の一員として並んでいます。

 さて、このヤツシロガイの仲間には、殻が厚くて固いツメタガイという、二枚貝のアサリなどに穴を開けて食べてしまう貝があります。この貝は茹でて食べると比較的味のしっかりしており、煮付けてもそれなりに美味しい貝なので、ヤツシロガイも同じような味がするかなと、いつか食べてみたいと思っていました。去年のことになりますが、刺し網にかかり少し殻が割れていたヤツシロガイを入手することができました。さっそく料理して試食をしてみました。まずは茹で貝ですが、沸騰したところに入れてしまうと、急激なタンパク質の凝固により、身が殻の内部に縮まってしまうので、ホークを身に差し込んでから、水から茹でてみました。沸騰してから2分程でお湯から出して、余熱で火を通すとスッと身が取り出せたのですが、その雰囲気はまるで茹でたアワビでした。少し厚めに切って食べてみると、ムムッ、味がない、歯ごたえは良い感じだけれども、水に全てが溶け出した様な感じで、ゴムを噛んでいるようで、美味しくない。それを醤油と砂糖で甘辛く煮込んでみましたが、う-ん、感動がない、調味料の味だけ、コクというものがない。以前に料理店の方に旨くない貝だよと言われてたのですが、セオリー通りの調理ではダメですね。

 では、塩水からゆっくり茹でたらどうだろう、蒸してみたらどうだろうともう1つ、もう1つと料理してみたところ、実は薄味ながら旨味があったんです。濃いめの塩水でさっと茹でると、独特の香りが出てきて、あっさりしたアワビみたい。薄味のジェノバソースでもいける。酒粕のソースでもいける。シャンパン蒸しでは塩気の良いスープもとれてビックリ、身はそこそこですが、それを切ってクルトンを付けてのスープはいい。ただし、何とも言えないザラザラした食感が、アワビとは全く違いますね。そうそう、基本的に肉食性の貝類(巻貝類)は、様々な貝毒を中腸線(内臓)に溜めている場合がありますから、知っている貝をたくさん食べることを控えるのはもちろんのこと、珍しい貝では中腸線などをはずすなど、中毒にならないようにしてくださいね。

 (写真)

-------------------------------------------------------------------

■水技Cメールマガジン(毎週金曜日発行)
■メルマガの配信の変更、解除、ご意見やお問い合わせはこちらのメルマガお問い合わせフォームからお願いいたします。

発行:神奈川県水産技術センター 企画経営部
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311

-----------------------------------------------------------------

メルマガTOPへ

神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター です。