神奈川県水産技術センター メルマガ295

掲載日:2014年1月23日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.295 2009-05-15

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.295 2009-05-15
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□研究員コラム

○水産技術センター難解語解説シリーズ(その2)「サイホン」      (栽培技術部 武富 正和)

○「さかなグッズ」コレクション(その17) 根付、キイーホルダーについて          (管理部 亀井 正法)

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○水産技術センター難解語解説シリーズ(その2)「サイホン」

  さて、この「難解語解説シリーズ」の第2弾は、2008-12-05 no275の「アンドン」(水槽の水交換時に使う網かご)とペアで使われる「サイホン」であります。

「サイホン」とは、新星出版社の「実用国語新辞典」では「圧力の差を利用して、液体を高い所から低い所に移すのに使う「へ」の字形の管」と書かれています。我々が使うサイホンもこの通りの使い方をする訳ですが、では、なぜここで取り上げたのかは、その使い方が非常に難しく、「サイホン」の一言でかたづけられない内容があるからです。生半可な理解で使用すると、折角育てた仔魚の大半を一夜の内に逃がしてしまうことにもなります。さて、種苗生産では、卵からかえった仔魚を暫くは止水(水交換をしないことです。)の状態で飼育しますが、孵化後数日経つと水交換のために注水を開始します。始めのうちは、水槽の上端まで新しい水を注入していくのですが、水槽の上端まで水面が上昇したら、今度は、水を抜いてから新しい水を足すことになります。しかし、これも1日に2回程度繰り返すのがやっとで、それ以降は、アンドンとサイホンを使って水を捨てながら、新しい水を常時注入することになります。 賢明なる皆さんは、ここまでの説明から「排出される水の量」が少なく「注入される水の量」が多ければ水位は上昇し、水が水槽からあふれるのではと気付かれると思います。このようなことにならないよう、ヒラメ種苗生産の担当者は夕方の4時頃になりますと、明朝までの注水バルブの開き加減とサイホン出口の高さを仮り決めし、1時間程度水槽内の水位の変化を見ることになります。この時、もし水位が上昇するようであれば、注水量を減らすか、サイホンの出口の高さを低くすることになります。そして、また、1時間ほど様子を見ることになります。(なかなか帰れません。) ところで、サイホンにはすばらしい長所があります。それは、停電などで注水が止まっても、水位はサイホンの出口の高さで止まり、停電が復帰して注水が開始されると元の水位に戻るということであります。 しかし、落とし穴もいっぱいあります。その1は、「サイホンの入口より低い位置に出口をセットすると、停電などで水位が入口まで下がった時にサイホン内の水が切れ、注水が回復した後にサイホンが効かなくなり、水があふれる。」ということです。 その2は、「サイホンのホースの一番高い所に少しずつ空気が溜まり、サイホン内の流量が減少して水槽の水位が上昇してしまう。」ことです。そのため、1日に1回はサイホンの出口を床の位置くらいまで低下させて水流を強くし、溜まったエアーを放出させねばなりません。また、サイホンの材質は透明なものを選ぶようにして、サイホン内にエアーが溜まっていたり、穴やひびが入って空気が侵入しているのが見えるようにすべきです。 以上の様な注意を払っていても、「朝来てみたら水槽があふれていて頭の中が真っ白」なんてことはよくある話で、こんなことをバネに担当者は実力を付けていくのであります。

  そういえば、今年もヒラメの種苗生産の時期となり、今日はヒラメの孵化後30日目。着底(ヒラメの目が頭の片側に移動し、水槽の底にいるようになること)が終わって、もう直ぐ選別の時期です。そして、6月になればいよいよ旅立ちのシーズンとなります。 皆さんも、お近くの魚屋さんでヒラメを見る機会があったら水産技術センターで一生懸命働いている職員の姿を想像してみて下さい。(刺身のヒラメからは、薄暗い水槽の脇で海水を浴びながらサイホンを上げ下げしている職員の姿を想像するのは難しいですね。)

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○「さかなグッズ」コレクション(その17) 根付、キイーホルダーについて

  今回は根付、キイーホルダーについて紹介します。

 さてまた、広辞苑によれば根付(ねつけ)とは「巾着、煙草入れ、印籠など帯に挟んで下げる時、落ちないようにその紐の端につける留め具」とありますから、着物(和服)が全盛の時代には必需品であって、江戸の職人などは根付に凝って、お金をかけて自慢していたようです。現在で言うなら携帯電話のストラップでしょうか。でも、実用品であっても私にはあまり用の無いものでして、コレクションのターゲットとしては、そんなに気乗りのしない物の一つでした。一方、キイーホルダーは、現代の必需品の一つといえるものです。家、職場、部屋、ロッカー、机の引出し、金庫、車、自転車などなど、身の回りはカギだらけですから、キイーホルダーも千差万別、その数もきっと膨大なものでしょう。「集めてもキリがないのでは?」と、これも最初から私にとっては熱の入らないターゲットでした。もっとも、魚のキイーホルダーも根付もその気になれば、収集するのは比較的容易なターゲットです。なぜなら、まず売っている所が水族館、博物館、江の島や城ヶ島のような灯台のある観光地のお土産屋さんに限られるからです。駅やデパートではお目にかかりません。そして、単価は比較的安いし、荷物にはならないし、一度にたくさん購入しやすいからです。私は、先の理由で、それほど積極的には収集しなかったのですが、いつの間にか60個ほど、手もとに溜まっていました。素材は、金属、木、革、プラスチック、布あるいはぬいぐるみ状とありますが、使い勝手が良いのは革製品でして、使えば使うほど手に馴染むので、私は気に入っています。    

 そして、今、あらためて一つ一つを手に取って気づきました。その各々にキイーは付いてないけど、想い出は付いてるのです。楽しい、嬉しい、おもしろい、喜んだ、あるいは哀しい、そんな記憶がよみがえるのです。こんな小さなコレクッションでもあなどれません。愛着度合いは変わらないのです。「今まで、邪険にしてごめん、これから気合を入れて集めるからね!」

 (「さかなグッズ」コレクション(17))

 (「さかなグッズ」コレクション(記事一覧))

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