神奈川県水産技術センター メルマガ298

掲載日:2014年1月23日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.298 2009-06-05

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.298 2009-06-05
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□研究員コラム

○「水産という分野」      (相模湾試験場 片山 俊之)

○あなご学うんちく(10)      (資源環境部 清水 詢道)

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○「水産という分野」

  3回目のメルマガ執筆となりました。私も相模湾試験場に配属されてもう二年目、早いものです。水産職として一年間仕事をして、この仕事の難しさを実感するとともに、この仕事を選んで良かったとも感じています。なぜ自分が水産という分野に進んだのかを改めて考えてみました。

 私は横浜で産まれて小学校1年生の時に静岡県の藤枝市というところに引っ越しました。藤枝の家の周りには田んぼがあり、川があり、自転車で15分も走れば海まで行けるというとても自然環境に恵まれた場所でした。私は小さい頃から水中生物が好きで、学校から帰ると友達と毎日のように近所の川やドブに行っては魚やザリガニを取って遊んでいました。取って最終的にはまた川に返すだけ、いったい何がそんなにおもしろかったのかはわかりませんが、とにかく魚を取るのが好きで真っ暗になるまで飽きずに何時間も夢中で遊んでいました。その時に飼っていた魚が、フナ、ドジョウ、ナマズ、と地味な魚のオンパレード。中学時代は自転車で焼津港に行ってよく釣りをしました。ジェット天秤にハリを付けて投げ釣り。その時よく釣っていた魚が、クサフグ・・・いったい何が面白かったのやら(笑)。さらに自分が投げた仕掛けで自分の後頭部を釣るという荒業もやってのけました。カエシがついた針は自分で抜くことができず( 20分くらい格闘しましたが )、病院で頭を切って取ったことを今でも覚えています。そんな私も高校に入り、理系か文系かの選択をせまられました。自分がやりたい事というものが全く見えていなかった私は非常に悩み、一時は本気で文系に進もうかとも思っていました。しかし、小学校時代魚を夢中で追いかけたこと、中学校時代自分の後頭部を犠牲にしてまで釣りをしたこと、を考えるとやっぱり生物系、さらには水産系が自分には合っているのでは、と思うようになりました。その後は水産の事しか頭になく、東京水産大学(現:東京海洋大学)を受験し、神奈川県の水産職を受け、今にいたるわけです。仕事をするうえで、やっぱり根本にある生き物が好きという事が大事だなぁと感じることがあります。これからも初心を忘れず仕事に励んでいきたいと思います。高校時代文系に進まなくて本当に良かったと思う今日この頃です。

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○あなご学うんちく(10)

  6月に入って東京湾のマアナゴ漁は旬を迎えています。主に獲れているサイズは36cmから40cmくらい、ほとんどが去年の春に葉形仔魚として東京湾に来遊してきたものです。はるかかなたの産卵場で産まれたのが一昨年の10月ころとすると、年齢的には約1歳半ということになります。これまでの今年の漁獲の状況はとりわけ良いわけでも、悪いわけでもない、といったところでしょうか。昨年12月に神奈川県あなご漁業者協議会が実施した幼魚(メソ)の分布調査の結果から、今年の資源の状態はごく平均的な水準と予想していましたが、ほぼそのとおりの結果になっています。1994年から、横浜市漁協柴支所に所属するあなご筒漁業者の人たちに協力していただいて、標本船調査という調査を実施しています。これは、出漁するたびに筒を入れた漁場、入れた筒の本数、漁場の水深、操業時間、マアナゴの漁獲量などを記録してもらうもので、毎年のマアナゴの資源水準を把握するためには不可欠の調査です。資源の水準というものは、漁獲量というものとまったく同じではありません。資源があっても、漁獲するための努力がゼロならば漁獲量もゼロ、そのため、資源の水準を考える場合には、どのくらいの努力でどのくらいの漁獲があったかが必要なのです。漁獲するための努力とは、たとえば底びき網ならば何時間網をひいたか、あなご筒漁業では何本筒を入れたか、になります。努力の数字を把握するためには標本船調査以外にはないといってもいいでしょう。沢山の人に協力して頂いていますが、なかでも斉田芳之さん(第六金亀丸)には、最初から現在までずっとお願いしています。斉田さんは柴支所におけるあなご筒漁業の草分け的な人で、記録していただいているデ-タが正確なことはもちろんですが、それ以外の観察記録(どこに赤潮がどこにでていたか、とか漁場ごとのアナゴの大きさがどう違ったかなど)が詳細で、あわせて重要な情報になっています。これまでにかなりの量のデ-タが蓄積・整理され、毎年の資源水準についての知見が整理されてきました。正確な予測を提供することが今後のあなご筒漁業への支援として重要ですが、正確な予測の背景には現状の正確な認識が第一、標本船調査によって私たちの認識は進んでいます。

 先日、マアナゴを軽く焼いてから煮て、柳川風に卵でとじてみました。おいしかったですよ。是非お試しあれ。

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