神奈川県水産技術センター メルマガ302

掲載日:2014年1月23日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.302 2009-07-03

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.302 2009-07-03
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□研究員コラム

○努力という名の才能をもつ漁業者とその心の奥底にあるもの(企画経営部普及指導担当 鎌滝 裕文)

○鳥の襲来          (相模湾試験所 石黒 雄一)

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○努力という名の才能をもつ漁業者とその心の奥底にあるもの

 この不景気の中、魚が獲れない中で、確実に水揚をあげている漁業者が私の受け持つ地区にいます。この漁業者は、刺網漁業を主体に営んでおり、同じ漁村内でも彼だけが、極端に水揚が多い日があります。誰もが彼の水揚量が多いことを羨ましがって、同じように漁具を整え、漁に出ますが、水揚は思うようにあがりません。さて、なぜでしょう?

 直接本人から話を聞くことができればよいのですが、企業秘密と称して話してくれません。推測の話になりますが、なぜ水揚量が多いのか、考えてみました。性格から判断するとかなり拘るタイプです。ですから、かなり漁場を研究しているのではないかと思います。当然、ローカルルールや漁業許可証に記載されている範囲内での話です。基本的にいつごろどの場所で、どのような魚がかかるということをだいたい知っています。ということは、魚がいそうな場所は、あらゆる時季、時間に網をかけた経験があるということになります。時季、時間、場所が合わないと魚は獲れません。網をかけられる漁場はかなり広く、魚が確実にいる場所をわかるようになるまでには、かなりの労力と漁具代が必要だったはずです。漁はギャンブル的要素も多分にあります。彼と話をしている中で、いろいろ漁場の研究を行っていたところは認めました。漁場は水深、地形、潮流などいろいろ研究することがあります。

 それではなぜ、そのような努力を続けられたのか、その心の奥底にあるものを知りたくて、彼が漁業者になった経緯を知りたくなりました。彼はもともと漁業者の師弟ではなく、知り合いをたどって、同じ漁村内の釣り船に乗っていて、その後、漁業者になったことを聞きました。最初は、かなり喧嘩っ早く、ルールも守らず、手が付けられなかったと聞きました。しかし、「漁をすること」、「生き物を飼うこと」が昔から好きだったということでした。単純なことですが、自分が好きで夢中になれるものと職業を結び付けられることはかなり重要なことです。彼は、魚を獲るだけではなく、小さな稚魚をある程度まで大きくして放流するということにも熱心で、獲った分は返すということも考えています。

 漁業を続けていくための努力は、今は奥さんや子供を養っていくことかもしれません。ただ、彼は漁をするうえで、努力することを惜しみません。それも人にはわからないところでしっかり努力をしています。だから、ほかの漁業者は、外見だけ彼を真似しても水揚ではかなわないのです。まさに努力と言う名の才能をもった人です。そして、その奥底には、「漁をすることが好きである」という単純かつ明快な根拠がありました。

 しかし、ここ最近は彼でさえ、水揚が芳しくありません。東京湾の漁業は、本当に厳しい時代に突入しているのかもしれません。

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○鳥の襲来

 以前のメルマガ (VOL.244) で海上での鳥による魚の横取りについて書きましたが、今回は陸上編。湘南海岸中央に位置する藤沢市の片瀬漁港。

 以前から湘南海岸一帯ではトビに食べ物をさらわれたなどと新聞等でも取り上げられ、餌を上げないようになどの注意が喚起されていますが、トビの食欲は旺盛。片瀬漁港では定置網の漁獲物を水揚げしているのですが、船が港に入ってくるなりトビやカラスが集まりだし、鋭い目で獲物を狙っています。

 魚の選別作業は荷捌き施設という屋内で行っていますが、その中にまです-っと入ってきて魚を横取りします。怖いですね-、トビのような大きな鳥が鋭い嘴で人間の横から魚を奪うのですから。漁業者も魚が落ちていたりしないよう、選別後はすぐに片づけをし、ここでは餌にありつけないということをトビに学習させています。さて、ちゃんと学んでくれるかな!?

 (鳥の襲来)

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