神奈川県水産技術センター メルマガ310

掲載日:2014年1月23日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.310 2009-08-28

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.310 2009-08-28
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□研究員コラム

○漁港の話 その4            (企画経営部 前川 千尋)

○川にカマキリ?           (内水面試験場 勝呂 尚之)  

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○漁港の話 その4 

 今年の夏は、例年より早く梅雨が明けましたが、すっきりした夏空が少なくあまり夏らしさが感じられません。8月に入ってようやく三崎でも観光客の姿を見かけるようになりました。お盆の時は、例年通り観光客で賑わっていました。

 さて、今回は、漁港の管理について話をします。漁港は、道路・公園・図書館等と同様な公共施設として位置づけられいます。当然のことならが、それぞれのそれぞの公共施設には、市町村や県などの管理者がいます。漁港では、管理者は、市町村と都道府県が管理者となるよう漁港漁場整備法に定められています。一般的には、規模の小さい第1種漁港は市町村が管理者し、比較的規模の大きい第2種漁港、第3種漁港は都道府県が管理者になります。また、国が直接管理する漁港はありません。

  神奈川県の場合には、第1種漁港、第2種漁港を市町が管理し、県は、第3種漁港の小田原漁港と特定第3種漁港の三崎漁港を管理しています。
全国的に見ると、管理者はまちまちで、第1種漁港を都道府県が管理していれば、最も規模の大きい特定第3種漁港を市で管理している事例もあり、市町村が管理するのか都道府県が管理するかは、それぞれの都道府県の実情によります。

 これまでは、公共施設の管理者になれるのは、県・市町村及び公共的団体に限られていましたが、最近は指定管理者制度という制度ができ、民間業者が管理者になることもできるようになっています。県が管理する三崎漁港で一部の施設では指定管理者が管理しています。公共施設を秩序ある利用をするためには、利用方法を決める必要があります。そのため、漁港管理者である市町村や都道府県は、漁港管理するために漁港管理条例を定めています。管理条例に基づき管理するのは、漁港に限らず公園などの他の公共施設でも同様です。

 漁港管理条例では、漁港の基本的な利用方法や漁港施設を使用する場合の利用料金等が定められています。しかし、条例で定めていることだけでは、きめの細かい管理ができませんので、神奈川県が管理する漁港では、毎年漁港毎にどの岸壁を水揚げに利用するのか、漁船が休憩する泊地はどこにするのか等を定めた維持運営計画を作り、具体的な漁港の利用方法等を決めています。漁港の利用者は、条例や維持運営計画に定められた利用方法に従い、漁港を利用することになります。 漁港管理条例や維持運営計画に基づき、漁船の場合には、一般的には届出をすれば漁港を利用することができます。

次回は、漁港利用についてのもう少し詳しい話をしたいと思います。

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○川にカマキリ? 

 カマキリ」と言えば、ほとんどの人は、手にカマを持つあの虫を思い浮かべます。ところが、川にも正式な名前が「カマキリ」なるカジカの仲間の淡水魚がいます。エラブタ(魚のカマと言うとこの部分)に棘(とげ)があり、触ると切れるのでこの名があります。この棘で、「アユを引っかけて食べる」と言う俗説から、別名「アユカケ」。県下では「グ-ダ」とか「グッタ」と呼ばれ、漁師や釣り人から親しまれてきました。本種の生息場所は河川中流域ですが、海で産卵し稚魚は春先に川に入ります(写真1)。

 川を遡上する能力が低いため、堰(せき)や段差などの障害があると上流へは行けません。そのため県下の主要河川では、上流域から姿を消し、県の絶滅危惧種になってしまいました。カマキリは夜行性です。夜になると石の下から出てきて、魚やエビ等を摂餌します。電気で照らしても、大型の個体はじっとして動かず、石になりきります。これをカマキリの「石ばけ」と呼びます(写真2)。どこか憎めないひょうきんな魚です。この夏、酒匂川の魚類調査では本種の稚魚がたくさん採集されました。最近はまれに採集されるだけだったので、連絡をくれた酒匂川漁協の皆さんも嬉しそうです。このまま遡上した稚魚が元気に成長し、海に下ってたくさん産卵してくれればと願っています。

 ところでほんとうにアユカケは自分の棘でアユを刺して食べるのでしょうか?水槽で観察すると、待ち伏せして頭から食べるか、後ろから追いかけてパクリと捕食し、自慢のエラの棘を使用することはありません。しかし、本種を水槽の外へ出すと、怒ってエラを大きく開き、威嚇のポーズをとります。この時、棘は鋭く斜め前方に向き、かなり刺さりやすい状態になります。そのため、実際にこの棘に魚が刺さってしまうことも十分にあり得る話です。

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