神奈川県水産技術センター メルマガ324

掲載日:2014年1月22日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.324 2009-12-04

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.324 2009-12-04
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□研究員コラム

○海の調査はむずかしいなあ        (資源環境部 石井 洋)

○産卵期のアユ          (内水面試験場  高村 正造)

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○海の調査はむずかしいなあ   

 前任を引き継ぎ、始めてまぐろ標識放流調査を実施しました。調査内容は昨年12月に発行された vol.278に詳しく書かれていますので省きますが、メジマグロ(マグロの未成魚)を釣り上げ、タグを装着して海に放流し、その採捕報告により成長や移動等の生態を明らかにするものです。
 とにかくこの調査は、メジマグロを釣り上げないと始まらないのです。

 今年は、3回の標識放流調査を予定しており、県内のカツオ一本釣り漁業でメジマグロが混獲されたら実施すれば良いと安易に考えていました。ところが、メジマグロを釣り上げるのが非常に難しく、目標に及びませんでした。
 第1回は、9月10日に実施しました。 横須賀市長井沖の相模湾でカツオの群れに混じってメジマグロが漁獲されている情報を入手し、 関東・東海海況速報 により表層水温の高い海域を選び試験操業を実施しましたが、約300kgのカツオを釣獲したものの、メジマグロが釣獲されず放流できませんでした。
 どうやら、その群れにはメジマグロがいなかったようです。
 第2回は、10月1日に実施しました。大磯沖の相模湾でメジマグロが漁獲されている情報を入手し、同速報により表層水温の高い海域を選び試験操業を実施したところ、メジマグロの群れを見つけ、魚体に傷の無い21尾に標識を付け放流することができました。
 第3回は、10月29日に実施しました。10月中旬にカツオ一本釣り漁業でメジマグロの漁獲が増えてきた情報を入手したのですが、調査員の予定が合わず実施したのはそれから10日程経ってからでした。
 当日は同速報によると黒潮が房総半島から離れたところを流れており、相模湾内に黒潮系暖水の波及もなく21℃より低い水温となり漁場を選定するのが非常に難しくなっていました。
 漁場探索を1日続けたもののメジマグロ1尾を漁獲しそれを放流しただけで終わりました。

 ところがその翌日から、相模湾の東水道から22℃を超える暖水が相模湾に波及し、カツオ一本釣り漁業ではカツオ、メジマグロで1トンを超える漁獲があり、暖水が相模湾に留まった11月上旬まで好漁が続きました。
 同速報により29日以降に暖水波及があることはわかっていたのですが、ここまで漁に差が出るとは考えが及びませんでした。完敗です。
 来年は今までの知見を取り纏め、自らの予報精度を上げてメジマグロの調査に臨む決意です。

 今回放流したメジマグロには、「KANAGAWA JAPAN」という文字と3桁の数字の書かれた黄色タグを刺しています。採捕された方は、ご面倒でも当センター資源環境部までご連絡ください。よろしくお願いします。

標識放流ポスター

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○産卵期のアユ

  毎年10月の中ごろを過ぎると川の中ではアユの産卵が始まります。この時期のアユは体全体が黒ずんで、腹部はオレンジ色を帯び「サビアユ」と呼ばれます(写真)。触ってみるとウロコが硬くなっているのか、体がザラザラしています。

 アユの卵は小さく(1ミリほど)、粘性の沈着卵なので川底の砂利や小石にくっついています。よく見ないと見落としてしまう程です。卵は受精後2週間前後で孵化してそのまま川の流れに乗って海に下っていきます。そして来年の春にまた成長したアユが川を上ってきます。

 アユの寿命は1年で、産卵を終えると死んでしまいます。秋の川を歩いていると、産卵を終えて力尽きたアユが浅瀬に沈んでいるのを時々見ます。この光景を見ながら、多くの生き物が暮らす川の大切さを感じます。         

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