神奈川県水産技術センター メルマガ328

掲載日:2014年1月22日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.328 2010-01-08

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.328 2010-01-08
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□研究員コラム

○謹賀新年       (所長 長谷川 保)

○「災い転じて福となす?」     (栽培技術部 長谷川 理)

○漁港の話 その5             (企画経営部 前川 千尋)

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○謹賀新年    

 メールマガジンの読者の皆様、「新年、あけましておめでとうございます。」この年末年始は、天気もよく、よいお正月を過ごされたのではないでしょうか。

 さて、昨年は経済活動の低下、新政権の誕生、地球温暖化防止対策の進展など、様々な分野で変化が出てきております。 県におきましても、これら社会状況の変化や厳しい財政状況などに対応するため改革が進められております。
 県にある九つの試験研究機関につきましても、「目的に見合った機能を十分に発揮しうる積極的な活動が今後も期待できるか」などの機関評価が行われ、その後の対応が検討されております。
 当センターについては、「関係する他の県試との密接な連携と役割分担のもとで、自然環境分野の保全・再生における一翼を担うこと」また、「広く県民と接する機会を充実し、県民ニーズを把握し機関運営に活用すること」などが提言されております。
 人員、予算が限られる中、これら提言を受け、水産関係はもとより、広く県民の方からのご意見をいただき試験研究や機関運営に生かしていかねばならいなと考えております。

 この方法の一つとして、ホームページやメールマガジンを通じて、広く皆様からのご意見を寄せていただき、当センターの機関運営の参考とさせていただくことを考えております。
 現在、ホームページについてはリニューアル作業を進めているところですが、メールマガジンについてもホームページとは異なり、調査・研究などを実施する中で職員が感じたことなどを率直にお伝えし、当センターの活動を裏舞台も含め少しでも知っていただきたいと考えております。
 皆様におかれましても、是非忌憚のないご意見やご感想をこのメールマガジンの下の欄にあります「メルマガお問い合わせフォーム」からお寄せいただければありがたいと考えておりますのでよろしくお願い申し上げます。

 今年、一年が皆様にとりましてよい年でありますように

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○「災い転じて福となす?」

 ずいぶん以前の話ですが、このメールマガジン(No17)のなかで、ヒラメの酸欠に対する耐性が、系統によって異なっていることを、酸欠事故を通じて経験した旨を紹介したことがあります。

 事故が起こったときは、「酸欠に対する耐性形質も遺伝的な背景により異なるものだ」という知見が得られたあの事故から10年近く経ちますが、本年度から、この酸欠耐性の形質に対するヒラメの育種研究が正式にスタートすることなりました。

 前回も記しましたが、ヒラメの飼育は、そのほとんどが陸上において実施されており、停電時には酸欠にならないように対応する必要があります。このため、低酸素に対する耐性形質は、他の魚種と比較すれば、とても大切な形質であると思われます。

 酸欠事故が発生したときは、ただただ呆然としただけだったのですが、今度こそは本当に「災い転じて福となす」よう、酸欠耐性系統を確立していきたいと思っております。

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○漁港の話 その5

 健康のために通勤のバスを途中で降りて、歩いて水産技術センターに通うことがありますが、その途中城ヶ島大橋を渡ります。冬になると空気が澄んで、城ヶ島大橋から素晴らしい景色を眺めることが出来ます。
 西側には、相模湾越しに丹沢、富士山、箱根、さらに伊豆の山々が見ることができ、写真を撮っている方を良く見かけます。
 反対側は、東京湾の向こう側に房総の山並みを見ることが出来ます。東京湾を出入りする船、双耳峰の富山(とみさん)、大房岬(たいぶさみさき)、館山湾を眺めることが出来ます。
 一度は、城ヶ島大橋を空気が澄んで天気の良い日を選んで歩いて渡ることをお勧めします。

 今回は、漁港利用に続きをお話しするお約束でしたが、国の事業仕分けで何かと公共事業のことが話題になっていましたので、漁港などの公共施設は、個々の施設の必要性や適正規模を検討して整備を考えますが、整備後に必要となる維持管理の費用や将来の施設更新に要する費用考慮として、どの程度まで施設整備を進めることが可能なのかを考える必要があります。

 公共施設を新しく整備しますと、当然維持管理をしなければなりません。家に例えると、家を快適に利用するために日々の掃除、ペンキ塗りなどのメンテナンスは欠かせません。さらに、年数が経過すれば外壁の塗り替え、屋根の葺き替え、家族構成が変われば増改築、古くなれば、建て替えということにもなります。
 公共施設である漁港施設も当然、家と同じような清掃、廃棄物の処理、街路灯の電球の交換、ペンキ塗り、植栽の手入れなどの維持管理が行われています。これらの維持管理には、当然費用が掛かります。これらの維持管理に要する経費は、利用者の利用料や税金によって賄われています。
 さらに、漁港施設は堅固なコンクリートで作られていますが、年数が経過すれば補修も必要になります。施設の寿命が来れば、施設の更新も行わなければなりません。道路等の公共施設の整備が進めば、利便性は基本的に上がりますから、公共施設から受益を受ける人は、整備を進めることを望むのは当然のことです。
 しかし、施設整備が進めば、維持管理に掛かる費用、将来的に施設の更新に要する費用が、施設の整備に比例して増えることになります。一方、国、県、市町村の収入には限りがあり、さらに公共施設の維持管理、更新に充てることのできる予算にも限りがあります。

 個々の家計でも普通は、維持管理に要する費用を考えて、家や自動車は購入すると思います。幾ら便利で快適だからといって収入の範囲を超えて大きな屋敷を自動車を何台も持つことは出来ません。
 公共施設もこれと同じことで、公共施設を整備できる限界も国、県、市町村の収入の範囲内(公共施設の維持管理や更新に充てられる予算の範囲内)で自ずと決まることになります。
 そういう視点で、公共施設の整備は、どのくらいが適切なのか、可能なのかを考えてみる必要があると思います。
  施設の管理に要する経費は利用者の利用の仕方により大きく変わります。漁港の管理(漁港に限らないと思いますが)では、清掃や廃棄物の処理に要する経費が思いの外かかります。
 利用者の方がゴミを出さない、捨てないことを心がけて頂くだけで、維持管理を費用を節約することも可能になります。また、適切な補修をしていかないと、施設の想定している寿命が短くなり結果として余分な費用が掛かることにもなります。
 お金がないからといって維持補修を疎かにすると、孫子の世代に負担をつけ回すことになります。先人が整備してきた公共施設をこれからも有効に大事に活用していく視点が、これからはより重要になると思います。

 次回は、漁港の話 その4でお話しした漁港利用についての話の続きをしたいと思います。

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発行:神奈川県水産技術センター 企画経営部
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2311

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