神奈川県水産技術センター メルマガ334

掲載日:2014年1月21日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.334 2010-02-19

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.334 2010-02-19
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□研究員コラム

○漁業者グループの紹介(その4) (相模湾試験場 中川 研)

○冬の潜水調査の「調査日和」       (栽培技術部 旭 隆)

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○漁業者グループの紹介(その4)   

 今回は、福浦漁業協同組合海士会の取り組みについて紹介させていただきます。

 福浦漁業協同組合海士会は、平成15年に漁協内で潜り漁を営む漁業者が集まり、組織されました。海士会の構成員は、現在、6名で構成されています。

 福浦漁協は、神奈川県の最も西、静岡県との県境がある湯河原町にありますが、地先の海が狭いため、海士会では、磯根資源の増殖活動を積極的に行なってきました。
 潜り漁にとって、最も重要な資源であるアワビは、種苗を購入して、放流を行い、その生残率を高めるために海上生簀を設置し、中間育成も行なっています。
 また、イセエビやアワビ等の棲家、餌場となる礁を増やすため、コンクリート塊等を利用した中規模のイセエビ礁の設置も行なっています。
 このイセエビ礁は、作成から設置まで、全て海士会員と漁協所属の漁業者で行なっており、少人数の組織ながら福浦漁協海士会の活動の活発さは、県内の漁業者グループの中でもトップクラスではないでしょうか。
 これらの活動の結果、イセエビ礁には、アワビやサザエ等の餌料となるカジメが繁茂し、メバル等の魚類も多く確認され、新たな漁場となっています。

 このように今までは、資源増殖等の活動を中心に行なってきましたが、魚価の低迷は、深刻で、潜り漁業者も例外ではなく、漁業経営を圧迫しています。
 そこで、平成21年度からは、自分たちが獲った水産物をPRして、一般の消費者にもっと知ってもらい、食べてもらおうという活動をはじめました。
 まず、第1弾として、湯河原の前海で多く獲れるマナマコ(アカナマコ)を取り上げることとし、平成22年1月23、24日の両日に湯河原町の海浜公園で開催された「ゆがわら農林水産まつり」に参加し、ナマコを中心にサザエ、アワビの直販を実施しました。
 また、同時にナマコの食べ方のPRと今後の普及活動の参考とするために試食アンケートも実施しています。
 試食は、湯河原産の橙を絞って作った橙酢を使用したナマコ酢を漁業者自ら作成し、来場者に食べてもらいました。その感想とナマコについてのアンケートの結果、多くの方が「おいしい」と回答し、初めて食べた方も「おいしくて、ナマコの印象が変わった」と回答してくれました。これらの結果から、今後の活動の大きなヒントを得たようです。

福浦漁協海士会の「ゆがわら農林水産まつり」での活動については、こちらのURLを参考にしてください。

 今回は、福浦漁業協同組合海士会の取り組みについて、簡単に紹介させていただきました。
我々普及指導員は、今回の海士会の活動のようなグループ活動に対しても応援、サポートをさせていただいています。
 また、このような漁業者グループの活動について、もっと皆様に知ってもらい、神奈川県の漁業についてもっと深く理解していただけたらと思っています。

写真1:海藻類が繁茂したイセエビ礁
写真2:イセエビ礁に蝟集したメバル

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○冬の潜水調査の「調査日和」

 私はアワビの再生産について研究しています。潜水による調査が多いのですが、調査の最盛期はアワビの産卵期である冬です(冬の寒い調査についてはVOL.331参照)。

 冬に多い西高東低の気圧配置になると、北風が吹いて北の方の冷たい空気が入り込み、気温が下がるそうです。「冬でも暖かい三浦」でも最高気温が10度に届かないという日が多くなります。
 たまにこの気圧配置が崩れて南風が吹き、暖かい空気が入り込むことがあります。こんなときは最高気温が13度、14度くらいまで上がり、暖かい陽気になります。
 この冬も「ここ2,3日は暖かかったな」とか、「今週は暖かかったけど、予報では来週からまた寒くなるらしい」といったことが何度かありましたよね。

 では、寒い寒い冬の潜水調査も、この暖かい日に当たれば少しは楽になるか、といえばそうはいかないのです。
 神奈川県の沿岸(東京湾は除く)は、北側に陸、南側に海という地形をしています。また、波は、風が吹けば吹くほど高くなります。
 従って、北の風が吹いている時は、相模湾は陸の陰となり、沿岸部の波はおだやかです。
 しかし、ひとたび風が南に変わると、さえぎるものは何もありません。海面はざわつき、波はどんどん高くなります。つまり、南風の吹く暖かい日は時化のため調査に出られず、北風の吹く寒い日が冬の「調査日和」となるわけです。

 でもドライスーツ(これもVOL.331参照)のおかげで、ウェットスーツよりははるかに暖かい状態で潜水できます(それでも寒いけど)。テクノロジーの進歩はありがたいです。
 ちなみに普段バディを組んで一緒に潜っている職員(私よりずっと歳が上!)は、「ドライスーツは動きにくい」と言って、真冬でもウェットスーツで潜っています。

 私には・・・真似できません・・・。

(VOL.331)

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