神奈川県水産技術センター メルマガ348

掲載日:2014年1月21日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.348 2010-07-23

-- Fish-mag >゜)))< ------------------------
/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.348 2010-07-23
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
□研究員コラム

○ エビの同定はお好き?      (資源環境部 久保島 康子)

○ 城ヶ島から早川へ        (相模湾試験場 武富 正和)

----------------------------------------------------------------

○エビの同定はお好き?

 皆様エビはお好きですか?私は天婦羅蕎麦とかで、親しんで来ました。裏を返せば、それ以外の付き合いは、人生○○年の中でまるっきりなかったのです。

 そんな私が、なぜか東京湾ネット曳きで採集されたエビの分類の担当に!それも、エビは海老でも、クルマエビやイセエビとは似ても似つかない・・・いや似てはいるけど凄く小さなエビ達なのです。丸まった体を伸ばしても2cmないものなど、実体顕微鏡を使って初めてお顔を拝見する運びとなります。加えて、私が相手にするエビ達は、なぜか皆、「白い」。あの艶やかな色彩はホルマリンでとうの昔に色あせているからです。「皆同じに見える・・・」が最初の感想。

 林健一先生の「日本産エビ類の分類と生態」と首引きで目の前のエビを睨んでみても、結局「わかんな-い!」と投げ出す始末で・・・。そんな私が、最初に「これかな?」と自力でたどり着いたエビが、コエビ類の一種であるカムチャッカモエビ(Heptacarpus camtschaticus)! 東京湾にカムチャッカモエビ? でもよく似ている。しかし、一点大きく違うところを発見。頭の様に見える頭胸甲に付いている第1歩脚(一番前の爪がハサミになっている脚)の長節といわれる節に棘が5本・・・(写真1)。でも該当する種類が見当たらない・・・。

 困った末に私は、大胆にも林健一先生に同定をお願いしたのであります。今考えても信じられない、我ながら無茶苦茶な行為に出たものだと思うのであります。林先生は、そんな私のお願いを快く受けてくださり、送付した標本を同定してくださいました。感謝、感謝であります。

 その結果、Heptacarpus acuticarinatus という約2年前に千葉県立中央博物館の駒井智幸氏が新種として記載したものだということが判りました。めでたし!めでたし? でも、結局私が同定できたわけではないのですが・・・。

 このように私の道は困難で、先は長い。更には、最近、天丼のエビさえも気が重くなる存在になりつつあるのです。あ-あ。

 

----------------------------------------------------------------

○城ヶ島から早川へ

 この4月に、小田原市早川にある神奈川県水産技術センター相模湾試験場に転勤となりました。これまでに3ヶ月が過ぎていますが、同じ水産技術センターの職場とはいえ眼にするものが大きく変わってきました。

 まず、「日頃眼にする海の風景」の変化です。城ヶ島には4年間通いましたが、その4年間で最も見慣れた風景は何処かというと、水産技術センターの3階から見た「三崎瀬戸から剣崎、房総半島にかけての風景」(写真2)であります。そこには必ずと言って良いほど「見突きの漁船」の操業の姿がありました。

 一方、相模湾試験場に転勤してから最も見慣れた風景は何処かというと、JR東海道線の早川駅から相模湾試験場に向かう途中で眼にする「小田原漁港の風景」(写真3)であり、そこにはいつでも「定置網の漁船」と「遊漁船」の停泊している姿があります。

 それでは、日頃良く眼にする魚介類には、どのような変化が生じたのでしょうか。城ヶ島時代には、栽培技術部に席を置く関係からヒラメ、サザエ、アワビ、マダイ、マコガレイ、トラフグ等の仔魚・稚魚に接する機会が多かったのです。

 ところが、ここ相模湾試験場に来てから良く眼にする魚は、定置網で獲れたサバ、イワシ、イナダ、シイラ、ソーダカツオ等であります。

 これまで、神奈川県は決して大きな県だとは思ってもみませんでしたが、こうしてその海の風景や漁業、そして、その地域で獲れる魚の違いを実感すると、このような多彩な海を大切にしていかなければいけないという思いを強くした次第です。

 さて、もう一つ、早川に通うようになって気になるものができました。それは、小田原漁港内の魚市場中央にある黒板です(写真4)ここには、その日の朝に管内の定置網漁場で獲れた「魚の種類」とおおよその「水揚げ量」が書かれてあります。私は、通勤の途上にこの魚市場まで足を伸ばすのですが、私が来る頃には水揚げされた魚たちはとっくに運び去られいて、この黒板でその朝の市場の状況に思いを馳せることになります。(小田原漁港で水揚げされている「旬の魚」については、水産技術センター相模湾試験場のホームページに「旬のお魚情報(小田原-湯河原編)」がありますので、そちらを参考にしてください。)

 次回からの私の記事では、この早川で見掛けた旬の話題をお送りしたいと思っています。

 

----------------------------------------------------------------

■水技Cメールマガジン(隔週金曜日発行)
■メルマガの配信の変更、解除、ご意見やお問い合わせはこちらのメルマガお問い合わせフォームからお願いいたします。

発行:神奈川県水産技術センター 企画経営部
住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
電話:046(882)2312

-----------------------------------------------------------------

メルマガTOPへ

神奈川県

このページの所管所属は 水産技術センター です。