神奈川県水産技術センター メルマガ353

掲載日:2014年1月21日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.353 2010-10-01

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.353 2010-10-01
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□研究員コラム

○ ごっそり    (相模湾試験場 中川 研)

○ 濁った海での潜水調査    (栽培技術部 旭 隆)

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○ごっそり

 小田原や真鶴の定置網漁業者から「ごっそりが入った!」と聞くと台風シーズンを感じるのは、私だけでしょうか。 「ごっそり」とは、イサキの子供のことで、台風等の時化(しけ)の際に定置網に大量入網、そう、ごっそり入るため、そう呼ばれています。

 イサキは、子供の頃は、黄色っぽい3本の縦じま模様があり、その模様がイノシシの子供の「ウリ坊」に似ていることから、「ウリボウ」とも呼ばれますが、成長するとともにしま模様は消えていきます。そして、50cmにまで成長します。大きなものは、高級魚として扱われ、寿司屋などの料理屋のメニューとなりますが、「ごっそり」と呼ばれるイサキの子供は、安価に扱われ、時には、引き取り手が無く、捨てられることもありました。

 しかし、この「ごっそり」は、小さくても脂がのり、とてもおいしいのです。 美味しい魚なのに安価に扱われるのは、非常にもったいない。 以前にも書きましたが、このような低利用の魚をもっと普及しようと県内の各漁協では、様々な活動がされています。 「ごっそり」については、小田原市漁業協同組合の女性部が、もっと、皆に食べてもらえるように特製さつま揚げ等のメニューを開発しており、イベント等で販売しています。小田原で獲れるイサキを100%使った、贅沢な一品で、機会があったら是非、食べてみてほしい一品でもあります。

 イサキの特製さつま揚げの作り方については、こちらからどうぞ。

 最近では、小田原の名産、蒲鉾にもこのイサキを使ったものが開発され、販売されるなど、徐々にではありますが、その価値が高まってきています。 また、小田原の小中学校の給食メニューにもイサキを使ったはんぺんが出るなどの動きもあり、もっと地域で愛される新しい名産になっていくことを願っています。

 ここからは、このシリーズの決まり文句ですが、小田原に限らず、魚が揚がる港町では、アジやサバのような大量に獲れ、市場に出回る魚だけではなく、食べにくさや知名度、大きさや少量しか獲れないなどの理由で消費地に出回らない魚を美味しく食べる文化があります。

 また、時代の変化により食べられなくなった魚を現代の人が食べやすい料理に考える漁協女性部のような知恵袋があります。このような活動が、新たな食文化を生み、後世に伝えられていくのだと思います。

皆様、かながわの魚、料理法を知って、かながわの魚を食べましょう。

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○濁った海での潜水調査

 城ヶ島の海は、基本的にきれいです。しかし、ときどき、東京湾の栄養豊富な水が差し込み、濁ることがあります。海水が茶色くなるような感じです。地元の人は「潮が赤い」と表現していました。今回はこんな潮の赤い日に潜ったときのお話です。

 7月のある日、センターのすぐ近くにある魚礁に調査のため潜りました。その日は特に濁りがひどかったのですが、風も波も穏やかだったので、あまり気にせず調査を決行しました。 魚礁は水深7-8mの場所に沈んでいるため、船上からは確認できず、大体この辺だろうという場所に船をとめ、潜って探すことにしました。

 さて、水中に入ってみると、何か変だ。普通なら海の中は青っぽい色をしているはずなのに、その日は黄色っぽいような緑色のような、変な色をしていました。

 とりあえず潜降を開始したのですが、海底がちっとも見えません。潜降を続けると、突然足元が暗くなり、海藻群落に突入しました。これにはびっくりしました。自分の足元すらよく見えないということは、視界は2m以下? 魚礁を探そうにも、視界がほとんどないので、コンパスを頼りに泳ぎ回るしかありません。すぐ近くにあるはずなのに、まったく見つからない。それ以前に、バディはどこだ・・・?これは危険と判断し、調査を中断して早々に切り上げました(バディもすぐに浮上してきました)。

 それ以来、潜水調査の可否の判断においては、風と波浪だけでなく、透明度も判断材料とすることにしました。しかし陽気の良い日に調査に出られないのは、ちょっと残念。

バディ:スクーバ潜水では一般的に、安全対策として二人一組で潜ります。この相方をバディと呼びます。

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