神奈川県水産技術センター メルマガ355

掲載日:2014年1月21日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.355 2010-10-29

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.355 2010-10-29
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□研究員コラム

○ 豪雨による被害    (所長 長谷川 保)

○ 「調査の準備」    (相模湾試験場 片山 俊之)

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○豪雨による被害

 最近、局地的な集中豪雨の報道をよく見聞きします。

 集中豪雨が山間部を含めてあると河川は濁流となり、枯れ木などが流木となり流れ下ります。また、河川敷などにある草木はもとより、様々なゴミなども含めて洗い流します。

 このようなとき、川の中の魚は、岸辺など流れが弱くなるところに逃げ込みますが、下流あるいは海まで流されてしまう魚もいます。川魚にとっては、正に荒れ狂う濁水に翻弄され続けることになります。また、川の形状や底質なども以前と変わり、釣り場も変わってしまうことがあります。

 集中豪雨は、川だけでなく、海や漁業の方にも大きな影響を与えます。 増水した濁流の中には、たくさんの土砂とともに流木、草木類、そして大小様々なゴミが河口から海に流れ出て広がります。

 その結果、例えば、沿岸に張ってある定置網などでは、網の中に流木などが入り破損したり、また、たくさんのゴミの滞留で操業ができなくなり、回復に向け、苦労が続くとともに大きな損失を受けます。

 また、港内にも多くの流木やゴミ類が溜まり、これを取り上げるなどの対処に追われ、操業ができなくなったりします。仮に漁船が港を出ることができても特に夜の航行では、流木に衝突するのではと不安を抱えての操業となります。

 今年の9月8日の台風9号の時には、神奈川県の酒匂川等では、氾濫危険水位を超える程の増水となり、濁流が流れ出た海では、今、お話したような状況となりました。

 ご存じの方もおられると思いますが、陸側のみならず、川や海でもこのようなことが起きています。雨は恵みではありますが、集中豪雨は少ないことを祈るばかりです。

 

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○「調査の準備」

 どのような仕事にも当てはまる事だと思いますが、調査を行うにあたり事前準備を怠らないというのは非常に重要です。もちろんそれは水産の調査においても例外ではなく、特に調査船を使用し海上で調査を行う場合は入念に準備をします。港を出航したあとで「あ、○○忘れちゃいました・・・一回戻ってもらえますか・・・」というのは非常に気まずいものであり、調査計画を狂わせてしまうことにもなります。

 しかし、自然相手の調査の場合、準備は完璧でも計画通り進まない事は多々あります。「今日はうねりがあるから出航できません。」、「調査の途中で風が吹いてきたので帰港します。」などは海上調査の場合常に起こる可能性があります。生き物相手の調査の場合も同様で、先日の調査時にはこのことを身をもって思い知らされました。

 相模湾試験場ではブリ(ワラサ、イナダ)にアーカイバルタグという標識を装着し、放流するという調査を行っています。今回の調査では、標識放流する個体を釣獲、確保する予定でした。釣りを行う予定の海域では数週間程前から漁場が形成されているとの情報を得ていましたので、標識放流用に10尾くらいなら釣れるだろうと意気込んで出掛けました。

 結果・・・4日間釣りをして放流できたのは0個体。周りの遊漁船漁業者の方に話を聞くと、「ちょうど少し前から潮が悪くなっちゃったよ」とのこと。自然相手、生き物相手の調査の難しさを実感させられました。「仕事で釣りをする。」と聞くと釣り好きの方は羨ましいと思うかもしれません。しかし、対象魚種が釣れない釣り程辛いものはありません。初日は意気揚々と出掛けましたが、日数が経つにつれて焦りも出てきます。また、何も釣れなかった時の肉体的・精神的な疲労感は非常に大きなものです。何とか今年度中に10尾放流すべく、これからまた新たに調査計画を立てなければなりません。

(脚注)アーカイバルタグとは、データ記録式のタグで、照度、水深、体内温度、体外温度(水温)が記録され、照度から位置(経度)が計算されます。標識放流した個体が再捕されデータが得られれば、その個体が泳いだ位置や水温・水深帯が分かるので、それを解析することにより、回遊・遊泳経路が解明されます。

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