神奈川県水産技術センター メルマガ361

掲載日:2014年1月21日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.361 2011-01-21

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.361 2011-01-21
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□研究員コラム

○ 長年使用してきたのですが     (内水面試験場 相川 英明)

○ まぐろ標識放流調査(その2)   (資源環境部 石井 洋)

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○長年使用してきたのですが

 内水面試験場では、1976年から前身である淡水魚増殖試験場において、内水面漁業の振興と湖沼河川の資源維持のためにアユの種苗生産を開始し、現在では内水面種苗生産施設( 以下、生産施設)でアユの種苗生産を行い、内水面試験場は親魚を飼育してアユの種卵を生産施設へ供給しています。

 アユの親魚の取上げ、雌雄の選別作業では、飼育池からアユを取上げ、一度、網イケスに収容し、選別後、網イケスからアユを取上げ、再び池へアユを収容します(バックナンバー、No.322)。アユを再び飼育池へ収容する際、網イケスからアユを取上げる作業を二人で行います。一人が網イケスを手繰ってアユを水面まで持ち上げ、もう一人がバケツで水と一緒にアユを掬い取ります。

 今年も例年通り作業が始まり、網イケスからの取上げ作業は順調に進み、全体の半分が済んだところで、普段、作業中には聞くことのない「ビリビリ」という音がしました。網イケスがアユの重さを支えきれずに裂け始めてしまったのです。その時網を引っ張っていた職員のとっさの判断でこれ以上、裂けないよう網イケスを持ち替えたので、アユを逃がさずに済みました。

 この網イケスは淡水魚増殖試験場の時から使用されてきたもので、おそらく15-20年ぐらい経過していると思います。これまでも、網イケスに小さな穴などが開けば繕いながら大切に使用続けてきましたが、イケスの網地自体の劣化が進んでいましたので、これで引退となりました。

 交換後は新しくなった真っ白な網イケスとなり、気分を新たにして作業に取り組んでいます。(写真1)

 

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○まぐろ標識放流調査(その2)

 まぐろ類の成長や移動等の生態を明らかにする目的で、今年度もまぐろ標識放流調査を実施しました。(昨年度の結果はvol.324)。調査方法は、相模湾内でまぐろ類の未成魚を釣り上げ標識を装着して海に放流し、その再捕報告を待つというものです。

 チャンスを逃さないよう、県内のかつお一本釣漁業や定置漁業のまぐろ類の漁獲情報を市場に出向いて入手していました。ところが、今漁期クロマグロやキハダの来遊状況が例年と大きく違っていたのでした。

 相模湾に来遊するクロマグロは、南西諸島からフィリピン東方海域で生まれ、通常7月頃25cmくらいに成長したカキノタネと呼ばれる当歳魚が定置漁業等で漁獲されるようになり、8月以降翌年1月頃までかつお一本釣漁業やひき縄漁業により相模湾から伊豆諸島北部海域で漁獲されます。

今漁期のかつお一本釣漁業は、7月から8月上旬にかけて伊豆諸島北部海域で主に1歳魚(50-75cm)のクロマグロの漁が続きましたが、8月中旬以降まとまった当歳魚の群が来ず、さらに餌となるいわし類の入手が困難で出漁回数が激減しそのまま漁期を終えてしまいました。

 そのため調査は、漁場の情報が全く得られないなかで大苦戦を強いられました。結局、4日間出漁しクロマグロ1尾標識放流できただけで終了となってしまいました。昨年度の反省から、海況図等や衛星画像などのデータを集め調査日や海域を決めていたのですが魚群を見つけられず漁労長(?)失格です。まだまだ経験が足りないようです。

 また、相模湾では30-50kgの大型個体を含むキハダの群れが来遊し、ビックフィッシュアングラー達が連日10隻近い遊漁船に乗り込みキハダの群れを追いかけるキハダフィーバーが起こりました。キハダが餌を求めて水面すれすれを水しぶきを上げて魚体をねじ曲げ追うシーンや飛び跳ねるシーンは迫力満点で、つい調査を忘れてしまうほどです。もちろんキハダも調査対象ですからルアーを遊漁船に乗ったアングラー達と競い投げ込んでいましたが、同僚にかかったのみで、私にはかすりもしませんでした。どうやらこちらも経験が足りないようです。

 昨年度22尾放流したクロマグロのうち1尾が、平成22年7月に伊豆諸島北部海域で約8ヶ月経って再捕されました。相模湾に来遊したクロマグロは成長とともに沖合漁場に移動するのではなく、翌年もその近海の漁場に留まっていることが推定できる貴重な結果が得られました。

 

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