神奈川県水産技術センター メルマガ386

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.386 2012-1-6

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.386 2012-1-6
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□研究員コラム

○ あけましておめでとうございます (水産技術センター所長 米山 健)

○ 4回目の小田原勤務です (相模湾試験場 前川 千尋)

○ 水中での出会い (内水面試験場 井塚 隆)

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○あけましておめでとうございます (水産技術センター所長 米山 健)

 新年、あけましておめでとうございます。

 昨年は、東日本大震災と福島第一原発事故による放射能汚染、さらには台風被害など、東北地方をはじめ、各地の水産業が未曾有の被害を受けた年でありました。

 徐々に復旧が始まっておりますが、漁業の将来の姿をどうするべきかという議論が漁業制度のあり方も含め活発に行われていたことは、皆様もご承知のことと思います。さらに、 TPP交渉参加問題では、農業への影響が心配されておりましたが、少なからず漁業への影響もあると思います。

 私は、このような機会であるからこそ、本県漁業がめざす方向を改めて認識する必要があると思います。本県の沿岸漁業は、他の都道府県と比べて漁場面積が広いわけではなく、外洋に面した相模湾と内湾性の東京湾という特徴の異なる海を漁場としていますので、単一魚種を大量に漁獲することは得意ではありませんが、300種類を超える食用魚介類が多彩な漁業によって漁獲されています。このように、「それぞれの規模は小さくても存在感があるピリリと辛い漁業」が本県の持ち味ではないでしょうか。また、海や川などの水辺環境を守る活動が盛んに行われている地域でもありますので、このような取り組みがさらに活発になる可能性も秘めています。

 水産技術センターは、明治45年に県庁内に設立されて以来、今年で100年を向かえますが、これまで、それぞれの時代に即したテーマで漁業振興や水辺環境の保全に寄与してきました。

 これまでに多くのデータや技術の蓄積がありますので、これをどのように活用し、また、新しい調査研究を行って今後の漁業振興等に役立てていくかが今問われており、職員一同、漁業者の皆さん等からの信頼感に応えられるような緊張感をもった仕事をしていかなければと思っています。

 皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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○4回目の小田原勤務です (相模湾試験場 前川 千尋)

 昨年6月1日付けの人事異動で城ヶ島の企画経営部から小田原市早川の相模湾試験場に転勤しました。今回の異動で4回目の小田原勤務になります。最初の勤務は、採用から3年目の昭和61年4月に当時の水産試験場相模湾支所の研究員として着任しました。5年2箇月間、定置網で漁獲されるマアジやブリ等の魚のことを研究しました。その後平成2年6月に指導普及部小田原駐在事務所(相模湾支所内に事務所がありました。)に異動し、小田原市から湯河原町を担当する指導普及員として2年10月過ごしました。一旦、県庁の水産課に転勤した後、平成10年4月から交流職員として小田原市水産海浜課に2年間派遣されまた。

 最初の小田原勤務から25年が経っておりますが、早川駅のホームに立つと、25年前に着任の時に立った早川駅と同じ景色です。また、相模湾試験場のある小田原市早川周辺の印象は昔とそれほど変わっていません。よく見ると、駅前にあった建物がなくなっていたり、西湘バイパスの橋が漁港の上を通っていたり、25年前から変わったところもありますが、早川駅、駅から漁港までの建物や魚市場の様子がそれ程変わっていないために、昔の印象と変わらないのだと思います。

 魚市場の印象も昔と変わりません。昔に比べて、冷凍マグロ売り場等は新しい施設になり、地元小田原市漁協が導入した殺菌冷海水装置や魚の選別機は昔はなかった施設ですが、その他の売り場は基本的に変わりませんし、競りのやり方も昔と同じです。特に、競りに参加している魚屋さんの顔ぶれが、昔とそれ程変わっていないと感じました。魚屋さんの後継者をつくらないと、漁業者が努力して魚を水揚げしまも買ってくれる人が先細りになるのではないかと不安になってきます。

 大きく変わったのが、定置網漁業者です。25年前は、大型定置網の従事者は、高齢化が進んでおり、若い人でも私より数歳から10歳程度年上だったと記憶しています。それが、今は若い人が中心で操業しており、地元小田原市漁協の定置の乗組員は、20代、30代の方が主力となっています。小田原魚市場に水揚げしている他の漁場もおしなべて若い人が中心となっています。また、当時より、少し漁船の数は減ったようですが、定置網以外の漁業の方も若返りが進んでいると感じています。

相模湾試験場は、小田原魚市場のすぐ近くにありますので、時々出勤前に、魚市場を覗く楽しみがあります。今日は、どんな魚がどの位水揚げされているのかを考えながら市場に行くのは楽しいものです。時として、珍しい魚が水揚げされています。私が着任してから、世界で50例ほどしか採集例がないメガマウス(サメの一種)を見て、触る機会がありました。(メガマウスザメの記事) また、相模湾試験場のある小田原水産合同庁舎は、早川のほとりに在り、事務室から早川の様子がよく見えます。水量の変化や釣り人の様子を見ていていても飽きません。

これからも小田原や県西地域の話題をこのメールマガジンでお知らせしたいと思いますのでよろくしお願いします。

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○ 水中での出会い (内水面試験場 井塚 隆)

 とある調査にて、とある川にて潜ることが度々あります。暑かろうが寒かろうが関係ありません。アユがいる限り、水中で挨拶するというのがマナーですから。川の上から見ていたのでは想像もできない姿に出会うことがあり、必要とする調査データ以上のものが得られます。私には水中のアユが幸せそうに笑っているように見えるのです。

 ときには2.5km以上も川を潜り下りするものですから、想定内・想定外のもの、いろいろなものに出くわします。

 想定内の代表は、ここで参考写真を載せられないような雑誌です。モザイク処理しようとしましたが、掲載に耐えられそうもないのでやめました。このような雑誌、特定エリアにパッチ分布しますし、なかなか水中で分解されないんですね。

 「あら。またお会いしましたねぇ。」

 前回潜ったときに出会った同じ地点で同じページが私に語りかけてきます。

 「え?10日間もそこで待っていてくれたのですか?」

 この10日間は河川流況が安定していた証左です。重要な情報として野帳に記録します。

 さて、想定外の一例。超音波診断装置の画面を印刷したものです(写真参照)。額に収めてあることから、妊婦さんのものでしょうか?

 「え?10日間もそこで待っていてくれたのですか?」

 「なにがあったの?落っこちたの?捨てられたの?」

 この額写真に再会することはありませんでした。

 元気にしていることを祈りつつ、今日も母なる川に潜ります。

 この季節、川面には凛とした寒風が吹き荒みますが、水中ではアユが嬉々として子らを産み出しており、あふれ返る生命の息吹に暖をもらっています。

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