神奈川県水産技術センター メルマガ389

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.389 2012-2-17

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.389 2012-2-17
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□研究員コラム

○ エーーッ ナマコが杉田名物だったって・・・ (企画経営部 川原 浩)

○ 「潜水調査で珍発見&お願い」 (相模湾試験場 片山 俊之)

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○ エーーッ ナマコが杉田名物だったって・・・ (企画経営部 川原 浩)

 ここ数年、中国向けに加工されたナマコが高く取引されるため、本県でも漁業対象の資源状況が厳しい東京湾において貴重な収入源となっている。

 そんなことから当センターでも、今年度からナマコの資源研究に取り組むこととしているところであるが、ある日、磯子区杉田で非常に興味深いものを見つけた。

 江戸時代後期、杉田村の名物が梅と煎海鼠(イリコ)であり、その当時の加工風景の絵を併せて紹介する史跡看板(写真)のようなものである。(地域のライオンズクラブが設置したようだ)

 煎海鼠(イリコ)は、獲れた海鼠(ナマコ)を煮て天日で干して煎り上げたものであるが、屏風ヶ浦の海で獲れていたようである。清国との貿易での輸出品として、採取、加工が幕府から目標が示され厳重に管理されていたが、目標を上回ると褒美金が出され、納品後は自由に販売出来たため梅見客などのお土産となっていたらしいことが書いていた。

 その海鼠加工場の様子が書かれたのが写真の図であるが、「江戸名所図絵」に書かれており、名産品の加工現場がこのような図絵のテーマとなるのは珍しく、現在の産業観光のはしりのようだと解説されている。

 図絵には場面場面に番号が振って解説しているので、当時の様子が非常に良く分かり面白かったので、抜粋して紹介したい。

 1:寒梅の帰路に杉田名産のイリコかコノワタを求めるお客。土産は箱形の袋に入っているとある。(寒梅の頃がイリコづくりの最盛期であったようだ。)

 7:櫂を持った漁師が取れたばかりの海鼠を運び込み、店のものが品質や数をあたっているところとある。

 8:運び込まれた海鼠を三人で腸や砂を取り出している。(腸の塩辛が珍味のコノワタ)

 9:下ごしらえした海鼠をキムコという鉄の大釜で煮ており、一人は網杓子で煮加減をみている。燃やし役がくべているのは薪ではなく粗朶とある。

 10:煮た海鼠はゴザに並べて天日に干し、穂長いサライで天地返し乾燥させている。(なお、この天日乾燥の後、鉄板の上で煎り上げるが描かれていないと注書きがあった)

 この史跡看板が設置されている場所は、JR新杉田駅から京急杉田駅に向かう国道16号(横須賀街道)の聖天橋交差点を渡った歩道の脇にあるが、気付かない人も多いのではないか紹介したくなった。

 また、文中の江戸名所図絵の他にもいくつかの出展や参考文献も示されていたので、是非あたってみたいと思う。

 横浜市史「第2巻」、横浜市史稿「風俗編」、新編武蔵風土記「杉田村」の項、横浜市歴史博物館紀要 VOL.3 岸上興一郎「横浜の海」所収、江戸時代の横浜の姿(横浜歴史博物館発行)、磯子の史話「なまこ」、鶴見良行著作集9「ナマコ」(みすず書房)、荒川義満 「なまこ読本」(緑書房)

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○ 「潜水調査で珍発見&お願い」 (相模湾試験場 片山 俊之)

 相模湾試験場に配属され潜水士免許を取得してから3年以上の月日が経ちました。西は真鶴から東は江ノ島まで様々な場所で潜水調査を行ってきましたが、普段陸上では見られない水中の景色はいつ見ても新鮮に感じるものです。特に初めて潜水する場所では、緊張感と共に期待感を持って調査に臨んでいます。

 そのような中、先日真鶴地先で潜水調査を行った際に、水中で珍しい物を発見したのでご紹介したいと思います。

 その日は透明度が良く、遠目からでもソレは確認できました。水中ではあまり見たことのないシルエット、その不自然な形から天然の物ではなさそうだと感じましたが、遠目からでは一体何なのかはわかりませんでした。水中で正体のわからない物に近づく事は勇気がいるものです。私も一瞬とまどいましたが、好奇心が勝りました。恐る恐る近づいていくと、だんだんとその全容が明らかになりました。これは・・・しかし、何でこんな物が水中に・・・

 予備知識があれば別ですが、水中で人型の構造物には遭遇したくないものです。一瞬だけドキっとしてしまいました。(写真)

 話題は変わって、昨年度のブリ(ワラサ)標識放流調査についてメールマガジンVOL.373で紹介しましたが、今年度も同様の調査を実施しました。本研究は標識個体の再捕が重要となりますので、どこかで標識個体を見かけたら試験場までご一報ください。(標識放流のポスター)

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