神奈川県水産技術センター メルマガ390

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.390 2012-3-2

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.390 2012-3-2
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□研究員コラム

○ カゴカキダイ (相模湾試験場 中川 研)

○ ガンガゼの原 (栽培技術部 旭 隆)

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○ カゴカキダイ (相模湾試験場 中川 研)

 カゴカキダイという魚をご存知ですか?黄色と黒の縦じま模様をしており、防波堤などで釣りをしていると時折釣れるきれいな魚です。私も子供の頃、防波堤や磯根での釣りで釣り上げた記憶がありますが、食べようとは思わず、バケツの中で観察した後、逃がしていました。多くの皆様も食べたことは、ほとんどないのではないでしょうか。実は、このカゴカキダイは、小さくても皮目に脂がのり、とてもおいしい魚なのです。私の同僚の研究員から「カゴカキダイはおいしいよ!皮目の脂は、甘味があって、刺身、塩焼き、煮付けでもいける!」と聞いていたのですが、長らくその機会に恵まれませんでした。

 小田原に赴任した後、早朝に小田原魚市場へ顔を出すようになった時、福浦漁協の定置網漁業者の方に「カゴカキダイは、意外とおいしいんだよ。」と聞かされました。そして、小田原漁港近くのイタリアンレストランのシェフにも食べてみるよう勧めたところ、そのレストランのメニューに登場するようになったそうです。「定置網で獲れたカゴカキダイ」の写真

 「そのレストランに行けば、カゴカキダイを食べれる。」と思ったのですが、なかなか私の財布の中身が許してくれません。そうこうしているうちに数年が過ぎてしまいました。そこで、妻の誕生日にかこつけて、そのレストランのランチを予約。ようやく念願がかなう日がやってきたのです。

 さて、カゴカキダイは、どのようなメニューになったかというと7種類の魚をそれぞれ持ち味を生かしたサラダ仕立ての中の1種に入っていました。カゴカキダイは、皮目を軽く炙った刺身として盛り付けられており、口に運ぶと臭みも無く、皮目の脂の甘味が引き立ち、長年の期待を裏切るどころか想像していたものよりもおいしかったのです。

 以前、このカゴカキダイは、小田原魚市場でも廉価で、捨てられることも多かった魚だったのですが、今では、以前より値がつくようになり、他の店でも使われるようなってきました。このように今まで食べられてこなかった魚が、そのおいしさが知れてくると価値が高まってくる…うれしい限りです。実は、今や高級魚のキンメダイもその昔は「金魚」と呼ばれ安かったそうです。もしかすると後十年もするとカゴカキダイも高級魚になるかも?

皆様、かながわの魚、料理法を知って、かながわの魚を食べましょう。

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○ ガンガゼの原 (栽培技術部 旭 隆)

 ガンガゼというのはウニの一種で、長いトゲをもっています。トゲは鋭く、ウェットスーツを簡単に突き抜けて体に刺さるそうです。そしてトゲには毒があり、刺された後は非常に痛むそうです。

 できれば水中では会いたくないガンガゼですが、潜水調査をしていると、かなりの頻度で遭遇します。

 ある日、初めてのポイントで潜水調査をしました。夏だったので、透明度はあまり良くありませんでした。BC(浮力を調整するため内部に空気を入れることのできるジャケット)の空気を抜き、足を下にして潜降していきました。水深は7-8mくらいだったと思います。海底がぼんやり見えてくると、なにやら黒っぽいものがたくさん散らばっていました。それは無数のガンガゼでした。ガンガゼは、ある程度の個体数で群れをなして、密集しています。おそらく群れの真上に潜降してしまったのでしょう。基本的に潜降中はどんどん速度が上がっていくので、すぐには止まれません。しかしガンガゼ上への着地だけは避けたいので、とにかく大慌てで足をバタバタして、それ以上降下しないよう上昇ベクトルを発生させました。潜降が止まったらBCを膨らませて浮力を作ればよいのですが、悲しいかな慌てると原始的な動作しかできなくなるようで、BCのことなど全く考えず、落ちないようにひたすら足をバタバタして、ガンガゼ群の真上に浮いていました。脱出して群れをよく見てみると、大した数ではありませんでした。ハタから見たら笑える光景だったと思いますが、本人は大真面目でした。 ガンガゼの密集する磯

 最近ガンガゼの数が増えているという話をよく耳にします。ダイビングの際にはお気を付けください(今の時期にダイビングをやるのはかなりの猛者ですから、無用な助言かとは思いますが)。

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