神奈川県水産技術センター メルマガ402

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.402 2012-8-17

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.402 2012-8-17
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□研究員コラム

○ 定置網の模型づくり (相模湾試験場 相澤 康)

○ 宿無しに苦しむ?  (企画経営部 秋元清治)

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○ 定置網の模型づくり (相模湾試験場 相澤 康)

 模型と聞くと、プラモデルやペーパークラフト等の趣味の世界を思い浮かべるのではないでしょうか?ところが、ここで話題にする模型つくりは研究の一手法なのです。

 定置網は海中に設置して、魚群を網の奥まで誘導して漁獲する漁具です。潮流や波からどのような力を受けるのか?強度はどの程度必要なのか?が分かれば、壊れにくく、よく魚が獲れる定置網をつくることができるようになります。そこで、定置網の模型をつくって、試験場の回流水槽で網の動きや力の受け具合を実験するわけです。

 模型づくりは、漁業者の方から現場でお話を聞いたり図面を見せていただきながら、定置網の設計図を描くことから始まります。定置網は大きく、パーツの多い複雑な漁具ですが、漁業者は長年の経験と勘をお持ちなので、ざっくりとした図面からでも定置網をつくって設置することができます。

 残念ながら試験場の研究員には経験も勘もありません。そこで、数学の公式集を片手にパソコンを使って、三角関数やらベクトルやらを計算しながら、設計図を描いていくわけです。試行錯誤を繰り返すと、漁業者のお話どおりに出来てきます。これが中々気持ちいいのです。そして、漁業者は頭の中に設計図ができていることにとても感心します。

 この作業には、学生時代に習った数学の公式が役に立っています。当時は「誰が何の為にこんな事を考えたのだろう?」と思っていましたが、数学はこのような実用的な場面から発展したのでは?・・・等と考える今日この頃です。

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○ 宿無しに苦しむ?  (企画経営部 秋元清治)

 水産技術センターの本所では夏になると恒例のイベント「城ヶ島の磯で遊び・学ぶ教室」を開催しています。今年は8月3日に開催し、30名の小学生と保護者の皆様に参加いただきました。

 イベントではまず城ヶ島大橋下の磯場で生物を採集してもらいます。大潮の最も潮が引く時間帯にイベントを設定しているので、子供でも潮だまりや石の隙間からカニ、ヤドカリ、ウニ、ハゼ類などの生物を簡単に捕まえることができます(写真1)。採集した生物はセンターに持ち帰り、図鑑を使って名前を調べてもらいます。最後に調べた生物の名前を黒板に書いてもらいましたが、各班(1班は7-8名)とも20種類以上の生物を採集していました。

 毎年、同じ磯で同じ時期に開催するイベントですが、採集される生物にはその年で特徴が見られます。今年の特徴としては、例年よく見られるアメフラシが見られず、代わりにタツナミガイが多く見られたこと、カニ類は多かったが、ヤドカリ類が極端に少なかったことなどがあげられます。

 イベントでは参加者に磯に棲む代表的なヤドカリ3種(イソヨコバサミ、ホンヤドカリ、ケアシホンヤドカリ)の見分け方について学んでいただくつもりでしたが(写真2)、いずれの種類も非常に少なく、特にケアシホンヤドカリはほとんど見ることができない状態でした。当日はかろうじて捕獲できた数尾のケアシホンヤドカリを小さな水層に入れて、交代で観察していただきました。

 私もこのイベントに数回参加していますが、これほどヤドカリが少ない年はなかったように思います。ヤドカリが少ない理由は不明ですが、ヤドカリの宿となる巻き貝(イシダタミガイ、クボガイ、スガイなど)も例年に比べるとかなり少ないように感じたので、もしかしたら宿となる貝が減っていることが影響しているのかも知れません。宿無しとなってはヤドカリも増えることができないといったところでしょうか。

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