神奈川県水産技術センター メルマガ410

掲載日:2014年1月18日

神奈川県水産技術センターメルマガ VOL.410 2012-12-7

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/KN/ 神奈川県水産技術センターメールマガジン  VOL.410 2012-12-7
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□研究員コラム

○ 昭和20年代の小田原における竹台浮子の製作 (相模湾試験場 石戸谷 博範)

○ 稚ナマコを手にして考えた (栽培技術部 工藤孝浩)

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○ 昭和20年代の小田原における竹台浮子の製作 (相模湾試験場 石戸谷 博範)

 定置網を海に浮かべる役割をする浮きを浮子(あば)と呼びますが、その中でも最も大きい台浮子(だいあば)は、長さ数m、浮力2トンを越えます。現在はFRPなどで専門会社が作りますが、昭和20年代には、漁場の皆さんが竹を材料に手作りしていました。その製作の様子を当時の写真(神奈川県鰤定置漁業協同組合寄贈)を使って紹介します。

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○ 稚ナマコを手にして考えた (栽培技術部 工藤孝浩)

 「魚が獲れなくなった」、「魚の値段が上がらない」。入庁以来聞き続けたこの2つのセリフで、私は耳にはタコができているかも知れません。ところが近年の東京湾では、「獲っても獲ってもまだ獲れる」、「値段がどんどん上がる」という夢の様な話がありました。それがナマコです。

 およそ10年前、中国の大量買い付けによって全国でナマコの価格が急騰し、「ナマコバブル」が起きました。そこで、東京湾の漁師も、それまで見向きもしなかったナマコを獲りだしました。

 ほぼ手つかずの資源に手をつけたのですから、はじめの頃は「獲っても獲っても-」だったのは当然です。皆がこぞって獲るようになると・・・その先は推して測るべしです。漁の雲行きが怪しくなると、我々の登場となります。こうして昨年度から、新たに東京湾のナマコを増やすための研究に着手しました。そして、数名のナマコ研究チームの中で、私は海底でのナマコの暮らしぶりと、プランクトン幼生を経て着底する稚ナマコを捕える装置の研究を担当することになりました。

 文献を調べたところ、ナマコが産卵した後を見計らって網袋に貝殻を詰めて海中に吊るしておくと、海中を漂っているナマコの幼生が貝殻の中に入って、稚ナマコに変態するとの事。さっそくカキ殻を使って装置を作り、本牧、柴、安浦の港の中に吊るしてみました。約4ヵ月後に引き揚げたところ、どの港からも稚ナマコが発見されましたが、数は予想を下回るものでした。残念ながらこの装置がナマコを増やす切り札になるとは、とても思えませんでした。

 しかし、私は着底時期がほぼ特定できる東京湾生まれの稚ナマコを手にすることができたのです。そして、ひらめいたのが、この稚ナマコを使って成長を調べてみようとのアイディアでした。

 1ヶ月前、当センターの前の海底に1m四方の金網カゴを沈めて、その中に稚ナマコを入れました。稚ナマコは海底土の中の餌を食べて育っていくはずです。場所は東京湾ではありませんが、管理の手が行き届くことと、水温の連続観測データが取られているメリットを優先しました。東京湾はもちろん、本県海域でナマコの成長ぶりを直接追跡した研究は初となるので、有用なデータが得られるでしょう。

 つい数日前、汚れが目立ってきたカゴを入れ替えた際に、稚ナマコを取り上げて大きさを測ってみました。期待に違わず、どの稚ナマコも順調に育っていましたよ。続報をお楽しみに!

 写真:ナマコ調査の様子

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