神奈川県水産技術センター メルマガ503

掲載日:2016年11月4日

神奈川県水産技術センターメールマガジン  503号    2016年11月4日号

□ 研究員コラム

1 神奈川県の海面って、どこまで!?(企画資源部 鵜飼俊行)

2 現場復帰 (企画資源部 片山俊之)
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1 神奈川県の海面って、どこまで!?(企画資源部 鵜飼俊行)

 一般的には、海の上では、県境などを意識することはあまりないと思います。

 漁業を行う場合、海は繋がっているので、多くの漁師さんはどこまでも魚を追いかけて行くことができます。しかし、各都道府県では、目の前の海での漁業の仕方のルールを決めています。そのルールの範囲が各都道府県の海面と言うことになります。

 陸上なら、地図を見て、県境が破線等で明示されているので、直ぐ分かります。また、現地でも石柱などの目印があるので分かります。

 さて、海の上はどうなっているのか、ご存じですか?

 神奈川県の場合、目の前には東京湾と相模湾があります。東は、東京都、西は、静岡県に隣接しています。一方、東京湾は対岸が千葉県です。さらに、相模湾の対岸は遙か太平洋の島々でしょうか。

 まず、両隣との境は、漁業の場合、古くからの風習や慣習によって、漁村同士で決められ、その名残が、港湾区域や漁業権区域の境界線として海図に示されています。実際に、海底に線はありませんが、GPSなどが進歩する以前は、沖にいる漁師さんは、陸上の山や森などの目印の位置関係から海の場所を特定する「山立て(やまだて)」と言う方法で位置を出していました。

 一方、沖の線はどこまでが神奈川県の海と言えるのか、諸説あります。現在は、古くから地元漁船が操業していた海域の外側を、常時、神奈川県の漁業取締船が運行しています。その漁業取締船の運行している範囲までが、神奈川県の沖の境としています。

  このように、沿海に面する都道府県には漁業上、管轄する海面があり、目に見えない境界があるということです。

  それだと、神奈川の漁師さんは神奈川県の範囲だけしか出来ないのかとの思われるかもしれません。そこで、神奈川県の範囲外で操業する場合は、漁法の種類や地元県の許可を得ればできることになっています。

  魚は自由に泳いでいます。本来、漁師さんも自由に獲りたいのでしょうが、水産資源の減少傾向にある現代、限られた範囲内で、水産資源を上手く管理して、末永く新鮮な魚が水揚げできるよう、日々努力している漁師さんに、改めて敬意を表したいと思います。

 参考:神奈川県ホームページ →e-かなマップ →漁業権免許マップ(URL:http://www2.wagmap.jp/pref-kanagawa/

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2 現場復帰 (企画資源部 片山俊之)

 メルマガをご覧の皆様、ご無沙汰しております。以前、相模湾試験場勤務時代にメルマガを執筆させて頂いていました、片山と申します。県庁水産課を経て3年ぶりに試験場への復帰を果たしましたので、今後改めてよろしくお願いします。 

 今回、私が異動した先は城ヶ島にある水産技術センターで、研究員ではなく、普及指導員として赴任することとなりました。普及指導という仕事については、私も日々勉強しているところなのですが、簡単に言えば、漁業者の皆様が行っている仕事や活動などがより良い方向へ進むようサポートしていく、というものです。現在、私が担当している業務の一つとして、漁業者が行う磯焼け対策活動への支援というものがあります。磯焼けというのは、かつては存在していた藻場が何らかの要因により衰退してしまう状態のことで、三浦半島沿岸でも、近年この磯焼けが大きな問題となっています。磯焼けが起こると、これまで漁業者の貴重な収入源であった、アワビ・サザエなどの磯根資源が減少するなど、漁業者にとって大きなダメージを与えます。そこで、漁業者が主体となり、磯焼けの原因の一つと考えられる、ガンガゼ(ウニ類)、アイゴなどを駆除する活動が行われており、この活動に一緒に参加したり、技術指導をしたりする事が私の仕事の一つです。

 この半年間のうちに複数地区の磯焼け対策活動に参加しましたが、地区により状況は様々で、磯焼けの度合いも、その主原因と考えられる生物も微妙に違っています。さらに、漁業者の規模、営んでいる漁業種類などを考慮し、より良い手法をアドバイスしていくという事が必要となります。私も赴任したばかりのため、実際には、現場で漁業者と一緒に作業しながら、一緒に学んでいるというような状態です。数年前から活動を行っている場所では、まだまだ磯焼けの回復とまではいきませんが、ガンガゼ等の減少が見られているような場所もあり、漁業者の活動への活力となっています。今後も継続して漁業者の活動をサポートし、現場へより良いアドバイスができるよう努力していきたいと思います。

写真1:ガンガゼ
写真1 ガンガゼ 

写真2 アイゴ(刺網で漁獲されたもの)
写真2 アイゴ(刺網で漁獲されたもの)

写真3:カジメ藻場
写真3 カジメ藻場

写真4:アイゴの食害を受けたと考えられる藻場(写真3の3ヵ月後、同場所)
写真4 アイゴの食害を受けたと考えられる藻場(写真3の3ヵ月後、同場所) 

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 【お知らせ】新たな「神奈川県科学技術政策大綱骨子案」について―県民の皆様のご意見・ご提案をお寄せください―

 県では、県のめざす姿を科学技術の面から支える「神奈川県科学技術政策大綱」を策定し、科学技術政策に取り組んでいます。

 このたび、新たな「神奈川県科学技術政策大綱」の策定を進めており、現在その骨子案を県ホームページ等で公開し、県民の皆様からのご意見・ご提案を募集しています。

■意見募集期間:平成28年10月14日(金曜日)から平成28年11月14日(月曜日)

■詳細はこちら
http://www.pref.kanagawa.jp/pub/p1059757.html

■問合せ先
神奈川県政策局政策部総合政策課科学技術グループ 高野
電話    045-210-3071(直通)
ファクシミリ  045-210-8896
メールアドレス kagaku.0102@pref.kanagawa.jp

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