神奈川県水産技術センター メルマガ493

掲載日:2016年3月4日

神奈川県水産技術センターメールマガジン  493号    2016年3月4日号

□ 研究員コラム

1 「よもやま話 18」(相模湾試験場 村上哲士)

2 大池のマダイ(企画資源部 清水顕太郎)

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1 「よもやま話 18」(相模湾試験場 村上哲士)

 長年おりました城ヶ島の水産技術センターから小田原に在ります相模湾試験場に移って8ヶ月となりました。

 当初はどうなることやらと思っていましたが、場長はじめ周りの方々に助けられて勤務できております。

 通勤については、なかなか慣れないですが、もっと遠くから通っている人もいると思えば仕方ないでしょうが、年をとったせいか体力の回復が遅いのが問題ではあります。

 仕事内容はガラリと変わりましたが、こちらでは乗船する機会が増えました。

 以前城ヶ島にいる時に飼育している貝にやる餌としてカジメなどの海藻を刈ったり、近場の放流に行く際などに船外機船にたまに乗るくらいでした。

 海藻を刈る際には、揺られる船上で下を向いての作業なので、時には気持ち悪くなることもあり、果たして自分は船に強いのか弱いのかはっきりしないところがありました。

 こちらでも主に洋上にあるブイや観測機器のチェックや汚れ落とし、漁場調査の際などに船外機船に乗るのですが、走行している時は大丈夫ですが、作業中、船の違いで揺れ方が違うのか徐々に気持ちが悪くなります。特にブイや観測機器の汚れ落としは相性が悪いようで、船上で下を向いてゴシゴシとやっていると、徐々に胃が下側から持ち上がるような状態となり、周囲の方々には、すでに顔が青くなっているのでばれていますが、やはり船には弱いのかと思っていたのでしたが、前回の調査ではなぜか大丈夫でした。

 また、昨年就役した漁業調査指導船「ほうじょう」の場合は船外機船より大きくこれまで船酔いをしなかったのですが、12月半ばにワラサの調査に行った際には酔ってしまいました。言い訳ではありませんが、海は少々荒れ気味でした・・・。

 その時の海況や体調で微妙に違うようで、乗船すれば必ず酔う訳ではないので、回数をこなせば慣れてくるのだと思います。

 あと、乗船して思うのは、しばらくすると身体中が痛くなることです。どんなに凪で穏やかな状態でも船は揺れているので、身体は平衡を保とうとして踏ん張ったりしているのでしょう、そのせいで筋肉痛が出るようです。

 悲しいのは、痛みはすぐには発現せず、また出るとしばらく治まらないことです。

 運動不足もありますが、年を取ったなと痛感する今日この頃です。

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2 大池のマダイ(企画資源部 清水顕太郎)

 水産技術センターには通称「大池」と呼ばれる池があり、この中には水産技術センターを見学に来られた一般の方にお見せするマダイが飼われています。見学に来られた方には見学の行程のひとつとしてこのマダイに餌をやっていただいています。春と秋の遠足シーズンにはかなりの数の小学生が社会科見学の一環として来所するのですが、この餌やりが小学生に大人気でタッチングプールとともに2大人気アトラクション(?)となっています。(平成28年度からは見学は中止になる見込みです)

 さて、このマダイですが、かなりの、いえ、ものすごい悪食なのです。文字通りほとんど何でも食べてしまいます。例えば、魚体測定に使用した魚(サバ、イワシなど)や水産加工品の試作品を作った時に出るアラなどは言うに及ばず、夏季のおやつとして食べた西瓜の皮なんてものも食べてしまいますし、料理教室で出た大根やタマネギの切れ端やキャベツの芯などの野菜類も平気で平らげてしまい、その様子はさながらアマゾン川のピラニアの様です。

 このような悪食のマダイですが、この悪食さを甘く見た失敗をひとつ。

 何年か前にある職員が東京湾の底曳き網で漁獲したナマコを持ってきたことがありました。当時から中国がナマコを大量に買い付けていたため、神奈川県でもナマコがかなり漁獲されていました。そこで、漁場でのナマコの生息状況等を知るために試験操業が実施され、このナマコはその漁獲物だったと記憶しています。底曳き網で漁獲したものでしたので傷付いている個体がかなりありましたが、その職員にお願いしてナマコを分けてもらい大池に放してやりました。というのも「傷付いているとはいえ大部分のナマコは生き残るだろうし、さすがのマダイもナマコは食べないだろう。しかも大池にはマダイの糞やら食べ残しの餌やらが沈んでいるはずだから、ナマコの餌には事欠かないだろう。とすれば、生き残ったナマコが漁師さんの手の届かない大池の中で勝手に繁殖して幼生が池の外に流れ出し、三崎のナマコ資源が増えるのではないか?」と考えたからでした。

 ナマコを放流してしばらくの間、大池の近くに行った時に気をつけて池の中を探したのですが、ナマコは影も形もありません。池の大きさの割にナマコが少なかったからか?とか、池の深いところに集まっているのかな?とか思っていたのですが、ある日、食品加工担当の臼井主任研究員が教えてくれました。

「マダイのはえ縄漁でナマコを餌に使うところがあるそうです」

 あわよくば「三崎港内にナマコがうじゃうじゃ」と言う光景を目論んでいた私でしたが、とてもとてもがっかりしたことは言うまでもありません。

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住所:〒238-0237 神奈川県三浦市三崎町城ヶ島養老子
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