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更新日:2021年3月31日

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定例会見(2021年3月29日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表事項

人事異動の概要

 はじめに「令和3年4月1日の定期人事異動の概要」についてです。お手元の資料に沿って、ご説明いたします。
 まず、「1 主な人事異動」をご覧ください。理事・局長級については、総勢21名の人事異動を行います。まさに適材適所の人事配置ができたと考えており、このメンバーには、先頭にたって、しっかりとリーダーシップを発揮し、県庁の取組みを牽引してもらうことを期待しています。
 次に2ページ、「2 人事異動のポイント」です。「(1)新型コロナウイルス感染症に打ち克つための体制強化」ですが、医師である前田健康医療局長を理事に昇格させ、喫緊の課題であるワクチン接種への対応など、特命事項に取り組んでもらいます。また、藤沢市民病院副院長で、「ダイヤモンド・プリンセス号」の時から、全国のコロナ対策をリードしてきた、阿南英明統括官についても、理事に昇格の上、引き続き、陣頭指揮を執っていただきます。健康医療局長には山田産業労働局長を充てるとともに、厚生労働省参与を務める畑中洋亮統括官や、全国衛生部長会会長を務める中澤よう子医務監、そして、資料記載のとおり医療危機対策本部室幹部を配置して「コロナに打ち克つ」分厚い体制を作りました。県民のいのちと健康を守るため、ワクチン接種などの喫緊の課題を着実に推進し、保健所や地域医療機関などと連携した「神奈川モデル」を地域総力戦で展開していきます。
 次に「(2)いのち・未来戦略本部室の設置」です。コロナ禍にあって、例えば、スマートアンプ法を活用したウイルスの迅速検出法の開発・実用化。人体に悪い影響を与えずにウイルスを除去することができる、紫外線照射装置の医療施設への設置など、これまでも最新のテクノロジーを活用してコロナに立ち向かってきました。
 このたび、山口理事に加え、脇参事監を理事に昇格させ、2名の理事のツートップ体制で新たに設置する「いのち・未来戦略本部室」において、引き続き民間企業との連携による先進的な政策を展開し、全庁を先導していきます。
 次に「(3)共生推進本部室の設置」です。「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念の普及。利用者目線に立った新しい障がい福祉の推進。人権男女共同参画の取組みなど、共生社会の実現に向けた取組みを総合的に推進するため、新たに「共生推進本部室」を設置します。安井共生担当局長に加え、厚生労働省からお迎えした道躰氏を福祉企画担当の参事監に据えるとともに、共生や人権男女共同参画、意思決定支援等の取組みを進めていくための担当課長を配置し、それぞれが連携しながら一体となって取組みを進めていきます。
 次に「(4)東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた取組みの推進」です。1年延期されたオリパラも、いよいよ本番を迎えます。そこで、平田スポーツ局長を理事級に昇格させた上、引き続き対応に当たらせることとし、安全安心な開催に向けた準備を進めるとともに、県全体で機運を高め、大会を成功させたいと思います。
 次に「(5)観光施策の戦略的な推進」です。コロナ収束後を見据え、経済のエンジンを回していくため、「観光施策」は重要なポイントになると考えています。そこで、国内・国外向けの観光施策をより効果的に連動させ、一体的かつ戦略的に観光振興を推進するため、観光企画課と国際観光課を統合し、新たに「観光課」を設置します。
 次に「(6)防災体制の強化」です。今年度は、幸いにも台風による甚大な被害はありませんでしたが、今後ますます激甚化する自然災害に的確に対応していく必要があります。 また、コロナ対策においても、くらし安全防災局は県の対策本部の「統制部」として、中核的な役割を担っています。そこで、花田くらし安全防災局長を理事級に昇格のうえ、引き続き対応に当たらせるとともに、これまで副局長が兼ねていた「防災部長」を専任で配置するなど、体制を強化します。
 次に「(7)大和綾瀬地域児童相談所の設置」です。児童虐待発生時に迅速・的確に対応するため、新たに大和綾瀬地域児童相談所を設置します。
 次に「3(1)女性職員の積極的な登用」です。今回の人事異動により、知事部局の管理職手当受給者488人のうち、女性は103人となり、県政史上初めて100人を超えました。また、女性管理職の割合も、昨年度から0.9ポイント増の21.1%となりました。私が初めて知事に就任した2011年の時は6.2%でしたので、約3.4倍に増えています。今後とも優秀な女性職員を積極的に登用していきます。
 最後に、「3(2)県庁版カムバック制度の導入」です。育児や介護を理由にやむを得ず退職した職員が、その後の状況変化で、再びその知識・経験を活かして働きたいと思った場合には、退職後5年以内であれば、再び正規職員としてカムバックできる、「県庁版カムバック制度」を導入します。こうした取組みを通じて、優秀な人材をしっかりと確保し、多様な働き方ができる魅力的な県庁を作っていきたいと思います。人事異動の概要は、以上です。

「南足柄市と箱根町を連絡する道路(南箱道路)」の愛称が決定しました

 次に、「『南足柄市と箱根町を連絡する道路(南箱道路)』の愛称が決定しました」についてです。南足柄市と箱根町を連絡する道路は、南足柄市矢倉沢から箱根町仙石原までの約10.9kmを結ぶ道路で、自然環境への影響を極力少なくするため、大規模な改変は行わず、既存の林道を活用し、県道として乗用車等が安全に通行できるよう整備を進めてきました。この道路の愛称については公募を行い、県内外の方から大変多くの応募をいただきました。県機関、有識者などで構成する選考委員会により入賞作品の選考を行い、その選考結果をもとに、県、南足柄市及び箱根町が協議して決定しました。
 その愛称が、こちらです。
 「はこね金太郎ライン」です。
 誰もが覚えやすく、また、親しみやすいということで、こちらの愛称になったと思います。この道路の開通により、箱根と、道の駅「足柄金太郎のふるさと」や、未病バレー「ビオトピア」といった拠点の周遊が容易になるなど、観光振興が図られます。また、箱根と東名高速を結ぶ新たなルートができることから、災害時の対応力強化などにも寄与します。
 なお、国立公園など自然環境が豊かな地域を通るため、既存の林道を大規模な改変は行わずに整備したことから、乗車定員11名以上の乗用自動車、最大積載量3トン以上の貨物自動車は通行できませんので、ご注意をお願いします。
 開通の日時ですが、令和3年4月28日の午前10時です。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、開通に伴う式典は行いません。
 県民のみなさまに、ぜひこの道路を利用していただきたいと思います。

無花粉ヒノキの愛称が「丹沢 森のミライ」に決定しました!

 次に、無花粉ヒノキの愛称が「丹沢 森のミライ」、「ミライ」はカタカナですけれども、「丹沢 森のミライ」に決定しました!についてです。
 平成24年に本県が全国で初めて発見した無花粉ヒノキが、令和3年春に初出荷できる体制が整いました。そこで、花粉症対策苗木の普及促進を図るため、愛称を募集し、「丹沢 森のミライ」に決定しましたのでお知らせします。この無花粉ヒノキは、平成23年度から24年度にかけて、県内で4,074本のヒノキを調べ、ようやく1本だけ見つかったものです。
 令和元年5月から神奈川県山林種苗協同組合が、さし木による苗木生産を開始し、令和3年度に初めて山に植栽される予定です。
 愛称は、森林組合など実際に山で植えることに携わる方々を中心に募集し、136点の応募の中から、最終的に私が「丹沢 森のミライ」に決定しました。選考のポイントは、花粉症のない快適な未来を予感させる名前であること、また、新しい品種であることを感じさせるところです。
 今後は、この愛称で林業関係者に苗木を販売するほか、県のホームページなどを通じて、県民の皆様に知っていただくことで、本県の花粉発生源対策の取組みをPRしていきたいと考えております。

「横濱アイス工房アイスクリーム」、「生粋かながわ牛」及び「横浜瀬谷うど」を「かながわブランド」に登録!

 次に、「「横濱アイス工房アイスクリーム」、「生粋かながわ牛」及び「横浜瀬谷うど」を「かながわブランド」に登録!」についてです。
 県と生産者団体で構成する「かながわブランド振興協議会」は、団体から申請のあった「横濱アイス工房アイスクリーム」、「生粋かながわ牛」及び「横浜瀬谷うど」の審査を行い、「かながわブランド」に登録しました。
 「かながわブランド」とは、生産体制が確保され、一定の品質を保持しているなど、複数の条件を満たしている県産の優れた農林水産物です。
 こちらが、今回新たに登録した横濱アイス工房アイスクリームです。これは、横浜市戸塚区にある牧場の搾りたての牛乳を使用して作ったアイスクリームです。最新の設備で衛生管理された工場で作られており、県産の海老名いちごや湘南ゴールドなど農産物のフレーバーも豊富です。
 こちらが「生粋かながわ牛」です。「生粋かながわ牛」は、神奈川で生まれ神奈川で育てた100%神奈川県産の和牛です。牛舎の環境やエサ、健康状態に細心の注意を払い育てられた、肉質4等級以上の高品質な牛肉です。
 そして、こちらの大きいのが「横浜瀬谷うど」です。ビニールハウスの中で光を遮り温度や湿度をできるだけ一定に保って栽培することで、表皮が白く、一定の長さがあるのが特徴です。皮が柔らかくて、香りが高く、シャキシャキとしたみずみずしい食感があり、生でもおいしく食べられ、さまざまな料理にも活用できます。
 今回、登録された産品は、いずれも県内自慢の農畜産物です。ブランド登録を契機に多くの県民の皆さんに知っていただき、味わっていただきたいと考えております。
なお、記者の皆様には、会見の後にアイスクリームの試食をご用意しておりますので、ぜひご賞味ください。

 

知事出席主要行事 

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。

質疑

人事異動について

記者: 人事異動について伺うのですが、新型コロナ対策において、なかなか全体的に人繰りが大変だったかと思うのですが、人が足りない中で、全体的な編成でどの辺りに苦労したか、若しくはどの辺りに力を入れたか、改めて伺えればと思います。

知事: まずは、何と言ってもコロナに打ち克つことであります。その上で、アスリートが躍動するオリパラを成功させ、「いのち輝く未来社会・共生社会」を実現したい、そんな想いを込めて人事を組みました。
 今回の人事には、大きく4つのポイントがあると考えています。
 まず1点目は、新型コロナウイルス対策です。首藤副知事、厚生労働省から来ている前田理事、神奈川DMAT調整本部長の阿南統括官、全国衛生部長会会長を務める中沢医務監という4人の強力なドクターをはじめ、厚生労働省参与も務める畑中統括官、これまでも産業労働局長としてコロナ禍の中小企業等支援に積極的に取り組んできた山田新健康医療局長、統制部長として対策本部をとりまとめる花田理事など、新型コロナウイルスに打ち克つための強力な体制、これを敷くことが出来たと考えていています。
 県民の皆さんの「いのち・健康」を断固として守るため、医療提供・療養体制「神奈川モデル」を地域総力戦で展開するとともに、喫緊の課題であるワクチン接種も着実に推進していきます。
 2点目は、本番を迎える東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を確実に成功させる、ということです。これまで、関係職員が一丸となって準備を進めてきました。安全・安心に開催することを最優先に、世界中からお越しになるアスリートや関係者の皆さん、そして県民の皆さんに大いに楽しんでいただけるよう、全力を尽くす体制が出来たというふうに思っています。
 3点目は、組織再編です。今回、「いのち・未来戦略本部室」、「共生推進本部室」を新たに設置しますが、既に設置している「医療危機対策本部室」、「デジタル戦略本部室」と合わせて、4つの「本部室」が稼働します。「本部室」の最大のメリットは、各課長がそれぞれ動くのではなく、同じ目標を目指して、柔軟に一体的に対応できることです。今回は、それにふさわしい人材を配置できたと考えています。
 最後に4点目は、女性の積極登用です。先程申し上げましたが、私が初めて神奈川県知事に就任した時には、6.2%の女性管理職でありましたが、それが今回の異動で21.1%、初めて100人の大台に達したといったことであります。これからも優秀な女性職員を積極的に登用していきたいと考えています。われわれ、今、県庁全体で、コロナ体制を組んできたわけでありますけれども、その中で、さまざま学んできたこともありました。そして今、このコロナ体制をさらに強力に進めていくという流れを作りながら、オリパラ等々さまざまな課題もありますから、それにも十分配慮できるような、そんな体制が出来上がったと考えています。

記者: 3点目のところで、組織再編について言及がございましたが、中には人権男女共同参画課について再編されて、その名称が無くなるということに関して、不安に思われているとか、若しくは一定の批判もあったかと思うのですが、この辺りについてお考えをお聞かせください。

知事: 先週もお話しをいたしましたが、男女共同参画という政策が後退することは一切ありません。これは、津久井やまゆり園事件が発生した本県、「ともに生きる社会かながわ憲章」の理念を普及させて、共生社会の実現に取り組んでいるわけでありまして、これをさらに推進していくために、共生推進本部室を設置することにいたしました。この中にやはり、男女共同参画といったものも理念として入っているわけでありますから、統合的にやって行くということであります。その部屋の名前は、男女共同参画ではなくなりましたけれども、男女共同参画の担当課長、男女共同参画の室長代理を配置した体制となっていますので、名称はそこに残っていく、理念は継承していくと考えています。

女性登用について

記者: 私から最後に女性の登用に関して、21.1%、知事部局でいかれたということで、知事の中で思われている目標ですとか、あるいは県庁全体に対する女性職員の割合だとか、こういった観点からみて、21.1%が高いのか低いのか、あるいは今後どのように高めていくのか、そのあたりお考えをお聞かせください。

知事: 女性をどんどん積極的に登用したいというのが私の基本的な人事の考え方であります。ちょうど知事に就任したときに、10年前ですが、先程申し上げましたけれども6.2%が女性の管理職といったところでありまして、これを何とか増やしたいという思いで、ずっとやってきました。毎年増やしてきまして、今年は21.1%まで達しました。これをもっともっと増やしていきたいと考えています。
 この10年間増やそうと思っても、3.4倍には増えていますけれども、なかなかいざとなってみると、難しい課題もありました。それはなぜかというと、女性管理職に引き上げていきたいという、その層が既に職場を離れていたということが結構あったのです。介護であるとか、そういった問題に関わらざるを得ないということで、途中で辞められていた方がかなりいらっしゃったということで、幹部に引き上げていく、そのベースになるその世代が、非常にもともと少なくなっていたということがありましたので、本当ならもっと増やしたかったけれども、これがぎりぎりだったと思います。これだけ時間も経ってまいりましたので、その辺りも随分意識して充実してまいりましたので、これからさらに増やしていけるようになると思います。

「県庁版カムバック制度」の導入について

記者: 県庁版カムバック制度についてお伺いします。先程のご発言にあったように女性登用の問題で、介護等を理由に退職される方もいらっしゃるという中で、こうした制度を設けたという理解でよろしいのかということと、それとこれは事務方にお伺いすべきかもしれませんが、再度の採用の条件やその後の昇格等の扱いについて、もう少し詳しく教えていただければと思います。

知事: 県では育児や介護については、休暇制度を用意しているのですけれども、それでも家族のことを考えてやむなく辞職した職員が、3年間で約30名います。現在、保健師や福祉職など専門職を中心に職員が不足しておりまして、退職者の発生は各職場にとって大きな痛手となります。そこで、退職後5年以内なら、面接等の簡単な選考だけで、改めて正規職員として採用できることにしました。他県では、西日本で数例あると聞いています。われわれが把握しているのは兵庫、岐阜、滋賀です。担当課が把握している範囲では、東日本では神奈川県が初めてとなります。
 令和3年4月以降に退職する職員から適用してまいります。過去に退職した元職員には適用できませんけれども、今後、経験者採用の条件を大幅に緩和することを検討してまいりますので、そういった皆さんも採用できる流れをつくっていきたいと思っています。これは固まり次第、改めて発表させていただきます。

記者: 3点程お伺いしたいのですけれども、今のカムバック制度についてなのですけれど、なぜ今なのか。最近、森元首相の話で女性の問題が出ていたと思うのですけれども、なぜ今なのかということと、対象を5年以内と決めた理由だとかその辺りをもう少し細かくお伺いできればと思います。

知事: 今お話したように介護を理由に辞めたいという職員がかなりいらっしゃるのです。この超高齢社会を反映しているのだと思います。介護という問題は、かつては家庭内でというのがすごく主流でありましたけれども、それが、社会全体という流れは出来てはきてはいますけど、現実問題として、やはり女性はそういったことの中で、職を続けながら、介護もするというのは難しいといったかたちで辞められてしまうというのが現実でありまして、先程申し上げましたように私が女性幹部職員をどんどん登用したいと思っても、非常に優秀な職員で、本来ならばいてくださったら、きっと幹部にできただろうと思っている人が、その前に親の介護といったことを理由に辞められてしまっていることが、いくつかあったのです。ですから、こういったことをなるべく早く防ぎたいという中で、今回、こういった制度を打ち出すことになりました。5年というのは、当面5年といったことです。まずは、5年ぐらい離れているのだったら、戻る時にも、まだその感覚は残っていて、戻りやすいと考えていますけども、先程申し上げたように、また新たな制度を考えているところでありますから、その制度を打ち出せたら、そういった問題もそこに吸収されていくのではないかと考えています。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: 2点目なのですけども、最近のコロナの状況なのです。神奈川県はそれほどでもないのですけど、第4波という話が出ていまして、その中で神奈川県の状況を知事はどのように見られていますでしょうか。

知事: 全国的にかなり、患者が増加に転じているところが、ずいぶんたくさん出てきているようです。神奈川の数字だけを見ると、これは、少しびっくりするぐらいと言うと変ですけれども、減少してきています。減少の幅は、かつてほどではありませんけれども、今も基本的には減少傾向が続いているということです。
 それとともに指標ですけれど、今までステージⅡではなかったのが、一つだけ、病床全体のひっ迫度だったのですけれども、これも20%を切って、18.91%といったことで、ステージⅡの領域に入りました。全部そろったのかと思ってよく見てみると、感染経路不明率が、56.52%ということで、ステージⅢで、それだけはⅡではないですけれども、かなりステージⅡということになっています。ですから、神奈川は今のところ、非常に、全国が増える傾向にある中でも、比較的抑えられているとは思っています。
 ただ、前も申し上げましたけども、20代、30代の若い人たちの割合が増えているといった傾向、これがたぶん感染経路不明率が少し高くなっていることにつながっているのではないかなと思います。こういった20代、30代の割合が増えてくると、その後、感染者が増えてくるといったことがこれまでの経験値でありますから、とても安心して見ていられる状況ではなく、しっかりとこの状況を注視していかないといけない、緊張感を持って、注視していかないといけないと思います。
 それと、暖かくなってきて、桜が満開の素晴らしい週末を迎えましたけれども、日曜日は少しお天気は荒れましたが、やはり、どうしても人は出ています。これだけやはり人が出ると、その後というのはかなり心配ではあります。そういった意味で、全く気を緩めることなく注視していきたいと考えています。

マスク飲食の周知について

記者: それに関してなのですが、先週も話があったと思うのですが、マスク飲食のモニタリング調査ということで、鏡付きの卓上ポップを試作されて、募集されたと思うのですが、それが確か26日が締切だと思うのですが、この応募状況と現状どのような感じなのか伺えればと思います。

総合政策課: 26日金曜日の17時で締め切りまして、業者の数で言うと、1,400件少しです。ポップの数で言うと、13,000を少し上回った。そういった数字になっています。

記者: たしか、はじめ3,000個作って、その後増やすという、最初の時は3,000個で抽選だったと思うのですが、結局どういう対応をされるのでしょうか。

総合政策課: 3,000個の予定は、3,000個で作るのですが、それはまず抽選で配布しまして、今、増産を検討しておりまして、今回希望された業者の方には行き渡るように、追加で後日配布をしたいと考えています。

4月1日の入庁式について

記者: 知事に4月1日入庁式があると思うのですが、昨年確か、いくつかに分けてやられたと思うのですが、今年はどういう形でやられるか対応が決まっていたらお願いします。

知事: 今年も去年と同じような形にしたいと考えています。従来ならば皆さん集まっていただいて、その前でご挨拶するのですが、そして一人一人辞令交付するのですが、コロナ禍とあって全員集まるのはなかなか厳しい。しかし、県庁で初めて働くようになって、知事の顔を直接見る機会がなかなかないという方もいますので、最初くらいは直接お目にかかりたいと思って、ただ、密にならないよう何箇所かに分かれていただいて、それぞれの部屋を私が回っていくと、そして短いご挨拶をしてくと、そんな形を踏襲したいと思っています。

「県庁版カムバック制度」の導入について

記者: 先程と同じような質問になって恐縮ですが、カムバック制度の5年以内というところで、特に介護の場合は、5年とは限らず長期化する場合もあるかと思いますが、その新しい制度というのは5年以上でも対応できるような制度に変えるということでしょうか、検討されているというのは。

知事: 検討している最中ですから、気持ちとしてはそういった方も救えるような形考えているところですから、形がきちんとまとまれば、皆さんの前で発表させていただきたいと思います。

人事異動について

記者: 局長級の人事でマグカル担当局長と未病担当局長というのが、ここには新任が書かれていないのですが、これは外されるということですか。

人事課長: 発表資料のとおり、データのほうもお配りしていますが、マグカル担当局長は令和3年度は当面置かないということです。未病担当局長は以前もそうでしたが、健康医療局長が兼務します。

記者: その点なのですが、知事肝いりの政策だと思うのですが、こうした形にされたことについてどのようにお考えですか。

知事: コロナ対策というもの、これを全面に掲げないといけないという状態がまだまだ続きます。振り返ってみても、もともとやっていたマグカルといったもの、なかなか展開しづらい状況に今なっています。まずはコロナが収まるまでは、コロナ中心にやっていくという姿勢を見せていかなければいけないと思っているところです。コロナ禍でもできるマグカルといったものは、さまざまにこれからも続けていきたいと思っています。未病のことについては、未病はかなり幅広く、いろんな分野でできてきましたし、別に担当の局長が専属でいなくても、自立的に動いてくれる状況になってくれていると思うし、またコロナとの連動という形でさまざまな形で動いているところもありますから、政策が後退するというわけではなくて、コロナ対策という中に、しっかりと一つの骨を作っていくと、そんな感じで考えています。

新型コロナウイルスの感染状況について

記者: 先程の第4波の話なのですけれども、やはり全国的には、ここに来てかなり増加、特に地方の方で増えてきているような状況があって、それで神奈川を見ますと病床の利用率がようやく久しぶりにステージⅡのレベルになったと思ったら、感染経路不明率が50を超えるというような状況。改めて今の神奈川の状況、一番心配されている部分について伺えますでしょうか。

知事: まず、病床の件については、一番最初の医療提供体制の神奈川モデルというところから始まり、それをその都度その都度修正して、新たな神奈川モデルを展開してまいりました。そしてこの重症病棟だけではなくて重点医療機関、これがしっかり回転できる後方支援病院を開拓する一つのモデルも作ってまいりましたし、それから先日発表させていただきましたけれども、療養の方の、しっかり体制を見ていく、訪問看護ステーション、そして地元医師会と連携していく中でやっていくといった、療養体制の神奈川モデルもつくってまいりましたし、それから入院するときの点数制とか、それから、いざ急変期になった場合には非常に短期間で作れる酸素投与センター。まさに全国初の取組みを次々、次々とやってきたということです。それは通常医療を守りながらコロナに対応できる体制を整えていこうとしてきた、その成果が今出てきていると思っています。ですから、そうはいっても神奈川県はまだまだ感染者は多いですけれども、それでも病床のひっ迫度がこれだけ下がった、ステージⅡまできたということ、これは本当にわれわれの取組みが、功を奏していると思っています。
 だから先程申し上げたように感染経路不明者が上がっているというというのは恐らく20代、30代の若い世代の人たちの割合が増えているということと連動していると思っています。ですから、これから、人事異動をきょう発表したわけですけれども、それぞれのところで歓送迎会とか、卒業の後で謝恩会だとか入学式だとか、いろんな人が集いたくなる、そして会食もしたくなる、こういう季節に突入しますけれども、そこはやはり感染拡大を抑えるために、そこはしばらく我慢いただきたい。改めて我慢いただきたい、これをお願いしたいと思います。

変異株について

記者: 変異株についてなのですけれども、先日も40%という話があって、なかなかどの都道府県も苦心しているという話があるのですけれども、神奈川県としては今後その調査についてはどのようにしていくのでしょうか。

知事: 変異株のサーベイランスについては、24日に、厚生労働省から、管内の全陽性者数の約40%分の検体、一週間ですけれども、これを目途に検査を実施する旨の通知が出されましたので、本県においても、まずは、県域で国が示している40%を目指してまいります。また、通知によりますと、一部の大手検査機関については国立感染症研究所から直接委託がされるとのことですので、県では、国が契約をしていない民間検査機関に対して、変異株PCR検査を委託ができないか調整を進めているところです。変異株PCR検査の精度に関する指針を国自ら、検査機関に対し示していただくと、こうした契約が円滑に進むと考えますので、検査費用の全額国費での財源措置と併せてこの変異株PCR検査の制度に関する指針を作ってくださるよう、これも要望していきたいと考えています。

記者: 今、一番比率を高めるうえで、心を苦心されているというところはどういうところですか。

知事: これは国が明確に財源負担ということを明示していただきたいというところです。今言ったように民間の検査会社等々にお願いをしていく中で、その裏付けが必要になってまいりますから財源措置といったものを、早く明言していただきたいと思っています。

記者: 民間の検査会社で何件くらい委託するようなイメージを持ってらっしゃいますか。

感染症対策担当課長: 県が直接検査契約をしている社が来年度では6社ほど予定しており、そのうち3社が既に国の方から委託を受けると聞いておりますので、残りの3社と、今調整を図っているという状況です。

記者: 3社に頼んだ場合、どれくらいの数、割合になるようなイメージなのでしょうか。

感染症対策担当課長: 厳密に言いますと、県から直接、もともと変異株のPCR検査についてはこれから委託をするので、県から直接になりますが、そもそもは、変異株以前にまず普通のPCR検査の検体を取っておいていただいて、そのPCR検査で検査に使った検体を取っておいていただかなければいけないのですけれど、そのPCR検査は医療機関から委託を受けていらっしゃる形になるので、数として、数量として、県から何件発注という形ではないです。ただ、県内においてはかなり医療機関から直接民間の検査機関に委託されているケースがあるので、そこに対して変異株のPCRをお願いできれば、かなりボリューム、率を上げられるのではないかと考えています。

記者: これも県の費用で当面やるということでしょうか。

知事: 国の財政負担というものをしっかり求めていきますから、それまでの間はそうせざるを得ないかもしれないです。

「県庁版カムバック制度」の導入について

記者: 細かいながら、大事なことを伺うのですが、県庁版カムバック制度の関係で、一度職場を離れた方が、仮に戻ってくる場合には、いわゆる等級が10級からあると思うのですが、いわゆる課長級だったら課長級として戻れるのか、グループリーダ―級だったら、グループリーダー級として戻れるのか、それとも全く新しい所からスタートするのか、このあたりのことを考え方はどのようになっているのでしょうか。

人事課長: 実務的な部分なので担当からお答えします。5年間については仕事をしていませんので、その間の昇格は流石に無理ですが、戻る時については、1から再スタートということではなくて、経験年数等を踏まえた通常の方と同じような処遇になります。

記者: 県庁版カムバック制度なのですが、いわゆる対象になる方というのは、任期に定めのない常勤職員の方が対象ということで宜しいでしょうか。

人事課長: 常勤職員が対象になります。

任期付き職員の雇用について

記者: 関連して、先日報道があった10年以上、県の職員として働いて、直近は会計任用職員として働いてらっしゃった方が、ご出産を間近に控える中で雇止めに合う、契約更新にならないということがあるようです。民間企業だと5年を超えて更新が繰り返される状況だと、無期雇用に転換されるというルールがある中で、神奈川県でも何年に渡って働かれているような任期付雇用職員の方が、安心して働けるような何か対応を検討するお考えはあるでしょうか。

知事: 法律的に言うと、国の法律を変えないといけない話ではありますが、その中で何ができるかといったことを考えています。先程申し上げましたけれど、新たな人事の採用の仕掛けを今、検討中ですけれど、それをご提示するなかで、今ご指摘の問題も解決されていくと考えています。

記者: 具体的な設計については、何か現時点でイメージはあるのでしょうか。

知事: 今、検討中ですので、固まったら皆さんの前で発表したいと思っています。

大涌谷の自然研究路について

記者: 報道で、箱根山の大涌谷の自然研究路が5年ぶりに再開される見通しだという話があったのですけれども、知事のご所感をお伺いできますでしょうか。

知事: ついにそこまできたかという感慨深い思いがあります。箱根の大涌谷、あそこはずっと研究路を歩いて行けるという醍醐味といったものは、あそこを訪れる人にとって大変大きな魅力でありました。それが噴火活動の活発化という中で、そこどころかずいぶん広いエリアを入れなくしたような時代もありました。そんな中で大変箱根の皆さんも苦しい思いをしたのですけれども、火山活動が収まってきてほっとしたのもつかの間、今度は台風19号の非常に大きな被害もありました。踏んだり蹴ったりみたいなところも随分あったのですけれども、そんな中で火山活動の方がだんだん収まってきて、そして研究路にまで入れる状態まできたといったことは本当にいいニュースだと受け止めています。ただ何と言っても相手は火山ですから、細心の注意を払いながら皆さんに楽しんでいただく、しかもコロナ禍でもありますから、皆さんの安全安心のために最大限の配慮をしながら研究路といったものを楽しんでいただくような形につなげていきたいと考えています。

変異株について

記者: すでに出た変異株の関係で、事務方の方に伺った方がいいかもしれませんが、スクリーニング検査、以前13%という数字を出していただきましたが、最新の実施状況について数字があれば、県域だけでも結構ですので教えていただけますか。

感染症対策担当課長: 結果的に今のところ、現時点で最新ですと先週25日までの数字なのですが、全陽性者が6,762人に対して検査の方は879件実施している状況でして、13%というのは変わっていない状況ではございます。今後、先程申しましたように民間会社などで広げていきたいと考えているところです。

記者: 25日までというのはいつからということですか。

感染症対策担当課長: 2月2日からになります。

記者: 変異株の関係で、先程いわゆる検査費用の国の補助を全額ということを要望していくということをおっしゃっておられましたけれども、変異株検査をするための試薬もかなり不足しているみたいで全国的に取り合いみたいになっているらしいのですけれども、このあたり国に安定供給を求めるとかそういった要望をされるご予定はございますでしょうか。

感染症対策担当課長: やはり県内の衛生研究所の状況を聞きましても試薬は手に入りにくいという話を聞いておるところなので、タイミング、機会を捉えてそういった話も国の方にご相談申し上げていく必要はあろうかと考えています。

(以上)

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