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更新日:2021年1月8日

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定例会見(2020年8月20日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表事項

海岸の安全対策について

 初めに発表項目ではありませんが、海岸の安全対策についてコメントします。
 まだまだ暑い日が続いており、海に行かれる方も多いと思いますが、海水浴場区域内における水難事故等による死亡事故の発生件数についてご報告します。
 例年であれば海水浴場となる区域内において、昨年は2件の死亡事故が発生しましたが、今年は現時点で死亡事故は発生していません。
 しかし、海水浴場区域外においては、残念ながら水難事故が発生しています。昨日も、平塚市の金目川河口付近で中学生が遊泳中に溺れて、死亡するという水難事故が発生しました。大変残念なことと受け止めています。
 水難事故が発生した箇所は河口付近であり、潮の流れが激しいため大変危険です。河口付近では、絶対に海に入らないで下さい。
 海に来られる皆様は、今年の夏は十分な安全対策が確保されていないことを改めて認識していただき、遊泳をお控えいただくよう改めてお願いします。
 また、16日の夕方5時過ぎに、鎌倉市の由比ガ浜で大型のクルーザーが砂浜に近づいて航行するという危険な行為がありました。私もテレビで映像を見ましたが、13日に視察した由比ガ浜でこのような危険な行為が行われたことは大変残念に思います。
 現地では、サーファーと一般の方のエリアを地元の皆さんがうまく分けて、ライフセーバーや警備員、海上保安庁などが一体となって安全な海を楽しめる環境をつくっていましたが、そうしたみんなの努力を踏みにじる行為であり、憤りを感じています。こうした行為は、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」や「神奈川県迷惑行為防止条例」に抵触する可能性もありますので、絶対に止めていただきたいと思います。なお、本件については、海上保安庁が捜査に着手したと聞いています。

「浜ぶどう」を「かながわブランド」に登録!」

 それでは発表項目にはいります。「「浜ぶどう」を「かながわブランド」に登録!」についてです。
 県と生産者団体で構成する「かながわブランド振興協議会」は、8月19日に団体から申請のあった「浜ぶどう」の審査を行い、「かながわブランド」に登録しました。
 「かながわブランド」とは、生産体制が確保され一定の品質を保持しているなど、複数の条件を満たしている県産の優れた農林水産物です。
 こちらが、今回新たに登録した「浜ぶどう」です。かなり粒が大きくて光っています。
 この「浜ぶどう」は、横浜農業協同組合果樹部の生産者が、品種ごとに栽培方法などの生産基準を守って生産した高品質な横浜生まれの大粒ブドウです。主要品種は、黒系ブドウの「藤稔」や、グリーン系の「シャインマスカット」等ですが、それ以外の品種も含めて、組合員の果樹園で生産基準等を遵守して生産されたものは「浜ぶどう」としています。
 十分熟させてから収穫し、もぎたての新鮮さとボリューム感のある果実を消費者に提供しています。「浜ぶどう」は、横浜農業協同組合の農産物直売所「ハマッ子」や、生産者の直売所で9月中頃まで販売しております。ブランド登録を契機に多くの県民の皆さんに知っていただき、味わっていただきたいと考えています。
 なお、記者の皆様には、会見の後に試食をご用意していますので、ぜひご賞味ください。私も先程食べましたけれども、大変甘くて非常においしいなと。シャインマスカットは皮ごと食べられますから、この触感をぜひ味わっていただきたいと思います。

知事出席主要行事 

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に私から付け加えることはありません。

質疑

ライフセーバーの出動数について

記者: 先程の海岸の安全対策の件なのですけれども、これまでにライフセーバーが出動した件数など分かれば教えていただけますか。

砂防海岸課副課長: 今のところ、出動した件数全てとなると、まとめが済んでおりませんので、出来次第、後程確認して、お知らせできるところまでお知らせさせていただきたいと思います。

「浜ぶどう」を「かながわブランド」に登録!について

記者: 浜ぶどうの件なのですけれども、今年は結構梅雨が長かったですけれども、その中で、出来栄えですとかそういったところ、知事にお聞きするのもあれなのですけれども。

農政課長: 雨が7月まで非常に多くて、作るのに苦労されたということは生産者から聞いておりますが、梅雨が明けてからは非常に暑い日が続いているということで、非常に美味しくなっていると聞いております。

横浜市によるIRの実施方針の公表について

記者: 発表項目とは違うのですけれども、きのう、横浜市がIRの実施方針の公表を再延期、事実上の無期限延期というふうに言われていますけれども、神奈川県も依存症対策の計画を来年3月までに策定する予定だったのですが、そこら辺の受け止めと、今後の県の対応についてはどうでしょうか。

知事: 横浜市が、無期限の延期を発表されたということです。これは、国の方の対応が遅れているわけでありますから、これはやむを得ないことと思っています。しかし、林市長は、これは撤回ではないということをおっしゃっていますので、われわれは依存症対策等々は、予定通りしっかりと進めていきたいと思っています。

記者: 横浜市のIR誘致については今までと変わらず、知事としては、地元自治体の意向に賛同するというお考えで変わりないでしょうか。

知事: もともと、私はIRに関しては、基礎自治体、地元自治体のご意向を尊重すると言ってまいりましたので、横浜市がIRを誘致したいということをおっしゃっているので、それをサポートするという立場であります。

海岸での感染防止について

記者: 海岸の件なのですけれども、そもそも新型コロナ感染拡大防止という部分で、海の家がなくなったということがあると思います。その弊害として、事故みたいなことがあると思いますが、そもそも新型コロナ感染というものは、海で確認されているのか、確認されていないのかという部分と、改めて、こうした事態が起きていること、水難事故が発生しているとはいえ、現状では、成功しているのか、していないのか、という部分の評価はいかがでしょうか。

知事: 海で感染したという話は、特に私は聞いていません。

医療危機対策企画担当課長: 海での感染につきましては、現在、そういった報告はございません。

知事: われわれは、海そのものというのは、専門家のご意見もお伺いしましたが、感染の危険性はそうないだろうということでありました。ただ、海の家を設置すると、そこで濃厚接触、密な関係が出来る可能性があるということで、ガイドラインをお示しした。その結果、海水浴場は設置されないことになったわけであります。そのような中で、今回は、海の家がない中での夏の海になっています。これまでは、海水浴場が設置されている場合には、海の家がライフセーバーと一緒になって安全を守ってくださっていましたけれど、その方達はいらっしゃらないので、そういう中で、海の安全をどう守るかということで、われわれも地元と一緒になって検討してきた結果であります。
 そのような中で、ライフセーバー、そして警備員、これは、警備をして、パトロールをして、そして、海上保安庁とも一体となり、そして、地元のサーファーの方はエリアをちゃんと分けて、そして、ドローンを使って上からもチェックするということで、ずっとやってきました。先程申し上げたように、その結果としてこれまで海水浴場を開いていたエリアにおいては、今のところ、死亡事故は起きていないということであります。海水浴場が開かれていないところで、水難事故が起きているということ、これは残念なことでありますけれども、今回は海水浴場が開かれなかった所において、今のところ事故が起きていないことは、良かったと思っています。このまま、この海の季節を乗り切っていきたいと思っています。

感染防止対策取組書について

記者: 今日の発表項目にはないのですけれども、取組書についてなのですけれども、取組書を掲示して対策をしている店でクラスターが発生した場合と、対策を多少おろそかにしている場所で発生した場合とで、何か差をつけて対応するみたいなことは考えていないのでしょうか。

知事: 差をつけて対応するといった法的根拠は今のところないわけです。ですから、われわれは法に基づいて、この仕事をしているわけでありますから、例えば営業停止にするとか何とかという、そういう権限はありませんから、そこのところは限界だと思っています。

記者: 先週もお聞きしたのですけれども、取組書に付けているお知らせシステムの活用についてですが、今後、その経路の特定などに活用するという考えはあるのですか。感染経路の特定です。

知事: これはもう、システムそのものが、そこで同時期にいらっしゃった方で陽性患者が出た場合にはお知らせしますというシステムになっています。ですから、そういう形です。

かながわプラごみゼロ宣言とエコバックについて

記者: 大きく分けて2つ伺いたいのですけれども、1点目、神奈川県のプラごみゼロ宣言に関連してなのですけれども、7月からのレジ袋の有料化がされてから約2か月が経ったのですけれども、それに関して、プラごみゼロ宣言との絡みで、どういうご認識なのかということと、夏場で、やはり食中毒の危険性があったりとか、新型コロナの話もあると思うのですが、エコバックを使いまわすことによって、そこら辺の危険性をどう認識されているのかについて伺えればと思います。

知事: われわれは「かながわプラごみゼロ宣言」というのを行いました。その中で、レジ袋が有料化されているということであります。基本的には同じ文脈ではあると思いますけれども、かながわプラごみゼロ宣言をしたからレジ袋を有料化したという直接のリンクはないと認識しています。それとともに今レジ袋がない中で自分のエコバックをもって回すことによって、感染の危険が高まるのではないかということのご指摘がありましたけれども、そういった危険というものは全てあるということです。ウイルスは必ずいます。どこにいるか分かりません。ですから徹底用心して新たな日常を送っていただきたい。その中の一環ということです。必ずしもエコバックに限った話ではないと思っています。

県職員のワーケーションについて

記者: 箱根登山鉄道が開通して一か月くらい経ったと思うのですけれど、例えば箱根ワーケーションとかで活用してくださいという話をされていたと思うのですけれど、例えば県職員がワーケーションをやる制度設計を考えられていますでしょうか。

知事: 今のところそういうのは特に考えていないです。ワーケーション、これは箱根の方も大変期待をもって進めていて、県職員も自分でそういうのをやってみようという職員がいれば、それを活用していただければいいと思います。

記者: やる場合には制度設計が必要だと思うのですけれど、例えばワーケーションをした場所で県としてはテレワークができる環境になっていますねと、使えるとは思うのですけれど、例えば現地で災害が起きたときに労務災害をどう対応するとか制度設計が必要だと思うのですが、そこらへんはどう対応されるのでしょうか。

知事: 特に制度設計が必要だとは考えていません。それは基本的に在宅勤務ということを進めていますし、在宅でなくても場所はどこでも構わない。そこで勤務をしてほしいと言っているものでありますから、それが箱根のホテルであろうが温泉であろうが同じことだと思っています。特別、新たな制度設計が必要だとは考えていません。

水難事故について

記者: 先程の海水浴場に関連して、今年は海水浴場が閉鎖したりだとかプールが人数制限したりとか、そのへんと直接、関連するかどうか分かりませんが、神奈川県の水難事故も、きのうは河口付近でしたけれども何件か死亡事故が起きていると思っているのですが、知事としては川での対策についてはどのようにお考えかお聞かせいただけますか。

知事: これはコロナとは直接関係ない話だと思います。毎年、こういう時期になると水に飛び込みたい。水の中で遊びたいと思う方がたくさんいらっしゃるということで、起きてしまう事故で、これに対してはお一人お一人が徹底的にお気をつけになるということ、これを改めてお願いしたいと思います。

記者: 今年ならではの看板を立てるとか、そういったことはされているのですか。

知事: 夏には特にということはしていないです。

砂防海岸課副課長: 河川の状況につきましては、今持ち合わせている数字がございません。そちらの方を後程ご提供させていただきたいと思います。安全対策の看板ということでよろしいですね。

記者: はい。

感染防止対策取組書について

記者: きのうも伺ったのですが、取組書について、一番最初に発表されたとき、対策に熱心なお店を利用者が選ぶという、そういう良いサイクルを回していきたいという話だったのが、取組書を貼っていない店には行かないでほしいになり、対策をしていなかったら県に報告をしてほしいと変わってきて、最初の思想というか発想からだいぶ離れてしまったのではないかと感じていて、少し取組書に振り回されているのではないかと個人的には思うのですが、そのあたりはどのようにお考えでしょうか。

知事: 私としてはまったく変わっていないと思っています。もともとの取組書というアイデアを出したのはわれわれが初めてだったと思いますけれども、感染対策にしっかり取り組んでくださいと。お店に対して、どのように取り組んでいるか、業界がそれぞれにまとめていらっしゃるガイドライン、それに基づいて県がチェックリストを作った。それを打ち出してくると、どういうことにこだわっているかということが出てくるわけです。それを見える化する。見える化したら利用者の皆さんが見て選ぶ。このサイクルを回していきたいということでお願いをしてまいりました。これがどんどん普及すればするほど、みんなで感染防止という流れが出来てくるだろうと思っていますので、それを普及させるためにずっとアピールしてきたわけです。
 そのような中で緊急事態宣言になったときには、警戒アラートを出したときには、掲示していないお店には行かないでください。だからお店の方はもっともっとこれを付けてください。選ぶ側はそれをもっともっと気をつけて見て選んでくださいということでありますから、ころころ変わったと私自身は全く受け止めていません。

記者: 県の補助金を受ける条件に取組書がなったことで、逆に最初に取組書をやったお店は熱心にやろうという思いがあったのに対して、取りあえずやっておけみたいな効果が薄れる可能性があるのではないかと思うのですが、そこはどうでしょうか。

知事: 少しおっしゃっている意味がよく分かりませんけれども、要するに感染対策をやるためのお金というのは、もともと補助金として用意してありますから、途中で何か変わったということではないと思っています。

厚木市の小学校でのPCR検査について

記者: 厚木市の小学校の件ですけれど、現時点でどういう状況なのかということと、一番最初に教員の感染が判明した時点で、少なくとも担任のクラスの子どもの検査などはするべきだったのではないかと思うのですが、どのように今お考えでしょうか。

知事: 当初から県の検査の拡大方針に基づいて、濃厚接触者1名の他、少しでも接触のあった教員18名、児童34名にPCR検査を行っておりました。その後、厚木市の要望を受けまして、さらに保健所と調整をした結果、全校児童に対象を広げて検査を進め、今週中には結果が判明すると聞いております。

記者: 今のお話だと、最初から児童34人に広げたというお話ですけれど、こちらが取材している範囲ですと、最初からそこを広げたわけではなく、児童34人にPCR検査をしたのは連休の後であって、その間は特にされてなかったと思うのですが、夏休み入る前に検査をするなりなんなりしなかったことで、もしかしたら子供たちが夏休みに移動して、知り合いとか大事な人に感染させてしまうリスクもあったのではないかと心配するのですけれども、検査のタイミングはもう少し早くするべきではなかったでしょうか。

知事: 詳細については、私把握しておりませんけれど、どうですか。

医療危機対策企画担当課長: 今ご指摘がございましたように夏休み入る前に最初の先生の陽性の後に濃厚接触について調査を続けておりました。その間、検査の拡大方針は、整備をしながら、まずは濃厚接触の所を当たっていったと。おっしゃったとおり、児童の夏休みに入ったタイミングではありましたが、その後速やかに、まずは接触のあった教員と同じクラスの児童に対して行った。教員が担当して持っていた児童に対して、クラス単位で集団調査をしたということです。

スマートアンプ法の進捗状況について

記者: 夏休み入る前にやったほうが良かったのではないかと思うのですが、クラスターが発生したときに、ぱっと検査を速やかに拡大できる体制はどのぐらい整っているのか、アタッシェケースの進捗状況も含めて教えてください。

知事: 検査の拡大方針が国からも出されました。その中でわれわれ現場を預かっている身として、どのぐらい拡大するのかといったことです。例えばいろいろな考え方があると思います。学校で一人患者さんが出たという場合、まずは濃厚接触者となるでしょうけれど、では、その濃厚接触者のさらに接触者に広げるのか。例えばクラスという形でやるのか。学校全体とするのか。さまざまな拡大があると思います。ですから、なるべく皆さんがうまく、もし感染していたならば、早めにわかるようにということで、試行錯誤し続けている状況だと思います。われわれ、なるべく速くご指摘のように早く対応できるように今、検査体制の整備を進めているところでございます。
 スマートアンプ法の簡易パッケージの普及状況でありますけれども、販売元の民間企業からは昨日までに県内で10件の購入が決まっており、2台が納品されたと伺っています。また県内外の医療機関からは186件の問い合わせがあり、順次製品の説明や見積書の発行等を行っていると聞いております。

記者: 県内で10件というと、想定よりも少ないと思うのですが、どのあたりが課題となっているのでしょうか。

知事: この機器を製造販売している企業は理研発のベンチャーでありまして、技術者や研究者が集まっている小規模な企業なのです。これまで大量の発注を捌いたがことがない。そういった経験がないということで、実は販売体制が十分に整っていないということが、原因になっていると聞いております。そこで、このベンチャーは、現在、医療機器販売会社と代理店販売契約を結ぶ準備をしていると聞いておりますので、契約の締結後は販路拡大につながるものと期待をしているところであります。

新型コロナウイルス感染症の拡大について

記者: きのうあたりから専門家もはっきりと第2波とかいう言葉を使い始めたのですけれども、県内でも8月に入って3桁、新規感染者が100人を超えるという日が続いておりましたけども、知事のご見解ではこういうふうに第2波と言えるかは別として、この8月に入って県内でも増えている原因といいますか、GoToトラベルとの関連なのか、それとも全く別のところにあるのか、ご見解をお伺い出来ればと思います。

知事: なかなかなぜかといったあたりは難しいです。感染者の傾向を見ますと家庭内や職場内、また会食などを通じた感染、これが多くて、医療機関や福祉施設などのクラスター、これが発生しています。県民や事業者の皆さんには一人一人がウイルスは身近にあって、日常生活のあらゆる場面に感染リスクがあると意識を持っていただいて、徹底した用心と感染防止対策、これをお願いするしかないと思っています。また、連日の猛暑によって、お盆期間中は県内で100名を超える熱中症患者が病院に搬送されている日が続いておりますので、医療機関に対して、そういったものの負担、これが大きくなることを心配をしているところです。なぜ増えているのかということですが、やはり先程言いましたように、会食は少し用心したほうが良いと最近すごく思います。会食していると、どうしても楽しくなって、会話の、だんだん声が大きくなって、飛沫が飛び交う状況になりがちです。ここはよく注意しないといけないと思います。ですから、きのうもお話ししましたようにM・A・S・K、マスクということです。会食をするときも、マスクを着けたまま会食をしてください。こういうことを徹底していただくとずいぶん違ってくるのではないかと思っています。

米軍基地のコロナ対策について

記者: 米軍のコロナ対策について毎度お伺いして恐縮なのですが、知事の渉外知事会として、5月からいろいろ国に対して、あるいは米軍に対して、申し入れることによって一定の前進がみられていると思います。米軍基地ごとの感染者数を7月から公表するようになりましたし、おととい渉外知事会会長として、また国に検疫ルールを守れと要請したところ、きのう外務省の担当者が横須賀に来て、勝手にホテルを使っていたという運用を改めるというような、働き掛けると一応レスポンスがあるという状況が起きていて、良いことだと思います。その上で、やはり米軍基地における感染拡大が止まっていない状況があります。県内でもあります。沖縄で300人を超え、横須賀で30人を超えている。クラスターといえるかどうか、きのうの議論もありましたが、日本人従業員の感染防止もおととい申し入れておられます。そこでずっと私気になっておりますのが、県内の神奈川モデルの対策とか医療体制を論じるときに米軍ファクターが全く考慮されていないように思います。今後、日本人も出入りするという米軍基地、コミュニティの一環にあると考えれば、病床等、日本人も出入りしている人も関わる話ですので、米軍も交えた医療体制を考える協議会みたいなものを作ったり、なにか次のステップということは、お考えがもしあれば、防止策としてアイデアがあればお聞かせください。

知事: 基本的には米軍の皆さんは感染した場合には米軍基地内で対応されると認識をしております。そこに出入りする日本人従業員もいるわけですが、日本人の場合には、外に出てきた場合には、医療提供体制神奈川モデルの中でしっかり対応する形ができていますから、特に米軍となんらかの協議をして新たな仕組みをつくるという必要性を私自身感じていません。

感染防止対策取組書について

記者: 感染防止対策取組書とLINEコロナお知らせシステムについてお伺いしたいのですが、神奈川県と同じようなシステム、内容に多少の差はあると思いますが、全国の都道府県で導入されている都道府県が多いと聞いていますが、茨城県が18日にシステムを事業者に対して、システムの導入の義務化を、県民の利用の義務化を求める条例案を発表されましたが、神奈川県としては、条例制定に向けた動きがあるのでしょうか。知事のお考えをお聞かせください。

知事: 本県では、皆さんよくご承知のとおり、緊急事態宣言解除後に、そのときこういうことをわれわれは考えだしたわけです。ですから、5月下旬から取組を開始してシステムに登録した事業者は約5万2千件を超えて、その内、飲食店は約1万7千件を超えている状況になっています。この取組書というものはそもそも事業所の皆様があくまで自発的に対策をおこなって、それらを自ら宣言していただいて、それを具体的に見える化するということ、それを県民の皆様、利用者の皆様がそれを見て選んでいただく、こういう流れでやっていこうというのが基本的なコンセプトです。ですから、登録を義務付けるかどうかということは、私は特に考えていません。これを多くの皆さんに使っていただいて、実際に私、生の声を聞いたことがたくさんありますけれども、これを使っているお店の皆さんにとってみれば、これがあると安心だと。お客さんが安心して「貼ってある、貼ってある」と言って入ってこられるお客さんがいらっしゃるということであります。そういった流れを大事にしていきたいと考えています。

記者: 今のに関連して、知事、取組書の登録者数件数が5万2千件とおっしゃっていましたが、 現状のこの数字を知事はどう受け止めていますか。

知事: かなり普及してきたという感じはあります。街を歩いていても、目につくようになってきたという実感はあります。しかし、まだまだ100パーセントではありませんから、これをしっかりもっともっと普及させていかないといけないと思っています。

記者: 関連になりますが、きのうの取組書の話の中で、守っていないお店があったら県に情報提供してほしいという話がありました。実際にこれまで県民の方から、行ってみたらこういったものが貼ってあったけれど、実際は違ったという情報提供が県にあったのかどうか、もしあれば、どういった内容だったのか教えていただきたいのと、また、今後、県民にどうやって取組書の違いがある場合に、県に情報提供してくれといったときに、県民に対する呼びかけ方はどういうことを考えていらっしゃるか、教えてください。

政策局副局長: 最初のご質問になりますけども、取組内容が実際にお店に行ってみたら違っていたという県民の方からの情報提供ですが、きのう知事が会見で答えられた時点ではありませんでした。しかし、本日、私共のところで所管をしているのですが、メールの形で1件、情報提供いただいたところです。
 内容なのですが、あまり詳細は申し上げられませんが、遮蔽物、いわゆるアクリル板のようなものが、実際にはないのではないかということであり、それについては、私共のほうから現況を確認させていただきたいと思っています。それから、こういったことの取組みの進め方ですが、これは既にHPのほうに公開させていただいておりますが、取組書に登録いただいた飲食店の情報を県のHP上でも検索できるようにしております。その検索画面のほうに、注意書きをさせていただいていますが、まさに今のお話のとおり、実際にお店に行かれて、掲示されている取組書の取組内容と違っている場合には、私共に連絡いただきたいということでメッセージを発出しております。そういった形で情報を私共も受け止めさせていただいて対応させていただく、このように対策させていただいております。

記者: 知事、他に何か周知の仕方で付け加えることと、アイデア等がありましたら教えてください。

知事: こういったことを普及させるための動画ですとか、そういったことも工夫していきたいと思います。

記者: 神奈川警戒アラートが発令されて一か月が経ちましたけれども、実際に効果がどれほどのものがあったのか。アラートを出してからの感染者は増えていると思うのですけれども、アラートの効果がどれくらい出ているのか知事のご見解と、県民にどの程度、アラートというものが伝わっているかというところの受け止めをお聞かせください。

知事: なかなか今の現状で効果がどうだったのかを正確に分析してお話しすることはたぶん誰もできないと思います。感染者の数も、もし警戒アラートを出していなければ、もしかしたらもっと爆発的に増えていたかもしれない。それが、そうなのかそうではないのか今の段階ではなかなか分からないです。しかし、われわれはそのときそのときのベストだと思われるものをやっていくしかないと思っています。感染防止対策取組書を掲げてこれを貼っていない店に行かないでくださいというメッセージはかなり浸透してきているのではないかと思います。私自身も街で話を聞いてみると肌で感じるようなところが確かにあります。しかしこういうことを徹底していかなくてはいけないと思っています。全体的にどの措置がどれだけ効果があったかを検証するには、時間がかかるのではないかと思っています。

記者: 取組書の関係で、今情報提供が一件あったということなのですけれども、業種でいうと飲食店でよいのかどうかということと、現状を確認するということは県として調査に立ち入るということでよろしいのでしょうか。

政策局副局長: 業種については飲食ではございません。別の業種になります。立ち入るかどうかというところなのですが、先ずはいったん電話で聞き取りをさせていただくなり、写真等で現況を確認するなどいろいろな手段があると思います。最初にコミュニケーションを取らせていただいた上で、必要があれば実際に現場に赴いて確認させていただく、そういった判断を順次させていただきたいと思います。

記者: 別の業種というと、どういった業種なのでしょうか。

政策局副局長: ライブハウスです。

モニタリング指標について

記者: きのう発表がありました新型コロナウイルスのモニタリング指標の関連の質問なのですが、これまで使っていたK値というものは、今後は使わないということでよろしいでしょうか。

知事: K値は調べますよね。

医療危機対策企画担当課長: K値につきましては、今のところ対策サイト等ホームページの関係上、多少残ってはございますが、モニタリング指標としては使わないということです。

記者: 今、ホームページ改修中で、本日はまだ確認していなのですけれども、ホームページは載らなくなると。モニタリング指標からも外れるということで、役割はもう終わったということでよろしいのですか。

知事: 県民の皆さんに対する直接的なメッセージとしての役割は終わったと考えています。

記者: K値の発表のときの会見を覚えているのですけれども、発案された方もいらっしゃって鳴り物入りと言いますか、かなり大々的に公表されましたが、K値を使ってみて、総括、どうでしょうか。

知事: あのとき、予想曲線というものがあって、そこから下向いていくのが大きく流れが変わって四日連続で変われば、何か異変があるのではないか。それが警戒アラートの一つの基準だという話でありましたけれども、やはり見ている中で確かにその傾向というのはよく出ていたと思います。ですから今、皆さんに対するメッセージにはなっておりませんけれども、これを調べていくのはずっと可能ですから、検証していくことは可能ですから、そういった形で新たな指標としてまた使えるようになってくることも十分ありうると思っています。

記者: 一定の役割は果たせたという理解でよろしいでしょうか。

知事: そうです。国もいろいろ新しい基準を出してこられますから、われわれもそれに合わせながら対応してきましたから、今は一定の役割は果たしたと思っています。

協力金について

記者: この会見でも何度かお尋ねしていますが、協力金の第1弾の支給状況は現時点でいかがでしょうか。

政策推進担当課長: 協力金第1弾の現在の進捗状況ですが、8月19日水曜日までの時点で支払いが決まったのが約32,800件になります。対象外などを加えた処理済みの件数が約39,300件ということで、処理率は約97%となっています。

記者: 確か、最初知事が目指していたのが6月中に終えたいとおっしゃっていて、7月に入ったときの会見でいつまでに終わるのですかとお尋ねしたところ、早急にという感じの回答だったかと思います。もうそろそろ8月も終わろうとしていますが、ここまでになってしまったのはどのあたりに原因があるのですか。

知事: これは前からお話をしておりますけれども、やってみて驚いたのは書類の間違い、不備が圧倒的に多かったということです。そんなに多いということは想定外のことでありまして、そのために作業にあたる人間も県庁の中から随分たくさんの人間、応援体制を組んで必死でやったわけであります。今この時点になっても100パーセントにいってないということです。聞いてみると、不備があったということでご連絡を1件1件して、そして出しなおしていただいて、来た書類がまた不備だったというのがまたたくさんあって、それでどんどん時間がかかっている。今は3パーセント残っているけれど、なかなか相手から反応がないと聞いています。ですからなかなかこういう作業は100パーセントを目指すのは難しいことだと改めて思います。

記者: 業務委託しているわけですし、どこかの時点で見切る、締め切るというのも必要のような気もしますが、そのあたりもし考えていることがあればお願いします。

知事: やはりこういうのをスムーズに行うためにはマイナンバーと銀行口座を紐づけるようなことになれば一気にぱっといくようになるわけですけれども、しかしそれはしっかり位置付けるためには、また国民的な合意も必要だという中で、そうなると非常にローテクというか、ひとつひとつ手作業でやってくしかないと。そのような中でこれだけの膨大な数をこなす作業というのは本当に大変なのだと改めて思います。だから合理的にいくためにもう一回皆さんとコンセンサスを取るというのは県だけでできる話ではないですけれども、そういった大きな取組みが必要なのではないかと思います。

記者: 引き続き3パーセントの解消を目指す、これを0パーセントにするまでの努力は当面続けるということでよろしかったですか。

知事: 現在で打ち切るという方針は出していません。

記者: 確認ですけれど、委託業者と費用負担の話し合いは進みましたか。結論は出たのでしょうか。

政策推進担当課長: 協力金の交付事務が遅れている中で、県は委託事業にも関わらず、職員の増員とか電話等の設備の追加等を負担しています。その一方で委託業者も人件費であるとか、設備導入費を想定以上に負担しているという状況をすでにお話差し上げているかと思いますが、現在、契約書、仕様書などに基づきまして、費用負担について法律の専門家にも助言いただきながら協議をしているという状況でございます。

記者: 委託期間が延びれば延びるほど県民の税金が使われるわけで、どこかの時点で見切ることも大事なのかと思いますが、しばらく様子を見ていますので。以上です。

ライフセーバーの出動件数について

砂防海岸課副課長: 先程お尋ねのありましたライフセーバーの出動回数についてですが、8月16日、先週の日曜日までで、出動回数が41回となっております。以上です。

記者: 場所ですとか、どういう特徴があるのでしょうか。

砂防海岸課副課長: 細かな場所について今持ち合わせのデータがございませんので、後程お知らせさせていただきたいと思います。場所としては当然ながら海岸で、海水浴場が開設されている区域内の出動もあれば、そこに隣接している区域外における出動もあったと聞いております。救急搬送はこのうち2回あったと聞いております。

記者: 死亡には至っていないと思うのですけれども、救急搬送のその後はどのような状況となったのでしょうか。

砂防海岸課副課長: 実は今申し上げましたとおり、今の出動の中には海水浴場が開設された区域、海水浴場が普段であれば開設されていたはずの区域に隣接した、区域外における出動も入っております。救急搬送された2回のうち1回というのは大磯海岸における事故の際に搬送されたものでございまして、こちらの方は残念なことにお亡くなりになられたということを聞いております。もう1回は、死亡には至っていないということを聞いております。場所に関するデータにつきましては後程お知らせさせてください。

【補足】
場所については、別紙「海岸における水難事故の救助活動状況」(PDF:102KB)をご覧ください。特に和田海水浴場及び長浜海水浴場の出動回数が多いですが、当該海岸は、強い風が沖に向かって吹くことがあり、浮き輪などを利用して遊んでいた方が流され、それを救助するために出動したものです。

水難事故について

河川課長: 先程、河川における水難事故対策ということでお尋ねがありましたが、河川では例年夏季を中心に水難事故、数件発生しております。このため例年水難事故防止の啓発チラシを小学校に配布したり、事故が発生した場所での注意看板などの設置を行っているところでございます。今年につきましてはすでに相模川、中津川、それとこの間の平塚の金目川の河口等で水難事故が発生しておりますので、すでに相模川と中津川につきましては発生した場所に注意喚起の看板を設置しているところでございます。金目川につきましては今後対応していきたいと考えているところでございます。以上でございます。

(以上)

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