臨時会見(2020年5月20日)結果概要

掲載日:2020年5月22日

発表事項

緊急事態宣言解除後の神奈川ビジョン

 知事:きょうは「緊急事態宣言解除後の神奈川ビジョン」についてご説明します。はじめに「地域別の新型コロナウイルス感染症対策」です。この図は厚生労働省がつくったものであります。この赤いところが特定警戒都道府県、黄色いところが感染拡大注意都道府県、緑のところが観察都道府県、こういうことでありまして、波打っているところが患者の数であります。そして患者の数がぐっと伸びたところに緊急事態宣言をしてぐっと減らしてきた。そして緊急事態宣言が解除されると緑のところに入ります。緑のところに入って解除されると患者さんが増えてくるだろうということです。緑が上がってきて黄色いエリアに入ってくると、感染観察から感染拡大注意、黄色に入るということです。いつ黄色に入ったということ、これは知事の権限だと、知事が判断することだと国は定めています。何をもって判断するのかということの指標をきょうはご提示したいと思います。警戒アラート発動ということです。
 こういう政府の方針の中で取るべき戦略として、社会経済活動と感染拡大防止を両立させるため、1、2、3を掲げました。「1医療体制の維持」、「2医療・福祉の担い手の保護や高齢者・障がい者などの保護」を大前提として、感染者数を極限まで抑えます。そして、3番目に、経済活動を再開し、感染対策を意識した「新たな社会経済モデルへの転換」を行います。
次に、コロナウイルス感染症対策において非常に重要なことは、医療崩壊を防ぎ、医療体制を維持していくことです。一方、県民や事業者の皆様のご協力により「感染者数」が抑制基調となり、皆様の生活を平常に戻すべく、経済活動の再開も重要となっております。この経済活動の再開は、当然ながら一定程度の感染リスクがあります。つまり「経済活動の緩和」と「医療体制の維持」、両方のバランス、両立の視点が非常に重要になってまいります。
 次に、「経済活動再開時のリスク低減」についてであります。リスクを抱えながら経済活動を再開するには、何より、影響範囲を限定するための、感染状況の早期発見、確定が必要となります。そこで、安心して店舗営業を再開し、また、利用者も安心して来店等ができるよう、LINEパーソナルサポートを使った低減策を構築いたします。
 具体的には、二次元コードを店舗に掲示してもらい、県民が利用時にその二次元コードを読み込むことにより、来店日時等の情報をLINEに登録される、こういうシステムです。仮に、当該店舗等において感染が把握されたときに、同じ日時に来店していた利用者の方々へ「濃厚接触の疑いあり」という連絡がいくもので、このスキームにより、クラスターへの拡大等を防ぐというものです。これを「LINEコロナお知らせシステム(仮称)」とさせていただきます。
 その上で、「取るべき戦略とモニタリング対象」であります。こうした対策をとる一方、感染者数が再浮上してきた時の早期把握も重要となっております。そこで、「取るべき戦略とモニタリング対象」ですが、経済活動を再開した後も、再び感染拡大する状況も念頭に置き、感染拡大傾向、医療体制の逼迫度、医療者の感染、施設クラスター発生状況などをモニタリングしていきます。このモニタリングにより、状況が悪化していることを早期に検知した際には、警戒アラートを発動し、感染拡大を防ぐ局面に入ることができます。今後、一定程度の新規感染者数が見えてきた場合、速やかにアラートを発してまいります。
 そして、緊急事態宣言解除後の再警戒の指標でありますけれども、神奈川の警戒アラートの発動基準として、まず、感染の状況を把握するため、神奈川県と東京都の週当たりの感染者数増加率であるK値について、4日連続で予想曲線から大きく外れた場合は、警戒を高めることに使いたいと考えております。このK値につきましては、きょう来ていただきました発案者であります大阪大学の中野貴志先生に後程、詳しくご説明いただきたいと思います。
 また新規陽性患者数につきましては、10人に設定しております。これは東京都の50人に比べますと少ないように思われるかもしれませんが、感染拡大防止には早期の対応が必要との考え、これまで培ってきた経験を踏まえたものでありまして、仮にもっと多くの人数とした場合、もうすでに一部にはクラスターが発生し、さらにはある程度の市中感染が広まっている危険性も考え、厳しい数字を設定いたしました。
 そして、感染経路不明の視点におきましては、市中感染が拡大傾向にあることを捉えるため、不明率50%以上を基準としております。
 その他に医療の状況について、重症患者数、中等症患者数、医療者に感染が発生した病院数などによって捉えるとともに、監視体制につきましては、県独自のLINEのパーソナルサポートシステムで把握している発熱傾向、そして、一人の患者が何人に感染させたかという実行再生産数などを踏まえて、総合的にこれらの指標を合わせて判断してまいります。
 この他、経済活動の再開に向けては、事業者の方々をバックアップするため、国が作成するガイドラインを地域に即したチェックリスト形式の分かりやすいガイドラインにしておりまして、これらの普及啓発を進めてまいります。
 また、感染対策に配慮した店舗等の環境整備に向けたハードやソフト面の財政的支援を実施してまいります。
 さらに段階的な解除についても検討してまいります。今後のマイルストーンでありますけども、現状は上の赤いところで特定警戒都道府県に指定され、徹底した外出自粛、休業を要請していると、こういった段階であります。今後、特定警戒都道府県の指定が解除されましたら、外出自粛、休業要請の解除を行ってまいります。その際、休業要請につきましては、段階的解除を検討してまいります。ただし、その後も状況が悪化することがあれば、先程の黄色い部分であります神奈川警戒アラートを発動しまして、外出自粛を要請し、事業者には警戒を呼び掛けるなど、県民の皆様には分かりやすくオンオフを早期かつ明確にできるよう、常に感染の状況、医療の状況などのモニタリングを継続し、緊急事態宣言解除後も県として警戒を怠らないよう留意してまいります。私からは以上です。それではそのK値につきまして、中野先生よろしくお願いします。

教授:それではK値について簡単にご説明したいと思います。まず、K値なのですが、簡単に言うと感染の状況を示す温度計のようなものです。感染の初期を1としまして、それがだんだん下がっていって0になる。連続的に変わってまいります。0になると感染収束と、そういう指標でございます。
 それで、どのような特徴を持っているかというと、ここに点で描いてあるのは、0.9から0.8、0.7と順番に変わっているのですけれども等間隔でこれが変わっていく、そういう指標を見つけました。等間隔で移っていくと何が良いかというと縦軸をK値にして横軸を経過時間にすると直線的な動きを示す。こういう直線的な動きを示すことによって感染初期の段階でもどのように感染が進んでいるか、あるいは収束しているかが分かるという指標です。このような指標なのですけれど、具体的には非常に簡単な数の比になっています。直近一週間の陽性者数を総陽性者数で割ります。この比というものがこういう特徴を持っているというのは、持たないといけないという理由はないのですが、いろいろと数学的に確かめた結果、こういう傾向を持っていたということです。この傾きを求めると、実はもっと根源的なパラメーターが求められまして、K値というのは0.25を下回ると直線ではなくて曲線に移るのですが、曲線の予測もできるということになります。その曲線からのずれを見ることによっていろいろな異常、例えば再拡大とかを検知するということを今回、提案して採用していただいたということになります。
 具体的にみてまいりましょう。これは東京と神奈川のK値の推移、二つの地域の総陽性者数を足したものです。まず、前提となる数学的なモデルが正しいかということを直線状のK値を推計して見ることによって確かめられてきます。それは、4月3日から24日までなのですが非常に直線状になっております。これでだいたい使えるのではないかということが分かることになります。また、この傾きから感染の収束のスピードが分かります。よく誤解されるのですがK値が高いときに患者数が多いわけではないです。K値はあくまでもどれくらい勢いよく患者数の比が大きくなっていくかということを示しますので実際に患者数が大きくなるときは、例えばK値が0.5とか、そのあたりで日本では大きくなっております。あの点で打っているのは、傾きから求めた予測線とそれから予測線からどれだけ離れているか、実測ですね。それを打ったものです。途中、予測線から大きく外れたところがあります。これは実は中野区の病院でクラスター感染がおこったとき。非常に特徴的で、だいたい3日ほど予測線から外れまして、その後クラスターは下り気味になって元に戻るというのがクラスター感染の特徴となっております。実は神奈川でも同時期にクラスターが四病院で起こっておりまして、それが重なり合ったせいで、ここで非常に特徴的な線からのずれが出てきております。
 次が東京の感染収束状況ですが、東京はやはり感染者数が多いですので、東京、神奈川と非常に似た動きをしております。これも同じように4月3日から24日まで直線状を動きまして、その後、予想曲線の上を推移していたのですが先程言いましたように中野区の病院のクラスター発生でいったんずれました。ただし、1週間で元に戻りまして、現在は予想曲線より、少し良い方向、物理屋ですので予想にぴったり乗る方が嬉しいのですけれども、やはり良い方が良いので、これは喜ばしいことだと思うのですが、予想曲線の少し下のところを推移しておりまして、K値で、人口10万人あたりで0.5人に線を引けます。その線にかなり近づいておりまして、この週末には達成するのではないかという状況になっています。
 次に行きます。神奈川県です。神奈川県の収束状況、点が若干バラついているのは、まずは感染者数が東京に比べて少ない、数が少ないのはばらつく効果があります。それから報道にもありましたが、2回ほどクラスターが起きておりまして、1回は先程言いました30日と書いてあるところが5月の1日なのですけれど、5月の2日にクラスターが起こっておりまして、それが3日ほど上がって、下がっている。もう一度矢印でここで描いてあるのが、これは今起こっていたクラスターで、病院及び警察署で(正しくは「病院で」)起こったクラスターでやはり、3日上がって、落ち着いてきている。かなり東京に比べて線の伸びがいっているのですが、同じように7日間で落ちてきますので、この後急激に下がってくると思われます。神奈川の場合、クラスターがなかったらすでに基準は満たしていたと推理しております。
 このようなものを見て、いろいろ判断していくのですけれども、ここまで0に近づいたものを今さら見て、何の得があるのか、そういうご疑問もあるかと思いますので、最後にもう一枚だけスライドを加えました。実はK値は直線状に動いていくとかいろいろ、特徴的な指標になっているのですけれども、K値を求めるために必要な知識は他の物を求めることができます。例えばその日の新規感染者数とかそういうものをいろいろK値の理論を使って計算することができます。
 ここに出したのは、K値の分母に1週間の総感染者数とありましたけど、それの1日分だけとってきたものです。それを同じ曜日の1週間前の新規陽性者数で割ります。そうすると1週間でどれぐらい感染者が増えたか、あるいは減ったかが出てきます。この日自体には全然モデルが入ってないのですが。先程のK値の曲線を求めたのと同じモデルで計算するとそれがどうあるべきかが青の線で出ておりまして、4月1日が0のところですから3月末のあたりに一番拡大率が高くて、それから徐々に収まって、4月の半ばで1を切って、現在は、0.56になっています。これが今のトレンドのK値の予言です。0に非常に近いところを推移しているので、あまり動きがないように見えますが、実は1週間で0.6倍の傾きで落ちていっています。そういう下降トレンドの中で、今度小さな拡大が起こりますと、下降トレンドが緩まります。フラットになったりあるいは少し立ち上がったりします。その変化を見ていただくことによっていち早く再拡大、第2波の早期検知を達成していただく。そういうことが起こらないのが一番良いのですけれども、もし起こった場合にはそういうものを検知していただきたいと考えております。以上で説明を終わります。

質疑

緊急事態宣言解除後の神奈川ビジョンについて

記者:知事に何点かお伺いします。今回示されました緊急事態宣言解除後の再警戒の指標、アラートの発動基準が示されましたが、これは、基本的に東京都のロードマップの中で示されたその基準と沿った内容になっているのかどうか、知事の認識としてはいかがでしょうか。

知事:東京都のものも含まれてはいると思いますけれども、K値という発想、これは神奈川独自のものであります。これは、基本的に国の方針、一番最初にお見せしました、赤、黄色、緑といったもの、これに基づいて国の政策が作られているわけなのですけれども、緊急事態宣言解除といったらどういう意味があるのか、それがまた上がってきた時に、黄色の部分、ここに入るということが構図として示された。これについて知事が判断してくださいと言われたのだけれども、どうやって判断するのかといった基準が全く示されていなかったわけです。それをわれわれはさっきもご紹介したような形でこの黄色に入ったことを認識する、皆さんにお知らせするといった基準をお示ししたということでありますので、東京都さんのロードマップとはどこかつながるとは思いますけれども、われわれは独自のものだと考えています。

記者:分かりました。あと、この警戒アラートの発動基準が一つでも当てはまったら、これが発動するという理解なのか、総合的に見てか、そのあたりはいかがでしょうか。

知事:先程の、緊急事態宣言解除後の再警戒の指標、その警戒アラートの発動の基準といったところ、ずっとこのいろんな項目を挙げておりましたけれども、K値というのは、4日連続で予想曲線から大きく外れた場合といったことでありますが、これだけで判断するわけではなく、それ以外の新規陽性患者数、感染経路不明者等々、こういったものの数値で全体的に、総合的に判断して結論を出すといったことでお考えいただきたいと思います。

記者:この警戒アラートが発動された場合に、実際に社会経済活動が何か制限されるという、そういう意味があるのでしょうか。

知事:先程の一番最後のマイルストーンといったものをご覧いただいたら分かると思いますけれども、今は神奈川県、この赤の所です。特定警戒都道府県の指定が継続されていますから、徹底した外出自粛、そして休業要請を行っております。解除されたらグリーンの所に行きます。外出自粛・休業要請が解除の方に回されます。それがまた、警戒アラートが黄色になったというとどうなるかというと、外出自粛の要請、これが復活してまいります。それとともに、事業者に対して警戒、これを呼び掛けてまいります。

記者:分かりました。あと、LINEを使った追跡の話なのですけれども、これも大阪府でも同じような取組みが始まるということで、国の方でも準備が進んでいると思うのですけれども、なかなか、利用者にとっては、これを使うにはひと手間必要なわけで、とは言っても多くの人に使ってもらうことが、感染予防にもつながるというところもあると思います。これを、利用を促す取組みと言いますか、知事のお考えをお願いします。

知事:LINE株式会社とはこういった騒動が起きるはるか前に協定を結んで、当時、未病指標といったもの、こういったものに一緒に協力していきましょうとやっておりました。そして、このコロナの騒動が起きてから、LINEパーソナルサポートといったもの、これを神奈川県とLINEで開発して、そして使い始めました。これを全国の知事の皆さんも使ってくださいということを申し上げたところ、今、20を超える都道府県で使っていただいていると聞いております。そういう中で、今、70万人くらい、神奈川県に登録者数がありますけれども、LINEを使ったこのシステムの素晴らしいところは、お店に二次元コードがあって、それをピッと押すだけなのです。押すだけで、そのお店で後から何月何日にここにいた人がどうも感染したらしいとなった場合には、そのピッと押した人のパーソナルサポートにパッと連絡が来るわけです。ひと手間と言っても、本当にそのバーコードを読み取るだけということになります。非常に簡単なシステムによって、まさに濃厚接触者を探す、自分が濃厚接触者かもしれないといった情報をその人にお伝えする。自分の情報は誰にも出していないわけですけれども、そういった自分だけに情報が来るという、こういうシステムだとご理解いただきたいと思います。

記者:分かりました。あと、最後にお願いします。緊急事態宣言、今、神奈川県に出されていて、それがもし解除された場合に、知事の方から休業要請の解除については段階的に行うという説明がありました。その段階的に行うというのは、具体的にはどのように進めていくか、そのあたりの説明をお願いします。

知事:これは今、さまざまに議論をしているところです。ぎりぎりの議論を積み重ねているところです。段階的というのはどういうニュアンスなのかということ、それは、近日中にご提示したいと思います。

記者:私から3点お願いします。まず本日、神奈川ビジョンを示されましたけれども、改めて本日、神奈川ビジョンを提示した意義について、知事からお言葉をいただければと思います。

知事:われわれはこれまで、医療崩壊を絶対に防ぐのだといった思いで神奈川モデルといったものを整備してまいりました。そして、かなりそれが成果が上がっているといったこと、これは確認が出来ております。ただ、いのちを守るというために全力を挙げてきたわけですけれども、そのために、県民の皆様には大変なご不便、ご不自由をお掛けしておりました。そんな中で、いよいよ経済活動も再開していかなければいけないという段階に入ってきたといったところです。では、それをどんなふうに再開していくのかといった中で、これは、再開したはいいけれど、そのことによって一気に患者数が増える、感染爆発を起こしてしまえば、これは元も子もないわけでありますから、経済活動を再開すると同時に、ずっとウォッチングしながらどの段階に来たら、ここから先、危ないぞと、もう1回皆さん自粛をお願いしますということを申し上げなければいけないといったところです。基本的に国もそういう考え方を示していただいたのですけれども、先程言ったように、赤、黄色、緑という中で、黄色に入ったということを判断する術というものが特に用意されていなかったわけです。それをわれわれはこの段階でご提示したといったことであります。これは緊急事態宣言解除後の話であります。いわゆる「出口戦略」という言葉がありましたけれども、これは出口戦略という言葉ではないです。これは解除されて、出た後の話です。出た後、また戻ってこないようにするために、こういったビジョンを示したとお考えいただければと思います。

記者:K値のことについて伺いたいのですが、このK値という指標はですね、神奈川独自ということですけれども、K値という指標を導入した理由について、ちょっと理解できなかったので、もう少し補足でお願いします。

知事:後で中野先生にご説明いただきますけれども、K値という概念はまだ非常に新しい概念であります。われわれはこれを早くから注目しておりました。そして、先生にご指導いただきながら、どのような形でこれを使えるのかといったことを研究しておりました。そうしたところ、つい先日の国の専門家会議、この専門家会議の中でもK値のことに対して、先程、中野先生が示されたこのグラフが紹介されて、非常に注目をしている新しい係数であると。そして、西村大臣も先日、このK値といったものは大きな指標になるだろうといったこともお話をされていました。ですから、このK値といったものを中野先生のご指導のもとに取り入れて、われわれの神奈川ビジョンとしたということであります。先生、それでは少し補足をお願いします。

教授:一般的に指標というものは閾値を設定して、時期に関わらず閾値を超えるとアラートということになるのですが、K値というものはトレンドも含んでおります。
だから、今週よりも来週の方が今はトレンドとしては少なくなるという中にありまして、そこでのズレというものは、今週のズレ方と来週のズレ方は違ってまいります。
だから、あくまでも一つの指標で、これは温度と似たようなものと申しましたけれども、補足しますと、例えば温度が100度のお湯と言っても、それが1リットルか2リットルかで全然違うので、それだけでは指標にならないのですけれども、冷めていく中で少し熱が上がったということを知るためには、1つの助けになるのではないかと、そう考えています。

記者:経済活動の再開時のリスク低減策として、LINEのパーソナルサポートを使うという話がありました。LINEのパーソナルサポートの登録者が70万人を超えたということで、非常に多くの方が利用していると思うのですが、その反面で、県民の人口数というのが920万人なわけで、10分の1にも達していないという現状があると思います。LINEに登録されていない方に対するサポートと言うか、その辺りはどう考えていらっしゃいますか。

知事:LINEパーソナルサポートに入っていらっしゃる方は、70万人くらいですけれども、LINEそのものを使っていらっしゃる方は、たぶん全国で8,000万人を超えていると聞いております。ですから、かなり多くの皆さんが使っていらっしゃるわけです。
それとLINEパーソナルサポートというのは、これまでLINEに対するさまざまな質問をしたりとか、いろんなことで不安に思われて訊いてみたいこと、これができるまでは、全部電話だったのですけれども、電話だとなかなかこれだけニーズが高まってくるとお答えできないという中で、こういうパーソナルサポートといったものを整備して、1回登録すると、その後ずっとフォローアップしてくれるという形になっています。そして、このデータを今どんどん蓄積しているところでありまして、前にもお話をしましたけれども、「発熱していますか」と聞いてきますけれども、それで発熱しているといったときに「発熱した」という人の数をずっと集計していくと、発熱者がぐんと増えて、前より増えてきたときに、そこから少し遅れて実際の感染者数が増えてきたと。そういう相関関係があるということをこの場でもお示ししたと思います。つまり、未来予測のデータでもあるということです。ですから、われわれはもっと多くの方がLINEパーソナルサポートにご加入いただくと、皆さんそれぞれの利便性が高まると思っています。それとともに、これをそのまま使って、先程もお話しましたけれども、LINEコロナお知らせシステムといったもの。お店に行って、そこでピッとやるだけで、その後でそのお店で感染者が出たといった場合には、あなたが行っていたお店の中であの日に感染者が出ましたよという話が、ぱっと行くわけです。そうするとやはり、自分がそういう可能性があるということがその人に伝わるということで、非常に大きなメリットだと思うのです。ですから、この際LINEパーソナルサポートに皆さんどんどん登録していただいた方が良いと思っています。ただ、そうは言っても、分からないと言われる方も当然いらっしゃると思います。そういう方には、お店に行って自分の名前と電話番号を書いていただく。こういったことも並行してやっていきたいと思っています。

緊急事態宣言について

記者:改めて伺いますが、あした、政府の方で緊急事態宣言の解除の1つの判断が示されますが、あした、神奈川がどうなるかという今のご所感、お願いします。

知事:最近、本当に患者の数は減ってきています。ただ、全国の減り方から見ると、最近、少し神奈川は数が十分に減りきっていない。むしろ、前よりも少し増えているようなときもあります。この主な原因はクラスターです。病院等で起きているクラスターで、ぼんっと数字が跳ね上がっているということが今起きているといったことでありまして、市中感染といったものは、ぐっと抑えられていると思います。しかし、国がつくられた解除の基準といったものの中で、人口10万人当たり、直近1週間で0.5人以下といった数字。これは達成できていないといったことがありますので、あした解除されるということは非常に厳しいのではないかとは思っています。
しかし、そうは言っても、もう1つの基準があって、1人ぐらいでもあってもクラスター等の状況を判断して、総合的に判断するという文言もありましたので、それが適用されて首都圏全体として考えたときに、解除というシナリオはないということはないとは思いますけれども、われわれはそこをどうこうするわけではないので、国のご判断をお待ちしたいと思っています。

記者:重ねて休業要請の解除等のシナリオについてなのですが、東京都は先に出していて、可能性としては神奈川もひょっとしたらあしたというタイミングがあって、ちょっとこれは私個人的な思惑だったかもしれませんけれども、きょうの段階であらかじめ早めに出して、業界含めて皆さん方の心の準備という形で明らかにされるのかと思ったのですが、ちょっときょうの段階では出なかったということについて、もともと知事はきょう出そうと思われていたのか、もしくは28日か30日を見据えての判断だったのでしょうか、いかがでしょうか。

知事:これは今、国の方で各業種、業界に声をかけて、それぞれの業界がどのような形で感染症対策をやっていくのかといったガイドライン、どのように事業を進めていくのかというガイドラインを集めているといったことと把握しております。全業種がそれで揃うわけでもないといった中で、そのガイドラインを参考にしながら、それを一つのベースにしながらわれわれ独自のものを作っていこうとしています。きょうの時点では間に合っていないですけれど、これ自体はきょう間に合ってなくても基本的な考え方さえお知らせしておけば、間に合わないわけではない。実際に解除された後にご提示するといったことでいいと思っているところであります。

記者:私からは最後ですが、段階的解除の考え方についてはあした見送りだとしても28、30日があると思いますが、政府が発表される前にご提示になるおつもりなのでしょうか。

知事:それはあり得ると思います。そのあたりは業界のガイドラインのそろい方、充実の仕方をじっくり拝見しながらわれわれの対応を考えていきたいと思います。

記者:前に必ず出すというよりも、そこは流動的、ひょっとしたら解除の後ということもあり得るのでしょうか。

知事:それは解除といったときに、皆さんに発表いたします。そのときに間に合えば大丈夫だと思います。解除される前に具体のことを申し上げても、あまり皆さんの耳に入らないかもしれないので、解除されたときにこういうような形でやっていってくださいと申し上げることを考えています。

LINEコロナお知らせシステム(仮称)について

記者:2点程伺いたいのですが、まず一つ目はLINEのコロナお知らせシステムですが、これはもう準備されていて解除されればすぐに使えるのか、そこらへんの準備状況といいますか、いつから使えるかお伺いできればと思います。

知事:お店が二次元コードをつけていただければすぐに使えます。

記者:もう一つなのですが、今回、新たに神奈川ビジョンというものを作ったと思うのですけれど、これはアラートを出したりするタイミングとして東京都とちょっと違ってくると思うのですけれど、そういった場合、東京はやっていないのに神奈川だけアラートを出したりと、逆もあり得るので、そうすると人の流れが出てくると思うのですけれど、このへんについての対応策はどうしたらよろしいでしょうか。

知事:この特徴はK値を使った再警戒の指標のところでありますけれども、神奈川県と東京都、これを合わせた形で週あたりの感染者数の増加率といったものを焦点にしているわけです。もともと東京と神奈川は一体ですと言ってまいりましたけれども、それをデータ的にもこういう形で反映しているわけでありますから、できる限りそれをそろえていきたいと思っていますけれども、ここにきていろんな形で再開といった中では、われわれは警戒アラートといったものでしっかりと様子を見ていますから、その指標をしっかり見ていきながら対応していきたいと思っています。

記者:若干、都が警戒するなど逆があっても緊急事態宣言とは違って軽くなっているのでそれ程気にしていないということでしょうか。

知事:こういったものをしっかりと警戒する体制というものを構築できたと思っていますので、あまり細かいところをひとつひとつということは考えていません。

記者:今のLINEの部分についてお伺いしたいのですけれども、すぐにでも使えるということなのですけれども、県内のどれくらいの店舗に設置して、どういうふうに店舗に対して設置をアプローチしていくのかといったことを教えてください。

知事:これはありとあらゆるところに付けていってもらいたいと思います。これはお店側にとっても安心になると思います。お客さんが来られるときにこのお店に入ってもしかして感染したらどうしようかと思われるときに、万が一のときにサッと情報がいきますよというのはお店にとっても非常に大きなメリットになると思いますので、これはさまざまなルートを通じて告知していきたいと思っています。

記者:さまざまなルートというと当然ホームページとかSNSなどを使って伝えていくこともあると思うのですけれど、県の職員なんかが積極的にアプローチするということは考えていらっしゃるのでしょうか。

知事:具体のことはここではなかなか申し上げられませんけれども、ありとあらゆる手段を使って、周知していくということです。

記者:1点だけ、今回、神奈川県のパーソナルサポートのLINEだと思うのですけれど、神奈川の中でも他の県から来て、例えば東京とか埼玉から人が来て、お店とかいろんな店舗を利用される方とかいると思うのですけれど、そういう人たちへのアプローチはどうされるのでしょうか。

知事:これは基本的には神奈川のLINEパーソナルサポートですけれども、他の県でもかなり採用されていますので、そのあたりは連動していくと思います。

記者:今のLINEのシステムなのですけれど、仕組みがまだ私ちゃんと把握していないのですけれど、感染したら行動を確認するというのは分かるのですけれども、感染しない健康な方の行動を行政が把握するという、そういうことになるのでしょうか。そういう問題はないのでしょうか。

知事:そういう問題はないです。先程の図を見てもらえれば、お店でピッと登録されていた方はその後どこかに行っていらっしゃるわけです。その店で感染者が発生したと保健所に連絡がいって、保健所から神奈川県にいってLINEに報告すると、LINEからぱーっと自動的にいくわけですから、別に神奈川県が一人一人の個人情報を持っているわけではないです。

記者:きのうの首長会議の議論で、これから意見を踏まえて、最終的にまとめていくという話でしたけれども、取り下げた部分ですとかあるいは意見を踏まえて取り入れた部分、そこらへんがあれば、教えてください。

知事:さっきの段階的にお店を開いていくということ、そういったあたりの調整といったもの、これはしっかりと議論して進めていきたいと思っています。

記者:LINEのシステムについて確認したいのですけども、今、利用者さんが登録した情報は県が持つのではなくて、LINEが管理するとおっしゃいましたが、情報についてLINEが2次利用するような恐れはないのでしょうか。

知事:LINEが個人情報を持っているわけではないです。LINEが運用しているだけでありまして、LINEが個人情報を持っているわけではなくて、さっき言ったように登録したもののところに情報が流れていくということです。

記者:詳しい仕組みはわからないのですが、店舗利用した情報が2次利用される恐れはないということでよろしかったですか。

知事:LINEでお店の二次元コードを読み取ったならば、その後、そのお店で感染者が発生した情報が保健所を通じて、県に入ったら、それはLINEを通じて、その人に行くというこの流れだけです。
ICTデータ戦略課副課長:補足説明させていただきます。2点ございます。先程ありました時期ですけれども、事業者さんに登録していく仕組みとLINEで登録していただく仕組みと、基本的にはその仕組みを連携させることがありまして、それを今、鋭意進めておりまして、月内、出来ればすぐさま準備が出来ましたら、始められるようにしたいと考えております。鋭意準備を進めているところです。
 もう一つは個人情報のことに関してですが、基本的にはLINEは個人情報は、個人が特定できる形では持っておりませんので、利用者の方が二次元コードを登録していただきましたら、匿名化された状態で登録されていて、ある方が感染しました、その人も同じようにそこにいたと情報がつかめましたら、登録している人達に、そこの店に同じ時期にいた人たちにメッセージが届くことで、誰かを特定して案内する形ではないです。

記者:休業要請の段階的な解除についてお尋ねしたいのですけれども、先程の質問にもありましたが、東京都はすでにステップ0からステップ3までの4段階のイメージを公表しておりますが、神奈川県は今、検討中ということですけれども、必ずしも東京都と足並みをそろえるということではないのでしょうか。

知事:東京都さんのステップ1とか2とか書いてあるものは、最初は美術館とか博物館とかですか。われわれはそういう発想はあまりないです。基本的に考え方が違うと思います。

記者:緊急事態宣言解除後の警戒アラートの発動基準についてなのですけれども、あえて医療・福祉施設クラスターを除くという言葉を入れた考えを教えていただけますか。

知事:先程、中野先生の解説にもありました。見ていただいた実際の数字の変化です。その時ぴっと流れが変わっているところはクラスターだって話でした。クラスターが起きるとああいう形になってきます。あれを除いたら、要するに市中感染がどうなっているかがもっときれいに見えてくる。それは市中感染を見ているためにわざとこの医療・福祉施設等のクラスターを除くと書いている、そこは誰がどういう経緯で感染しているかが分かっていますから。われわれが一番注目しなければいけないのは、市中感染がどれだけばっと見えてくるかどうかです。ですからわざとこれを外します。外した上で減少傾向にあるところが、ビューっと流れが変わってきた。4日連続で予想曲線がずっと下に降りてくるはずだったものが、途中からビューっと変わってきた。というのはバーンと跳ね上がっていく予兆じゃないかと判断をする意味で、クラスターを外したといったことであります。先生、それでよろしいでしょうか。

記者:昨日の一都三県の会議の中でも神奈川県が、陽性者が増えている関係で足を引っ張ることにやや心苦しい思いがとおっしゃっていましたが、そういった思いもこういったものに反映されているのでしょうか。

知事:確かにそうです。最近、この間2日連続で東京都を上回る数字が出てきまして私もびっくりしたのですけども、中身を見てみると医療現場におけるクラスターだったわけです。そこの部分と市中感染の部分と一緒くたに議論してもなかなか本当のところが見えてこないのではないかとの思いがずっとありましたので、そういう思いを込めてここをあえて外して指標として見るといったこと、これも中野先生から学問的にも正しいんだとお墨付きをいただいたので、オープンにさせていただいたわけであります。

休業要請の緩和について

記者:休業要請の緩和措置のことで、先程知事が東京都は美術館・博物館を対象にステップ1としてやっていくと、ただそういうことでは神奈川はなくて、基本的な考え方が違うとおっしゃっていたのですが、具体的にはどういうところで考え方が違うとお考えなのでしょうか。

知事:解除要請した時に例えば、皆さんがお店に行けるのかなとまず考えられますよね。東京都さんがまだ具体策をお話しされてないので、何とも評価できないですけれども、まず美術館とか博物館という発想は、少しに私はよくわからないです。皆さんがまず思うのは、さあお店行けるのか、お店に、何時まで開いているのかな、どの店が開いているのかな、開いてないのかなという、そっちだと思うので、解除後のステップ1というか、美術館、博物館から始まりますという世界ではないと私は考えています。

記者:ということはやはりまず、おそらく一般の方が関心がある普通のお店ですとか飲食店、そういったことがどうなるかまず考えるべきではないかとのお考えですか。

知事:先にというか一緒にです。一緒にして考えるという。

記者:博物館が先、営業、お店は後ということではないと。

知事:博物館は休業要請を解除しました、博物館に行ってもいいです、美術館に行ってもいいです、でも、お店はまだだめです、という感じというのが皆さんの気持ちに近いのかと思うわけです。ですから最初からお店の話とかいうものをどうするかといったことも考え方をご提出する必要があるのではないかと思います。

記者:感染者の件で、現在、10万人当たり0.5人というのを神奈川は上回っていますが、この理由としては、各地の院内感染が発生しているというような、知事としてもお考えがあるのでしょうか。

知事:まさにそうです。中身を見てみましても神奈川県の中で、聖マリアンナ医科大学とか、小田原市民病院とか、そこでクラスターが発生したといった中で、今、どんどん上がってきている数字を見てみますと、いったん起きたクラスターの中での人が、陽性が出ているというのがありますから、そこはもう感染経路ははっきり分かっているわけです。市中感染、どこで感染したかわからない人がばーっと出てきているというのが、一番われわれが要注意しなければいけない部分ですから、それは除いてきちんと見るということが必要だと改めて思っています。

警戒アラートの発動基準について

記者:2点ほどお伺いしたいのですけれども、警戒アラートの発動基準の1つで4日連続で予想曲線から大きく外れた場合とあるのですが、このK値なのですが、「大きく」というのは具体的にはどれくらいで、誰が判断されるのでしょうか。

教授:クラスターのところ、3点外れていますよね。これが4点目が続いたらもうアラートだと、それくらいのレベルです。ですから、青丸が、ドットが、3ドットくらい外れるとアラートの基準になるのではないかと考えております。それくらい外れにくいと考えています。だから上昇傾向がそれは続くということです。

記者:大きくというよりも、曲線を上回った日が4日連続で続いた場合で。

教授:そうではないです。上回っても、今もずっと上回っていたのですけれど、曲線に平行に行っている分には構わないです。それはもうクラスターと分かっていて、分子にクラスターの数が入っていますから、そこは、1週間影響は残るのですけれども、新たに人が増えなかったら傾きは落ち着く。3日目くらいに落ち着く。最後に出したスライド、これちょっと説明不足だった部分があるのですけれども、これ、緑の線というのが前日と比べて1の線です。これを見ていただくと、このグラフでもクラスターが起こったというのは出てきます。上に出ているところで30と書いてあるのは5月の2日くらいのところです。見ていただいて分かるように、大きくずれるのは1点、1よりずれるのが1点、2点というところがクラスターの特徴で、これで収まっている範囲だったら大きくずれたとは言わないのですけれども、これが、1を大きく超えたものが4日も続くと、それはなかなか、運悪くクラスターが2つ続けて起こったということもあるかと思いますが、そう思うよりは、もっと大変なことが起こっているのではないかと考えたほうがいいと、そういうふうに考えております。

記者:結局大きく外れた4日間と判断されるのは知事ということなのでしょうか。

知事:これは、専門家と同時に、中野先生にも相談しながら、判断していきたいと思います。

記者:あと、発動基準のそれぞれの基準で、総合的に判断して発動するかどうかを判断するところなのですけれども、この中で、例えば重視する基準というのは何かあったりするのでしょうか。この1,2,3といろいろあると思うのですが。

知事:このK値といったものは、重視したい指標だと思っています。

記者:最後にもう1点なのですけれども、先程知事は東京都の基準とは考え方が違うと申し上げたと思うのですが、この段階的解除は少なくとも業種ごとに段階を踏んでいくと、そういう考えでよろしいのでしょうか。

知事:先程、申し上げましたけれども、業種ごとにいろいろガイドラインといったものが整理されています。そういったものを精査しながら、どういう形の段階的という表現がふさわしいのかといったことを検討している最中であります。

記者:中野先生に伺いたいのですけれども、このK値というのは、もともとある考え方なのか、感染症に対する考え方なのか、今回のコロナ、新型コロナに関する考え方なのか、ちょっと基本的なところを教えていただきたいのですけれども。

教授:たぶん、人間ですので同じようなことを考えている人はいっぱいいらして、きっと世の中に既にあったと思うのですけれども、初めてじゃないかと自分では考えております。仮定としましては、こういうエクスポネーシャル、指数関数的に増えていくものが最終的にフラットになる、そういう一般的な現象を解析する時に、フラットになり方というのが一日、一日同じ割合でフラットに近づいていくという仮定の下で解析しなおしております。そういう仮定を立てて先程のKという指標を立てますと、それが経過日数によって直線的にいかないといけない。逆に直線的にいくと、その仮定はかなり正しいということが分かって、本当は傾きから、一日、一日どうフラットに近づいていくか逆算できる。そういう理論です。だから、感染症に限ったことではなくて、どんなものでも、はじめエクスポネーシャルになっていて最後フラットになるという、そういう一般的な現象には全て、適用できるのではないかな、と考えています。

記者:そうすると特に今回のコロナが、潜伏期間がこれくらいだとか、発症から陽性判明までこれくらい日数がかかるからこういう指標ということではないという理解でよろしいですか。

教授:そうです。これはまったくの現象論でございまして、陽性患者数の推移をできるだけ精度よく予測するにはどうすれば良いかというところだけを考えています。だから、感染症の専門家でもありませんし、疫学のことは何の知識もありませんので、そうではなくて陽性者の数が推移していくときにどういうモデルが成り立つか考えて、たまたま非常によく成り立つモデルが見つかった。今回は神奈川、東京だけやっていますけれども、世界15か国ぐらい見ておりまして、アメリカだと50州全部見ておりますけれども、だいたいのところで同じようなモデルで記述できますので、今回の新型コロナの感染に関しては、割とよくマッチするモデルなのではないかと思っています。

記者:クラスターが万が一発生して新規の感染者が増えたとしても、それがクラスターに限定されているのであれば、ドットは下がっていくから問題ないというような判断ができるという理解でよいのでしょうか。

教授:もちろん戻らない場合もあると思うのです。クラスターが原因で、クラスターで全部追跡しきれなくて、それが新たに広がっていくという効果もあると思うのですけれども、そういうことは込々のモデルになっておりまして、その上でクラスターが漏れていく部分よりも収まる部分が圧倒的に多いということがいろいろなところでクラスター発生の経緯を見ますとわかりますので、これは少し特別扱いしたほうがいい。ただ単に線を越えたから全てアラートということになりますと、感度は上がるかもしれないですけれども、なり続ける火災報知機のように誰も信じなくなりますので、そこは区別した方が良いかと思います。

知事:クラスターが起きてすぐに対応しないと、その方々があちこち感染を広げてしまうこともあります。ずっと病院の中にいるわけではありませんから。ですからわれわれがこの前に発表させていただきましたけれども、C-CAT、コロナクラスターアタックチーム、これを整備していく。病院や福祉施設でクラスターが起きた可能性があるときにそのチームがばっと行って初期対応をして、そこを一気に拡大を防ぐ体制も整っていますから、ですからこのクラスターだけは特別扱いで外しても大きな傾向に影響を与えることはないと思っています。

教授:逆に言いますとそういう対策がうまく取れなかったクラスターは感染者数が増えますので3日でおさまりません。4日、5日と続きます。だからそれはアラートにつながると考えています。

記者:知事にお伺いしたいのですが、アラートが発動したときの事業者に警戒の呼びかけというのは、休業の要請ではなく、どういうレベルでどう対応したらよいのでしょうか。

知事:これはいわゆる法的根拠に基づくものではないので、ですからこういう状態になっていますという情報をお伝えしている。少し遠慮してくださいというのと同時に、基本的には皆さんの外出自粛のことです。こういうお店でこういうことになっていますから少しまだ皆さん控えめにしてくださいと、あまりお店に行かないでくださいということの情報をお伝えするということです。それによって皆さんが危ないのだなと対応してくださって、ばんっといくのを抑えることができたら、第2の波をできるだけ起こさないようにできると思っているわけです。

記者:確認ですが、外出自粛の要請とありますがあの要請についても法的ではないという理解でよいですか。

知事:法的な24条というのは生きていますから、その要請になります。もっと強い45条の要請ではないです。24条の要請というのはできるという考えであります。

記者:警戒アラートが発動された場合なのですが、外出自粛の要請ですとか事業者に警戒を呼び掛けるということなのですけれども、具体的に周知はすごく大事になってくると思うのですが、周知の仕方についてはどう考えているのかということと、アラートが発動された場合なのですけれども、少しまだ例がないのかもしれないですけれども、だいたいアラートが発動されるとどのくらいの期間が続くのかというそういったところは、どうわれわれは捉えればよろしいでしょうか。

知事:どうやって伝えるのかといったところですが、これはやはり皆さん注目されていると思うのです。解除されても感染者がまたバーッと増えるのではないかとか、いつもある種の緊張感を持っていらっしゃると思いますので、そういった中でさまざまな媒体を通じて一気にお伝えするといったことをしていきたい。例えばさまざまなSNSもありますから、さまざまな形でなるべく早くお伝えしていきたいと、今、思っています。どのくらい続くかというのは、実際にメッセージを、アラートを出したときにどれくらいの方がそれに対応してくださって、ある程度自粛的な動きにしてくださるかによって変わってくると思います。

記者:アラートの発動基準のところで、いくつか指標があります。総合的に判断するという、専門家に相談してされるということなのですけれども、例えば他の指標、医療の状況とか監視体制も含めて、例えばいくつかの項目がばーっと並んでいく中で、重点を置くところはあるにせよ、いくつの項目がそこにチェックがつけば発動の判断を満たすことになるとか、そういう基準はないのでしょうか。あともう一つは、発動しようというときに例えば専門家会議みたいなものを開いてそこで発動を決めるとか、そういった正式な組織みたいなものは無いのでしょうか。

知事:何ポイントどうなればどうするというそういう自動的なものではないです。あくまで全体的な状況を総合的に判断するという中で、それぞれのデータをお示しいたします。こうなっていると、ここのところは少しデータ的に基準から外れますと、全体的にみればこうなのですけれど、でもこう判断してこうお話ししますということを、判断のプロセスを全部お見せするということであります。これはあの、別に何とかチーム、専門家チームが判断基準チームというものがあるわけじゃないですが、われわれは、コロナ対策本部の中にそういう専門家が集まっていますから、そこで判断していきたいと思っています。

休業要請の解除基準について

記者:今後のマイルストーンのスライドで、仮に2段目の某日があした来た場合に、緊急事態宣言が解除された場合、県として対応する準備はできているのですか。あした休業要請を解除できる美術館や博物館じゃなくて、お店の業種で、ここはやっていいだろうみたいな基準がきょう示されると思ったのですが、きょうは示せないとしても、そういう判断基準、それはあるのでしょうか。

知事:あした、もし解除されても、直ちに休業要請を解除とはならないと思います。一呼吸置いてからだと思います。ですから、直ちに自動的にスタートするものではないと思っています。

記者:としても、その際に、どうなればこの業種は開けられる、ガイドラインで示すのでしょうか。それとも、そこも何らかの県独自の数値なり基準があるのでしょうか。

知事:先程申し上げましたが、それぞれの業種のガイドラインが提示されているところ、提示されていないところもありますが、そういうものを総合的に整理した上で、どんな形で、段階的というのを皆さんにお伝えできるかということを、その時になったらすぐ出せるように準備を進めております。

記者:あしたがそれになった場合も出せるということですね。

知事:あしたすぐ出すわけではないです。一呼吸置いてからです。

K値について

記者:中野先生に、K値についてなんですが、数字に弱いので教えていただきたいのですが、この曲線、あくまでもPCR検査の感染者数を分子に置いて、トレンドをみるということなのだと思うのですけれど、他方で医療の専門家ではPCR検査について懐疑的な見方もあり、また国も抗体検査を取り入れていくという、つまり、来月以降、アラートを示す指標として、応用がきくのかどうか、つまり変数がそこに加わってもいいという立て付けなのでしょうか。

教授:2点ご説明します。今までの段階で、PCR検査体制が、3月末から5月の中旬にかけて、大きな変化があったかというと、ないと思います。例えば、感染者数に対するPCR陽性者の比というのが大きく変わっていたら、ここまで綺麗な曲線にならないです。実際、そういう例がありまして、中国で陽性感染者数の定義が変わったことがあって、2月に。その時27%ポンと飛んでおります。そういうことが変わると実際に影響を受けまして、変わりうるのですけれども、今のところ、日本のPCRの基準、定義は、大きな変化はありません、もちろん曜日の影響が強くあります、月曜日は非常に少なくて、週末が多いというのは依然としてありますけど、一週間通すことによって、綺麗に消えてしまいますので、1週間を延べで見たときに、大きな変動が今まであったかというと、ないということになります。実際のところ、私は陽性者数しかみていないので、それ以外のことには一切言明できないのですけど、心の底では、陽性者数と感染者数の比というのはあまり変わってないと思います。今後、PCR体制の拡充に伴い、基準が変わると変わります。PCR検査を受ける基準が大きく変わると変わります。陽性者数に直接響きますので、その時は何らかの補正、非常に嫌ですけど、かけるなり、あるいはリセットしないといけないと思いますが、基準が変わらない、PCR検査を受けたくても受けられない、あるいは検査を受けるのが遅れたために重篤になる方を防ぐために、PCR検査の体制を強化する、ただし基準を変えないというのだったら、影響は受けません。受ける基準が変わると影響を受けます。

記者:つまりサンプルが減った今と、ガクッと、PCRにあんまり依存しないようにしようとなっても大丈夫ということですね。

教授:これは別に、今回PCR陽性者数でうちましたけど、大阪府の場合は、リンク不明だけでK値を求めるということをやっておりますし、分子分母に何を持ってくるかというのは、その人が何を重要と思う者を持ってくればいいわけすし、定義を変えたければ変えて、その上で、感染の度合いをフェーズというのを見ていくということです。

警戒アラートについて

記者:神奈川警戒アラートのところなのですが、事業者に警戒呼びかけとあると思うのですけど、事業者側としては外出自粛になっていて、休業要請にはなっていないという状況だと思うのですが、具体的にそんな警戒を事業者に対して呼びかけていくという考えは今あるでしょうか。

知事:これは、要するにイエローゾーンに入ったということです。イエローゾーンに入ったので、今のままでいくと感染爆発になるかもしれないし、また特別警戒しなければいけなくなりますということです。特別警戒しなければいけなくなると、また休業要請をお願いしなければいけなくなりますと、危機意識を共有していただくといったことです。

記者:あくまで休業要請ではないので、時間を短縮してくださいというところまではいかないということですか。

知事:そのあたりは、先程も申し上げましたけれど業種ごとのガイドラインがありますから、具体的にそこのところを言うかどうかというのは、課題だと思います。基本的には皆さんに対しての警告というか、危機意識を持ってくださいというメッセージとお考え下さい。

アビガンの有効性について

記者:昨日、一部報道であったのですけれども、アビガンの有効性について確認できなかったというような記事がありまして、現時点で薬として十分な科学的な根拠が得られていない状況なのではないかというお話がありますけれども、それについて受け止めを教えてください。

知事:アビガンは神奈川県の特区、これによって、特区はまさに革新的医薬品を開発するということを大きな命題にしておりました。そこで当初から富士フイルムと一緒になって国際展開を進めてきたものでありました。そんな中で、中国で効果があったという話があって、われわれもすぐに政府に対してアビガンの臨床試験を速やかに進めてほしい、それとともにそれまでの間、人道的使用といったこともやっていただきたいということを申し入れたところです。政府もただちに反応していただいたといったことでありました。人道的使用というのは言葉としては、観察研究ということになっていますけれども、安倍総理もこの間の記者会見ですでに3000例くらいやられているというお話がありました。そんな中で、アビガンが臨床研究で明確な有効性が示されなかった、こういう新聞報道があったということは承知しております。ただ、今回の報道は、藤田医科大学の臨床研究についての中間解析結果ということであります。臨床研究というのはまだ中間でありますから、今後も続けるということでありますから、結果といったものは、企業による治験の実施結果、これを待ちたいと思っています。

財政支援について

記者:2点お伺いさせてください。社会経済活動の再開に向けてということで、事業環境改善に向けた財政的支援ということで、4つの項目があげられています。これについてはどれくらいの財政的な規模で、どういった条件の事業者に支援をしていくかという点をお伺いさせてください。

知事:これすでに予算措置をしてあるのです。数字ありますか。

中小企業部長:今年の4月の補正予算で、感染症対策について約1億円の補正予算の措置をしております。募集については先日記者発表いたしましたけれども、22日からということになっております。かなり今回お問い合わせをいただいておりまして、事業者の皆さん、感染症対策が進んでいると思います。その中で1億円で足りるのか足りないのかについてはお問合せの状況ですとか今後の応募の状況、これを見て対応していきたいと思います。失礼しました。1億円ではなく10億円です。

記者:場合によっては先日の基金を充てるということも可能性としてはありますか。

中小企業部長:それは今後の検討になると思います。

記者:知事にお伺いします。今回このビジョンの中でいろいろなポイントがあると思うのですが、改めて今日発表のこの内容について、一番の肝はどこだとお考えでしょうか。

知事:一番最初にお示ししたグラフ、これは国が基本的なこれから先のことを考えて示されたグラフであります。赤、黄色、緑といったことの中で、緊急事態宣言を解除したら赤から緑になります。でも患者がまた増えて黄色になることがきっとあるでしょう。そのときに知事の判断で黄色になったということを把握して対応してくださいというふうに言われましたけれども、どこで黄色になったのかということが何も示されなかったわけです。その中でわれわれはその黄色になったということをどうやって調べることができるのかといった中で、最先端の研究、成果、これを力にすることによってわれわれなりの黄色になった指標、警戒アラートといったものを提示できたということは、これから先の経済活動を再開することと同時に感染爆発を起こさない、第2、第3の波をなるべく抑えていく、起こさない、という中でやっていくためには非常に有効な指標が提示できたと思っています。

県立学校の再開について

記者:ちょっと外れてしまうのですけれども、学校の再開について、横浜市立中学校の方では来月の1日から再開を軸に進めているということなのですが、県立学校は解除されたときにどういうステップを踏んで再開するのか、すべきなのか、お願いします。

知事:基本的に学校は県立学校の場合、5月31日まで緊急事態宣言となった場合、6月1日から段階的に開いていくという形になると聞いております。5月、場合によってはあした、21日に解除された場合であっても、6月1日から段階的に徐々にといった形、だから最初は準備期間があったりとか、分散した登校であるとか、時間差を設けた授業だとか、そういったものを徐々にやっていくという形で再開していくと理解しています。

LINEコロナお知らせシステムについて

記者:細かい質問で恐縮なのですけれども、LINEコロナお知らせシステムというのは、現在6業種に休業要請してますし、飲食店には営業時間短縮を求めていますけれど、それ以外のすべての業種が登録できるということでよろしいのでしょうか。

知事:そうです。

K値について

記者:恥ずかしい質問ですけれども、K値のKは何が込められているのでしょうか。

教授:神奈川のKです。決めてなかったのですけれども、きょう神奈川にしました。

記者:中野先生に伺いたいのですが、神奈川以外が使った場合、K値はK値のままなのでしょうか。

教授:K値のままでございます。もう実際、いろいろと提供しているところもございまして、大阪に帰ると答えが変わるかと思いますけれども、そこはご容赦いただきたいと思います。
(以上)

本文ここまで
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