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更新日:2021年1月8日

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定例会見(2020年5月12日)結果概要

過去の知事記者会見の様子をテキスト版でご覧いただけます。

発表事項

C-CATがクラスター拡大防止を支援します!

 はじめに、「C-CATがクラスター拡大防止を支援します!」についてです。このたび、医療機関や福祉施設等でクラスターが疑われるケースが生じた際に、対応する特別チームを
新型コロナウイルス感染症神奈川県対策本部に設置しました。それが、こちらです。Corona-Cluster Attack Team(コロナクラスターアタックチーム)頭文字をとって、C-CAT(シーキャット)です。
 医療機関で院内感染が拡大すると、医療崩壊の危機につながりますので、早急に拡大防止を図る必要があります。また、福祉施設でも、施設内感染が広がりますと、重症化しやすい高齢者の方などへの感染リスクが高まります。
 こちらをご覧ください。施設等で患者が発生した場合は、施設から保健所に報告が来ます。クラスター又はクラスターが疑われる場合は、まずは保健所が感染拡大に向け対応します。
しかし、保健所だけでは手に負えない場合には、保健所からの介入依頼を受けて、C-CATが出動します。C-CATは現場に急行し、施設の課題把握や支援内容の相談等の調査を行い、事案に応じて、ゾーニングや職員に対する感染症指導、物資手配などの資機材支援、さらには患者の搬送先の調整、DMATによる医療支援など、感染拡大に向けた支援を行います。
 また、一度クラスターが発生した施設においては、C-CATがリーダーシップをとって、
C-CAT担当者、施設職員、感染症対策指導チームなどをメンバーとしたチームを設置し、継続的な支援体制を構築します。C-CATは保健所設置市を含め、全県で展開します。このチームの支援により、施設内での感染拡大を早期に、かつ確実に抑止していけると期待しています。

かながわコロナ医療・福祉等応援基金の創設

 次に、「かながわコロナ医療・福祉等応援基金の創設」についてです。県では、新型コロナ感染症対策の最前線に立つ、医療従事者や福祉の現場の方々を応援することを目的に寄附金を募集し、これを活用するための「仮称 かながわコロナ医療・福祉等応援基金」を創設します。現在、医療現場に従事する方々は、感染症対応での激務に加え、自らへの感染リスクだけではなく、家族への感染を懸念して自費でホテルを確保するなど、経済的、心理的にも相当な負担を抱えながら、いのちを守る仕事を続けています。
 また、福祉・介護の現場においても、入所者が感染した時に重篤化しやすいリスクがあるほか、クラスター化も起こりやすいことも懸念して徹底的な対策を講じるなど、いのちを守る最前線として、医療現場と同様、相当な負担を抱えながら、業務に従事しています。
そこで、県としても、こうしたいのちを守る現場を支える方々を、多くの県民の皆様とともに、支援していきたいという思いから、医療・福祉・介護の現場のほか、それを支えるボランティア団体の活動も支援するための基金を創設することとしました。
 一方、このような現場では、物資の不足や経済的な負担など、日々刻々と抱える課題も変化しています。こうした中で、医療や福祉などの現場の方々や、関係団体、市町村などからも、具体的な支援策のご提案もいただきながら、その時のニーズにあった事業を展開していきたいと考えています。
 なお、この基金の事業規模については、寄附金の目標額を15億円として、県費負担5億円を追加する、合計20億円の規模を目指します。この寄附金の募集については、5月15日から開始します。コロナ感染症対策の最前線で働く方々を支援し、この困難を県民一丸となって乗り切っていくために、一人でも多く県民の皆様にご協力をいただけるようお願いしていきたいと考えています。

「神奈川モデル・ハイブリッド版」の進捗状況

 次に、「新型コロナウイルス感染症に対応するための医療体制「神奈川モデル・ハイブリッド版」の進捗状況」についてです。まず、重点医療機関の拡大についてです。
 神奈川モデルの特徴のひとつである、中等症患者を受け入れる「重点医療機関」については、これまで県に加えて川崎市や厚木市からも発表いただいており、すでに11の医療機関を公表済みですが、今回、新たに2つの医療機関を加えることとしました。
 新たに設置した重点医療機関は、資料に記載の「相模原協同病院」、「湘南藤沢徳洲会病院」です。神奈川モデルにおける重点医療機関は、これに公表を希望しない民間医療機関も含めて、計17機関となりました。
 また、現在この他に、複数の医療機関と調整を行っており、今後も順次拡大していく予定です。改めて、最前線で新型コロナウイルス感染症と闘ってくださる病院、医療従事者の方々に感謝申し上げます。
 次に、PCR集合検査場の拡大についてです。県では、医師会や市町村と連携してPCR集合検査場の設置を進めており、すでに、5月中旬までに12か所で設置見込みとお知らせしたところですが、新たに、川崎市2か所、逗子市、秦野市、座間市の5か所が加わり、5月中に17か所で設置されることとなりました。今後も順次拡大をしていく予定です。
 また、帰国者・接触者相談センター等にご相談いただく目安について、従来は、37.5度の熱が4日以上続く方などとなっていましたが、息苦しさ等の強い症状がある場合は、すぐにご相談くださいなど、目安の見直しがなされました。詳細は県ホームページ等でもご案内しています。疑わしいと思われる症状のある方は、センター又はかかりつけ医などに
 ご相談ください。なお、医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いや咳エチケットなどの徹底を引き続きお願いします。

子どものいのちを守る「小児コロナ受入医療機関」及び保護者がコロナで入院等の際に子どもを受け入れる専用の児童福祉施設の設置について

 次に、「子どものいのちを守る「小児コロナ受入医療機関」及び、保護者がコロナで入院等の際に子どもを受け入れる専用の児童福祉施設の設置」についてです。県では新型コロナウイルスに対応する現場起点の医療体制「神奈川モデル・ハイブリッド版」の整備を進める中で、乳幼児を含む子どものコロナ患者にも適切に対応するため、このたび県内の小児科の病院で構成する「小児科学会・神奈川地方会」の協力を得て、県内を7つのブロックに分け、それぞれ拠点医療機関が中心となり、小児医療機関が連携して対応する「小児コロナ受入医療機関」の体制を整備します。
 この「小児コロナ受入医療機関」の体制ですが、こちらをご覧下さい。お子さんのPCR検査の結果が陽性となった場合、軽症の場合には自宅、中等症の場合には、その地域ブロックの小児コロナ受入医療機関に入院していただきます。各ブロックの拠点医療機関は、高度な治療を担ったり、ブロック内の他のそれぞれの受入医療機関のコントロールタワーとなります。この、拠点となる小児医療機関は、資料に記載のとおりです。
 次に、保護者が新型コロナウイルスに感染し、入院により、保護者が不在となった子どもへの対応です。本県では、このような事態は発生していませんが、いつ発生してもおかしくない状況ですので、あらかじめ体制を整備するものです。
こちらのスライドをご覧ください。保護者がコロナ感染によって不在となり、子どもの保護が必要とされる場合、まず子どもに迅速にPCR検査を行います。
 2歳未満の乳幼児で、陰性だった場合には、小児コロナ受入医療機関に入院していただきます。
 また、6歳未満の未就学児で陰性だった場合には、年齢や症状の有無などの状況に応じて、小児コロナ受入医療機関での入院のほか、県が設置する専用の児童福祉施設に入所いただきます。このたび県では、この専用の児童福祉施設を県内3か所に設置することにしました。スライドに記載の成光学園、厚木児童相談所、おおいそ学園です。
 18歳未満の児童が陰性だった場合にも、これらの専用の児童福祉施設に入所いただきます。なお、施設では、児童が陰性であっても、一定の期間、健康観察を行う必要があることから、感染リスクを避けるため、1人ずつ独立した区画を設けるとともに、感染症対策の訓練を受けた児童相談所の職員、これは保健師等が当たりますが、職員が対応にあたります。こうした、いわば「小児版のコロナ神奈川モデル」により、保護者と子どもの安全・安心を守ってまいります。

新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養施設に、分身ロボット「OriHime」を導入します

 次に、「新型コロナウイルス感染症の軽症者等の宿泊療養施設に、分身ロボット「OriHime」を導入します」についてです。県と連携協定を締結している株式会社オリィ研究所が開発した「OriHime」は、スマートフォンなどから遠隔操作することで、相手の表情を確認したり、会話することもできます。
 現在、県内に2か所ある軽症者及び無症状者の宿泊療養施設では、スタッフの感染を防止するため、療養されている方とスタッフとが接触しないようにゾーニングしており、コミュニケーション手段が内線電話等に限られています。 そこで、感染リスクを避けながらコミュニケーションを実現できるツールとして「OriHime」を導入することとしました。
 具体的には、療養者側に「OriHime」を配置して、入所時の受付や食事の配膳時、オートロックドアの締め出し時等のコミュニケーション手段としての活用から始めていきます。
 こうした最先端のテクノロジーは、先日お知らせした「介護施設等の面会のオンライン化」と同様に、人と人とが直接会うことが難しい状況においてコミュニケーションを図ることができるツールとして期待しており、例えば飲食店での接客などでも応用できる可能性があると考えています。県としては、このようなテクノロジーの活用等も含め、新型コロナウイルスを乗り越えるプロセスによって新たな社会経済モデルへの転換を目指していきます。

自動車税の納付は電子納税でお願いします!

 次に「自動車税の納付は電子納税でお願いします!」についてです。自動車税は、6月1日が納付の期限ですが、昨年度は約45万件を金融機関の窓口で納めていただきました。これは、納付全体の約22%となっています。これだけ多くの方に金融機関の窓口で納めていただいていますが、金融機関の窓口はこの時期大変混み合います。混み合いますと、「密閉」「密集」「密接」の「3密」の状態になりますので、納付は電子納税でお願いしたいと思います。
 県では、クレジットカード、LINE Pay、インターネットバンキングによる「Pay-easy」をご利用いただけます。電子納税ができないという方は、お近くのコンビニエンスストアでも納付できます。
なお、新型コロナウイルスの影響で収入が概ね20%以上減少し、今、自動車税を納められないという方は、延滞金なし・無担保で、1年間の猶予を受けられます。この納税の猶予は、自動車税だけでなく、さまざまな税で受けられますから、納税でお困りの方は、お近くの県税事務所まで、お電話でご相談ください。

体温計について

 次に、資料はありませんが、新型コロナウイルス感染症に関連して一言お礼を申し上げたいと思います。宿泊施設を開設するにあたり、市場での流通量が少なく、手配が難しかった体温計について、県民の皆様に寄付をお願いしていました。
 おかげ様で、皆様から、全部で10,000本を超える寄付をいただき、十分な量を確保することができました。また寄付にあたり、温かい励ましのお手紙もいただきました。改めて、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

知事出席主要行事

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。特に付け加えることはありません。

質疑

C-CATについて

記者: まずはC-CATなのですが、既に現在でもいくつか医療機関でクラスターが発生していますけれども、近々、既に発生している医療機関に入る予定はあるのですか。

知事: これは、既に実質的に入っているという形です。県の対策本部のメンバーが現場に直行して、そして対応に当たっているとうことは、もう既にやっております。それを、機動的に動けるようにということで、体制として整備したとお考えいただきたいと思います。

記者: どこの病院に入っているとか、そこまでは具体的に明らかには。

知事: どこの病院か分かりますか。

健康医療局技監: はい、大和市立病院、それから厚木市立病院などの相談レベルから、実際に行く以外にも電話での相談とか、そういうことも含めて幅広く扱っていますので。あとは小田原市立病院とか、さまざまなところのご相談も含めて、実際の運用は少しずつ始まっているというところです。

かながわコロナ医療・福祉等応援基金について

記者: 続いて、基金についてですけれども、こちらの基金の創設については、現金10万円の一律給付の寄附先を探す動きというのもけっこうあると思うのですが、そういったことも見込まれての創設になるのでしょうか。

知事: そうですね、今度、10万円が皆様に支給されるということもありまして、それは、こういう寄附に向けるという一つのきっかけにもなるかもしれない、そんな思いは当然あります。皆様の幅広いご支援をよろしくお願いしたいと思います。

記者: 使い途といいますか、いろいろとご提案をいただいています、とありましたが、何か具体的な「こういったところに使えるのではないか」という知事のアイデア等はございますか。

知事: これは、これまでの間をみても、その時々によって、いろいろな局面が変わってまいります。当初はマスクが足りないとか防護服が足りないとか、こういう声が非常に強かった。それが、だんだん推移するなかで状態が変わってきています。ですから、この基金は、その状態に合わせて、今一番必要なものに対して支援の手が届くように、機動的に運用していきたいと考えています。そのために、この基金を募集するというだけでなく、現場の皆さんの生の声をいただいて、それを反映しながらこれを運用していくと、そういう形にしていきたいと考えております。

小児コロナ受入医療機関について

記者: 続いて、小児コロナ受入医療機関についてお聞きしますが、小児コロナ受入医療機関、これは既存の、小児科がある病院等にこういう名前を冠するというイメージなのでしょうか。

知事: そういうことです。小児医療受入機関、それは、その病院が、やりましょうと言ってくださったところがそういう形になってまいります。

記者: この次の資料ですかね、2歳未満が、これですね。2歳未満の乳幼児が陰性であってもこちらの受入機関で入院してもらうと、親御さんがなった場合は、そういうイメージですか。

知事: この間、フリーアナウンサーの赤江さんですか。あの時に、そういう話がありました。ご両親ともに陽性になって、お子さんが残されたといった場合です。どなたか別の家族が見てくださればいいのでしょうが、そうではない場合です。そういう場合、大変お困りになると思うのですけれども、その場合に、この小児コロナ受入医療機関では、お子さんが陰性であっても、この病院で受け入れようということです。

記者: 対象が、18歳未満の児童が対象になりますか、受入医療機関の。

知事: 未就学児は6歳未満、未就学児の場合には、そういうコロナ受入医療機関又は専用の児童福祉施設、18歳未満の方は専用児童福祉施設に行ってもらうと。ただ、この方々は皆さん陰性、陰性ですから、陰性の方を扱っていただくということです。

記者: 専用の児童福祉施設は未就学児も含みつつ、18歳未満の児童もという形ですか。

知事: そういうことです。

出口戦略について

記者: じゃあ、続いて、ちょっと発表項目とはずれるのですけれども、今月の14日、緊急事態宣言の延長の解除の見通しもある中で、例えば大阪府など、いわゆる出口戦略を独自に作る府県も出てきていますが、神奈川県について、今、出口戦略の何か、具体的なプランとかそういうものはございますでしょうか。

知事: 大阪府が独自に解除基準として数値基準を公表されていることはよく承知しております。神奈川県の場合、まずは、われわれはいろいろな形で今、毎日検討をしている最中でありますけれども、まずは何と言っても、神奈川県の場合に、重症患者数、中等症患者数というものをベースにして、フェーズ0、1、2という3段階を作ってまいりました。今はまだフェーズ1の段階です。真ん中の段階です。われわれは、まずはフェーズ0にしていくこと、ここに集中しないといけないです。まだ、それができていないという現状からすれば、少なくとも14日、政府が何らかのことを発表される、それまでに自主的に解除できる状態ではないというのが、現状の認識であります。
 一方で経済によって、いのちが奪われるといったことも、これはあってはなりませんから、どのようにして休業解除、休業要請の緩和をしていくか、まずは14日に提示される国のガイドラインというのも見極めながら、地域別の対応ということも考慮しながら、慎重に検討していきたい、そのように考えています。

記者: ようするに感染者がまだフェーズ0に、フェーズ0に戻った段階で、もしですけれども。今後14日以降に延びるかもしれませんけれども、そうなると県独自の判断もあり得る、出口戦略としては。

知事: フェーズだけで見るのではなくて、患者の数だけで見るのではなくて、他の要素も加味しながら総合的に判断することになるとは思いますけれども、神奈川の場合にはまだまだ出口といったことを、皆さんに期待をもってお話できる状態には、まだないと思っています。今は発生する患者の数は減ってきてはいますが、われわれは全く気を抜いていないです。

厚生労働大臣の発言について

記者: 続いて先日、加藤厚生労働大臣が受診の目安を37.5度が4日続くことには、あくまで目安としているということで、一部そこで誤解があったのではないか、少し議論を呼んでいますが、加藤厚生労働大臣の誤解発言についてはどのように受け止めていらっしゃるのか。

知事: 大臣が誤解だとおっしゃったのだったら、われわれは誤解をしていたのかもしれないですけれども。しかし、37.5度が4日間以上続くという条件で、やはりわれわれはPCR検査を実行していると受け止めていましたから、そのことによってなかなかPCR検査を受けられないというご不満の声も確かにありました。でも、われわれは前にもお示ししましたけれども、PCR検査の体制をかなり拡充している最中でありますから、加藤大臣が新しい、新しいと言っていいか分からないけれども、その方針を示されたわけです。そういった皆様のご希望には応えられるように、体制の整備を急いでいきたいと思います。

小児コロナの受入医療機関について

記者: 私からは2点質問させてください。きょうの発表項目4の小児コロナ受入医療機関と、保護者がコロナで入院された際に、子どもを受け入れる専用の児童福祉施設の設置、この神奈川モデル、知事も小児版の神奈川モデルとおっしゃっていましたが、改めてこの体制を整備した意義についてお伺いしたいと思います。

知事: われわれは基本的なベースとしての神奈川モデルというのを提示して、それを運用しております。そのことによって、最近いろんなところで医療体制がひっ迫しているという、そういうニュースもありますけれども、何でひっ迫するかというと、神奈川モデルを運用する前はどういう運用だったかというと、患者さんが発生するとあちこちの病院に受け入れていただくということ、分散型です。そうやっていると、一気に医療がひっ迫していくと、われわれは危機感をもったわけです。しかも院内感染の確率が非常に高くなります、いろんなところに行きますから。それを集中させるという、集中と選択という思想の下にやったのが、神奈川県のモデルです。このことによって医療は今、ひっ迫していないです、神奈川県の場合。そのような中で神奈川県では起きていないかもしれないけれども、いろんな応用編と言いますか、それを実践しているところです。まずは精神科の患者さんで重症の患者さんがコロナにかかった場合にどう対応するかという、精神科コロナといったことは先日ご紹介したところでございます。そのような中で小さなお子さんがコロナに罹ったらどうするか。小さなお子さんがコロナに陽性になったときに、ご両親はどうやって看ればいいのだろうということです。小さなお子さんというのはスキンシップというものが避けられないですから。そのときにどうするのか、たぶん大変お困りになると思いますので、そのときにはサッと小児のコロナ受入医療機関の方にご案内できるシステムをつくったと、こういうことです。それと、それとは逆のパターンで、ご両親が陽性になった。お子さんはまだどちらか分からないという場合、ご両親は大変不安に思われるでしょう。どうするのか、もしかしたらうつっているかもしれない。それは心配されるでしょうから、すぐにPCR検査を受けていただいて陰性だった場合には、大人だったら、陰性になったといったら、ホテル、宿泊所、それから自宅で良いのですけれども、小さいお子さんが1人でホテルに行くわけにいかないし、一人で自宅にいることも小さいお子さんの場合はできないし、どうすればよいのだろう。たぶん切実に皆さんお困りになることだと思います。その時に患者さんではないのだけれども受入先があるということです。これは大変皆さんにとっては、安心につながっていくのではないかと思って整備した次第です。

休業要請に応じないパチンコ店について

記者: 昨日、休業要請していたパチンコ店が休業に応じてくれないということで、20店舗の店名を公表されたと思います。前回に比べれば、前回6店でしたので、店舗数も増えたということになりますけれども、このことに関して知事の受け止めやおっしゃりたいことがありましたらお願いします。

知事: これは本当に残念でならないです。昨日、休業要請に応じていただけない20のパチンコ店に対して、特措法第45条に基づく休業要請と店名の公表を行いました。現在また、これらのパチンコ店については、職員が休業要請に応じていただけるよう粘り強く調整を行っているところであります。今後、要請に応じていただいた場合には、公表のリストから外すことになりますが、仮に要請に応じない状況が続くような場合には、指示について、また検討することになります。きょう全国知事会でもこういった話をしたのですけれども、やはりこの次にいって指示。前回の時は指示で残ったのが1店だけだったのですけれども、最終的に指示を出してから3日後にやっと応じていただけたとそんなことがありました。やはり罰則を含めた規定がないと、なかなか有効にこういったものは働かせることはできないというのが実感です。

PCR集合検査場について

記者: PCR集合検査場についてなのですけれども、17か所に設置するとのことなのですが、それによってPCRの実施可能ペースはどれぐらいに増えるのでしょうか。

知事: 今がだいたい200から300くらいです。これが600から700件。一日です。600から700件程度になることが見込まれています。

記者: 足元の新規感染者数の推移なのですけれども、最近10人前後の数が多いと思います。きのうも7人でした。最近、感染者が減っている、これについての受け止めをお願いします。

知事: これは2週間前の皆さんの行動が表れていると受け止めています。ゴールデンウイークに入るといったあたりに、しっかり皆さんに一貫して外出自粛を強く呼びかけた。それについて、皆さんが、本当に我慢していただいて、応じてくださったことの成果が上がっていると思っています。ただ、さっきも申し上げましたが、全然油断できないと思っています。海外の例を見ても、これで収まったと思ったら、あっという間に感染爆発といったこと、この間テレビで、シンガポールの例なんかもやっておりましたけれども、世界のモデルだと言っていたものが、あっという間に感染爆発と、そんなことがありますから、ここから先は本当に慎重にやっていかなくてはいけないと思っています。われわれは神奈川モデルを作った時からそうですけれども、やはり最悪の事態をいつも想定しながら先に先にやってきたわけでありまして、今せっかくそこまでやってきて抑え込んでいる流れの中で、これまでの皆さんと共にやってきた努力を水泡に帰すわけにはいかない。しっかりとそのあたりは慎重に見極めていきたいと思っています。

記者: 足元の医療体制についてなのですけれども、神奈川モデルもきょうも拡大の話があったと思います。足元で感染者数も減っているとなると、今後も増える可能性もあると思うのですが、足元の医療体制について、今、余裕度というかひっ迫度というか、少しは緩和されている状況なのでしょうか。そのあたりお願いします。

知事: 重点医療機関をどれぐらい今、確保しているかということですが、先日1,082床とお答えいたしました。また、今回、拡大した分、先程申し上げました。これを合わせるとだいたい1,200床程度になります。そのような中で、昨日5月11日時点で、実際に1,200の中で稼働して、すぐに受入れが可能な状態になっている重点医療機関の病床数は241床でありまして、入院患者は94人であります。病床の利用率で見ますと、稼働病床241床をベースとする利用率で見ますと、39%になります。一方、確保のめどが立っている病床は1,200あります。確保のめどとはどういう意味かと言うと、今は他の患者さんが入院されているわけですけれども、いざという時には、その患者さんにも移動していただくということがお約束されている、そういう病床です。ですから、確保のめどが立っている1,200からすれば利用率は、約8パーセントとなります。ですから、そういう意味でひっ迫している状況ではないと言えると思います。

協力金について

記者: 別件になるのですけれども、第一弾の協力金の申請がはじまって、集まっていると思います、今どのくらい集まっていて、このペースで足りるのかというそのあたりを、お願いします。

知事: 今は、4月24日の金曜日から受け付けを開始して、5月10日までの申請件数は、郵送と電子申請分をあわせて約1万8,000件となっています。最初に受け付けた申請書のうち、書類の不備がないものについては既に事務処理の上、4月30日から順次指定の口座に振り込まれているところです。もともと、8万件くらいを想定して、われわれは準備していましたから、まだ1万8,000件ですから、まだ余裕があるなと思っています。

小児コロナの受入医療機関について

記者: 4点ほどお伺いしたいです。まず、小児のところですが、これまではどのような扱いでどのような対応をされていたのかというのと、これやはり、小さいお子さんですと一人で滞在するというよりは親子で滞在しないといけないと思うのですが、そこらへんの対応はどうされるのですか。

知事: 最初、なんとおっしゃいましたか。

記者: これまで、新しいモデルをやる前は、子供さんはどのような対応をされていたかということです。

知事: 県内ではまだ、お子さんのコロナ陽性というのは出ていないのです。でも、出ていないけど、いつ出てもおかしくないから、こういう体制をとったというわけです。小さいお子さんの場合、本当ならば、親御さんと一緒にいるべきでしょうけれど、その親御さんが陽性患者になったといった状況の中、これは一緒には無理です、なかなか。それをご自宅で今までやっていらっしゃった方もいるかもしれませんけど、それは大変なことです。自分の子どもをスキンシップやらなんやらしなければいけない中で感染させてはいけない。本当に大変なことだと思います。ですから、お子さんは陰性であっても、また陰性か陽性か分からなくても、小児の受入病院でみるということです。その場合には親御さんと離れてしまうこともあるかもしれませんけど、それはやはりお子さんの健康・いのちということを考えれば、やむを得ない措置かと思います。

かながわコロナ医療・福祉等応援基金について

記者: 基金の話なのですけれど、さきほど5億円は県費から出すということでしたが、ここらへんは補正でやるのかこの5億円の出所はどうなりますでしょうか。

知事: これは、われわれのイメージとして、先日発表しました私とか特別職の報酬、管理職手当受給者の給与の減額、これで生じるお金が約5億円なのです。これを基金の財源として活用するということを念頭に置いているとお考えください。

PCR検査について

記者: 先程、PCRのとこで、200から300、600から700と。これは簡易的なPCRの数字だけなのか、県のやっている衛生研究所とかでやっている、そのへんの詳しい全体像をもう一度確認させていただければと思います。

知事: 詳しいというのは、県の衛生研究所で何件ということですか。これは数字は分かりますか。
感染症対策調整担当課長: 先程の200から300というのが、県の衛生研究所や保健所設置市が持っている公の研究所の数字になります。

厚生労働大臣の発言について

記者: あと1点。加藤大臣の話で誤解という発言があったと思います。それについて誤解なのだろうという話があったと思います。一方で、自宅で4日間滞在したことで亡くなった方、志村けんさんとかもそうだと思うのですが、そういうのがあった中で誤解発言といわれたことについて、何かコメントありますか。

知事: どういう経緯で加藤大臣の発言があったのか、私は承知していないのですけれど、ようするにPCR検査に対する皆さんのご不満がたくさんあったことは承知しています。ですから、神奈川県ではいわゆる帰国者・接触者外来を通して、PCR検査を受けるというルートだけではなく、かかりつけ医の先生に診ていただいて、「では、あなたはPCR検査を受けたほうがいいいですよ」という方にもルートを作ったわけです。皆さんのご要望にはわれわれも精一杯応えるために努力していると受け止めていただきたいと思います。

小児コロナの受入医療機関について

政策推進担当課長: 1点補足があります。

意思決定支援担当部長: 今の時事さんの中の小児のコロナの患者数のところなのですが、両親がコロナで取り残された子供というのは、もちろんありません。ただ、子供がコロナに罹ってしまった例は県内にございます。10歳未満ということですけれども今、14件ございます。ただ、今までどうしていたかというのは、これは普通に小児を診る、しっかりコロナを診る病院に、これは普通に病院で軽症なり中等症なり重症なりの対応をしていたということです。

記者: 小児コロナ受入医療機関についてお伺いしたいのですけれども、拠点医療機関というのは具体的にどういった役割を果たしていくのでしょうか。

知事: これは、お手元の資料に病院の名前があります。そこが司令塔、地域ごとに小児の場合はもともとブロックが出来上がっているのです。そこで、まずどこに搬送するのかというあたり、地域の司令塔です。その役割を果たしていて、そこに照会すると、ではうちのエリアのどこの病院に搬送しましょうと、そういうオペレーションをやってくれるという、そう受け止めていただきたい。

記者: そうしますと拠点医療機関で、小児、子供を受け入れるわけではないということでよいのでしょうか。

知事: そこで受け入れる場合もあると思います。だいたい県内で全体で30から40くらいの医療機関を想定しています。

記者: そうしますと、拠点医療機関を含めて県内で30から40機関ということでよいのでしょうか。

知事: はい。

PCR集合検査場について

記者: 別件で、先程の中で、PCR検査で17か所やった場合、最大で一日600から700件というのがあったと思うのですけれども、以前、県内で全部で20か所設置したときに、一日あたり600から700という話だったと思うのですけれども、17か所で、もうそこまで検査ができるという考えでよろしいでしょうか。

医療課長: 先程、知事が説明した数字は、20か所の目標が満たされた場合の想定になります。

小児コロナの受入医療機関について

記者: 子どもの受入れの件なのですけれども、この中に、一人ずつ専用の区画を設ける施設、これについてもう少し具体的にどういう区画なのでしょうか。

子ども家庭課長: 専用の独立した区画と言いますのは、基本的には個室、個室での対応を基本に、建物の中をゾーニングして個々のお子さんが接触をして感染することがないような、そういった配慮のもとにお預かりするといった考えです。

出口戦略について

記者: 先程、14日の県独自の解除の可能性のところなのですけれども、知事はかねてから東京と神奈川は一体とおっしゃっていましたけれども、東京が少なくとも解除になるような基準に達しない限りは神奈川も解除できないというご認識なのでしょうか。

知事: それは今は何とも言えないです。様子を見なければわからないです。今、われわれは前から申し上げていますけれども、地域別の分析を進めているところです。東京の影響をすごく受けているところというのはやはり患者数が多いという状況があります。ただ、そうでないエリアもあるので、このあたりをどう差別化できるか、日々の様子をずっと見ながら検討しているというところです。

検察官の定年延長について

記者: 検察官の定年延長をめぐって、法改正について、著名人からかなり抗議の発言等が相次いでいるのですけれども、知事はその点についてどうお考えですか。

知事: さまざまな波紋を呼んでいるということは間違いないようですけれども、基本的に公務員の定年を引き上げていくということ、これはわれわれにとっても一つの次なる課題と思っていますから、そういう中での作業と私は受け止めています。それがたまたま別の案件とタイミングが一致しているということを問題視している方もいらっしゃるようですが、そのあたりは、私は何の判断もできないです。公務員の定年引上げは、一つの流れにある話と受け止めています。

記者: 政府の恣意的な運用ではないかという指摘がありますけれども、それについては、では思っていらっしゃらない。

知事: それは、私はよく分からないです。そういう恣意的なものがあったかどうか、それは私にはよく分からないです。そう見えるという指摘は、そう見える部分があるのかもしれないけれども、本当に恣意的にやっているのかどうかは私にはよく分かりません。

かながわコロナ医療・福祉等応援基金について

記者: 医療・福祉等応援基金について質問します。県の5億円の出どころは分かったのですが、そのほかに寄附金の目標額を15億円と設定して、20億円ということなのですが、ただ、順番が逆ではないかと思うのは何かやりたいことがあって、その上でこれぐらいのお金の目標にすると言うのが順番だと思うのですけれども、初めに20億円というお金の目標が出てきたと、直感的に県として、こういうことに使うのだっていうものがあるから20憶円という最終目標がでてきたのじゃないかという気もするのですが、なぜ20憶円なのか、もうちょっと説明してください。

知事: いろいろな考え方があると思います。具体的に使途をまず決めていって、そしてそれが全体でいくらになるのか明確に決めた上で金額を設定して、お願いしていくという手法もあると思います。ただ、先程、申し上げたように、新型コロナウイルスの流れは誰も経験したことがない流れがずっとあって、短期的に収まりそうにもない、ある程度の中長期戦になっていくだろうという流れのなかで、その都度、その都度、ニーズが変わってくる。これまでの数カ月の間でも次々状況は変わってきたと受け止めていますから、どんどん変わってくるだろうというのを受け止めた上で、ここはもう使途を決めた上での積み上げではなく、まずは大枠これくらいと決めた上で、まずお願いしてみる。そして、それから対応していくと、そういう発想に至ったとご理解いただきたいと思います。
記者: 誰がどのように支出先を決めるのか、いろんな要望が上がってくると思うのですが、どう審査するのか、第三者機関のようなものを設けるのか、そのあたりどうするのでしょうか。
知事: さまざまな御意見をいただきながら、コロナ対策本部を中心に、しっかり考えていきたい、議会の皆さんとも相談しながら、使途を決めていきたいと考えています。

記者: 県職員の方とか議会の方で、十分な公平性、中立性を保てるという考え方もあるのでしょうけれども、やはり多くの要望がある中で選択するとなると、ある程度、客観性という点で外部の目も必要じゃないかと思うのですけれど、そこを入れる考えはありませんか。

知事: それも一つの選択肢だと思います。いろんな形で検討していきたいと思います。

記者: コロナ対策は現在進行形なのでニーズもどんどん変わりますし、速やかな対応をしていたと思いますけれど、いつごろからこの基金を活かした支出を始めるお考えでしょうか。

知事: まずは募集して、どれくらい集まるかということが見えてきてから、それとともに皆さんの声が集まってきた中で、それをどう判断するかということで決まってくると思います。ただ、あまり先、長い時間経ってからやるというよりも、なるべく早い、今の皆さんのニーズを受け止めて対応していきたいと考えていますから、そんなに長い先とは考えていません。

記者: 6月中から出していきたいとか、正式じゃなくても少し分かればと思ったのですが。

知事: 今の段階では、まだそこまで申し上げられる段階ではないです。まだ受付を始めていませんから。

小児コロナの受入医療機関等について

記者: 質問を変えまして、小児コロナ受入医療機関のことなのですけれども、不勉強で申し訳ないですが、県内7つのブロックに分けたということなのですが、この7つというのは、これは今回初めて7つに分けたのか、それとも既存の二次医療圏とかその辺りを使ったものなのか、このブロックの考え方を教えてください。

知事: もともと小児医療の世界でこのブロックはありました。その中で皆さんが連携しながらやっていった、それを今回活用させていただくということです。

記者: 小児医療で既にあるブロックということですね。

知事: そうです。

記者: あと、そのブロックごと、どこの市町村が入っているのかというのは、県のホームページとかを見れば分かるのでしょうか。

意思決定支援担当部長: 後程、資料を提供いたします。

【補足】
小児ブロック別の構成市町村は、以下のとおり。
横浜北部:横浜市鶴見区、神奈川区、西区、保土ヶ谷区、旭区、港北区、緑区、青葉区、都筑区、瀬谷区
横浜南部:横浜市中区、南区、港南区、磯子区、金沢区、戸塚区、栄区、泉区
川崎:川崎市
横須賀・三浦:横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町
東湘・西湘:藤沢市、茅ケ崎市、寒川町,平塚市、二宮町、小田原市、南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町
相模原・県央:相模原市、厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町、清川村
伊勢原・秦野:秦野市、伊勢原市、大磯町

県内市町からの休業措置の緩和の要請について

記者: 昨日、感染者が0だったり少なかったりする南足柄市ですとか山北町が地域の感染状況において休業措置などの緩和を求める要望書が出されていますけれども、この要望書について、県としてはどのようなスタンスで臨まれるのでしょうか。

知事: これはことあるごとに私は前から申し上げてきましたけれども、LINEのパーソナルサポートの分析によっても、県内の中の地域の差が見えるようだといったことで、今そのあたりの分析を急いでいただいていますけれども、そういうものを見ながら、県全体の一つの対応であるべきかどうなのかといったことについては、できれば地域別にそういう対応をしていきたいともともと考えていました。ただそれも慎重にやらないと、この地域はいいですよとなったときに、そうではない所からどっと人が押し寄せるという、そういう流れになったら、これはまた感染拡大というか、県内で感染拡大させていくことにもなりますから、そのあたりは慎重にやっていきたいと思います。その中で、ご提言があった中に、小学校とか徒歩で行ける所だったならば、市境、町境をまたいだ往来がなければ、感染拡大につながらないだろうといったご提言もありましたから、そのエリアで、一つの閉ざされた環境といったものの中でやれるものを考えていくことは一つの選択肢と思っております。皆様からのご要望はしっかりと受け止めて検討していきたいと思っています。

小児コロナの受入医療機関について

記者: 小児の受入医療機関ですが、これは、開始は例えばいつからとか、もうすでに始まっているとかあるのですか。

知事: もう始まっているということです。今までずっとやってきた中でのものを一つの流れとしてしっかりと皆さんとともに情報共有していこうという体制になったということです。

野生いのししにおけるCSF(豚熱)の感染について

記者: きのう夕方に、相模原市の山中で、野生いのししの豚熱が発見されました。12月24日以降、県内でもワクチン接種が全頭にされているかと思うのですけれども、今回出たことに対する知事の所感をお聞かせください。

知事: 本県では野生いのししの感染に先回りして、昨年末から、年始の休みを返上して、獣医師の皆さん、民間の方も県庁職員の獣医師も含めて、県内で飼育する豚52,699頭の予防的ワクチンの一斉接種を実施いたしました。その後、新たに生まれた子豚35,397頭に対しましてもワクチンを接種しておりまして、さらにこの夏には、年末年始にワクチン接種した親豚への補強接種も行う予定にしております。これによりまして、豚の免疫レベルは維持されておりますので、野生いのししの感染がありましたけれども、これが養豚場に感染が拡大するという恐れはありません。これは本当にわれわれが水際作戦で、こちらは見事うまくいったわけですけれども、皆で心を一つにしてワクチン対策をやったといったことが功を奏しているといったことでありまして、ほっと胸をなでおろしたところではありますが、しかし今後も気を緩めることなく、豚熱の防疫体制の対応をしっかりやっていきたいと思っております。

記者: 今、養豚場への感染はないと断言されましたけれども、たぶん養豚農家から非常に不安の声が上がると思いますけれども、まだ取材中ですけれども、そういったところでは農家から何か要望とかそういったものが県に上がってきているというのは現段階であるのでしょうか。

知事: 私は把握していません。

畜産課長: 本件につきましては、昨日中に県内のすべての養豚農家の方に情報提供しておりまして、われわれの方には、ついに来たかというような声はいただいていますけれども、現時点では冷静に受け止めていただいているという状況でございます。

小児コロナの受入医療機関について

記者: 親御さんが感染したときのお子さんの受入れについてですけれども、児童相談所の他の二つ、成光学園とおおいそ学園、これは児童養護施設になるのでしょうか。

子ども家庭課長: 成光学園は児童養護施設、おおいそ学園は児童自立支援施設となります。

記者: そうすると、お子さんの対象年齢がちょっと違う、それぞれの年齢ごとに受入れ先が決まるという、そういうイメージでしょうか。

子ども家庭課長: 成光学園とおおいそ学園で、特に年齢による区分けみたいなことは考えていません。どちらも独立した建物の方でお預かりしますので、そこはお子さんの状況とそれぞれの施設の利用状況を踏まえて振り分けたいと思っています。

記者: 小さなお子さんは病院でということですけれども、乳児院での受入れは難しかったということなのか、なぜ小さなお子さんは施設ではなく病院になったのか、そこはいかがでしょうか。

知事: 小児の病院というのは、今回のコロナだけではなく、こういったことはあり得るのです。ですから、初めての経験というよりも、もともとスタッフにはそういう覚悟ができているといったことでありましたので、そこはお連れすれば皆さん安心していただけると思ったところです。

記者: 乳児院で難しかったからというわけではないという理解でいいですか。

知事: 別にそうではなくて、小児医療機関で受け入れることで十分対応できるだろうと思ったからです。

「神奈川モデル・ハイブリッド版」の進捗状況

記者: 神奈川モデルについて一点伺いたいのですけれども、今フェーズが1、そこから0に戻すというお話ですけれども、ちょっと今手元にないのですけれど、表を見たときに確か0の場合はみんな感染症指定医療機関に入院というような形になっていたかと思うのですが、あくまであのモデルの0と1を行き来するようなイメージなのか、それとも、重点医療機関はそのままキープしたまま、もうちょっと違う形もあり得るのかなと思ったりもするのですがいかがですか。

知事: 基本的には、重症患者の数ですね。確か、20が一つの境目になっていたと思います。中等症患者が100でしたか、これが境目になっています。だから、これが、フェーズ1にした時も両方とも数字がなっていたわけではなくて、総合的に判断してフェーズ1にしたわけです。ですから、これからもフェーズ1がフェーズ0にそのうちなるでしょうけれども、フェーズ0になったものが、またフェーズ1に戻っていくということは十分あり得ると思っています。

記者: フェーズ0になっても、重点医療機関の指定とかは、そのまま残しておくという理解でよろしいですか。

知事: 当面はそうなるでしょう。

記者: 今回、神奈川モデルの拡充という意味で、精神科が出来て、小児科が出来てというふうにどんどん広がってきたという印象ですが、また今後、そういう対応を考えなければならない特殊なケースというのは知事の中で、まだありますでしょうか。

知事: まだいろいろあると思います。もう一つ、今日は福祉のクラスター対策としてのC-CATというものを発表しましたけれども、これも、そういう意味では、その神奈川モデルの一つの形とお考えいただければと思います。

出口戦略について

記者: 出口戦略に関してお伺いしたいのですけれども、知事のお話をずっとこれまでも、今日もお話を伺っていると、なかなか示すことが出来ない段階なのだと。一方で、世の中的には、世間としては、早く解除できないか、そのための基準を知りたいという世間の流れ、関心事だと思うのですが、その点、かなりズレがあるのかという受け止めをしているのですが、その点いかがかというところと、あと、14日に政府が検討を示すにあたって、それまでに、県独自で何かしらの指針なりを示すのがまだ難しい段階だということになると、国の示したものに、ほぼ即した形で、対応していくということになるのか、この点について聞かせてください。

知事: これは何度も繰り返して言いますけれども、私は医療崩壊、これだけは絶対に避けなければならないと思っています。ですから、相当慎重派とお考えいただければと思います。休業要請解除といった皆さんのすごい期待感が高まってきて、さあ、早く、早く解除したいという、その思いはよく分かります。ただ、神奈川県は、まだその段階に来ていないというのが、私の思いです。そこは、だからすごく慎重派と思っていただければと思います。これは、いつまでも続くというわけではないですから。しかし、これは焦ってはいけないとすごく思うのです。今こそ、自分でも、早く解除の何か基準を示してばっと行きたいという、そんな衝動もあることはあります。でも、ここは、踏みとどまるところだろうと。もう少し我慢してくださいという、そのモードだと、ずっと私は思っているところです。ですから、私は特にスピード感、スピード感とこれまで言ってきましたけれども、この問題に関しては、今、スピード感が問われている問題ではないと思っています。まだ。慎重に、慎重に行くべきだと思っています。それをぜひ皆さんにご理解をいただきたいと思います。
記者: 国の方針が示された時についてはどんな感じになりそうというのは、イメージはあるのでしょうか。

知事: まだ、国の方針がどんな形で出されるのか、それが分かりませんから、それを見た上で判断させていただきたいと思います。

記者: 今のところなのですが、先日、テレビに出演された時に、大阪の吉村知事が、出口戦略に関して、トンネルを出ないようにというような言葉を使われて、それに対して、黒岩知事は、トンネルというイメージだと違うという話をされたという、これは、自粛ムードじゃなくて、これから緩んでしまうのを警戒してという理解でよろしいでしょうか。これについてもう少し詳しくご説明いただけますでしょうか。

知事: これはまさにそのとおりです。トンネルを出るという、出口戦略という、出口があって、ぱっとこう、開けてくるというイメージを持ちがちです。トンネルを出る、といったら、トンネルだから真っ暗だけれども外に出たら明るい世界が待っているという、これがトンネルですよね。そういうものではない、という感じがすごくするわけです。ですから、トンネル出口論は少し私は違うと思います。トンネルを出たと思ってもすごく薄暗い状況があって、それで少し明かりがさしてきて「ああ、明かりがさしたかな」と思ったらまた暗くなって、とか。そういうのがしばらく続いていくと私は受け止めていますから、何かの基準を出したらぱっと明るくなるという、それは何か違うと思うのです。

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