臨時会見(2020年4月1日)結果概要

掲載日:2020年4月2日

発表事項

「重点医療機関」を設置します

 新型コロナウイルス感染症は、世界各地で猛威を振るい、国内感染者は、ついに2,000人を超えました。東京都では、きのうも78人の感染が確認されるなど、今、まさに感染拡大を抑えられるかどうかの重大な局面となっております。本県におきましても、現在のところ、どうにか持ちこたえておりますが、1日の感染者が10名を超える日が続くなど、フェーズが変わりつつあり、いつ感染爆発が発生するか分かりません。
 県では、この感染爆発の予兆を、少しでも把握できるように、県民の皆様に、LINEを活用した新型コロナウイルス対策パーソナルサポートへのご登録をお願いし、御自身の体調等の入力をお願いしてまいりました。
 その結果、3月5日の開設から1か月弱で、登録者数が24万人を突破しました。利用者の皆様には、日々の発熱や体調などの状態を入力していただいており、相当のデータが蓄積されてきています。そこで、データの分析・活用が専門である県顧問の宮田裕章慶應大学医学部教授に、このデータを分析していただいているところです。

LINE分析グラフ
 このグラフをご覧いただきたいと思います。
 赤い線は、37.5度以上の発熱がある方の割合を、時系列でグラフ化したものです。このグラフからは、発熱のある方の割合が、直近で一気に増えてきていることが分かります。陽性患者1  

 次の青い線は、発熱と「だるさ」などの症状の両方がある方を示しています。やはり、3月20日以降、一気に割合が増えていることが示されています。

陽性患者データ2

陽性患者グラフ3
 次に、県内のコロナウイルス陽性患者数の推移であります。日によってばらつきがあるものの、増加傾向にあることが分かります。

陽性患者の推移


 最後に、この受診者数のグラフと、LINEで入力されたグラフを重ね合わせると、こうなります。

受診者グラフとLINEグラフ

 2月末に政府が、全国の小中学校や高校などに休校を呼びかけたことで、人々の危機意識が高まり、3月8日過ぎには、いったん、陽性患者数や発熱者の割合は減りました。
 このことから、われわれの意識・行動が、感染拡大の抑制に結びついたことが、データから分かります。皆で頑張ることがとても重要であると言ってもいいと思います。

3連休前後のデータ
 一方、この部分を見ますと、3月20日の3連休の前後から、急激な増加を示しています。また、民間事業者の調査でも、連休周辺の時期に自粛に緩みが生じたためか、人の移動が活発化したとの報告もあり、そうした影響も懸念され、感染のフェーズが変わりつつあると捉えています。

ドコモのデータ
 次に、もう一つグラフをお示しします。これはドコモのGPSデータを分析したものです。横浜駅と川崎駅の人の移動を示しており、黄色が前年、青が今年の状況です。不要不急の外出自粛を呼びかけた3月29、30日には、赤い矢印が示しているとおり、人の移動が少なくなっていることが分かります。
 そこで、オーバーシュートを回避するため、県民の皆様には、人混みへの不要不急の外出を控えるとともに、密閉、密集、密接を避ける行動を、引き続きしっかり取っていただくようお願いします。
このように、データ分析により現状の把握や対策の効果検証を行い、「神奈川モデル」をデータ戦略で支えていく体制が整っていますので、県民の皆さんおかれましてはぜひ、このLINEのパーソナルサポートシステムに登録、活用をお願いしたいと思います。
 皆さんの意識・行動が、感染拡大の抑制につながります。皆でコロナウイルスに立ち向かってまいりたいと思います。


 次に、先日発表しました医療システム「神奈川モデル」における「重点医療機関」の設置について、ご報告いたします。

 重点医療機関

 先程も申し上げた通り、まさに今、感染のフェーズが変わりつつあります。そこで、県では、オーバーシュート、感染爆発が起きることを想定し、感染爆発による医療崩壊を何としても防ぐため、新型コロナウイルスを乗り切る新たな医療体制「神奈川モデル」を整備しました。

フェーズの表

 この「神奈川モデル」では、フェーズが変わった段階で、従来通りの「帰国者・接触者外来」を受診いただいた上で、入院が必要と診断された場合、新型コロナウイルス感染症の中等症患者を受け入れる「重点医療機関」として、まずは「県立足柄上病院」、「県立循環器呼吸器病センター」及び「国立病院機構相模原病院」の3医療機関を設置します。これらの医療機関のある地元自治体の首長の皆様には、私からご説明しました。今後も引き続き、地元住民の皆様のご理解を得られるよう地元市町村と一体となって、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
 現在この3医療機関の他に、複数の医療機関とも調整を行っているところであります。さらに、県内すべての医療機関へのお願いになりますが、急を要しない入院や手術について、できる限り最大限の抑制や延期をしていただき、これからの緊急事態に備えた医療スタッフと病床の確保をお願いいたします。
 また、重点医療機関を支援するため、新型コロナウイルス感染症以外の患者の受入れや、医療スタッフ・事務職の方の重点医療機関への派遣などにご協力いただきたいと思います。
県民の皆様や医療機関、関係者の皆様に、ご負担をお願いすることとなりますが、県民のいのちと健康を守り、一日も早く感染を終息させるため、ご理解とご協力をお願いしたいと思います。また、県民の皆様には、「密閉」「密集」「密接」を避けて行動していただき、当面の間、先週末と同様、特に、週末の人ごみへの不要不急の外出については自粛していただくよう、改めてお願い申し上げます。

質疑

記者: まず1点目ですが、これは、LINEのデータ分析をもとに、「神奈川モデル」の稼働を判断したという理解でよろしいでしょうか。

知事: そのとおりであります。先程申し上げましたように、LINEによる分析とで、実際の陽性患者数等々で、そういったものをかけ合わせてみると、まさにその傾向がよく出ているな、という感じがすると思います。
 実際の患者の前に、最初の症状としては発熱といったことがあるといいます。今のLINEのサポートをしますと、「発熱がありますか」に、最初に「ない」と答えた人も、登録していると、発熱があった場合に「発熱しました」ということをインプットするわけです。それがすぐに陽性患者になるわけではないでしょうし、時差があると思いますけれども、そういう意味で非常に早めに一つの傾向といったものが見えてくるとお考えいただきたいと思います。

記者: 本当に全国に先駆けたモデルということで、知事が推してきた話だと思うのですけれども、先程からスタートということですかね、受け入れ機関は。

知事: 重点医療機関ですか。重点医療機関は、今、準備が整いつつあるというところで、今、先程申し上げた、取りあえず今、3つの病院の名前を公表させていただきましたが、これは、今、フェーズ0ですけれども、これが1に変わるといったときには、実際の重点医療機関として稼働できるよう努力をしていきたいと考えております。

記者: もう1点だけ、周辺住民の理解もということで、これまで丁寧に進められてきたと思うのですけれども、足柄上病院、循環器、相模原に関しては、周辺住民の理解を得られたというふうに。

知事: いえ、まだこれからです。これは、こういうのはしっかりと地元の首長さんたち、地元の基礎自治体の皆さん、それとともに、各それぞれの病院、病院のスタッフ、皆さんとともにやはり作業はしっかり進めていかなければならない。本来ならば、住民説明会とかずっといろいろなことをやって、それから発表するというのが通常のやり方でありますけれども、今は、こういう危機的な状況でありますので、こういう形で発表させていただきました。住民の皆さんにはしっかりとご説明していきたいと思います。
 ただ、近隣の住民の皆様にとって、ぜひご理解いただきたいのは、このコロナの中等症患者を集める重点医療機関がそばにあるといったことはむしろ、誰が今、感染するか分からないという状況の中では、地元の皆さんにとってはむしろ安全・安心の砦になる、そのようにお考えいただきたいと思います。

記者: この3か所の重点医療機関のそれぞれ病床数、教えてください。

知事: 病床数は分かりますか。

健康危機管理課長: まず、神奈川県立足柄上病院ですけれども、稼働病床数は264でございます。加えて、循環器呼吸器病センターについては、結核病棟も入れて239、あと、国立病院機構相模原病院については、458床になっています。

記者: これ、すべてを中等症の患者を受け入れるというふうに捉えてよろしいのでしょうか。

健康危機管理課長: このへんにつきましては、今、病院とも調整しております。今後の調整になります。

記者: あと、ほかにも順次拡大するというというふうにおっしゃってい
ますけれども、最終的には何か所くらいを考えていらっしゃいますか。

知事: これは、進めてみないと分かりませんけれども、準備は着々と、しっかりとやっていきたいと思っています。これも、ある時、突然のごとくドンとスタート出来るわけではなく、やはり患者さんがいらっしゃいますから、患者さんに転院をしていただいたりとか、医療スタッフを外から補っていくとか、サポートの体制を取ってもらうとか、そういう段々の移り変わりがあると思いますけれども、しかし、こういう危機的な状況でもありますから、なるべくそれを早くやっていくという作業をしっかりと進めていきたいと思います。

記者: 軽症の方を受け入れる宿泊施設についてはその後、何か進展ありましたでしょうか。

知事: これも、しっかりと準備を進めているところであります。そのプロセスとお考えいただきたいと思います。

記者: そうすると、まだ100室というのは、変わりないということでしょうか。

知事: まだ、前から比べて劇的に変化したということでご報告できる状態ではありませんが、しっかりとその作業を進めております。

記者: そうすると、フェーズ1の状態で耐えられる状況では、まだ備えていないというふうに捉えてよいのでしょうか。

知事: こういうものは完璧な形で、ある日突然バーッと生まれ変わるとか、そういうことはなかなか難しいと思います。ですから、軽症の方は、まずはご自宅へというのが基本です。ご自宅で受け入れられないという場合でも、例えば、ご自宅にご老人で既往症の方がいらっしゃる。どうすればいいかといったときに、むしろ、その家族の方がホテルに泊まっていただくという形というのも実はあるとは思います。そのような形で、段々整備すると同時に、われわれが確保した宿泊施設の方に行っていただくというような流れは段々出来ていくものだと考えています。

記者: 最後に一点、先程、人ごみへの外出自粛をおっしゃっていましたけれども、東京都がナイトバーですとか、カラオケへの自粛を呼び掛けていますけれども、知事としては、神奈川県でも同じような対応を取られるのでしょうか。

知事: 私、個人としては、前々から申し上げていましたけれども、東京都と神奈川は一体だということで申し上げてまいりました。ですから、東京都の方針と基本的に同じといったことで考えております。ただ、これは、それぞれの政令市の皆さん等々、市町村の皆さんと調整していかなければいけない部分もありますので、そういったことはこれからしっかりとやっていきたいと思っています。(正しくは「私、前々から申し上げていましたけれども、東京都と神奈川は一体だということで申し上げてまいりました。ですから、東京都の方針と基本的に同じといったことで考えております。」)

記者: 一点だけ質問させてください。先程お話の中で、自粛の緩みがあって感染者が増えているというお話があったと思うのですが、自粛の緩みを防ぐには何が必要と考えているのでしょうか。

知事: 自粛の緩みというか、少し前の3連休の頃です。私も肌で実感しておりましたけれども、何か皆さんの気持ちが、自粛疲れと言いますか、街にフワーっと人が出たのかという感じがしていて、それは、さっき見た通り、それがやはりその後の感染者がワーッと増えてきているのにつながっているから、その前の段階で見てみると、自粛といった感じになったところから、患者がスッと減っていたとかというのは、まさに見事に出ていますよ。ですから、こういった事実、データに基づく事実、こういったものを皆さんしっかりとご認識されて、今は苦しいかもしれないけれども、しっかりと耐えていただくといったことの思いを共有していただきたいと思います。

記者: 確認ですが、本日公表された3つの医療機関から、どのレベルで同意が得られているかということなんです。病院長レベルなのか、それともスタッフ全体からも同意を得られているのか、どうなんでしょうか。

知事: 病院として、組織として了解を得ているとお考えいただきたいと思います。

記者: その上で、病床数は、今マックスの数字は分かったんですけれども、重点医療機関の指定の仕方として、病棟単位で指定するとおっしゃっておりました。
 となると、それぞれの病院ごとに病棟があるわけですから、おそらく最低の数字も分かると思うんです。それぞれの病院の最低の病棟と言うんでしょうか。病棟ごとに病床数が決まっているはずですから、最低でも何床確保できたということは言えますか。

健康医療局技監: おっしゃるとおりで、病院ごとに病棟の病床数が違うのですが、大体35から40床ですので、そこは確保していただいた。これがスタートということで明確になったので、きょうの公表とお考えいただければと思います。

記者: そうするとわれわれの理解として、最低35掛ける3として、100床程は確保できたという理解でよろしいでしょうか。

健康医療局技監: 実際の細かい数字までは申し上げませんが、考え方としてはその考え方でよろしいかと存じます。(正しくは「実際の細かい数字までは申し上げませんが、今回の3病院以外にもご協力いただける方向で調整している病院があることから、そうした数字でよろしいかと存じます。」)

記者: 指定医療機関として74確保していると思うんですが、現状だと大体200くらいを確保したという理解、何かあったときに対応できるのは200くらいあるという理解でよろしいでしょうか。

健康医療局技監: 実際には重点医療機関以外のところでも手を挙げてくださっているところがあるので、そこらへんを合わせればボリューム感としてはそういう解釈でよろしいかと思います。
大切なことは、スタートとして今確保しておりますが、前提として、患者さんが増えてくれば順次拡大をするということが、この重点医療機関の、医療機関全体としてということでお願いしている内容ですので、スタートとしていくつ確保した。でもそこがそんなに重要なことではなくて、順次拡大できるということまでセットで確保したとご理解いただいて良いと思います。

記者: 今までは74床確保して、あと何かあった場合には個別にお願いしていくという形だったんですけど、それに今の100くらいが加わって、大体200くらいというそういう理解でよろしいですか。

健康医療局技監: 現時点ではそれで良いと思います。これからの増え方が、病棟単位で増えていくので、塊として大きく膨らみやすくなったと考えることができるのではないかと思いますけれども。これから、増えましたと。ではもう1病棟、もう1病棟と塊で増やしやすくなったということです。

記者: 今回の重点医療機関の指定に当たって、病院がいろいろある中で、この3病院が選ばれた理由というのは何かあるのでしょうか。

知事: まずは、こういうことをお願いする中で県立の病院です。県立病院機構にある病院。そこを皆さんにご提示するということがまずは最初だろうと思いました。それで、まず県立病院を2つというところでお話をした次第であります。
 それとともに、そういう意味でいきますと、やはり国立病院もありますから、国立病院にもお願いしたところ、もともとそういう覚悟でやっているところだから、しっかりやりましょうというお答えをいただきました。
 こういうことで手を挙げた病院が皆さんの前に明らかになると、ほかの病院にも今お願いをしていますけれども、そういった作業もだんだんと進んでいくのかなということを期待しているところであります。

記者: 以前、仮設の専用病棟も検討するとおっしゃられていたと思うんですけど、そちらの方の進捗状況はいかがでしょうか。

知事: これも今さまざまな検討を進めているところであります。ただ、少し具体の検討を進めている中で、病棟をつくってもトイレが間に合わないというような話が聞こえてきておりまして、このへんは非常に悩ましい問題に直面しているところでありまして、専用病棟をつくるという話は着々と進めているのですけれども、意外なところで壁にぶつかっているというのが現状です。何とかしてそれを乗り越えるために必死でがんばっていきたいと思います。

記者: 宮田顧問にお伺いしたいのですが、今回見させていただいたデータ、これまでに例のない調査の配信があって、こういったデータが出てきたという、すごく目新しいところがあったのですけれども、調査を始められてみて、こういった調査で得られた知見というか、こういったものが今後の公衆衛生にどれだけ役に立つのかというところで手応えがどれだけあったのか。それとまた、今お示しいただいている発熱者が増えているということと3連休の自粛の緩みという相関関係が少しまだ分からなかったので、どういった要素をどれぐらいの確度で判断されているのか、そこを伺ってもよろしいでしょうか。

宮田顧問: 慶応義塾大学の宮田と申します。このコロナ対策に取り組む全ての医療関係者と県民の皆様の努力に感謝と敬意をまず表させていただきます。
 一つは発熱というのはあくまで間接支障なので、これが直ちに新型コロナウイルスの患者さんにつながるかというのは、これ一つだけで議論することは難しいです。ただ、現状陽性患者さんのデータだけだと、その背景に何があるのか分からない。つまり患者さんがぽつぽつといるだけで、エリアとは関係ないのであれば、これは隔離的な対策で有効なのかもしれないですし、その裏に多くの発熱患者さんがいれば、それはエリアクラスタのような状況になっているのかもしれない。こういった既存の今まで取ってきた対策を補完するような形でデータをとりながら一人一人を支えていくというのが、今回のプロジェクトです。まさに今全国調査というのが走っているのですが、カバー率の高い調査によって、こういったエリア全体のリスクを見ていくことができるのですが、今回の第一弾を神奈川県で先行して始めていただいて、3月5日からこのデータをずっと取ってきているので、その傾向の中で何がわかるのかということをお伝えしたかったということです。
 そのうちの一つ、これは発熱症状とだるさ、息苦しさ、こういったことを考えたときに、先程の知事のお話にもありましたが、いわゆる自粛・休校が始まってから、かなり世間的に気を付けている。これが外出のデータを含めて、3月の中旬までは皆さん自粛されていたのですが、3連休、その前くらいから自粛疲れで明らかに人出が増えたというデータが多角的に示されています。これに連動するような形で、陽性患者さんが出た。陽性患者さんだと分からない部分があるので、発熱だったり、あるいはきょうお示ししませんでしたが、相談件数ですとか帰国者・接触者外来ですとか、こういったデータを重ね合わせた中で、やはり自粛の緩みというものが、つながっているものがあるのかもしれないというのが一つ。もちろん、これは完璧なデータではないので、こういったいろいろなデータを組み合わせた上で、県がどれくらい何を気を付けなければいけないのか、オーバーシュートの目前であったときに、とるべき対策も違ってくるので、これをデータの中で検知していきたいということが一つ、もう一つは自粛が始まったときに発熱もそうですし、患者さんの数が下がっているということもあります。これは緊急事態宣言を発令した北海道でもやはり効果が出ていることもあるので、やはり自粛って本当に効果があるのかと、多くの方は半信半疑だったと思うのですが、これはやはり社会全体を守る力につながっているということを確認しながら、われわれが取れる手を考えていきたいと考えています。

記者: 知事にお伺いしたいのですけれども、少し短絡的な見方で恐縮なのですけれども、今、37.5度以上の発熱者の割合が増えているというのだけ見てしまうと、少し不安になるというか、これまでも出てこなかったいわゆる不安を感じているとか熱を持っている人が増えているということはびっくりしてしますんですけども、それに対して、県としてとれる政策的アプローチというか、どのようにケアしていきたいとお考えでしょうか。

知事: われわれは県としては、最悪の事態を想定して動いています。そうなるであろうではなくて、そうなってしまった場合の最悪の状態を想定して、まず進めることは進めていこうということです。最悪の事態が起きてから対応しようとしても間に合わなくなってしまいます。ですから、先程申し上げたような「神奈川モデル」、医療提供体制の「神奈川モデル」というものをで、重点医療機関を定めるといったことを、これ誤解しないでいただきたいのは、先程名前を挙げました重点医療機関、そこが今だったらすぐにコロナの患者さんを診てもらえるんだと、皆さんどんと殺到すると、それは違う。今そうじゃない。今、そのためのまず指定をしただけであって、まずは、帰国者・接触者外来、これを受診していただいた方で運べるような先として今、整備を始めていますという段階であります。ですから,最悪の事態に向けての徹底的な準備を進めてまいります。ただ、それとは別にそうならないようにするための、その作業も最重点で進めていっているところであります。そのような中で、われわれもいろいろな形で外来・外出の自粛とかお願いしていますけれども、データに基づく依頼ができれば、もっと皆さんに説得力があるのではないかと思っていました。そのような中で、今回LINEとずっとやってきたこの流れを見ていきますと、先程見ていただいたので、よくお分かりになると思いますけれども、LINEでの反応というのが、実際の患者さんが出てくるよりも少し早めに傾向が出ているわけです。ですから、これを見ていただいて、皆さんが行動に結び付けていただくというふうにつながっていければ、最悪の状態を防げるだろうと、そのように思っているのです。それと、自粛ってやった後には、やはり患者さんが減っているという現状があります。ゆるんだら増えているという現状があります。ということは、今つらくても、ここで自粛をしっかり皆でやれば、下がると言っている。つまり県が準備している最悪の事態にいかないシナリオがまだ、夢としてあるんだということを、皆さんと共有しながら、この難局を乗り越えていきたい。そう考えています。

宮田顧問: 一点、追加させていただきます。まさに今、知事がおっしゃっていただいたとおり、ちょうど先週のこの記者会見で、このLINEに登録していただいた方々の予防行動のデータも出ています。最初に登録してくださったということで、意識の比較的高い方々のデータではあるのですが、他の都道府県を見てもほとんど同じ傾向です。いわゆる手洗いだったり咳エチケットは9割以上の方が理解して気を付けていらっしゃる。その一方で、熱が出ていても休めない。これはもう半数になっています。個人として気をつけることというところは、これはまた一層お願いするのですが、組織として、法人として今苦境にある中で、ただでさえビジネスがしにくくなっているという困難な状況にあるとは思いますが、そういった発熱のある人を無理に働かせるというのは、組織としてのもっと大きなリスクにもつながっていくので、こういった法人の中で行えるような取組みというのが今後必要でしょうし、テレワークや時差出勤も2割以下の状況になっているので、まだやはり自粛疲れというところもあったんですが、まだ組織として考えていける、われわれが考えていける部分があるのではないかと感じています。

記者: 重点医療機関の関係の質問ですが、先程今の感染症指定期間の74床プラス大体きょう発表された100床を足した、おおよそ200という表現がありましたが、この重点医療機関が適用されるのはフェーズが1に移行した段階での受け入れということでよろしいでしょうか。

知事: 基本的にそのようにお考えいただきたいと思います。それに間に合うように、われわれは準備をはじめていかないといけない。しかし、いつフェーズ1になるかそれは分かりませんけども、いつ変わっても対応できるようにしっかりと準備を進めていきたい、そのように思っています。

記者: それに加えて、さきほど最大の病床数が足柄上が260床とありましたけど、現実的に全てを中等症の方に充てるという絵といいますか、構想というのはあるのでしょうか。

健康医療局技監: 各病院にお願いをしている時点で最終形として拡大した場合には、そこをゴールにしてくださいということはお願いしています。しかし、個別事情があったり、あと、私たちはそういった状態を経験していないので、実際に患者さんを入れていった場合に、「医療はこれはちょっと大変」となった時は配慮しないといけないので、その時には、ここまででおさえましょうという配慮をしないと、それこそ医療崩壊になってしまうので、そういうことを配慮しながら、それを前提としながらも一応ゴールはマックスそこまでという前提にお話をさせていただいています。

記者: 最後ですけれども、目標として、重点医療機関2,500床というのが、目指されていると思いますが、これは変わりないでしょうか。

知事: 変わりありません。

記者: 今の質問に関連してなのですけれども、重点医療機関というのは当然、指定するわけなのですけれども、感染症の今の指定医療機関74床のほうなのですが、まだ重点医療機関には指定されていません。だから、きょうの時点で中等症の人を受け入れる重点医療機関のベッド数として、何床確保できたといえばいいのか。つまり、174床なのか100床ほどなのか、そこをはっきりしたいのですが。

知事: ご理解いただきたいのは、まだこの「神奈川モデル」といったものは、完成しているわけではありません。今、これまでずっとやっている医療提供体制というのは分散型といいますか、陽性患者は症状に関わらず医療機関に送られるわけです。今はそのスタイルです。それを、システムを変えようというが「神奈川モデル」です、だから、中等症の方だけを集中的に受け入れる、その重点医療機関を作りますということですから、これを新たなスタートだとお考えいただきたいと思います。

記者: とすると、重点医療機関としてのベッド数は、本日3つの医療機関を発表して、最低100床くらいは確保できたという理解でいいわけですよね。74床はこれから、例えば重症の人を受け入れる可能性もあるし、今後重点医療機関に指定して、そこも中等症の人も受け入れるかもしれないが、本日時点では100床ほどでいいのですよね。

健康医療局技監: 実際には平行して走ると考えていただいていいと思います。感染症指定医療機関、これはずっといくわけです。なくなるわけでもないし、変わるわけでもないので、そのまま運用します。そこに上乗せする形でたくさんのものを受け入れられる重点医療機関が加わっていく。かなり、そういう意味ではハイブリッドと言いますか、ミックスした形。これが現実の医療の在り方になってくるだろうと考えています。ですから74に上乗せでこれだけの病床数が確保された、それ以上でもそれ以下でもなく、あまりがちがちに考える必要はないだろうと思っています。

記者: 三つの医療機関では一部の医療の抑制というのはまだ始まらないということでいいのか、それとも住民の方には三つの病院の受診は控えてほしいなどあるのか教えてください。

知事: これもある日突然というわけではないのですけれど、その重点医療機関に指定したからだんだん準備を始めていきたいと思っています。今いらっしゃる患者さんには、転院できるものなら転院してほしい。その周りの医療機関にもそれはご理解いただかなければいけないです。先程申し上げましたがこれは重点医療機関だけではなくて、県内全ての医療機関へのお願いと先程申し上げました。急を要しない入院とか手術については、できる限り最大限の抑制や延期をしていただきたい。それから、これからの緊急事態に備えた医療スタッフと病床の確保をお願いしたいといったことであります。ですから、だんだん重点医療機関になっていくために皆で共に協力していただきたいということでお考えいただきたいと思います。

記者: 確認なのですが、三つの病院で何科は今後診断をしませんとか、そういう具体的な動きはまだないということでいいですか。

知事: まだ、いきなりというわけではありません。

記者: 入院されている患者さんの転院はきょう以降始まるという理解でよろしいでしょうか。

健康医療局技監: 先程、知事からあったように 今、全体としての、急の入院や手術は少し抑えましょうと。これが重要で、先程の数字を見ると、これからあがってくるだろう、あがる前にこの行動を始めておくと自然に病床は空きます。要するに皆さんは大抵の場合、入院予約をしておいて、じゃあ一週間後ね、二週間後ねといった形で入院される方がたくさんいらっしゃる。ここの抑制ができることで、時がたつと自然に病床は確保できるのです。そこで確保していきたい。なので、あまり無理に今入院されている方に転院してくださいというのはわれわれも大変だし、患者さんも大変なことなので、そういったことを極力少なくするために、今から新規の入院を抑えていただくことで、病床の確保を早期に開始するという解釈です。

記者: 細かいことで恐縮ですが、今、スライドにありますが、中等症患者数27とありますが、最新の数字ってありますか。

感染症対策調整担当課長: 毎週火曜日にデータの更新を行っておりまして、その取りまとめが水曜日という形になりますので、すみません、水曜日の夕方という形で、今現在はまだそちらの数字になります。それは先々週の数字です、失礼いたしました。3月24日現在の数値ですと、中症、軽症、重症が、10名の方、上の6名のところが10名です。真ん中の27名のところが35名。これが3月24日現在の数字となります。

記者: 今回の重症医療機関の話とは離れるのですが、アビガンがきのう、フェーズ3の臨床試験が始まりましたし、あと生産、増産の準備を始めたもので、それに対する受け止めをお願いできますでしょうか。

知事: ありがとうございます。まさにアビガンというのは、神奈川県が特区を使って、富士フィルムと7年くらい前になると思いますけど、この開発、そして国際展開をずっとやってきたものでありまして、それが、いざというときの新型インフルエンザのための特効薬として備蓄されていた。200万人分備蓄されていたという薬でありまして、これが今回の新型コロナウイルス騒動のなかで、中国の方から効いたという話があって、さらに、すぐにわれわれ対応して、政府のほうに働き掛けて、富士フィルムと一体となって働き掛けて、これをすぐに臨床試験を始めてほしいと申し上げました。それとともに、臨床試験というのは、それなりに時間がかかりますから、その前に、コンパッショネートユースという人道的使用という、他にもう使う薬が無くなったから、人道的見地からとにかく使ってみるというふうなことも進めてほしいと申し入れたところ、政府の方はすぐに対応してくださいました。つい先日の安倍総理の記者会見のなかでも、観察研究という言葉でありましたけど、観察研究で10例使っているということです。そして、それがしっかりとした治験という作業に入ったということです。これは非常に感慨深いものがあります。これが本当に特効薬として、この新型コロナウイルスに立ち向かえる特効薬として確立することを心から待望しているところであります。この薬の副作用の問題、よく指摘されますけど、逆にいうと、どういう方に副作用があるかということが分かっているということは大きな強みになると思っております。

記者: 増産については、どうですか?

知事: 増産に踏み切れるということは、その効果が期待されているということだと思います。本当にそういった意味では、政府の対応というのは非常に早かったです。そこは敬意を表したいと思います。それに早く体制が出来上がって、われわれが闘う姿勢が出来上がるということを心から念願したいと思います。

記者: 細かいところで恐縮ですけど、先程、37.5℃のグラフがあったと思ったんですけど、割合のメモリが細かくて分からないんですけど、何パーセントくらいが発熱している。

宮田顧問: そうです。この左側がそれぞれの日にちに対して、どれくらいの人が症状を経験したかということです。ただ、この母集団は各エリアだったり、LINEユーザーの特徴があるので、これが直ちに、全人口における発熱率だったり、あるいは今、いわゆる新型コロナの患者さんがどれくらいいるかということを、推察する絶対値として使うのはかなり限界あると。ただ、似たような集団のなかで、どれくらい発熱率が推移していくかということに関しては、今の全体の状況を類推するには、ある程度は使えるのではないかという議論をしています。そういう意味では、3月頭からの自粛のなかでは下がり、緩みのなかで、少し上がる傾向にあり、決してこれは、下がっているわけではないですし、実際の患者さんも出てきているという、発熱をしてしばらくしてから、外来に行って検査を受けることになるので、この時差のなかで、医療提供体制を整えていったり、あるいは、より早い段階で手を打っていくということに使えることができれば、注意深く見ていきたいなと思っています。

記者: 最新のところ一番右肩上がりでマックスのところが何パーセントか教えていただくことはできないか。

宮田顧問: 今回の分析にはそこは含めていないです。ちょっとした誤差が最新の部分はどうしても出るところですし、登録の特徴にバナーで呼びかけて登録をしているので、毎日正確な数字を出しつづけるかどうか、ここは少し議論があるところなので、最新を毎日更新するというよりは、ある程度の期間中で傾向を注意深く見ていくという使い方を今しているところです。
知事: これはご理解いただきたいのは、LINEで生のデータがあるわけです。それをそのまま出しているわけではなくて、まさにそれを専門の先生が分析をしていただいた上で、それから何をメッセージとして受け取れるのかということを専門的な見地から出しているというわけでありまして、何人の人が発熱だと言ったからと、それを使って生データとして出すのは非常に乱暴なことであって、逆に全然違ったメッセージになりうるので慎重にしっかりやっているということをご理解いただきたいということです。それにこの作業を3月5日から始めました。それだけの時間軸で取れてきているから、それだけの傾向が見れるということもありますし、登録者数が増えれば増えるほど、むしろ精度が高まってくるということです。今24万人まできましたが、もっともっと増えていけば、われわれが期待しているのは地域別にどういうことが起きているかということ、それなりの特徴が見えてくるのかそれを期待したいところです。というのは緊急事態宣言が出されたら知事に大きな権限が与えられるといったときに、神奈川県全体でどうするのかということでなく、神奈川県の中でもここはこういうふうにするし、ここはこうしてほしいという対応をぜひしたい、そういったときにこういったデータ、LINEデータといったものがもっともっと登録者数が増えて正確性が増せば、もっと的確な地域別の対応ができるのではないかと大いに期待しているところであります。

記者: 知事にお伺いしますが、今後は感染者の症状がなかったり、発症していない方を受け入れていいただく民間宿泊施設を進めることが一つ課題になってくると思いますが、これを理解のためにやっていかなければいけないこと、課題はなんですか。

知事: 民間宿泊施設や公立宿泊施設が患者さんを受け入れたときに、どのようにして皆さんが対応しなければいけないのかといったところ、これをしっかりと情報共有していくことが必要だと思います。それと、いざというときに、皆が協力して、患者さんたちに対して理解して、皆で戦う、そういう気運を作っていくことが非常に大事だと思います。

記者: 今の関連で、気運も大事だ思うのですけど、補助の仕組みとかそういう仕組みについてまだ検討はしていないのでしょうか。

知事: これは国とともに検討を進めています。

記者: 県として独自の何か仕組みは今のところ考えていない?

知事: 国とともに対応をしっかりやっていきたいと思っています。すでに国の方にこういうふうな、われわれは、「神奈川モデル」といったものを進めていきたいと話をしています。そのために係るさまざまことについての財政的支援をお願いしたいと申し入れています。
                                  (以上)

 

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa