臨時記者会見(2020年2月27日)結果概要

掲載日:2020年8月23日

発表事項

新型コロナウイルスの迅速検出法の開発について

 本日は、実際に開発した研究者にも立ち会っていただいていますが、神奈川県衛生研究所と理化学研究所が、新型コロナウイルスの迅速検出法を開発したこと、また、今後、さらに改良を進め、実証研究なども開始することとしましたので、発表いたします。
 まず、これまでの研究内容等ですが、神奈川県は、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区等を中心とするヘルスケア・ニューフロンティアの取組みの中で、平成28年度から、神奈川県衛生研究所と理化学研究所による、外来感染症の防疫に資する技術開発研究を支援してきました。
 これまでの研究では、デングウイルスやジカウイルス等の感染症を、スマートアンプ(SmartAmp)法を利用して検出する方法に取り組んできました。理化学研究所が開発したスマートアンプ法は、一般的に、検出時間の短縮や、高感度検出ができるなどといった特長があります。
 そうした中、昨今の新型コロナウイルス感染症の国際的な広がりを踏まえ、県からの要請により、神奈川県衛生研究所と理化学研究所は、スマートアンプ法を利用した新型コロナウイルスの検出方法の研究開発に着手しました。その結果、まず、神奈川県衛生研究所は、ダイヤモンドプリンセス号の乗船者の中の3検体から、新型コロナウイルスの独立したウイルス株を3株、分離することに成功しました。
 これを用いて、神奈川県衛生研究所と理化学研究所は、スマートアンプ法を利用した新型コロナウイルスの検出試薬を開発し、実際の検体で性能を確認しました。詳細は、この後、研究者の皆様から説明しますが、この方法は、これまでのリアルタイムPCR検査法と比較して、温度の上げ下げの必要がなく、一定温度による、より単純な工程で、より迅速、かつ、高感度で新型コロナウイルスの検出ができるとの実証結果が得られました。
 次に、今後の展開ですが、今回開発した新型コロナウイルスの迅速検出法のさらなる改良を行っていくとともに、当該迅速検出法を活用した実証研究を、関係行政機関、研究機関や大学及び医療機関等と連携して開始する予定です。また、その取組みを推進するため、文部科学省所管の科学技術振興機構から、追加予算を配分して頂くことになりました。県としては、この予算も有効に活用し、国とも連携しながら、実証研究を推進してまいります。
 なお、この研究成果は、現時点では、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に基づく体外診断用医薬品等の承認を得ておりません。あくまでも実証研究段階のものとなりますので、同法に抵触するような取扱いや広報は避ける必要があることから、その点についてご配慮いただきますようよろしくお願いします。
 私からの発表は、以上です。

質疑

記者: 本件に関する知事の見解は。
知事: 現在検査方法は数をこなせないものであり、手間がかかることから国民の不満について応えることを考えている。本研究は従来、衛研と理研でやって来たことであり、両研究者の話を聞いて特区の成果として圧倒的スピード感で検査ができるように医療ニーズに応えるようにしたい。現段階では実験段階だが今後速やかに実用化するよう国に要望したい。
記者: スケジュール感はどのように考えているか。
知事: 林崎PDから答えてもらいたい。
林崎: 実用化には認可が必要なので頑張りたい。今後まだハードルが多くあるのでクリアしていきたい。
記者: 検出の時間の短縮はどの程度図れるか。
知事: PCRは2時間程度。スマートアンプは10分~30分と大幅に短縮できる。
記者: 実証研究が大切だが、他の機関について具体的な連携相手を知りたい。また知事が果たせる役割は。
知事: 県内の各機関を考えている。県はダイヤモンドプリンセス号の件で最前線に立たされた当事者である。従来より破格のスピードで進めて来た。なるべく早く県内で使い始めたい。
記者: 各機関の具体名は上げられないか。
高崎: 名前を出すことは差し控えたい。
記者: 認可が下りる目途はついているか。時期はいつくらいか。
林崎: 認可を下すのはPMDAなのでそちらにお願いするしかない。こちらからは言えない。
記者: あと二週間くらいとか具体的な時間的な目安の情報はないのか。
知事: 現在PMDAには認可の申請が殺到している。通常では年単位だが最優先で進めることをお願いしたいと思う。新型インフルエンザの時は5カ月。特例でもそれくらいかかるが、もっと早くやって欲しいという思いがあり、それまでは研究として進めていく。
記者: 医療現場で実用化された場合の効果はどれくらいか。
知事: PCRで2時間のものを10分から30分というように短くできる。今より遥かに充実した検査体制になる。今不安に思っている人が検査を受けられない状況が受けられるようになることの力になると思う。
記者: 神奈川県発のものという意義は。アビガンのように開発した検出法を実際に使ってみることは可能か。
知事: 神奈川県ではこれまでもヘルスケア・ニューフロンティアとして施策を進めて来た。
殿町地区がその一例。その成果が出つつあり、それを新型コロナウイルスに対し活用していく。アビガンについては特区を使ってやって来たが、国の方でも使ってみると言ってくれている。今すぐというのは無理であり、現時点では研究段階であるが、使えるところは使っていく。

【補足】

2月21日に神奈川県は政府にアビガン(抗インフルエンザウイルス薬)の新型コロナウイルス対策への投与容認を要望。


記者: 検査のハードルが高いので感染者の数が把握できず、また検査を行わないことで感染者数を抑えているという情報があるが。
知事: そのようなことがあるとは信じがたいが、母数を把握することは必要である。また爆発的感染の直前にいることもあり、県として対策を打ち出している。感染経路が特定できない状況であり、母数の拡大は必須である。そのニーズに応える検出法であると考えている。

(以上)

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa