県のたより1月号

掲載日:2019年12月27日

KNG Info かながわ県のたより

令和2年1月号
No.777 1月1日発行

感動を、ふたたび。世界へ、神奈川で。

ラグビーの熱をオリンピック・パラリンピックに繋(つな)げて

   オリンピックイヤーがスタートしました。先の東京オリンピックの時、私は小学4年生でした。当時、発売されたばかりのカラーテレビが学校の理科実験室に置かれていて、授業中にみんなでボクシングの試合を見ました。カラーテレビというものはこんなに美しいものかと衝撃を受けたことを今も鮮明に覚えています。

   あれから56年。携帯電話でテレビが見られるのは当たり前、わざわざ店に行かなくても片手で携帯電話をいじるだけで商品は買えてしまう。ドローンが空を飛んで物は運ぶわ、簡単に空撮をこなすわ。ロボットは大活躍し、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんが、分身ロボットを活用して、県のアドバイザーを委嘱されるまでに・・・。

   あの当時、鉄腕アトムが見せてくれた未来の社会、いや、それを上回る社会が今や現実のものとなっています。当時、100歳以上の人は全国で100人を超える程度だったのが、今や7万人を超えるほどに、人の寿命も延びました。ガンとともに生きていくことも珍しい話ではなくなりました。

   そんなに進歩した時代にあって、私たちは当時の日本人よりも幸せになっていると言えるでしょうか?刑法犯認知件数も交通死亡事故件数も火災件数も大幅に減りました。しかし、虐待、家庭内暴力、いじめ、あおり運転、特殊サギなど、心が寒くなるようなニュースは一向に減る気配がありません。大地震、台風、大雨など自然災害はかつてより、パワーアップして我々を襲ってくるようになりました。

   将来への不安感はむしろ当時より増えているのではないでしょうか。人と人との関係性が希薄になり、コミュニティのチカラが落ちたと感じる人も増えています。

   そんな中で迎える東京2020オリンピック・パラリンピック。開催自治体として昨年のラグビーワールドカップ2019™の流れを生かし、みんなで心をひとつにして、世界中に日本の良さ、日本人の素晴らしさをアピールしたいですね。そして、私たちが忘れかけていた私たち自身のパワーを再発見し、活力あふれる明るい日本、神奈川を取り戻したい!新年にあたって強くそう思う次第です。

神奈川県知事 黒岩祐治