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平成25年11月11日発行
神奈川県衛生研究所

まだまだ流行中!腸管出血性大腸菌感染症
 

 腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素という毒素を産生する腸管出血性大腸菌による感染症です。例年、初夏から初秋にかけて多くみられますが、今年、神奈川県では7月、8月、そして10月に昨年の2倍以上の報告数がみられました(下図)。11月に入ってからも報告が続いています。

腸管出血性大腸菌感染症 月別報告数の推移
 
腸管出血性大腸菌感染症の主な特徴は・・・ 
 
菌に感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期間)が、通常の食中毒菌よりも長く(3~7日)、認められます。
感染力が強く、少量の菌量で人へ感染させる可能性があります。
 
腸管出血性大腸菌に汚染された食品や感染者の便を介して感染します 
 加熱が十分でない食肉や、汚染された野菜を食べることで感染します。また、トイレやお風呂などで感染者の便を介して口から感染することもあります。乳幼児のおむつ交換など、便に触れる機会の前後の手洗いも大切です。
 
腸管出血性大腸菌感染症を予防するために・・・  
 腸管出血性大腸菌は75℃・1分間の加熱、また逆性せっけんやアルコールなどの消毒剤でも死滅します。そのため、食品の十分な加熱、十分な手洗いで感染を予防することが可能です。
 
1 食品の調理前に、手や調理器具を十分に洗いましょう。
2 O157は75℃・1分以上の加熱で死滅するので、十分に加熱しましょう。
3 野菜は流水でよく洗ってください。
4 まな板や包丁、食器などはよく洗い、熱湯をかけておくと良いでしょう。まな板や包丁は、肉用とそれ以外に別々にそろえて使い分けるとさらに安全です。
5 食事の前やトイレの後には石けんと流水でしっかりと手洗いをしましょう。
 
このような場合もご注意ください
 
(参考ホームページ)
疾患別情報「腸管出血性大腸菌感染症」(神奈川県衛生研究所)
 
神奈川県の過去の腸管出血性大腸菌感染症について(神奈川県衛生研究所)
   
全国の腸管出血性大腸菌感染症の発生状況(国立感染症研究所感染症情報センターホームページ)