咽頭結膜熱は、プールを介して流行することが多いことから、プール熱とも呼ばれています。また結膜炎を引き起こし、はやり目と呼ばれることもあります。
アデノウイルスによって引き起こされ、発熱、咽頭炎、眼症状を主とする急性ウイルス性感染症で、学童の発生が多い。 例年の傾向は22週(5月末~6月上旬)頃から患者発生が増加し、26週から30週にかけてピークを迎え、40週頃(10月初旬)に収束しています。今年は、神奈川県、県域(横浜市域及び川崎市域を除く)とも全国を上回り、また前回の流行(平成16年)を上回る流行となっております。21週頃から急増し、28週(7月10日~16日)には、定点当たりの報告数が2.24と警報レベルの目安である「2」を超えて、流行しています。
[症状]潜伏期5~7日、発熱で発症し、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭炎による咽頭痛、結膜炎に伴う結膜充血、眼痛などを訴え、症状は3~5日間程続きます。眼症状は一般的に片方から始まり、その後他方にも出現します。眼に永続的な障害を残すことはありません。 特異的な治療法はなく、対症療法が中心となります。眼症状が強い場合には、眼科的治療が必要になることもあります。 [原因]原因ウイルスは、主にアデノウイルスと呼ばれるウイルスです。多くはアデノウイルス3、4、7型で引き起こされますが、逆にこれらのアデノウイルスに感染しても必ずしも咽頭結膜熱の症状が現れるとは限りません。 [予防]感染者との密接な接触を避けること、流行時にうがいや手指の消毒を励行することなどです。また、プールからあがった時は、シャワーを浴び、目をしっかり洗い、うがいをする。 |