鎌倉市不当労働行為救済申立事件の命令について

掲載日:2017年7月26日
平成29年7月26日
記者発表資料

神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、本日、標記の事件について、被申立人の鎌倉市教育委員会に係る不当労働行為救済申立てについては却下し、被申立人の鎌倉市に係る救済申立てについては棄却する命令を発しましたのでお知らせします。概要は次のとおりです。  

1 当事者

申 立 人 鎌倉市職員労働組合現業職員評議会(組合)
被申立人 鎌倉市(市)
   同   鎌倉市教育委員会(市教委)

2 事件の概要

本件は、次の【1】及び【2】の市及び市教委の行為が労働組合法で禁止されている不当労働行為(※)に当たるか否かが争われた事件である。
【1】市教委は、労働組合法第7条にいう「使用者」に当たるか否か。
【2】特殊勤務手当の見直しを交渉事項とする団体交渉における市及び市教委(【1】で使用者と判断した場合に限る。)の対応は、組合の運営に対する支配介入に当たるか否か、また、不誠実団体交渉に当たるか否か。

3 申立人の請求する救済内容

【1】特殊勤務手当の廃止提案の撤回及び従来どおりの手当の支給
【2】特殊勤務手当の支給についての誠実な団体交渉の実施
【3】陳謝文の手交及び掲示

4 命令の概要

(1) 主文
【1】市教委に対する申立てを却下する。
【2】市に対する申立てを棄却する。

(2) 判断の要旨
【1】労働組合法第7条の「使用者」は、法律上独立した権利義務の帰属主体であることを要するところ、市教委は、組合の組合員のうち学校給食等の業務に携わる職員の任命権者であるものの、市の執行機関であるに過ぎず、法律上独立した権利義務の帰属主体ではないから、同条の「使用者」には当たらない。
【2】組合と市との間に特殊勤務手当について何らかの労使合意が成立したと認めることはできず、市が労使合意を無視して改正手当条例案を市議会に提出し、特殊勤務手当を廃止しようとしたことが支配介入に当たるとの組合の主張は、その前提を欠くから、支配介入の成立は認められない。
【3】市は特殊勤務手当をめぐる交渉において、相応の対応をしていることに加え、遅くとも交渉が終了した平成27 年1月15 日の時点では、交渉は行き詰まりの状態にあったと認められることから、不誠実団体交渉の成立は認められない。

※不当労働行為
使用者は、労働組合法7条により、次のような行為を禁止されている。
・不利益取扱い(同条1号):組合員であることや労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者に対して解雇などの不利益な取扱いをすること。
・団体交渉拒否(同条2号):正当な理由なく団体交渉を拒否したり、不誠実な団体交渉をすること。
・支配介入(同条3号):労働者による労働組合の結成やその運営を支配したり、これらに介入すること。
・報復的不利益取扱い(同条4号):労働委員会に申立てなどをしたことを理由に、労働者に対して不利益な取扱いをすること。

    (問合せ先)
    神奈川県労働委員会事務局審査調整課
    労働関係調整担当課長 高安
    電話 045-633-5445
    審査調整グループ 池田
    電話 045-633-5447

    神奈川県

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