エス・エフ・ティー不当労働行為救済申立事件の命令について

掲載日:2017年3月16日
平成29年3月16日
記者発表資料

神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、本日、標記の事件について、申立人の不当労働行為救済申立てについては、救済する必要性がないとして、棄却する命令を発しましたのでお知らせします。概要は次のとおりです。   

1 当事者

申立人 全国一般労働組合全国協議会神奈川(組合)
被申立人 株式会社エス・エフ・ティー(会社)

2 事件の概要

    本件は、次の【1】及び【2】の会社の行為が労働組合法で禁止されている不当労働行為(※)に当たるか否かが争われた事件である。
    【1】会社の、組合員Aに対する平成25年10月25日付け賃金減額に関する団体交渉の対応は、不誠実な交渉態度及び組合に対する支配介入に当たるか否か。
    【2】会社の組合に対する対応の中に、両者間で締結された平成26年4月7日付け協定書に反する行為があったか否か。そのような行為があった場合、それが組合に対する支配介入に当たるか否か。

    3 命令の概要

    (1) 主文
    本件申立てを棄却する。

    (2) 判断の要旨
    【1】Aに対する平成25年10月25日付け賃金減額に関して、団体交渉の開催に至るまでの会社の対応は、団体交渉の開催を先延ばしにした行為であると同時に、組合の弱体化をもたらす行為であることから、不当労働行為に当たる。しかし、会社は、協定書締結以降、組合からの団体交渉の申し入れがあった場合は、その開催期日の決定について誠実に対応しているといえることから、現時点において救済を命ずる必要性はないと判断する。一方、団体交渉における会社の対応は、組合の要求内容や交渉態度をも考慮すれば、不誠実であったとまではいえず、不当労働行為には当たらない。
    【2】会社の組合に対する対応のうち、Aの申立外会社における平成26年10月6日付け常駐作業命令について、会社が通知を行わなかったこと、また、会社が、Aに対する同年11月25日付け賃金減額について、給与支給日の当日に組合に通知したことは、協定書に違反する行為であり、組合の弱体化をもたらす不当労働行為に当たる。しかし、会社が、会社の行為の中に認識不足のため協定書に違反していたものがあったことを認め、今後は協定書に違反する事項がないよう注意を怠らない旨を述べていることと、審査の全趣旨を総合的に考量すると、会社が協定書に反する行為を繰り返すおそれはないと考えられることから、将来に向けた救済を命じる必要性はないと判断する。

    ※不当労働行為
    使用者は、労働組合法7条により、次のような行為を禁止されている。
    ・不利益取扱い(同条1号):組合員であることや労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者に対して解雇などの不利益な取扱いをすること。
    ・団体交渉拒否(同条2号):正当な理由なく団体交渉を拒否したり、不誠実な団体交渉をすること。
    ・支配介入(同条3号):労働者による労働組合の結成やその運営を支配したり、これらに介入すること。
    ・報復的不利益取扱い(同条4号):労働委員会に申立てなどをしたことを理由に、労働者に対して不利益な取扱いをすること。

(問合せ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
労働関係調整担当課長 永井
電話 045-633-5445
審査調整グループ 池田
電話 045-633-5447

神奈川県

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