日東興産(その2)不当労働行為救済申立事件の命令について

掲載日:2017年1月12日
平成29年1月12日
記者発表資料

 神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、本日、標記の事件について、申立人の不当労働行為救済申立てはいずれも理由がないとして棄却する命令を発しましたので、お知らせします。概要は次のとおりです。  

1 当事者

申立人 神奈川県自動車教習所労働組合(組合)
    神奈川県自動車教習所労働組合鎌倉自動車学校支部(組合支部)
    組合員A
被申立人 日東興産株式会社(会社)

2 事件の概要

     本件は、次の【1】から【3】の会社の行為が労働組合法で禁止されている不当労働行為(※)に当たるかどうかが争われた事件である。
    【1】組合・組合支部が会社との間で先行していた不当労働行為救済申立事件の審査に提出した陳述書に組合支部とは別の社内組織に属する従業員のAに対するセクハラなどについて記載し、また、Aが同従業員をセクハラの加害者として通報したにもかかわらず、会社が何の対応もしなかったこと。
    【2】Aに対するセクハラを交渉事項とする団体交渉において、会社が不誠実な対応をしたこと。
    【3】本件申立て後に、休職したAの健康保険傷病手当金の受給に必要な事業主証明を会社がしなかったこと。

    3 命令の概要

    (1) 主文
    本件申立てを棄却する。

    (2) 判断の要旨
    【1】会社が、Aに対するセクハラについて必要な調査を行った上で、解決を当事者間の話合いに委ねる方針を決定したのは、Aの組合支部への加入前であり、加入後もその方針に変更は見られない。また、その方針決定によって、別の社内組織に属する従業員が擁護されたり、組合支部の弱体化がもたらされることはない。以上から、会社の対応は不当労働行為には当たらない。
    【2】会社は、組合・組合支部の要求するAとの面会による事情聴取を実施しない理由について団体交渉時に相応の説明をしているだけでなく、団体交渉から10 日余り後にはAとの面会による事情聴取の実現に向けて対応する意思を表明している。また、Aの利用を想定して女性指導員室を新設するといった職場環境の改善にも努めていることからすると、会社の対応は不当労働行為には当たらない。
    【3】会社が、健康保険傷病手当金の支給を受けるために必要な事業主証明をしなかったのは、Aの休職中の行為について求められた診断書を提出しなかったことによるものであるから、会社の対応は不当労働行為には当たらない。

    ※不当労働行為
    使用者は、労働組合法7条により、次のような行為を禁止されている。
    ・不利益取扱い(同条1号):組合員であることや労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者に対して解雇などの不利益な取扱いをすること。
    ・団体交渉拒否(同条2号):正当な理由なく団体交渉を拒否したり、不誠実な団体交渉をすること。
    ・支配介入(同条3号):労働者による労働組合の結成やその運営を支配したり、これらに介入すること。
    ・報復的不利益取扱い(同条4号):労働委員会に申立てなどをしたことを理由に、労働者に対して不利益な取扱いをすること。

(問合せ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
課長 二見
電話 045-633-5444
審査調整グループ 池田
電話 045-633-5447

神奈川県

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