不当労働行為救済申立事件の命令(棄却)について

掲載日:2016年8月8日
平成28年8月8日
記者発表資料

 神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、被申立人株式会社オーロ(会社)が申立人神奈川シティユニオン(組合)の申し入れた組合員Aに係る労働災害等の労働問題を議題とする団体交渉に応じなかったことは、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為であるとして、救済申立てのあったオーロ等事件(神労委平成25年(不)第41号 平成25年12月20日申立て)について、平成28年8月8日、以下の命令を発しました。 

1 主文の要旨

    本件申立てを棄却

    2 判断の要旨

    1.団体交渉要求書に記載された議題には、労働災害の補償問題や時間外割増賃金の未払、年次有給休暇の未交付、健康保険及び厚生年金の未加入といった雇用する労働者であるAの労働条件その他の待遇に関するものが含まれていることから、会社は、団体交渉申入れに応じる義務を負う。
    2.会社は、回答書を送ったものの、回答書の中で団体交渉申入れへの対応について一切触れることなく、組合の指定した交渉日に欠席しており、このような会社の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否(労働組合法第7条第2号)に当たる。
    3.しかし、本件申立て後、Aと会社との間の雇用関係がなくなり、団体交渉申入れにおける主な議題であった同人の労働災害に関して、負傷の治癒により障害補償給付がなされた状況において、組合が結審日に至るまで新たな労使交渉の機会を求めていないことからすると、会社に団体交渉の応諾を命じるまでの必要性は認められない。
    4.また、会社は、審査手続において団体交渉に応じる意思を表明しただけでなく、組合による団体交渉申入れにも応諾しており、将来において同種の団体交渉の拒否が繰り返されるおそれがあるとはいえないことから、会社に陳謝文を掲示させる必要性も認められない。

    ※ 詳細は、不当労働行為救済申立事件の命令の概要 [PDFファイル/82KB]を参照してください。

    不当労働行為とは

     不当労働行為とは、憲法第28条が保障する勤労者の団結権を実質的に確保するため、労働組合法が使用者に対して禁止している次のような行為です。

    • 労働組合の組合員であることや、労働組合に加入したり結成しようとしたこと、労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者を解雇したり、配置転換したり、賃金について差別したり、その他労働者に不利益な取扱いをすること(不利益取扱い) 
    • 正当な理由がないのに、労働組合からの団体交渉の申入れを拒否したり、団体交渉には応じるものの交渉態度が不誠実であること(団体交渉拒否) 
    • 労働者が自主的に決めるべき労働組合の結成やその運営に干渉すること(支配介入)

     労働者又は労働組合は、労働委員会に、使用者が不当労働行為を行ったとして申立てを行い、その救済を求めることができます。この申立てを受けた労働委員会は、審査を行い、救済命令等を発します。
     労働委員会の発した救済命令等に不服のある当事者は、定められた期間内に、中央労働委員会への再審査の申立てや地方裁判所への取消訴訟の提起をすることができます。これらの再審査申立て及び取消訴訟の提起がない場合に、労働委員会の命令は確定します。

(問い合わせ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
労働関係調整担当課長 永井
電話 045-633-5445

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神奈川県

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