不当労働行為救済申立事件の命令(棄却)について

掲載日:2016年5月26日
平成28年5月26日
記者発表資料

  神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、申立人神奈川シティユニオン(組合)が、被申立人有限会社エスト(会社)が、会社従業員である組合員2名の労働条件を巡る問題及び組合員6名の解雇問題等を議題とする団体交渉を誠実に行わなかったこと、事業廃止及び組合員2名の解雇について組合に連絡、協議を行わなかったこと、組合員2名を解雇し翌月以降の給料を支払わなかったこと、組合員6名に係る離職票の交付を遅滞させたことは、不当労働行為であるとして、会社に対して、誠意をもって団体交渉に応じることなどを求めるエスト事件(神労委平成25年(不)第39号 平成25年12月12日申立て)について、平成28年5月26日、以下の命令を発しました。

1 主文の要旨

      本件申立てを棄却

    2 判断の要旨

    1. 会社は、組合に団体交渉期日の変更を求めたが、その過程において団体交渉に応じようとする姿勢が認められ、また、実施された2回の団体交渉においても、不誠実な対応を行ったとまではいえない。
    2. 組合は、会社が事業廃止及び組合員2名の解雇について組合に連絡、協議を行わなかったことについて第2回団体交渉で指摘しているが、同団体交渉における会社の対応は不誠実であったとまではいえない上、会社が、この問題を団体交渉事項とする組合からの団体交渉申入れを拒否した事実もないことから、労働組合法第7条第2号に該当するという組合の主張は採用できない。
    3. 会社は全従業員を解雇しており、組合員に対してのみ特に不利益な取扱いをしたとはいえず、組合員2名の解雇は、労働組合法第7条第1号に該当しない。
    4. 組合員6名に係る離職票交付の遅れについては、離職票交付の遅れにより組合員らがどのような不利益を被ったのかについて明らかにされておらず、また、その離職票交付の遅れが組合員であるが故であったかについても立証されていないことから、会社の離職票交付の遅れは、労働組合法第7条第1号に該当しない。

    ※ 詳細は、不当労働行為救済申立事件の命令の概要 [PDFファイル/12KB]を参照してください。

    不当労働行為とは

     不当労働行為とは、憲法第28条が保障する勤労者の団結権を実質的に確保するため、労働組合法が使用者に対して禁止している次のような行為です。

    • 労働組合の組合員であることや、労働組合に加入したり結成しようとしたこと、労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者を解雇したり、配置転換したり、賃金について差別したり、その他労働者に不利益な取扱いをすること(不利益取扱い) 
    • 正当な理由がないのに、労働組合からの団体交渉の申入れを拒否したり、団体交渉には応じるものの交渉態度が不誠実であること(団体交渉拒否) 
    • 労働者が自主的に決めるべき労働組合の結成やその運営に干渉すること(支配介入)

     労働者又は労働組合は、労働委員会に、使用者が不当労働行為を行ったとして申立てを行い、その救済を求めることができます。この申立てを受けた労働委員会は、審査を行い、救済命令等を発します。
     労働委員会の発した救済命令等に不服のある当事者は、定められた期間内に、中央労働委員会への再審査の申立てや地方裁判所への取消訴訟の提起をすることができます。これらの再審査申立て及び取消訴訟の提起がない場合に、労働委員会の命令は確定します。

(問い合わせ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
労働関係調整担当課長 永井
電話 045-633-5445

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神奈川県

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