不当労働行為救済申立事件の命令(全部救済)について

掲載日:2016年5月16日
平成28年5月16日
記者発表資料

  神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、被申立人有限会社東住工業(会社)が、申立人神奈川シティユニオン(組合)から申入れのあった組合員Aの雇用問題等を議題とする団体交渉に応じなかったことが不当労働行為であるとして、組合の申し入れた団体交渉に誠実に応じることなどを求めた東住工業事件(神労委平成26年(不)第37号 平成26年11月13日申立て)について、平成28年5月16日、以下の命令を発しました。 

1 主文の要旨

  1. 会社は、組合が平成26年7月11日付けで申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。 
  2. 会社は、本命令の受領後、会社の行為が不当労働行為であると認定された旨を記載した文書を組合に交付しなければならない。

2 判断の要旨

  1. 組合の団体交渉要求事項は、組合員の雇用関係の存続又は、在職中の労働条件その他の待遇に関する事項であるから、会社は、団体交渉に応じる義務を負う。
  2. 会社は、破産状態であることを理由に団体交渉に応じられない旨を回答しているが、そのような会社の事情は、団体交渉の場で説明すべきことであり、団体交渉を拒否する正当な理由にはならない。
  3. 組合が、Aの解雇を無効と主張し、団体交渉を申し入れていることから、会社との間に雇用関係の終了について争いがあり、Aが退職していることをもって団体交渉を拒否することは、正当な理由による団体交渉拒否とは認められない。
  4. 本件における会社の対応は、正当な理由のない団体交渉拒否であり、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為である。

※ 詳細は、不当労働行為救済申立事件の命令の概要 [PDFファイル/16KB]を参照してください。

不当労働行為とは

 不当労働行為とは、憲法第28条が保障する勤労者の団結権を実質的に確保するため、労働組合法が使用者に対して禁止している次のような行為です。

  • 労働組合の組合員であることや、労働組合に加入したり結成しようとしたこと、労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者を解雇したり、配置転換したり、賃金について差別したり、その他労働者に不利益な取扱いをすること(不利益取扱い) 
  • 正当な理由がないのに、労働組合からの団体交渉の申入れを拒否したり、団体交渉には応じるものの交渉態度が不誠実であること(団体交渉拒否) 
  • 労働者が自主的に決めるべき労働組合の結成やその運営に干渉すること(支配介入)

 労働者又は労働組合は、労働委員会に、使用者が不当労働行為を行ったとして申立てを行い、その救済を求めることができます。この申立てを受けた労働委員会は、審査を行い、救済命令等を発します。
 労働委員会の発した救済命令等に不服のある当事者は、定められた期間内に、中央労働委員会への再審査の申立てや地方裁判所への取消訴訟の提起をすることができます。これらの再審査申立て及び取消訴訟の提起がない場合に、労働委員会の命令は確定します。

(問い合わせ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
労働関係調整担当課長 永井
電話 045-633-5445

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神奈川県

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