不当労働行為救済申立事件の命令(全部救済)について

掲載日:2016年3月31日
平成28年3月28日
記者発表資料

  神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、申立人神奈川シティユニオン(組合)の団体交渉の申入れに対し、被申立人吾平印刷株式会社(会社)が、はがきを送付するのみで、団体交渉に応じなかったことは不当労働行為であるとして、組合の申し入れた団体交渉に誠実に応じることなどを求めた吾平印刷事件(神労委平成26年(不)第18号 平成26年6月16日申立て)について、平成28年3月28日、以下の命令を発しました。

1 主文の要旨

  1. 会社は、組合が平成26年5月21日付けで申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。
  2. 会社は、組合からの団体交渉申入れに対し、何ら応答することなく団体交渉を拒否したことが不当労働行為であると認定された旨を記載した文書を、組合に手交しなければならない。 

2 判断の要旨

  1. 組合の団体交渉要求事項は、組合員Aの労働条件その他の待遇に関する事項であるから、いずれも義務的団体交渉事項に該当し、会社は、交渉義務を負う。しかしながら、会社は、組合に対し、組合の提示した日にちには団体交渉に応じられない旨を記載したはがきを送付する以外に何らの対応もしておらず、団体交渉に応じる意思がある趣旨のことも組合に伝えていない。かかる会社の対応は、組合の申し入れた団体交渉を拒否したと評価するほかない。
  2. 会社は、組合の申し入れた団体交渉に応じられない理由を上記はがきに記載しているが、社長の体調が、客観的に団体交渉に応じられないものであったとは証拠上認めることはできないし、仕事や金がないという事情は、団体交渉の場で説明すべきことであって、いずれも団体交渉を拒否する正当な理由とは認められない。
  3. したがって、本件における会社の対応は、正当な理由のない団体交渉拒否に当たり、労働組合法第7条第2号に該当する不当労働行為である。

※ 詳細は、不当労働行為救済申立事件の命令の概要 [PDFファイル/118KB]を参照してください。

不当労働行為とは

 不当労働行為とは、憲法第28条が保障する勤労者の団結権を実質的に確保するため、労働組合法が使用者に対して禁止している次のような行為です。

  • 労働組合の組合員であることや、労働組合に加入したり結成しようとしたこと、労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者を解雇したり、配置転換したり、賃金について差別したり、その他労働者に不利益な取扱いをすること(不利益取扱い) 
  • 正当な理由がないのに、労働組合からの団体交渉の申入れを拒否したり、団体交渉には応じるものの交渉態度が不誠実であること(団体交渉拒否) 
  • 労働者が自主的に決めるべき労働組合の結成やその運営に干渉すること(支配介入)

 労働者又は労働組合は、労働委員会に、使用者が不当労働行為を行ったとして申立てを行い、その救済を求めることができます。この申立てを受けた労働委員会は、審査を行い、救済命令等を発します。
 労働委員会の発した救済命令等に不服のある当事者は、定められた期間内に、中央労働委員会への再審査の申立てや地方裁判所への取消訴訟の提起をすることができます。これらの再審査申立て及び取消訴訟の提起がない場合に、労働委員会の命令は確定します。

(問い合わせ先)
神奈川県労働委員会事務局審査調整課
労働関係調整担当課長 永井
電話 045-633-5445

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神奈川県

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