小田原市住民懇話会 開催概要
● 開催日時:平成15年2月12日(水)
● 開催場所:小田原市役所 本庁舎7F会議室
● 主な意見は次のとおりです。
分 野 |
主 な 意 見 |
防護について |
・ 西湘バイパスができた直後は50mくらい砂浜があったが、酒匂川で水を取るようになってから砂がなくなり、子供の頭くらいの砂利がごろごろしているような状態となった。養浜のために砂を運んでいるようだが、今の人工リーフのままでは海が荒れた時に砂がなくなる。景観も大事だが、砂を安定させるために、離岸堤を整備してほしい。 ・ 侵食の原因を知りたい。酒匂川の取水のためか、海流の変化なのか。 ・ 浜がやせていることが問題で、(養浜をしても)根本的な原因を解決しないことには税金がもったいない。原因の研究にお金を使ってほしい。また、離岸堤の効果はどの程度あるのか知りたい。 ・ 土砂を運んだ(養浜した)が、台風ですぐにもとに戻って(砂がなくなって)しまった経験がある。やはり根本的には波をしっかり消し、砂浜を広げたら良いのではないか。 ・ (国府津で)ここ数年台風による越波に不安になる。シャッターが壊されるなど出費も余儀なくされている。国土交通省小田原出張所付近の護岸の高さと従来からの堤防の高さが必ずしも一致しない。 ・ 砂浜がなくなり礫浜になっている。浜崖ができるなど浜が狭く非常に怖い。砂のある海岸にしてほしい。 ・ 離岸堤などを造るときは、温暖化による水位上昇も考慮してほしい。 ・ 西湘バイパスができたあと、海岸が狭くなった。消波ブロックは沈みつつあり、機能が落ちているのではないか。 ・ 飯泉の取水により侵食が始まった。飯泉堰にたまっている土砂を海岸に入れ、1、2年の間に人工リーフを完成させてほしい。 ・ 消波ブロックは、現在の45tブロックではもたない。最低でも65t必要ではないか。大きなものを入れたら当初金はかかるが、補修がいらない。酒匂川から砂を持ってくる量も年々減ってきているようだが、もっと砂を入れる必要があるのではないか。 ・ (沈下しているという道路擁壁の根元の)消波ブロックは道路公団のものである。(沈下している件については)県から道路公団へ言ってくれという話をしたことがある。 ・ 江之浦から来た。根府川地区で人工リーフの工事をされているようだが、人工リーフは海面下に設置するものだと思うが、今は海面上に出ており、当初の目的からずれている。海面下の構造物に再工事することが必要ではないか。また、私の感覚ではなぎさには人工構造物を置かず、自然に戻ると良いと思う。汀線の後退が酒匂川の土砂供給が原因なら、その根本原因を取り除くのが一番望ましいと思う。 ・ 3号リーフは、おととしあたりに施工した。引潮のときは頭が見えていたが、このごろは見えない。海底が崖地なので、落ち着かないということかもしれない。漁業者からリーフの外側に砂があると聞いている。網に砂が入るらしい。リーフがその役目を果たしていないということではないか。だから、潜堤では駄目で、波の上に出るものが必要。 |
環境について |
・ 酒匂川河口の周辺の松林は残してほしい。 ・ 森戸川河口にはハマヒルガオなどの砂草、カニの穴などもあった。そのような海岸を取り戻してもらえたらいい。 ・ 台風の後は、ゴミが多い。ゴミは川からくるものが多いので、川の沿岸の市町も含んでゴミ対策を考えていってほしい。 ・ 昔はよく「ブリ」が相模湾に入って来たという話だが、現在は少なくなっているらしい。そのあたりをどうにかできないか。 |
利用について |
・ 海に浮浪者が多く、女性や子供が海岸に行けない。トンネル(避難口)を広くするなどの改良をしてほしい。 ・ 酒匂川河口の車の乗り入れが増えている。このままでいいのだろうかという気持ちを持っている。 ・ 子供の頃は磯遊びができたが、今は磯にアクセスするルートがなくなってきているようだ。磯遊びのポイントを所どころに検討していってほしい。 ・ 津波がきた場合、酒匂川の左岸から漁港までの間はトンネルの間隔も広く、背後が直立の堤防では逃げられないのではないかと不安を感じる。 |
その他 |
・ 相模灘は静岡県と隣接しており、小田原から下田まで民俗学的な共通性があるので、自然条件も同じであるのではと思う。静岡県と神奈川県が一緒に考えないというのは、どのような理由があるのか。 ・ 川と海の砂の問題が出ているが、県で検討している環境税を算出する際に、今のような費用が計上されているのか。そういう費用を計上したうえで考えてほしい。 |