脳卒中・心臓病について
脳卒中?「顔・腕・言葉ですぐ受診!」
脳卒中は一刻も早く病院搬送されるべき病気です。血栓溶解療法(rt-PA静注療法)や血管内治療が発達した今日では、発症から1分でも早く病院にたどり着くことが、脳卒中から助かる第一歩です。
特に軽症であればあるほど、再発、増悪の予防や起こった脳梗塞の治療が有効ですので、「脳卒中かなぁ?」という症状の場合の受診行動が脳卒中のその後の運命を大きく分けるといってもよいと思われます。
でも、脳卒中の判断は難しいと思われているのでは?
脳卒中から身を守る魔法の言葉。「顔、腕、言葉」ですぐ受診!を覚えておきましょう。
顔 :「イーッ」と言ってもらう。口の片方だけしか動かないときは異変が起きている。
腕 :両手のひらを上に向けて「前にならえ」の姿勢をとらせる。目をつぶってゆっくり5つ数える間に片側の腕が下がってくる場合は異変が起きている。
言葉:話してみる。一人暮らしならいつも話している人に電話してもよい。ろれつが回らない、言葉が理解できない、話せない場合は異変が起きている。
顔、腕、言葉の3つの検査を行って、一つでも異常がある人を、あなたが「脳卒中だ」と判断したとき、およそ7割当たります。この方法は、海外ではACT-FASTとして知られている脳卒中の判断方法です。
(ACT:行動、F:face、A:arm、S:speech。T:time)。
次の動画を見てとっさのときに正しくテストできるよう訓練しておきましょう。
この動画は2006年に作成したものです(なお、動画の中で脳卒中が死亡の第3位としていますが、2024年現在4位となっています。)
「胸・脈・息」で気付く心臓病のサイン
心臓病はある日突然、命を脅かすことがあります。でも大丈夫。心臓からのSOSサインを知っていれば、早めに対処できます。
覚えてほしいのは、「胸・脈・息」の3つのキーワード。
胸:締めつけられるような痛みや圧迫感がある。
脈:ドキドキが止まらない、脈が飛ぶような感じがする。
息:坂道など歩くと息切れが強くなる、夜間に息苦しくて目が覚める。
この3つのうち、ひとつでも当てはまったら、迷わず受診を。
あなたの一歩が、命を守ります。心配なときは、どうぞご相談ください。