2019.5.30

パパ料理研究家
株式会社ビストロパパ代表取締役
NPO法人ファザーリング・ジャパン

滝村雅晴さん

https://www.bistropapa.jp/
NPO法人ファザーリング・ジャパン 滝村雅晴さん

「パパ料理」が家族を幸せに

滝村さんは、料理を通して男性の家事参画を広める、日本で唯一のパパ料理研究家。

2009年に会社を設立し、料理教室や企業でのセミナー、研修を行う傍ら、執筆やレシピ企画事業にも精力的に取り組んでいる。

滝村さんが考える「パパ料理」とは、自分のお腹が減った時に、自分の食べたいものを、自分の都合で作って食べる=「男の趣味の料理」ではなく、妻や子どもがお腹が減った時に気付いて作る=「お父さんの家庭料理」だ。

「自分軸ではなく、家族軸で料理を作ることは、自分だけでなく、パートナーや家族を“自由にする”ことに繋がる」と滝村さんは話す。

まずはひとりでも多くのパパに料理を作る「きっかけ」を提供したい、と自身が運営する料理教室をはじめ、企業などともタッグを組んで「親子料理教室」などのイベントを行ってきた。

「料理力は仕事力」に結び付くと大手企業を中心に、企業が男性の料理教室を取り入れる例も増えているという。

パパの料理塾に集う人
パパの料理塾には多くの人が集う

習慣化が鍵

大盛況の料理教室も、滝村さんは「その時だけ楽しかったで終わる料理教室ではなく、私が目指すのは、料理を作るということが“習慣化”すること」と強調する。

そのために、男性がせっかく学んだ料理を復習できる場としての「パパの料理塾」(https://www.bistropapa.jp/juku)開催や、家庭で繰り返し料理をする際に、オンラインでサポートするアプリ「FamCook」(https://fam-time.com/services/famcook/)の開発にも取り組んでいる。このアプリは、声をかけるだけで作り手のレベルに合わせたアドバイスや料理手順が解りやすく解説されるというもの。材料の切り方や下準備、段取りに至るまで、音声で教えてくれるため、いつでも、どこでも教室で学んだ料理が再現できるという。SNS上には、料理教室で学んだ生徒たちが、家庭で作った復習料理の写真が次々とアップされ、賑やかなコミュニティが構築されている。

こうした、SNSやITを活用した習慣化へのアプローチに加え、滝村さんが力を注いでいるのが、「トモショクProject」(http://tomoshoku.jp/)だ。

これは、滝村さんが所属するNPO法人ファザーリング・ジャパン(https://fathering.jp/index.html)と進めるプロジェクトで、「働きながら、家族が食事をともにできる世の中」を社会全体で創っていこうというもの。働く人が家族や友人と食卓を囲むことを実現するための働き方改革、ワークライフバランスの充実を波及させていこうという取り組みだ。滝村さんは「“トモショク”の普及は、個人はもちろん、企業にとってもメリットがたくさんある。生産性をあげながら、家族や愛する人たちと豊かな人生を送れる、そんな世の中の実現を皆で考えていきたい」と話す。

トモショク9カ条

トモショク9カ条を意識、実行することで、働く人が心と体のバランスを保ちながら健康を維持し、充実した自分らしい仕事と家庭の両立を目指します。

  1. 【時間】 日常仕事を効率的に終わらせ、家族で食卓を囲む時間を大切にすること
  2. 【料理】 料理を自分のため、家族のために作ること。また料理の楽しさに気付くこと
  3. 【シェア】料理シェア(家事分担)しながらも、臨機応変にやれる人が「判断」しトモショクすること
  4. 【感謝】 料理を作ってくれた人、食べてくれた人に感謝すること
  5. 【健康】 トモショクすることが、食生活習慣の改善につながり健康につながることを理解すること
  6. 【笑顔】 トモショク中は、食事と会話を楽しみながら笑顔で食卓を囲むこと
  7. 【協力】 トモショクができる人を増やすために、自分ができることを協力すること
  8. 【子育て】子どもと食を作り、食事時間を過ごすことが、子どもの心や体を育てることを知ること
  9. 【有限】 家族や友人と食事をする機会を大切にし、機会は有限であることを理解すること

今後は個人や法人、団体、自治体などに呼びかけ、トモショクの考え方に基づく、それぞれの「トモショクのあり方」を宣言として発信してもらいながら、「楽しく食卓を囲むために、働き方を変える」=生き方改革を広めていきたいという。

トモショクプロジェクトを広げるアイデアを出し合いました!