神奈川県議会 令和元年第3回定例会で可決された意見書・決議

掲載日:2019年10月21日

台風第15号を踏まえた早期の暴風雨対策を求める意見書

 近年、毎年のように大規模な風水害が発生している。昨年は、平成最大の水害となった7月の西日本豪雨や、9月の台風第21号が、大変大きな被害をもたらしたことは記憶に新しいところである。
 そして、本年9月の台風第15号は、非常に強い勢力で首都圏を直撃する事態となった。
 短期間に集中する豪雨に加え、風速40mを超える記録的な暴風が各地で吹き荒れ、住宅の損壊やがけ崩れ、工作物の損傷、港湾施設や産業施設の被害など、多方面に大きな被害をもたらし、被害の全容はいまだ明らかになっていない。
 今回の台風の特徴は、記録的な暴風による深刻な被害である。神奈川県においても、電線や電柱が被災し、随所で停電が発生した。鎌倉市内では、倒木と土砂崩れにより、通電が絶たれた地区の復旧が困難な事態となり、自衛隊の災害派遣を要請する事態となった。
 また、千葉県では、広範囲で停電が発生し、復旧も当初の見込みを大幅に超えて長期化し、県民生活に大きな混乱を与えている。
 今回の台風は、広域的な停電に加え、局所的な停電個所も多く、通信被害も発生したことで、 被災状況の全容の把握が遅れ、被害が長期化する要因にもなった。
 今後、激甚災害法の指定も検討されるものと思うが、指定がなされない場合においても、被害は深刻と言わざるを得ず、政府の適切な支援が必要である。
 また、このような記録的な暴風雨が首都圏を直撃し、深刻な物的被害と長期の停電をもたらすような事態も想定した対策を立案することが急務である。
 よって国会及び政府は、このたびの台風第15号による災害復旧に全力で取り組むとともに、今回の台風被害への対応を検証し、記録的な暴風雨にも対処しうる今後の対策について、電力会社相互の協力関係や法令の見直しも含めて、早急に検討し、対応することを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和元年9月25日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣      }殿
財務大臣
国土交通大臣
防衛大臣
内閣府特命担当大臣
(防災)

神奈川県議会議長


高齢者の安全運転支援と移動手段の確保を求める意見書

 東京都豊島区で87歳の高齢者が運転する車が暴走し、母子2人が亡くなった本年4月の事故以降も、高齢運転者による事故が続いている。
 近年、交通事故の発生件数は減少傾向にあるが、75歳以上の高齢運転者による死亡事故の割合は高まっており、単純ミスによる事故も目立つ。
 警察庁は、平成30年末時点で約563万人いる75歳以上の運転免許保有者が、令和4年には100万人増えて663万人に膨らむと推計している。
 こうした状況を踏まえ、国は平成29年施行の改正道路交通法で、75歳以上の免許保持者に、違反時や免許更新時に認知機能検査を受けることを義務付けたが、いまや高齢運転者の安全対策及び安全運転支援の取組は待ったなしの課題である。
 一方、過疎地域を中心に、いまだ「生活の足」として車が欠かせない高齢者も多い中、自主的に免許を返納した場合などの地域における移動手段の確保も重要な課題である。
 よって国会及び政府は、地方自治体や民間事業者とも連携しながら、総合的な事故防止策として、高齢運転者の安全運転支援と地域における移動手段の確保を進めるため、次の事項について所要の措置を早急に講じられるよう強く要望する。
1 衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置など、ドライバーの安全運転を支援する装置を搭載した「安全運転サポート車」(サポカーS)や、後付けの「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」の普及を一層加速させるとともに、高齢者を対象とした購入支援策を検討すること。
2 高齢運転者による交通事故を減らすため、「安全運転サポート車」(サポカーS)に限定した免許の創設や、走行できる場所や時間帯などを制限した条件付き免許の導入を検討すること。
3 免許を自主返納した高齢者が日々の買い物や通院などに困らないよう、コミュニティバスやデマンド(予約)型乗合タクシーの導入など「地域公共交通ネットワーク」の更なる充実を図ること。また、地方自治体などが行う、免許の自主返納時における、タクシーや公共交通機関の割引制度などを支援すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。

 令和元年10月16日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣       }殿
法務大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
国家公安委員会委員長

神奈川県議会議長


刑事被告人の保釈要件及びその後の収容に関する体制の改善を求める意見書

 刑事事件で起訴された被告人の保釈請求が許可される割合の増加とともに、保釈中に別の事件で起訴される者が増加している。さらには、保釈中に実刑判決を受けた者が、収容に応じない、逃走するといった事態も生じている。本来刑に服さなければならない者が、収容されていない状態を許すことは、国民の安全安心の確保の観点から看過できない。
 現在、司法制度改革が行われているが、保釈制度を見直し、罪を犯した者が早期に矯正を受け、社会復帰を果たし、全ての国民が、安全で安心して暮らし、かつ社会に貢献できる仕組みを構築するべきと考える。
 刑事訴訟法第89条は、裁判所は一定の要件に該当する場合を除き、保釈しなければならないと定めている。そして、保釈を許す場合、犯罪の性質及び情状、証拠の証明力並びに被告人の性格及び資産を考慮して、出頭を保証するに足りる額の保釈保証金を納付させることとしているが、財産面における担保のみでは、保釈された者の逃走の抑止は困難な状況にある。
 また、実刑判決を受けた者を早期に刑事施設に収容し、早期に矯正すべきことは、安全な国家を構築するためには必要不可欠である。万が一逃走した場合、周辺住民の不安感は計り知れず、現実にこうした事案が過日、本県でも発生したところであり、司法制度の根幹を守るためにも、収容されるべき者が逃走を図ることができない法整備が必要である。
 よって国会及び政府は、次の事項について所要の措置を早急に講じられるよう強く要望する。
1 保釈を許す場合の要件として、保証金額以外の要件を加えるなど、保釈要件を見直すこと。
2 実刑判決を受けた者を確実に刑事施設に収容するための強固な体制を確立すること。
3 収容に応じない者に対する罰則を新設すること。
4 逃走等の事案が発生した場合、関係自治体に対し、適正かつ迅速な情報提供を行うこと。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 令和元年10月16日

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣   }殿
総務大臣
法務大臣

神奈川県議会議長

 

 

本文ここまで
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