ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 地方分権・自治・外交 > 県議会・条例その他議案 > 神奈川県議会 > 神奈川県議会 代表質問・一般質問(「議会かながわNo.163」より 令和元年8月19日発行)
更新日:2024年3月7日
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代表質問・一般質問議会かながわNo163
ページの都合上、質問・答弁の一部を掲載しています。詳しくは、神奈川県議会会議録をご覧ください。
会派名・選挙区は、質問時点のものです。
6月17日(月曜)代表質問|6月18日(火曜)代表質問|6月19日(水曜)代表質問
柳下 剛 (やなぎした つよし) |
自民党 横浜市緑区 |
問 三期目の任期のスタートに当たり、ヘルスケア・ニューフロンティア政策をどのような考えで展開していくのか、知事の見解を伺う。
答 ヘルスケア・ニューフロンティア推進プラン等に掲げた「最先端医療と最新技術の追求」については、特区制度の活用や拠点間連携によるイノベーション創出により、研究開発の支援と最新技術の市場化を促進するとともに、関連産業の集積を図る。また、「未病の改善」については、現在の未病の状態や将来の疾病リスクを数値で見える化する未病指標の構築を進める。さらに、「笑い」の効果の実証に取り組み、未病改善に生かしていく。
問 平成30年度のAIを活用した犯罪等の発生予想技法の調査研究で成果が得られたか、また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に合わせてAI導入の取り組みを進めるべきと考えるが、警察本部長の見解を伺う。
答 犯罪等の発生予測に適したAIアルゴリズム※3の種類や予測の精度を高めるデータの組み合わせ等の実用化に向けた成果を得た。令和2年7月頃からシステムの試験運用開始を目指していく。
問 ひきこもりに関する実態調査の結果と、今後ひきこもり対策にどう取り組んでいくのか、知事の見解を伺う。
答 調査への回答によると、ひきこもりの約3割が40歳以上で、ひきこもり期間5年以上が約5割であった。今後、民生委員、ケースワーカー等やホームページを通じた相談窓口の紹介など関係機関のネットワークづくりを進め、地域全体で支援していく。
このほか、かながわグランドデザイン第3期実施計画、津久井やまゆり園の再生、プラごみ処理問題、森林環境贈与税の活用などについて質問しました。
※1 ヘルスケア・ニューフロンティア政策
「最先端医療・最新技術の追求」と「未病の改善」の二つのアプローチを融合させた取り組みを進める県の政策のこと。
※2 AI
Artificial Intelligence(人工知能)の略。
※3 アルゴリズム
ある特定の問題を解いたり、課題を解決したりするための計算手順や処理手順のこと。
赤野 たかし (あかの たかし) |
立憲民主党・民権クラブ 横浜市青葉区 |
問 本県の中学校給食の実施率は、平成30年5月では44.5パーセントと全国最下位の状況が続いている。成長過程に欠かせない中学校給食の意義及び重要性について、教育長の所見を伺う。
答 成長期の中学生に栄養バランスの良い食事を提供する給食は大切なものと認識している。引き続き、食育の推進や栄養教諭の配置に努めるとともに、政令市を含む各市町村教育委員会に給食の実施を働き掛けていく。
問 ヘイトスピーチの解消に向けて、期限を定めて条例制定をしていく中で、課題を整理し、具体的な議論をすべきと考えるが、知事の所見を伺う。
答 かながわ人権政策推進懇話会での幅広い意見を踏まえ、条例制定も含め、どのような取り組みが効果的なのか整理、分析し、総合的な視点でしっかり研究していく。現時点で期限を定めての条例制定は考えていない。
問 防犯ボランティア団体等への情報提供など、地域の防犯活動の活性化にどう取り組んでいるのか。また、認知した犯罪やそれに至らない不審者の出没等の情報を可能な限り提供していくことが重要と考えるが、警察本部長の所見を伺う。
答 ボランティア団体の活性化のため、情報提供や表彰、若い世代や企業等に対する防犯活動への参加の呼び掛けなどを行っている。また、子どもの安全に関する情報を配信する「ピーガルくん※5子ども安全メール」など様々な媒体を活用し、身近な犯罪情報等の提供に努めている。引き続き、地域と一体となって安全・安心まちづくりを推進する。
このほか、組織再編後の行政改革、職員の民間企業への派遣、サテライトオフィスの設置促進、教員の働き方改革などについて質問しました。
※4 ヘイトスピーチ
特定の人種や民族、宗教などの少数者に対して、暴力や差別をあおったり、おとしめたりする侮蔑的な表現のこと。
※5 ピーガルくん
神奈川県警察のシンボルマスコット。
西村 くにこ (にしむら くにこ) |
公明党 川崎市川崎区 |
問 盲ろう者支援センターの開設に向け、どう取り組んでいくのか、知事に伺う。
答 今年9月末までに、横浜市と藤沢市に開設し、週6日間、いずれかで相談体制を整える。また、当事者団体等にチラシを配布し、家族や支援者を通じてセンターを周知する。今後も、当事者の意見を伺い、進めていく。
問 学業、仕事、妊娠・出産等も考えなければならないAYA世代のがん対策について、どう取り組み、県立病院での支援充実を図るのか、知事に伺う。
答 拠点病院に、丁寧な説明や専門医療機関の紹介等を周知するとともに、妊よう性※7温存治療への補助や、女性臨床心理士の派遣を行う。また、がんセンターを中心とした、がん診療連携協議会で、AYA世代に特化した検討を行う等、医療機関相互の連携強化を進める。
このほか、SDGs※8の推進、障がい者の利便性向上、大規模災害時の要配慮者の栄養確保、災害時の県立学校の安全確保などについて質問しました。
※6 AYA世代
思春期と若年成人(Adolescent and Young Adult)の頭文字から作られた言葉で、10代後半から30代の人達を指す。
※7 妊よう性
妊娠するための力のこと。
※8 SDGs
Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略。国連サミットで採択された包括的な17の目標のこと。
長友 よしひろ (ながとも よしひろ) |
かながわ県民・民主フォーラム |
問 ともに生きる社会かながわの実現に向けた推進体制強化により、どのような効果を目指しているのか知事に伺う。
答 全庁横断的な取り組みの推進のため、体制を強化した。障がい者や高齢者一人一人の状況に応じた就労や文化芸術活動などの社会参加を進め、誰もが自分らしく活躍し、笑いあふれる地域社会をつくる。
問 車両基地の観光資源化や回送線の旅客化に向けた相模原市長の表明を踏まえ、市と連携して、この取り組みを進めるべきと考えるが、知事の所見を伺う。
答 市長が表明した車両基地の観光資源化や回送線の旅客化は、宮ヶ瀬湖周辺などの地域活性化につながると考えられる。車両基地を活用した地域振興の実現に向け、JR東海の意見も聞きながら、市としっかり連携して取り組んでいく。
このほか、新しい総合計画の策定、未来社会創造、食品ロス削減の推進、教育現場の働き方改革などについて質問しました。
楠 梨恵子 (くすのき りえこ) |
県政会 横浜市栄区 |
問 コミュニティ再生・活性化における通いの場※10の位置づけと、その活性化や充実にどう取り組むのか、知事に伺う。
答 通いの場は、住民の支え合いが生まれるなど、コミュニティ再生・活性化に大きな役割を果たすものであり、今年度、市町村に理学療法士等を派遣するモデル事業を行い、住民主体の活動を支援するとともに、好事例を広め、市町村の取り組みの底上げを図る。
問 障がい者が年齢を重ねても、地域や職場で生きがいを持って生活を続けられるよう、どう取り組むのか知事に伺う。
答 市町村の相談支援体制の充実を支援し、高齢化に伴うニーズに対応できるサービスの基盤の整備を促進していく。
このほか、外国人労働者の受け入れ、国内観光客の誘致、県道の災害情報等のSNSによる発信、セーリング競技の機運醸成などについて質問しました。
※9 コミュニティ
地域社会など、所属意識を持った人々の集まりのこと。
※10 通いの場
高齢者の方々が「日常的に」「お住いの地域で」「地域の方々とふれあう」ことができる場のこと。
井坂 新哉 (いさか しんや) |
共産党 横須賀市 |
問 米国原子力空母の横須賀港出港の際、監視活動中のヨコスカ平和船団のボートに、監視艇の米兵が機銃に手をかけ向かってきたという威嚇行動があった。県は横須賀市と一緒に抗議すべきと考えるが、どう対応したのか知事に伺う。
答 国に情報提供を求めたが、通常の警備との報告であり、抗議等は行っていない。今後も米軍基地の運用に関し、適時適切な情報提供等を求めていく。
問 県内でも障がい者差別と見受けられる事例があることを受けとめ、差別解消に向けた条例制定が必要と考えるが、知事の見解を伺う。
答 条例制定は考えていないが、相談対応や事業者等への普及啓発をしっかり進める。
このほか、子どもの貧困対策、横須賀火力発電所、建設労働者の働き方改革、教員の働き方改革と加配措置、日米地位協定などについて質問しました。
藤代 ゆうや (ふじしろ ゆうや) |
自民党 大和市 |
問 医療的ケア児への支援には、まだ課題が山積しており、早急に支援を充実させていくべきと考えるが、今後、どう取り組んでいくのか、知事に伺う。
答 支援を総合的に調整するコーディネーターの養成や看護師を配置する保育所への補助に加え、新たに医療的ケア児の通学支援を行う市町村への補助を補正予算として提案した。また、実施中の医療的ケア児の実態調査の結果を秋頃までに取りまとめ、当事者ニーズに沿った支援策を具体的に検討していく。
問 観光消費額総額の増加を図るため、外国人旅行者の延べ宿泊数の目標を2022年度に320万人泊と設定しているが、具体的な取り組みについて、知事に伺う。
答 MICE※12の誘致や、魅力的な夜の観光コンテンツを提供するナイトタイムエコノミー※13など、県内での宿泊や周遊を更に促す取り組みを進め、観光振興を図っていく。
このほか、大規模災害対策、西湘海岸における侵食対策、児童虐待防止対策、子育て環境の充実などについて質問しました。
※11 医療的ケア
たんの吸引や鼻などから管を通して栄養剤を流し込む経管栄養など、在宅で家族が日常的に行っている医療的介助行為のことで、医療行為と区別している。
※12 MICE
Meeting(会議)、Incentive Travel(報奨旅行)、Convention(国際会議)、Exhibition(展示会)の頭文字からの造語で、国際的な会議や学会、見本市などの総称。
※13 ナイトタイムエコノミー
文化施設の開館時間延長、鉄道の営業時間延長など、誰もが昼と夜に同じ行動がとれる環境を目指す取り組みのこと。
武田 翔 (たけだ しょう) |
自民党 横浜市港北区 |
問 抗がん剤の注射薬の残液の廃棄分に相当する金額が全国で年間数百億円になるという試算がある。医療費抑制のため、抗がん剤等の高額な薬剤の適正使用に県立病院が率先して取り組むべきと考えるが、知事の見解を伺う。
答 抗がん剤を残さず複数回に分けて使用している先進的な病院の情報を収集しながら、適正使用の方策や必要な体制を検討し、県立病院における薬剤の適正使用を進める。
このほか、農地の有効活用、県民との協働による水源の森林を守る取り組み、ヤングアメリカンズ※14などについて質問しました。
※14 ヤングアメリカンズ
米国に本部を置く非営利団体。5月に横浜市内の小学校で児童が米国の若者らと一緒にダンスのショーを作り上げる取り組みが行われた。
(さかい まなぶ) |
立憲民主党・民権クラブ 川崎市川崎区 |
問 音楽室や美術室等の特別教室を含め、多くの県民が利用できるよう施設開放にどう取り組むのか、教育長に伺う。
答 県立学校が地域コミュニティの核の一つとして地域に貢献できるよう、特別支援学校では、新たに警備員を配置して安全面の課題を解消し、開放を進める。また、県立学校の特別教室でも、生徒の個人情報の管理等の課題を解決し、施設開放を進めるための検討をしていく。
このほか、選挙に名を借りたヘイトスピーチ、動物愛護ボランティアの負担軽減、ラグビーワールドカップなどについて質問しました。
鈴木 ひでし (すずき ひでし) |
公明党 横浜市鶴見区 |
問 シニアがプラチナ世代として生き生きと長く活躍できるよう、就業支援の充実を図るべきと考えるが、どう取り組んでいくのか、知事に伺う。
答 65歳以上の方専用の相談窓口を新たに設置し、シニアが活躍する介護や保育等の現場見学や、短期間のインターンシップ(職場体験)の調整、シニアが新たな分野で活躍する好事例の発信に取り組む。
このほか、認知症サポーター及びオレンジパートナー※15の活動促進、災害時のペット避難とマイクロチップ推進などについて質問しました。
※15 オレンジパートナー
認知症の人やその家族を温かく見守る応援者として養成している「認知症サポーター」のうち、そのステップアップ講座を受講した人。
石川 裕憲 (いしかわ ひろのり) |
かながわ県民・民主フォーラム 川崎市麻生区 |
問 就職環境の変化に対応した生徒の企業理解促進や就職に向けた材料・機会提供と、勤務時間が障壁であるスクールキャリアカウンセラー制度への対応について、教育長に伺う。
答 企業から直接話を聞く「企業説明会」等の機会を、より多くの生徒が得て、自分に適した企業の選択が進むよう取り組む。また、教員とカウンセラーの最も効果的な役割分担と連携を検証した上で、制度の在り方を検討する。
このほか、病児・病後児保育と休日保育の環境整備、支援を要する子ども・家庭のための取り組みの格差是正などについて質問しました。
永田 てるじ (ながた てるじ) |
自民党 茅ヶ崎市 |
問 市町村の効果的な未病改善の取り組みを全県にどう発展させ、また、オーラルフレイル※16対策を地域に浸透させるための市町村支援にどう取り組むのか、知事に伺う。
答 会議の場等を活用し、未病改善の効果的な取り組みの市町村間での情報共有を図る。また、オーラルフレイル対策は、「改善プログラム」を改良するとともに、市町村の保健指導で役立つよう簡易版プログラム策定も検討する。
このほか、茅ヶ崎ゴルフ場の事業者募集、相模湾沿岸における海岸浸食対策等、介護人材の確保などについて質問しました。
※16 オーラルフレイル
高齢者の歯・口腔機能の低下により、虚弱や老衰など介護が必要となる一歩手前の段階のこと。その予防が全身の健康に寄与することがわかってきている。
市川 よし子 (いちかわ よしこ) |
立憲民主党・民権クラブ 川崎市幸区 |
問 IT※17-1やAIなどの技術により「学校の当たり前」が変わる今、技術をどう授業に生かすかが大事である。変化の激しい社会を生きる力を育むため、ICT※17-2を活用した次世代へ向けた教育にどう取り組むか、教育長に伺う。
答 全県立高校にICT機器やネットワーク環境を整備し、また、クラウド型サービス※18を活用した「探求的な学び」を行い、生徒の課題発見・解決能力の育成につなげる。
このほか、公平な子ども子育て支援のあり方、戦略的なリカレント教育※19の推進、成年後見制度※20などについて質問しました。
※17-1 IT / ※17-2 ICT
ITはコンピューターなどの情報技術、ICTは情報通信技術のこと。
※18 クラウド型サービス
従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの。
※19 リカレント教育
本来の意味は、「職業上必要な知識・技術」を修得するために、フルタイムの就学と就職を繰り返すこと。日本ではこれを広くとらえ、働きながら学ぶ場合なども含めている。
※20 成年後見制度
認知症、障がいなどの理由で判断能力の不十分な方々を保護・支援する制度のこと。
石川 巧 (いしかわ たくみ) |
自民党 三浦市 |
問 今年6月の「小網代の森インフォメーションスペース※21」設置を契機に、関東唯一といわれる貴重な生態系を保つ小網代の森に、より多くの利用者を迎え入れるために、今後どう施設整備を進め、魅力を発信するのか知事に伺う。
答 ドローンで撮影した迫力ある映像の提供、引橋入口の路面整備、環境学習用モデルコースの設定と学校への地図配付により、小網代の森の魅力を積極的に発信していく。
このほか、総合型地域スポーツクラブ※22への支援、三崎漁港の水産業活性化、海岸の活用、県立都市公園の活用などについて質問しました。
※21 小網代の森インフォメーションスペース
三浦市の市民交流センター内の、小網代の森に係る情報提供施設。
※22 総合型地域スポーツクラブ
地域住民による運営により、身近な中学校区程度の生活圏において学校体育施設等を拠点に、子どもから高齢者まで、様々なスポーツ愛好者が参加できるスポーツクラブのこと。
芥川 薫 (あくたがわ かおる) |
自民党 座間市 |
問 地域コミュニティの活性化には、市町村の取り組みや課題を的確に把握し、そこで活躍するキーマンをサポートすることが重要だが、どう支援していくか、知事に伺う。
答 市町村と連携しながら、コミュニティの鍵を握る人材や団体の功績を広く世間に知っていただく取り組みを進め、キーマンと呼ばれる方々の更なる活躍のきっかけや、人材の掘り起こしにつなげる。
このほか、不登校対策、水害や土砂災害からの避難対策、県道42号防災工事、健康寿命延伸への市町村支援などについて質問しました。
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