資料4 神奈川県の意思決定支援の取組について 令和4年11月28日福祉子どもみらい局 (1ページ目) 津久井やまゆり園での意思決定支援 【特徴】 ・意思決定支援チームの設置 ・意思決定支援専門アドバイザーの配置 ・定期的なモニタリング ・県職員による伴走型の支援 【成果】 ・生活の場の選択 施設、グループホームなどの生活の場の選択ができた。 ・利用者支援者の変化 本人の笑顔や意思の表明が増え、支援者にも利用者の好みが分かり、支援の幅が広がった。 【課題】 ・社会生活場面(住居や職場など)の意思決定は、さらなる支援が必要。 ・コロナ禍で、引っ越し先やグループホームの体験が十分にできなかった。 【気づいたこと】 ・本人の望む暮らしは常に本人の心の声に耳を傾けることでわかってくる。 ・心の声は揺れ動くものだから、一度きりで終わりではない。 ・本人の望む暮らしを考えるためには、見たり聞いたり体験することが極めて重要。 ・本人と望む暮らしをともに考え、支援者との双方向の喜びにつなげることが大切。 (2ページ) 津久井やまゆり園の取組を踏まえた意思決定支援のあり方 【前提】 一人ひとりに尊重されるべき意思がある 【目的】 自らの意思が反映された生活を送ることができること 【特色】 1心の声に耳を傾け鍵括弧本人の望む暮らし鍵括弧閉じを一緒に考える。 2ゴールはない。 様々な体験等、トライアンドエラーを繰り返し、継続してやっていく。 3双方向性。当事者だけではなく職員や周囲の人たちの喜びにもつながるもの。 【今後】 本県の特色とともに、他の先駆的な取組事例を盛り込んだ県版ガイドラインを作成し、事業者との対話(キャラバン)などを通じて全県に普及させる。 今度、必要とする障がい者全員が、適切に意思決定支援を受けることができるようにすべきである。(令和4年3月「当事者目線の障がい福祉に係る将来展望委員会」提言) (3ページ) 意思決定支援の全県展開【令和4年度の取組状況】 【取組状況】 ・モデル施設で試行するための県版ガイドライン(試行版)を作成、県域8か所の障害者支援施設で試行中 ・県内施設、当事者団体、市町村へ直接出向いて、県版ガイドライン(試行版)について意見交換を実施中 ・モデル施設での試行結果、関係者の意見などを反映した県版ガイドラインを作成予定 ※完成後は施設等へ直接出向いて説明 ※各施設の良い取組を取り入れて、毎年ブラッシュアップ ・施設職員、相談支援専門員などを対象にした研修を実施中 【県版ガイドライン(試行版)に対する主な意見】 県内障害者支援施設 ・内容は理解できる、納得できる。 ・これくらいの分量ならいい。 ・こうしたガイドライン、指針があると職員間で共有でき、分かりやすい。 ・自分たちがやっていることを評価することができる。 ・文章が多い。 ・福祉経験の少ない職員だと内容が伝わるか疑問。これらの職員にもわかりやすくしてほしい。 (4ページ) 意思決定支援の全県展開 【県版ガイドライン(今年度策定予定)】 【概要】 ・国のガイドラインを補完し、施設での具体的な支援方法を記載 ・チェックリスト方式で、使い勝手や読みやすさを重視 【チェックリストの例】 3意思実現支援 4-10人間関係と社会的活動の範囲の拡大 生活支援員等 概要 利用者の人間関係の広がりをもとに、より豊かな社会的活動の範囲を広げ、さらに人間関係を広げていく。 実行すべき行動 ?入所施設においては、利用者の人間関係・社会的活動の範囲が限定されがちであることを認識し、施設内に限定せず、地域資源を活用するなど生活の範囲が広がるよう工夫している。 ?新たな体験や活動をもとに、入所施設の関係者や家族以外の、ボランティア等安心できる人を増やすことができている。 ?ボランティア等を利用するにあたって、支援で得られた利用者の意思表出等の方法、行動の理解、外出等の必要なかかわり方を説明するなど、利用者がかかわりやすいように工夫している。