当事者目線の障がい福祉に係る将来展望検討委員会第11回(令和4年8月30日)資料1-1 (仮称)神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例の制定について 令和4年8月30日神奈川県福祉子どもみらい局 (1ページ) (仮称)神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例の制定について ○県は、当事者目線の障がい福祉を実現するため、理念や目的、責務などを明確にし、当事者や支援者をはじめとする県民、市町村、関係団体等が一体となって、オール神奈川で取り組む普遍的な仕組みとして、条例案の検討を進めてきた。 ○本年3月に条例の骨子案を取りまとめ、関係団体及び市町村と意見交換を行いながら、条例骨子案に対する県民意見募集を4月から5月にかけて実施し、これらのご意見等を踏まえ、7月に条例素案を取りまとめた。  1これまでの経過 令和3年12月 第3回県議会定例会厚生常任委員会に条例の基本的な考え方を報告 令和4年3月 第1回県議会定例会厚生常任委員会に条例骨子案を報告 令和4年4月〜5月 条例骨子案に対する県民意見募集(パブリックコメント)を実施 令和4年4月〜6月 関係者等との意見交換 2県民意見募集の結果等(別添1)【2頁】 3条例素案の概要(別添2)【4頁】 4今後の予定(見込み) 令和4年7月〜 関係者等とのさらなる意見交換 令和4年9月 第3回県議会定例会に条例案を提出 ※ 新たな条例の「わかりやすい版」を同時に作成(別添3)【5頁】  (令和5年4月 条例の施行) (2ページ) 条例骨子案に対する県民意見募集(パブリックコメント)の状況 1実施方法 ○期間令和4年4月7日から5月9日 ○公表方法県ホームページへの掲載、県広報ツイッター等での周知、県機関等での閲覧、当事者団体等へのお知らせ ○提出方法@フォームメール、郵送、ファクシミリ等 A県の事務局との意見交換会(3月4日から6月11日の間で随時開催)において直接ご提案 (参考)意見交換会の実施団体数……県が把握する81団体のうち、意見交換の希望のあった60団体と実施 2意見募集結果 ○意見件数610件 ○提出されたご意見の主な内容と反映状況(別紙)【3頁】 市町村との意見交換について ○三政令市(横浜市、川崎市、相模原市)や中核市(横須賀市)をはじめ、県内すべての市町村と、個別訪問及びWEB会議により、条例の検討を始めた段階から、継続的に意見交換を行い、意思疎通を図っている。 【主な意見】 ・条例の目指す地域共生社会の実現に向け、協力していきたい ・条例に実効性を持たせるため、基本計画に具体的な施策をどう盛り込むかが大切 ・地域移行に向けた課題は、地域も含めみんなで共有し、取り組んでいきたい ・人材の確保と資質の向上は最大の課題であり、県のリーダーシップに大いに期待する (3ページ) 提出されたご意見の内容と反映状況 総件数 610件 @条例素案に反映したもの【94件】 ・住み慣れた地域に知人、友人がいるという中で、住まいの場を障がい者が選べることが大事 ・障がい者やその家族が望むものは、一人の人間として、差別をしないでほしい、虐待しないでほしいというものだ ・条例を作ってすぐに劇的な変化はないにせよ、「何も変わらない」と言われないような実施計画を立てることが大切など A他の施策での取組が必要なため条例素案に反映していないもの【3件】 ・障害者年金を減額しないでほしいなど B意見の趣旨を今後の施策の参考とするもの【358件】 ・グループホームや日中の活動場所など、地域資源の充実が重要 ・いろいろな当事者と対話し、施策に生かしていくことが大切 ・情報提供について、分かりやすい文章にしたり、様々な媒体により発信するなど、工夫してほしい ・人材確保及び育成は大きな課題である。いかに福祉の仕事に興味を持ってもらえるかが大切 ・障がい当事者が分かりやすいものを作ってほしいなど C意見の趣旨を検討の際に視点として参考とするもの【94件】 ・課題に沿った対応など行政機構のあり方を検討してほしいなど D条例素案に反映できないもの【10件】 ・「当事者目線」を「当事者視点」に変更してはどうかなど Eその他(感想、質問等)【51件】 ・障がい当事者を周りの人や支援者が理解するプロセスが当事者目線になると感じた ・条例の制定が拙速すぎるのではないか。障がい当事者や関係者と十分に時間をかけて進めてほしいなど (4ページ) 条例素案の概要 総則的規定 ○前文 ○目的規定(当事者目線の障がい福祉の推進及び地域共生社会の実現) ○定義規定 ○基本理念 ○県、事業者、県民の責務・役割等に関する規定 ○基本的な計画(基本計画)の策定に関する規定 新たな条例の制定趣旨を明らかにするとともに、県の障がい施策に関する基本的事項を規定 基本的規定(実体的規定)(補足) ○基本的計画に盛り込む、障がい者の自立及び社会参加を推進するための関係分野の施策について規定 ○意思決定支援の取組みの推進に関する規定 ○障がい者差別解消のための措置に関する規定 ○障がい者虐待の禁止、早期発見及び防止措置に関する規定 ○障がい者本人の政策立案過程への参加促進、自主的活動の推進の規定 ○上記施策を着実に実施するための態勢の整備等に関する規定 ○財政上の措置に関する規定 県の障がい施策に関する政策課題を解決するための基本的な施策の取組み方針と、同施策の推進態勢の整備等について規定 附則 ○施行期日に関する規定 ○条例の施行後の検討に関する規定 (5ページ) 条例の「わかりやすい版」(仮)の作成について ○条例案の検討の過程で、障がい当事者から、「役所の文章はかたいので、わかりやすい条例にして普及してほしい 」「わかりやすい版をつくるにしても、要約されたものではなく、条例の条文を一からしっかりと読みたい」といったご意見が寄せられた。このような声を踏まえ、障がい当事者だけに限らず、誰もが条例のことが良く分かる 「わかりやすい版」 を作成することとしている。 【ポイント】 @条例 の「わかりやすい版」(仮)の作成 ・『わかりやすい障害者権利条約』などの先行事例を参考に、知見のある当事者、有識者によるワーキングチームで検討を進める ・障がい当事者からの「しっかりと条例の全文を読みたい」との声を踏まえ、条例全文を誰もが読めるわかりやすい言葉に置き換える ・障がい当事者の意見を踏まえながら、イラストやマンガを織り交ぜて、親しみやすく、直感的に理解できるように工夫する ・条例の公布に合わせて公表できるように準備を進める A多様な媒体による「わかりやすい版」の作成 ・視覚障がい、聴覚障がいといった様々な障がい特性に対応した「わかりやすい版」も作成する ・「わかりやすい版」 を基に、条例の内容を簡潔にまとめたリーフレット や動画版も作成する 【ワーキングチーム】 左から、メンバー、所属等、障がい種別、備考 小西勉、ピープルファースト横浜会長、知的障がい当事者、 冨田祐、ブルースカイクラブ会長、知的障がい当事者 奈良ア真弓、にじいろでGO!会長、知的障がい当事者、 猿渡達明、神奈川県障害者自立生活支援センター、身体障がい当事者、 内藤則義、神奈川県身体障害者連合会会長、身体障がい当事者、 下条章子、ピアサポーター、精神障がい当事者、 野元、県共生社会アドバイザー、ALS患者、オブザーバー 又村あおい、全国手をつなぐ育成連合会常務理事兼事務局長、ファシリテーター