ページ5 かながわ障がい者計画 点検評価シート 1すべての人のいのちを大切にする取組み (2)ともに生きる社会を支える人づくり ―基本的な考え方― 「ひとりひとりを大切にする」という基本理念のもと、ともに生きる社会の実現に向け、個々の障がい特性等に配慮し、障がい者に寄り添った支援を提供できる福祉、保健、医療分野の人材の確保と育成などに取り組みます。 1 取組実績 <成果目標の達成状況> 把握すべき状況@ 障害福祉サービス従事者の確保・育成 成果目標 相談支援従事者研修の累計修了者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、7,977 、 R1、8,991、8,818、98.0% R2、10,011、9,320、93.1% R3、11,031、9,908、89.8% R4、12,051、、 R5、13,071、、 主な取組による成果 ○相談支援専門員の増員や専門性の向上を図るため、各種の相談支援従事者養成研修を実施した。 ・初任者研修【4回、修了者数:288人】 ・現任研修【5回、修了者数:300人】 (成果目標の状況) ○ 相談支援従事者研修の累計修了者数は、令和3年度の目標11,031人に対し9,908人で、達成率は89.8%、最終目標(13,071人)に対する進捗率は、75.8%だった。 成果目標 サービス管理責任者研修の修了者数及び児童発達支援管理責任者研修の修了者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、1,689 、 R1、2,000、2,205、110.2% R2、2,000、1,044、52.2% R3、2,000、3,621、181.0% R4、2,000、、 R5、2,000、、 主な取組による成果 ○指定障害福祉サービス事業所等に係る人材の育成と質の向上を図るため、令和元年度から段階的な研修体系、現任者研修を導入した。 ・基礎研修【修了者数1,503人】 ・実践研修【修了者数373人】 ・更新研修【修了者数1,557人】 ・意思決定支援研修【修了者数188人】 ページ6 (成果目標の状況) ○ サービス管理責任者研修の修了者数及び児童発達支援管理責任者研修の修了者数は、令和3年度の目標2,000人に対し3,621人で、達成率は181.0%だった。 成果目標 障害者虐待防止・権利擁護研修の累計修了者数(再掲)(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、568 、 R1、677、674、99.5% R2、777、882、113.5% R3、877、1,008、114.9% R4、977、、 R5、1,077、、 主な取組による成果 ○障害者虐待防止・権利擁護研修を実施した。 ・市町村担当職員コース【修了者29人】 ・設置者・管理者コース【修了者46人】 ・虐待防止マネジャーコース【修了者51人】 (成果目標の状況) ○ 障害者虐待防止・権利擁護研修の累計修了者数は、令和3年度の目標877人に対し1,008人で、達成率は114.9%、最終目標(1,077人)に対する進捗率は、93.5%だった。 障がい者グループホームサポートセンター事業における職員研修の累計修了者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、1,476、 R1、2,026、1,827、90.1% R2、2,376、2,043、85.9% R3、2,726、2,225、81.6% R4、3,076、、 R5、3,426、、 主な取組による成果 グループホームの職員を対象とする研修等を実施した。 ・グループホーム開設説明会 【5回、延べ参加人数141名】 ・グループホーム職員研修 【5回、延べ参加人数182名】 ・電話、メール等による個別相談【109件】 (成果目標の状況) ○ 障がい者グループホームサポートセンター事業における職員研修の累計修了者数は、令和3年度の目標2,726人に対し2,225人で、達成率は81.6%、最終目標(3,426人)に対する進捗率は、64.9%だった。 把握すべき状況A 発達障がい児者への支援者育成 成果目標 発達障がい児者のためのペアレントトレーニング普及研修の実施自治体数(自治体) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、2、 R1、10、6、60.0% R2、15、9、60.0% R3、22、10、45.4% R4、25、、 R5、30、、 主な取組による成果 ○神奈川県発達障害支援センターにおいて、5自治体に対してペアレントトレーニング普及研修を実施した。 ページ7 (成果目標の状況) ○ 発達障がい児者のためのペアレントトレーニング普及研修の実施自治体数は、令和3年度の目標22自治体に対し10自治体で、達成率は45.4%、最終目標(30自治体)に対する進捗率は、33.3%だった。 把握すべき状況B 医療的ケア児等への支援者育成 成果目標 医療的ケア児等コーディネーター養成研修の累計修了者数(人) 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、11 、 R1、20、11、55.0% R2、30、32、106.6% R3、40、50、125.0% R4、50、、 R5、60、、 主な取組による成果 ○新たに18人が医療的ケア児等コーディネーター養成研修に参加した。 (成果目標の状況) ○ 令和3年度は、医療的ケア児等コーディネーター養成研修を中断したため、累計修了者数は、令和3年度の目標40人に対し50人で、達成率は125.0%、最終目標(60人)に対する進捗率は83.3%だった。 把握すべき状況C 医療従事者の確保・育成 成果目標 重度重複障害者等支援看護師養成研修の累計修了者数(人)<看護師養成研修> 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、92 、 R1、119、112、94.1% R2、139、133、95.6% R3、159、152、95.6% R4、179、、 R5、199、、 成果目標 重度重複障害者等支援看護師養成研修の累計修了者数(人)<普及啓発研修> 年度、目標値、実績値、達成率の順に記載 H30、、1,996、 R1、2,604、2,260、86.7% R2、3,104、2,320、74.7% R3、3,604、2,381、66.0% R4、4,104、、 R5、4,604、、 主な取組による成果 ○障がい者の医療環境等の充実を図るため、重症心身障害児者施設等の看護師に対する専門的研修を行うとともに、看護学生や看護師等を対象に、福祉現場における看護に関する普及啓発研修を実施した。 ・専門看護師養成研修(看護師資格保有者を対象とした研修)【1回、修了者数:60人】 ・普及啓発研修【2回、修了者数57人】 (成果目標の状況) ○ 重度重複障害者等支援看護師養成研修<看護師養成研修>の累計修了者数は、令和3年度の目標159人に対し152人で、達成率は95.6%、最終目標(199人)に対する進捗率は76.3%だった。 ○ 重度重複障害者等支援看護師養成研修<普及啓発研修>の累計修了者数は、令和3年度の目標3,604人に対し2,381人で、達成率は66.0%、最終目標(4,604人)に対する進捗率は51.7%だった。 ○ いずれの研修も90%以上の受講生が研修満足度を高く評価しており、重症心身障がい児者の看護への興味を高めることができた。 ページ8 <その他の取組による成果> 障害福祉サービス従事者の確保・育成 ○ 精神障がい者に対する居宅介護のサービス提供体制を構築するため、精神障がい者の特性を理解したホームヘルパーの養成研修及び現に精神障がい者の居宅介護支援に従事しているホームヘルパーに対する質の維持・向上のための現任者研修を実施した。【養成研修4回、受講者:54名、現任者研修4回、受講者:53名】 ○ 強度行動障がいを有する者に対して適切な支援を行う職員の育成を行う研修を実施した。【基礎研修11回、受講者:465名、実践研修3回、受講者:141名】 発達障がい児者への支援者育成 ○ 発達障がい児者を支える市町村や相談支援事業所、学校などの関係機関の支援力を強化するため、「発達障害者地域支援マネージャー」を配置し、相談等に応じている。【地域巡回件数:511件、機関支援件数:281件】 医療従事者の確保・育成 ○ 長期入院中の精神障がい者の円滑な地域移行及び地域定着支援を促すため、関係機関との連携、ピアサポートを活用した病院訪問による普及啓発等を行い、地域における受入体制を構築した。【ピア登録者数:51名】 ○ 同じ悩みを持つ本人同士や発達障がい児者の家族に対するピアサポート等の支援を実施した。【ペアレントトレーニングをテーマにした支援者向け研修:1回、ペアレントトレーニングの普及研修:5自治体】 2 一次評価 <点検・評価の結果>やや遅れている (評価の理由) ○ 成果目標については、8項目中3項目で、令和3年度の目標を達成した。 ○ 本分野では、障がい者に寄り添った支援を提供できる福祉、保健、医療分野の人材の確保と育成などに取り組むこととしている。 ○ 福祉分野の人材の確保と育成については、関連する成果目標6項目のうち、令和3年の目標を達成できたのは3項目だったが、「相談支援従事者研修の累計修了者数」については、目標には達しないものの、達成率は89.8%、「障害者虐待防止・権利擁護研修の累計修了者数」の達成率は114.9%となっている。 ページ9 〇 発達障がい児の保護者が子どもへの適切な対応方法を学ぶ「ペアレントトレーニング」を、各市町村が主体的に実施できるようノウハウを伝える研修を継続的に実施しているが、今年度は新型コロナ感染症の影響により一部研修が実施できず、目標を達成できなかった。 ○ 「障がい者グループホームサポートセンター事業における職員研修の累計修了者数」については、令和3年度の目標を達成していないが、共同生活住居数及び定員数は増加していることから、取組による一定の効果が見込まれる。 ○ 保健、医療分野の人材の確保と育成については、関連する成果目標2項目でいずれも令和3年度の目標を達成していないが、重度重複障害者等支援看護師養成研修の受講生90%以上が研修満足度を高く評価しており、重症心身障がい児者の看護への興味を高めることができた。 ○ これらを総合的に判断し、令和3年度については「やや遅れている」と評価した。 <今後の課題と対応> 障害福祉サービス従事者の確保・育成 ○ グループホームの設置を考える法人に対して、設置・運営の助言等を行うことで、共同生活住居数及び定員数が増加しているが、強度行動障害者等の重度障害者が地域移行するための受け皿となるグループホームが少ない。強度行動障害者等の重度障害者についての基本的理解や支援方法に係る内容を研修内容に追加する。 発達障がい児者への支援者育成 〇 令和3年度、神奈川県発達障害支援センター(かながわA)では、年間1,396件の相談に対応しており、発達障がいに係る診断や学校生活、就職など、ライフステージに応じた様々な悩みを抱えている方が数多くいる。 ○ 支援の担い手を増やすため、市町村や相談支援事業所、保育園、学校、就労支援事業所などの関係機関に対して、実践的な支援技術や知識を獲得できる研修や助言を実施する。 医療的ケア児等への支援者育成 ○ 医療的ケアに対しての認識、必要性が高まり、重度重複障害者等支援看護師養成研修への応募人数も増加している。講義演習を通して緊急時の対応を学習するだけでなく、いかに備えるかという予防の側面にまで学習が及んでおり、更に応募が増えるようであれば開催回数などについても調整していくことが必要。 医療従事者の確保・育成 ○ 新任訪問看護師育成プログラムが令和2年4月に作成され、研修等により周知をすすめているが、人材確保がさらに必要なため、研修等を継続していく。 ページ10 3 最終評価 <最終評価> やや遅れている (評価の理由) ○成果目標については、8項目中3項目で、令和3年度の目標を達成した。 ○本分野では、障がい者に寄り添った支援を提供できる福祉、保健、医療分野の人材の確保と育成などに取り組むこととしている。 ○福祉分野の人材の確保と育成については、関連する成果目標6項目のうち、令和3年度の目標を達成できたのは3項目だったが、「相談支援従事者研修の累計終了者数」については、目標には達しないものの、達成率は89.8%、「障害者虐待防止・権利擁護研修の累計修了者数」の達成率は114.9%となっている。 ○発達障がい児の保護者が子どもへの適切な対応方法を学ぶ「ペアレントトレーニング」を、各市町村が主体的に実施できるようノウハウを伝える研修を継続的に実施しているが、今年度は新型コロナ感染症の影響により一部研修が実施できず、目標を達成できなかった。 ○「障がい者グループホームサポートセンター事業における職員研修の累計修了者数」については、令和3年度の目標を達成していないが、共同生活住居数及び定員数は増加していることから、取組による一定の効果が見込まれる。 ○保健、医療分野の人材の確保と育成については、関連する成果目標2項目でいずれも令和3年度の目標を達成していないが、重度障害者等支援看護師養成研修の受講生90%以上が研修満足度を高く評価しており、重症心身障がい児者の看護への興味を高めることができた。 ○本分野全体を通して、各研修修了者数以外に、成果としての従事者総数を把握する必要がある。例えば、相談支援専門員の就業状況調査を開始しているため、次回の評価にその調査結果を反映させる。 ○これらを総合的に判断し、令和3年度については「やや遅れている」と評価した。