(別紙)株式会社サンテック 主な事例 【事例1】(勧誘目的不明示及び不実告知)  令和元年7月、消費者Aが庭仕事をしていたところ、道路の方から突然、当該事業者従業員Zが「実はあそこのアパートの補修工事に来ることになったのですが、車を停めるので大丈夫ですか。」という感じで話しかけてきた。その際、Zは屋根工事の勧誘に来たとは言わなかった。Aは工事の挨拶をするために来たものと思い、車は停めても大丈夫と答えたところ、急にAの家の屋根の話を始め、Aに外に出て屋根を見るように言ったため、Aも道路に出てZと一緒に屋根が見える南東側の方に回った。Zは屋根の方を指さして「あそこの所が駄目なんですよ。」と言ったが、Aにはどこがどのように駄目なのかよく分からなかった。さらに、Zは「これはもう一回ちゃんと修理しないと駄目ですよ。」と、いかにも昨年の業者が雑な工事をしたかのようなことを言ったため、Zが言っているのは、昨年、屋根の補修工事をしてもらった部分を言っているのだとAにも分かった。確かに、2階の屋根の南東側の一部は、昨年の工事で元々の屋根の色とは違う色になっているため、Aが道路から見ても分かる。しかし、Zはどこが浮いているとか、どこが剥がれているというような具体的なことは言わなかった。 そして、Zは「僕よりも詳しく話ができる者がいるから、連れてきます。」と言って車に戻ると、今度は当該事業者従業員Yが一人で来た。Yは屋根の方を見て、「僕は職人だから分かる。あそこを直さなきゃいけない。」と、Zが言ったのと同じ部分のことを話し始めた。AはYにも同じことを言われたため、また屋根が飛んだら怖い、本当に屋根の手直しをしなければいけないという気持ちになった。Yは、続けて「もし屋根を直すなら足場を組まなきゃならない。どうせ足場を組むなら、外壁のサイディングもついでにやった方がいい。サイディングの継目が悪くなっている。シールドしないと持たない。窓枠も悪くなっている。このままじゃ持たない。」などと、屋根だけでなく外壁や窓枠も悪くなっているようなことを言い、さらには、他にも悪い所が何か所もあるようなことを言った。Aがどのくらい持つのかと聞いてみたところ、Yは「あと2年位。全部やらないと家が駄目になる。」と答えた。Aは工事をしてもらうことを承諾した。 Yは契約書を用意すると言って車に戻り、しばらく待っているとZが一人で来た。Zは持ってきた契約書を見せてきて、工事個所などの欄に丸印がいくつも付けられていたが、一つ一つを詳しく説明せず、工事代の合計金額が〇円になると説明して、サインをするように求めてきた。Aは、見積書もなく、工事の細かい説明もなかったものの、昨年屋根を直してもらったばかりなのに、また飛んだら怖いという気持ちの方が強かったため、契約書にサインをして印鑑を押した。 【事例2】(勧誘目的不明示及び不実告知)  平成30年12月、呼び鈴が鳴ったため、消費者Bは玄関先に行き、戸を開けたところ、当該事業者従業員WとXが立っていた。Bが玄関の戸を開けるとWは、会社名や氏名も名乗らず、屋根工事の勧誘の目的で来たことも言わず、いきなり「工事で車を置きたいが、どこか置けるところはないですか」と言ったので工事のために適当な駐車場所を探しているのだなと思ったが、Wは矢継ぎ早に「お宅の屋根、瓦がおかしいですよ。」と言った。どこがおかしいか聞くために玄関から外に出たところ、Wは屋根を指さして、手で波打つようなジェスチャーをしながら「瓦の中がグチャグチャになっている。酷い状態になっている。」と言った。指さす屋根も下から見上げても分からず、どの部分か聞いても「ほら、あそこですよ」と言うものの、Bには見えないし分からなかった。しかしBは、一度も二階部分の大屋根の瓦の修理もしたことはなく、瓦が台風などで飛ぶと近所に迷惑がかかるので、そろそろ瓦屋根から一階の金属製の屋根と同じにしたいと思っていた。そんな折にWから瓦の中がグチャグチャで酷い状態だなどと言われ、不安感が増した。 Wがどこかに行った後、残ったXが「近所で屋根の工事をしていて、足場も持って来れるから今、工事した方がいい」と、盛んに工事を勧めてきた。Bは家族に工事をするかどうか聞き、家族ははっきりとした意思表示はしないもののBとしては同意したと思い、玄関先に戻るとWが来たので、一階屋根と同じ色や材質で二階大屋根を直したいと言った。 するとWは、一階の屋根が見たいと言って、室内に入りBと一緒に二階ベランダに出て一階の屋根を見たが、ベランダに居た時間はほんの数分くらいで階下におりた。 Wは、工事の内容などは一切言わず、「○円です。」と言った。Wが言った瓦屋根が酷いことになっているという説明を信じたため、瓦が飛んで近所に迷惑をかけてはいけないとの一心で工事を頼むことにした。 Wは、書類を持ってくるようなことを言って家を出て、直ぐに戻って来た。この時に名刺を貰い、業者名が分かった。契約書を渡された時に、Bのサイン以外は全て記入されていた。工事内容など読んでも分からないため聞かなかったが、Wも一切工事内容や今後の段取りについても一切説明がなかった。 【事例3】(勧誘目的不明示)  令和元年7月、インターホンが鳴ったので消費者Cは、玄関先に行き戸を開けたところ、当該事業者従業員Vが一人立っていた。VはCに「隣のアパートにクロスを張りに来たんですが車を停めさせて下さい。」と言った。Cは駐車することを承諾し、家に戻った。すると、直ぐにVが当家に来て「お宅の屋根が剥がれかかっていますよ。」と言ってきた。Cはびっくりして玄関を出て、道路の左向かいにある二階建てアパートの外階段から二階に上がると当家の屋根がよく見えるのでVを伴って二階に上がった。Cが屋根を見渡しても特に異常はないように思ったため、Vにどこが剥がれているのか聞くと、屋根の東側を指さして「屋根が剥がれかかっている。このあたりは風が強いから」と言った。Vの指さす方を見ても、はっきりとは剥がれ箇所は分からなかった。Vは「近くに若い衆がいるので屋根に登って写真撮らせますよ。」と言った。CとしてもVの言ったように屋根が剥がれかかっているのなら台風シーズンも近いし不安になり、写真を撮ってもらうことにした。 それからCは自宅に戻り、Cも実際に屋根の修理箇所を確認したかったため、靴に履き替えて表に出た。すると当該事業者従業員Uが梯子を当家二階に架けて待っていた。UもCに自己紹介はなく、Vも最初から会社名や屋根の修理や塗装工事を勧誘する目的で当家に来たことなど一切話さなかった。 Cが屋根に登ると言うと、Uは「Vから、ケガされると困るから登らないようにと言われている」と言ってCを屋根に登らせなかった。仕方なくCは先ほど話した向かいのアパート二階からUの作業を見ていた。Uはタブレットで何枚か写真撮影し、直ぐに下りて来た。Uはタブレットの写真をCに見せるときに「1回だけですよ。よく見てください。」と言った。Uが説明した画像は、東側の棟板金で、板金と板金の繋ぎ目に若干隙間があるようには見えるが、明確には分からなかった。 玄関先でCとUが話をしているとVも入ってきてタブレットの画像を見て「板金が割れている。雨漏りしませんか。確認した方が良い。屋根の修理と外壁の塗装で○円でどうですか。」と言った。Vが説明した板金の割れの画像は西側の屋根の板金の写真で、確かに割れと言うかヒビというか傷は分かったが、今まで雨漏りしたことはなかった。 Cとしては、前に当家の屋根や外壁塗装をしてくれた業者に相談しようと思い、1日返事を待ってくれるように頼んだところ、Vは「今日、契約しないとこの値段では出来ない。近所で工事しているので、その足場を使うので安く出来る。」と、契約を急かせた。 Cは、近いうちに塗装工事をしようと考えていたため、またVやUの「屋根が剥がれかけている、板金が割れている。」などの説明から台風シーズンも近く、雨漏りしたら大変なことになるとの思いから契約することに決めた。   契約書の作成はUが行ったが、この時初めて名刺を貰いUの名前と会社名が分かった。 Uは、契約書の内容については、工事開始日と工事代金ぐらいで、工事の内容については詳しい説明はなかった。契約書には工事の各項目に丸印がしてあり契約書を渡されCが署名した。 【事例4】(勧誘目的不明示及び不実告知)  令和元年11月、当該事業者従業員Tが一人で訪ねてきて、インターホンで「昨日もお伺いしたのですが、前のアパートの工事で車を停めるので挨拶に来ました。」と言ったため、消費者Dは挨拶だけならと思い、玄関のドアを開けて対応した。すると、Tは業者名と自分の名前を言って、Dの車を出す時に、出口近くの路上に停めてある車が邪魔にならないかというような感じで聞いてきたので、Dは大丈夫だと返事をした。すると、Tは「昨日も来たのですが、お宅の屋根が一部捲れています。中の木が見えています。もしよければ親方がいるので無料で見てあげます。15分位したら親方を連れて来ます。」と言って、どこかに戻っていった。 そしてまたインターホンが鳴り、Tと一緒に当該事業者従業員Sが来たため、Dが玄関先で対応すると、Tが「お宅は屋根の太陽光パネルがあるので、アパートから梯子を渡して親方も一緒に見てみたら、やっぱり屋根の一部が壊れていました。」と言った。前のアパートの屋根と自宅の屋根は高低差がかなりあるので、梯子を渡して屋根を見たという話にDはちょっと疑問を感じた。すると、Sが「屋根の釘が抜けていました。後はTの方が説明がうまいので、説明を聞いてください。」と言って、Sはどこかに戻っていった。  残ったTは、玄関先で話を続けて「屋根の一部が壊れていました。固定してある釘が抜けている。中の木が見えていて、このままだと中の木が腐って大変なことになりますよ。ただ、今ならそこだけ直せば大丈夫だけど、このまま放っておいたら全部貼り換えることになります。太陽光パネルを外すことになるから、費用が掛かりますよ。」と説明したが、屋根のどこが壊れているのかは言わなかった。 Tはさらに玄関の真上にある窓のことを話し出し「あと、Sがお前の方から説明した方がいいと言ったので伝えますが、2階の窓枠のところに隙間があります。ひび割れしているので雨が吹き付けると雨漏りします。雨漏りしていませんか。」と聞いてきたため、Dは、雨漏りはしていないと答えたが、Dにはよく分からなかったので、どういうことか聞いてみたところ、Tは「隙間のゴムが劣化してひびが入っているんです。いずれ雨漏りしてきて大変なことになります。そこも直した方がいいですよ。」と窓枠の工事も勧めてきた。  そしてさらに、Tは、住んでどのくらいかと聞いてきたので、Dが、10年だと答えると「壁も防水をすれば、あと10年はもちます。自分が工事をするので、僕を信じてくれればピカピカにします。何度も足場を組むと、その分費用が掛かるので、壁の防水も一緒にやっておいた方がいいですよ。」と、屋根と併せて壁の防水工事も同時にやるように勧めてきた。  Dは、屋根と窓枠それに外壁まで工事を勧められたので、費用はどのくらいかと聞いてみたところ、Tは「税込みで〇円位になるけど、今なら近くで足場を組んでいるのをそのまま持ってくるから、足場代はサービスします。自分たちは自分たちで工事をするので仲介料もかからない。全部で●円でやります。」と答えた。  Dは、それでもローンは組めないし、生活の余裕もないと言うと、Tは「次に直す時には太陽光パネルを外すことになるので、今よりも費用は嵩みますよ。」と、今やった方が安く済むということを言って契約するように勧めてきたため、Dも断りにくくなってしまい、それならばやってもらおうという気持ちになり、契約することを承諾した。